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種まき

ビオラの種まきは春の時期でも大丈夫?発芽後の管理方法は?

パンジー ビオラ

ビオラは花の少ない冬の花壇を彩る貴重な花のひとつですが、真夏に種まきし発芽させれば、秋から半年以上花を咲かせることができます。

ビオラには様々な育て方がありますが、今回は一般的なビオラの種まきの方法や、発芽後の手入れについてご紹介します。

ビオラの種まき時期は、夏と春?

ビオラの種まきの時期は、9月中旬〜下旬頃が適しています(東京・神奈川を基準とする)。ビオラの発芽に一番適した地温は20℃前後です。夜間の最低温度が25℃を越えてしまうと種が正常に生育しないため、過ごしやすい秋の季節に移った頃を見計らって種まきをしましょう。関東以北の寒冷地であれば8月下旬頃から蒔き始めることも可能です。

また、気温20℃前後になる3月頃に種まきをすることも可能です。ただし、気温が下がって日照時間が短くなると、生育は緩やかになってしまうので、秋〜冬にかけては種まきを控えましょう。

ビオラは真夏に種まきできる?

ビオラは北ヨーロッパ原産の植物で、もともと涼しい環境を好み、夏のじめじめした暑さは苦手です。最近は夏の暑さに強い品種もあるので、夏まきをする場合は品種を選んで種まきを行いましょう。

7月下旬頃〜8月下旬頃に種をまけば、10月から11月頃にかけて花が咲き始めます。そうすると、秋冬に開花のピークを迎えるように調整することができます。秋に咲き始めれば、真冬、2月3月の春先にかけて、半年以上花を楽しむことができますよ。

ただし、真夏の暑い時期は発芽にばらつきが出やすく、立枯病などの病気が発生しやすかったり苗が徒長しやすかったりといくつか問題があります。そうならないためにも、涼しい場所で、遮光と風通しのよさに気をつけて育てるように注意しましょう。

真夏にビオラをうまく発芽させるためには、まず遮光をして地温が高くなりすぎないようにすることが大切です。遮光ネットをかけたり、直射日光のあたらない風通しの良い場所に置いたり、発芽までは空調の効いた涼しい室内に置くなどして、本来の発芽適温である20℃~25℃前後になるよう工夫しましょう。また発芽するまでは土を乾かさないようにこまめに水やりを行いましょう。

ビオラの種まき前の準備

ビオラの種は、夏に常温で置いておくと発芽能力が失われてしまいます。ビオラの種を入手したら、種まきをするまで冷蔵庫などの冷暗所で保管しておきましょう。

ビオラの種まき方法

ビオラの一般的な種まきの方法と、用意するものをご紹介します。

ビオラの種まきに必要なもの

  • ビオラの種
  • 用土
  • プランターや鉢、セルトレイ※プランターや鉢、セルトレイ、土などは必ず清潔なものを使用するようにしましょう。

ビオラの植え付け手順

  1. 土はあらかじめ湿らせておきます。湿った状態の土を鉢やプランターに入れ、表面を平らにならしておきましょう。
  2. 1cm程度の間隔をあけて種をバラまきにします。
  3. 種を蒔き終わったら、上から乾いた土をかけ、全体を薄く覆います。
  4. 目の細かいジョウロでたっぷりと水やりをすれば完了です。

※種まき用の鉢は5号程度の平鉢やプランターなど何でも構いませんが、真夏に種まきする際は、暑さ対策のため、移動しやすい重さのものがおすすめです。セルトレイなど育苗用のトレーを使用すると管理や移植も楽に行えます。

ビオラの発芽後はどうする?

発芽するまでのお手入れ

ビオラの種を蒔いた鉢やプランターは、直射日光の当たらない涼しい場所で管理しましょう。真夏であれば、冷房の効いた室内で管理し、温度管理をしましょう。気温が下がる夜間だけ、まき床を外に出すのもいいでしょう。

発芽後のお手入れ

ビオラは種まきした後、10日程度で発芽してます。発芽したらすぐに半日程度日光が当たる風通しのよい場所に移動させましょう。室内であれば、カーテン越しの日光があたる明るい半日陰に置きましょう。真夏に室内で管理する場合は、半日陰に2日程度置いて戸外の環境にも馴らすようにします。

屋外から日向に移動させる際は、よく晴れた日の午前中~午後3時半ごろまでは、50%遮光ができるような被覆資材をかけて暑さを緩和させるのがポイントです。真夏の種まきであれば、遮光は9月中旬頃まで続けましょう。

この時期に葉が混み合ってくれば、適宜間引きを行います。本葉が触れ合うほどの株間になるのを目安に間引きしましょう。

ビオラの発芽後は、毎朝水やりをしましょう。水やりは、表土がえぐれたり偏ったりしない程度の水圧の弱いハンドスプレーなどで行います。鉢底から水が滴るまで水を与えるか、もしくはトレイに数cmの水を張り、まき床ごと浸して底面から吸水させましょう。子葉が展開したら浸水はやや控えめとし、土の表面が乾いてから行うようにします。

施肥は、本葉が展開したら窒素成分10%を含む液肥を1000倍程度に薄め、1週間から10日間隔で水の代わりに施用します。

セルトレイなどの狭い場所に蒔かれた種は、夏場は水切れしやすいので、表土が乾きかけていたら午前中のうちに水やりをします。夕方は涼しくなりますが、徒長しやすくなるため水やりは基本的に避けましょう。子葉が生えてきたら、水やりはやや控えめにし、土の表面が乾いてから行うようにします。

ビオラを種まきから発芽させてみよう

ビオラの種は安価で手に入るので、種まきから育てることで安価に育てることができます。種を自分で選ぶことができるので、自分の好きな品種を作れるのも楽しみのひとつですね。

手間と時間はかかりますが、種から育てたビオラには人一倍愛着がわくのではないでしょうか。興味のある方はぜひ一度チャレンジしてみてくださいね。

クリスマスローズの種まき時期や発芽時期は?種から育てるのは簡単?

クリスマスローズ

冬の日陰の庭づくりに欠かせないクリスマスローズは、種まきからでも育てることができます。花が咲くまでどんな花姿かわからない楽しみもありますよ。

この記事では、クリスマスローズの種まき方法や時期から、種取りの方法・種の保存方法までご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

クリスマスローズを種から育てるのは簡単?

クリスマスローズ

じつはクリスマスローズは種まきから開花するまで2年ほどかかりますが、難易度が高いというわけではありません

さらにクリスマスローズは、種まきから育てると親株と同じ花は咲かない性質を持っているので、咲いてみるまでどんな花姿かわからないのも、種まきから育てる楽しみのひとつです。

時間はかかりますが、苗を購入するよりも安価なので、ぜひ挑戦してみましょう。

クリスマスローズの種まき時期はいつ?

クリスマスローズの種まき時期は9〜10月です。10月より遅くなると種が割れて腐りやすくなるので、種まき時期は必ず守りましょう。

このほか、種を採取してすぐの5〜6月にも種まきができますが、発芽率が下がります。

クリスマスローズの種まきのやり方

クリスマスローズ 種まき

  1. 3号の育苗ポットに赤玉土小粒もしくは種まき用培養土を8分目ほどいれる。
  2. 土はあらかじめ水やりをして、たっぷりと湿らせておく。
  3. 土の上にクリスマスローズの種を1〜2cm離して種まきする。
  4. 種の上に1cmほど土をかぶせる。
  5. 霧吹きでやさしくたっぷり水やりをする。

クリスマスローズの種まき後の管理方法

クリスマスローズ 種まき後 発芽

クリスマスローズは低温処理をしておくと発芽しやすくなるので、種まき後は気温の低い屋外に置いておきましょう。直射日光は避け、雨ざらしにならないよう気をつけてください。

また、発芽するまでは、表土が乾いたら水やりをしましょう。乾燥させすぎには注意してください。

クリスマスローズの発芽時期はいつ?

クリスマスローズの種は発芽までに約4~5か月かかります。

クリスマスローズの発芽後の管理方法

クリスマスローズは乾燥を苦手としますが、発芽後は水の与え過ぎは良くありません。クリスマスローズを観察しながら、必要な時に水やりをしましょう。

10月~翌年の5月頃までは土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。逆に、6月~9月頃は、乾燥気味に管理することが大切です。

鉢植えのクリスマスローズは、10月~4月頃までは日当たりの良い場所、5月~9月頃は明るい半日陰で管理しましょう。地植えの場合も、秋~春の時期は日当たりの良い場所で管理します。

肥料のやり方

地植え、鉢植えともに定期的に肥料を施しましょう。鉢植えでは10月、12月、2月に緩効性肥料を施し、10月~4月頃までは月に2~3回程度液体肥料を施しましょう。地植えのクリスマスローズは、10月に緩効性肥料を施します。

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松原真理子
クリスマスローズの夏場の肥料は厳禁です。夏に施肥をして枯らしてしまったと言う方も多いので注意してください。

クリスマスローズの種が発芽したら植え替えよう

クリスマスローズ 苗

クリスマスローズが発芽して、本葉が10枚ほどつくようになったら、10〜3月の間に植えましょう。初夏に種まきしたのなら10月、秋に種まきしたのなら3月ごろが目安です。

苗の植え方はこちらの記事で詳しくご紹介しています。

クリスマスローズの種の取り方

クリスマスローズ 種取り

クリスマスローズの種は市販のものを購入するほか、すでに咲き終わった花から採取することもできます。

クリスマスローズの種取りができる時期は、5〜6月頃です。

もし種類の違う株を掛け合わせたいのであれば、人工受粉をさせて楽しむこともできます。受粉や種取りの方法は下記の通りです。

  1. 花後2〜3週間、中央の子房がふくらんできたら、茶パックなどを花にかぶせ、ホチキスで留めておく。
  2. 種取りは、一株につきひとつにしておく。
  3. 株の消耗を防ぐため、種をとる以外の花は全て切り取る。
  4. 花や実をつけるのを助けるリン酸を含んだ肥料を与えながら、5月〜6月の採取まで育てる。
  5. 茶パックの中に種が落ちてきたら種を採取する。
  6. 種の採取が終わったら、採取した花株は切り取る。

クリスマスローズの種の保存方法

クリスマスローズの種を保存する場合、乾燥を防ぐためにパーライトまたはバーミキュライトと一緒に茶こし袋に入れて保存します。

クリスマスローズの種同士が接触すると種が腐ってしまうため、このように保存することで種を腐らせずに保存することができます。

保存の手順

  1. 茶パックに、種と、パーライトもしくはバーミキュライトを種の2倍の量をいれて閉じる。
  2. 殺菌剤(ダコニールかペンレート)を500〜1000倍に希釈した水に、半日ほど浸けて殺菌する。
  3. 7号程度の駄温鉢に鉢底石と赤玉土を同量入れ、種の入った茶パックを重ならないように平らに置く。
  4. 茶こし袋の上に3cmほど土をかぶせ、たっぷり水を与えて日陰の湿った状態で秋まで管理する。
  5. 保管中1ヶ月に1回程度、殺菌剤を規定量希釈した水を、水やりの代わりに与える。

上手に種を保存するコツ

クリスマスローズの種は非常に乾燥に弱いため、用土の乾き過ぎに注意してください。乾燥した種は発芽率が悪くなるため、水やりがとても大切なポイントです。

乾燥しすぎていると発芽しにくいですが、湿りすぎると腐ってしまうことがあるため湿り具合にも注意が必要です。

クリスマスローズの種まきから発芽まで時間がかかる!

下向きに咲くクリスマスローズの花は、どこか奥ゆかしい雰囲気がありますね。クリスマスローズの花を観賞することで、寒い冬の時期も明るく過ごせそうです。

種から育てる場合は時間がかかりますが、ご自分で一から育てると花が咲いた時はとても嬉しいですよ!さまざまな品種があるので、お気に入りのクリスマスローズを見つけて種から育ててみてはいかがでしょうか。

ペチュニアの種まき時期はいつ?発芽後の管理方法や種の取り方は?

ペチュニア 種まき 保温

ペチュニアといえば春夏秋と長く開花する、「花壇の女王」とも呼ばれる一年草ですよね。

このページではペチュニアの種まきについて解説しています。種まきの時期、種まき方法から種の取り方、種の保管方法についてまとめました。

ペチュニアを種まきから栽培したい方は、ぜひご参照ください。

ペチュニアを種まきから育てるのは簡単?

ペチュニア

ペチュニアは種まきからでも簡単に栽培することができます。種まき時期と水やりに気をつけていれば、園芸初心者でも開花まで育てられますよ。

苗をいくつも買うと費用もかさんでしまいますが、種まきなら少し手間はかかるものの、安価で手に入って簡単にペチュニアの苗をつくれるのでおすすめです。

いろんな種類のペチュニアを種まきして、寄せ植えを楽しむこともできますよ。たくさん種まきすれば成功率もアップするので挑戦してみましょう!

ペチュニアの種まき時期はいつ?

ペチュニアの種まき時期は4〜5月。発芽温度は25℃ほどなので、十分に暖かい時期になってから種まきしましょう。

種まきから開花までは、およそ45〜60日ほどです。4〜5月に種まきすると、だいたい6〜7月に開花します。早めに咲かせたい場合は、3月に種まきをしますが、その場合は室内で保温しながら育苗しましょう。

市販のペチュニアの種の選び方

ペチュニア 種まき 種子のタイプ

ちなみに、市販のペチュニアの種には、普通の種子とコーティング種子(ペレット種子、コート種子ともいう)の2タイプがあります。

ペチュニアの種は1mmにも満たない大きさで黒色なので、種まきをするときに見失いやすく均等に種まきしにくいです。その点、コーティング種子なら見分けやすい色かつ少し種子が大きくなるように自然素材でコーティングされています。

種まきしやすいのはコーティング種子ですが、発芽するまでは毎日霧吹きで水を吹きかけて、コーティング剤を溶かし落とす必要があるので、その点だけ注意しましょう。

ペチュニアの種まきをはじめよう!

用意するもの

ペチュニア 種まき 準備するもの

  • 市販の種まき培養土
  • 3号ポリポット(もしくはジフィーポットやセルトレイ)
  • ペチュニアの種
  • 種まき用の紙

種まきするときは、無菌で清潔な土を使うことが大切です。草花用培養土には肥料が配合されていて微生物も多いので、種まきの土には適していません。

市販に種まき培養土が売っているのでそれを使うか、自分で配合するなら赤玉土小粒1:バーミキュライト1:ピートモス1の割合で混ぜて使いましょう。

種まき方法

ペチュニア 種まき

  1. ポットに種まき用の土を9割いれる。
  2. あらかじめ水やりをして土を湿らせておく。
  3. 10cm四方ほどの紙を谷折りして折り目をつけてから、ペチュニアの種を紙に乗せる。
  4. ペチュニアの種同士が重ならないように、円を描くように均等にばらまきする。
  5. 土は被せずに、優しく霧吹きでもう一度水やりをする。

ペチュニアの種まき後の管理方法

ペチュニア 種まき 保温

ペチュニアは好光性種子という、発芽のさいに日光を必要とする植物なので、直射日光を避けた日当たりのいい場所に置いておきましょう。

また、できればトレーに水を張って、ポットの底面から給水させて、土が乾かないように管理しましょう。もしくは霧吹きで優しく水やりをします。

ジョウロや水差しでの水やりは、水流で種に刺激を与えてしまうので控えてください。

3月などの早い時期にペチュニアの種まきをした場合は、まだ発芽するには気温が低いため、ラップやビニールを常にかぶせておきましょう。

ペチュニアの芽が出たらどうする?発芽後の管理方法

ペチュニア 種まきから発芽

ペチュニアの発芽後も、直射日光が当たらない明るい場所で栽培をしてください。直射日光はまだ強すぎるため傷むことがあります。

発芽してある程度たつと苗同士の葉と葉が重なってくるため、間引きをしましょう。

間引きとは不要な芽を摘むことです。ペチュニアの葉が重ならない程度の感覚になるように引き抜きます。

種まきをしてだいたい1ヶ月が経つと本葉が2枚か3枚になります。この頃になればペチュニアを花壇やプランターに植えて楽しむことができます。

ペチュニアの植え方はこちらの記事を参考にしてくださいね。

ペチュニアの花が終わったらどうする?種の取り方は?

ペチュニアの種類によって花期が異なるため種を採取する時期も違ってきますが、だいたい種の採取時期は秋に花が終わったあとと覚えておくとよいでしょう。

ペチュニアは花期が終わり、花がしおれてきた頃にサヤができるため、そのときにサヤから種を採取します。

個体差や品種によっても違いがありますが、サヤのなかにはだいたい100粒以上の種があり、1つ1つの種はとても小さく1mm以下です。

サヤが大きく開いているとそこから小さな種がパラパラと落ちてしまうため、サヤが完全に開く前に採取するのがおすすめです。もしくはサヤが開く前にお茶袋を被せておくといいです。

花が終わった時期からこまめに観察をして種の採取時期を見計らってください。

ペチュニアの種の保存方法

ペチュニアの種を採取したら、そのまま放置せずに保存が必要です。ペチュニアに限らず、一般的に植物の種は湿気や乾燥、光を避けて保管することが重要です。

自宅内であれば冷蔵庫の保管がよいでしょう。野菜室や冷凍庫は種の保管には向きません。

冷蔵庫に入れない場合は、ノリの缶などに種を入れてしっかりとフタをして湿気や光から種を守ります。缶がない場合は、新聞紙にペチュニアの種をくるんで暗い場所に保管するのもおすすめです。

ペチュニアの種は発芽しなければずっと保管が可能だと思われるかもしれません。しかし実際はペチュニアに限らずどんな種にも寿命があります。なるべく採取したら翌年の春に種まきをしてください。

2年以上保管した種は発芽しない可能性があるため、種を採取をしたら早めにまくことをおすすめします。

ペチュニアを種まき時期は気温があたたかくなってから!

ペチュニアは苗で売られていることもありますが、種から栽培するとより愛着がわきます。すでに自宅でペチュニアを栽培している方はその種を採取して新たな場所でペチュニアを栽培してみませんか。

ペチュニアを種から育てる場合は、小さな二葉が本葉になって美しい花を咲かせるまで観察ができます。植物の生長をよく感じられておすすめですよ。

パンジーの種まきから開花まで!種から育てるコツや発芽日数を写真解説

パンジーの花

蝶が舞うような形の可愛らしい花を咲かせるパンジーは、秋冬花壇の主役として人気の高い花ですね。パンジーの苗はたくさんの種類が流通していますが、種から育てることもできます。

今回はパンジーの種まきについて、発芽率を上げるコツや種まき後の管理方法についてご紹介します。

パンジーを種まきから育てるのって難しいの?

パンジーの花

パンジーは秋から春まで長い期間花を咲かせるおなじみの花ですよね。

一年草なので春の開花が終わったら片付けなければなりませんが、せっかくなら種を採取して、次の秋冬にむけて種まきから育ててみませんか?もちろん種を購入して種まきから育ててみてもOKです。

パンジーを種まきから育てるのは、それほど難しいことではありません。大切なのは適切な時期に種まきすることと、温度管理を徹底することです。

詳しい種まきの方法をご紹介するので、ぜひ挑戦してみましょう!

パンジーの種まきスケジュールまとめ

まずは簡単にパンジーを種まきから育てるときのスケジュールや工程をご紹介します。

  1. 咲き終わっても花を摘まずにに待つ。
  2. 種子がふくれた5月ごろに種取りをする。
  3. 冷蔵庫で保存する。
  4. 8月下旬〜9月中旬に育苗トレイに種まきをする。
  5. 1ヶ月ほど経ったら育苗ポットに植え替える。
  6. つぼみがついたら地植え・鉢植えなどに植え替える。

パンジーの種はとても小さいので、セルトレイ→ポット→鉢植えや地植えへと植え替えて育てていきます。手間はかかりますが、そうしないと根張りがあまくなって丈夫に育ちません。

でも作業自体は難しくないので安心してください。それではひとつひとつの工程について、詳しく解説していきます。

パンジーの種まき時期!発芽率が高いのはいつ?

パンジーの種まき時期は、8月下旬〜9月頃です。なかでも9月中旬頃は、最も発芽率が高いとされています。

パンジーが発芽しやすいのは、気温が15〜20℃の涼しい時期なので、栽培する地域によっては多少時期をずらすようにしてください。この時期に種まきをすると50〜60日ほどで花が咲き始め、翌年の春まで楽しめます。

もう少し早く花を咲かせたい場合は、7月上旬〜8月中旬までに種をまく夏まきに挑戦してみるのも良いでしょう。ただしパンジーは暑さに弱いので、夏まきは上級者向けです。夏まきしたパンジーは、保管する場所を選び、水切れを起こさないようにきちんと管理できれば、早ければ10月頃から花を楽しめます。

パンジーの種まきに必要なもの

  • 採取、もしくは購入したパンジーの種
  • セルトレイ(もしくはジフィーポットや卵パックでも代用できます)
  • 育苗ポット
  • 底面給水用のトレー
  • 種まき用の土(市販に専用土がありますし、赤玉土100%でも代用できます)
  • 草花用の土(市販の培養土がおすすめです)
  • ピンセット、または楊枝
  • フルイ
  • スコップ

パンジーの種まきでは、発芽までのセルトレイのときは種まき用の土を。発芽してからの育苗ポットに植え替えるときは草花用の培養土を使います。

パンジーの種取りのやり方

パンジーの種

パンジーの花は咲き終わると花びらが散り、種が入っているサヤとガクのみが残ります。そして、時期が来るとサヤが弾け、種が外へと飛び出す仕組みになっています。

そのため、パンジーの種取りはサヤが弾ける前に摘みとって種を取り出す方法で行います。取り出した種は、1週間〜10日は乾燥させてください。風通しのいい室内で行うのがベストです。

種まき前にパンジーの種を冷蔵庫へ入れると、発芽率があがる?

パンジーの種を発芽させるコツ

パンジーの種を採取・入手したら、発芽率を上げるために紙袋にいれて1ヶ月ほど冷蔵庫で保管しましょう。夏に常温で種を置いておくと、発芽機能を失いやすくなってしまいます。

なお、パンジーの夏まきに挑戦する場合は、濡らしたキッチンペーパーの上で発芽させてから土の入ったポットに植え替えるのもおすすめです。キッチンペーパーを湿らせる水には、発芽を促すネメデールなどを混ぜて使用すると尚良いでしょう。

夏場はクーラーボックスの中で温度を管理するか、風通しがよく、直射日光が当たらない涼しいところで管理すると、1週間程度で発根します。

パンジーの種まき方法!発芽日数はどれくらい?

  1. セルトレイを準備をする
    セルトレイに、種まき用の土をすりきりいっぱい入れます。種まき前に十分に水やりをして、しっかり土を湿らせておきましょう。
  2. 種まきをする

    パンジーの種まき

    セルトレイに一粒ずつ種まきをしていきます。パンジーの種は小さいので、ピンセットや爪楊枝などを使うといいでしょう。セルトレイの各仕切りの真ん中に種まきするようにしてください。

  3. 土をかぶせる

    パンジーの種まき方法

    種まきを終えたら、種が完全に乾かないように薄く土をかぶせます。フルイなどを使うと、薄くより均一に土がかけられるのでおすすめです。

  4. 水やりをする
    土をかぶせたら、霧吹きで優しくかつ十分に土を湿らせてください。近い距離で噴射すると風で種や土が動いてしまうので注意が必要です。その後の水やりはトレーに水を張って、底面から給水する方法で行ってください。種を刺激せずに湿った環境をつくり出せます。
  5. 直射日光が当たらない場所で育てる

    パンジーの種まき方法 直射日光を避ける

    パンジーがきちんと発芽するまでは、風通しがよく直射日光の当たらない場所で保管しましょう。この間も水やりは底面給水で行い、土が乾かないように管理してください。

  6. 発芽したら、日当たりのいい場所に移動する

    パンジーの種まき方法 発芽

    パンジーは、だいたい種まきから1〜2週間で発芽します。発芽したらすぐに1日のうち半日程度は日が当たる半日陰の風通しの良い場所に移してあげましょう。室内の場合は、カーテン越しに日光が当たる場所が適しています。

  7. 育苗ポットに植え替える(ポット上げ)

    パンジーの種まき方法 本葉4枚

    種まきから1ヶ月ほどして、本葉が3〜4枚ほど生えたら、苗を育苗ポットに移していきます。あらかじめ育苗ポットに草花用培養土をすりきりいっぱいいれて水やりをし、土をしめらせておきましょう。指を第二関節くらいまで沈めて、植え穴をほっておきます。セルトレイから一苗ずつ丁寧に取り出して、根や土はそのまま触らずに植えましょう。

  8. 日当たりのよい場所で育てる

    パンジーの種まき方法 日当たりのよい場所で管理

    ポット上げをしたら、直射日光を避けた日当たりのいい場所で育てましょう。

  9. いよいよ、開花する
    そのまま1ヶ月ほど育てるとつぼみがつき、花が咲きはじめます。種まきから数えると、約2ヶ月ほどで開花しはじめます。

種まきから育てたパンジーを植えてみよう!

種まきから育てて立派なパンジーの苗ができたら、10〜11月くらいまでに鉢植えやプランターに植え替えるか、花壇などに植え付けしてくださいね。簡単に植え方をご紹介します。

  1. ポットから苗を取り出します。
  2. 白い根がびっしり回っていたら、優しく手で揉みほぐして1/3ほど根を崩すか、ハサミで十字に切りましょう。
  3. 鉢底に軽石と土を入れ、苗を中心に置きます。
  4. 苗の周りを土で埋めて固定します。

もっと詳しい植え方やその後の育て方を知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。

パンジーの種まきは発芽日数も短めでかんたん!

パンジーは、ガーデニング初心者でも種から育てやすいお花です。発芽のコツは気温です。つまり種まき時期さえ間違わなければ、比較的簡単に育てられるので、ぜひ安価な種からパンジーを育ててみてくださいね。種から育てたパンジーは愛着もひとしおかもしれませんね。

チューリップは種から育てることはできる?採取方法や種まきの時期は?

原種チューリップ 赤色

チューリップは春に見頃を迎え、花色や形など実に多種多様な植物です。オランダを中心に品種改良が進んだことがきっかけで、現在では約5,000種類以上もの品種が存在します。

日本でも親しみがあるチューリップは球根からの育て方がよく知られていますが、実は種からでも育てられることをご存じでしたか?

チューリップを種から育てる方法や時期などについて詳しく紹介してきましょう!

チューリップは種からも育てられる?

チューリップは球根植物なので球根を植えて育ちますが、受粉したら種も採取できます。植物園などではチューリップの球根が販売されていることが多いため、チューリップを種から育てられることを初めて知る方も多いかもしれません。

チューリップを球根から育てる場合は「無性生殖」と呼ばれ、親と同じ花色や形の花が咲きます。一方、チューリップを種から育てると親とは異なる花色や形になるので、どんな花が咲くのか楽しみですね。

ただし、花壇などで同じ色のチューリップの花を咲かせたい場合は、球根から育てた方が確実といえるでしょう。

チューリップの種が採取できる時期や採り方

チューリップを球根から育てた場合でも種は採種できますが、他の植物のように必ず種ができるとは限りません。球根は土の中で自然に大きくなり増えていきますが、種の場合は球根とは異なりチューリップが持つ「自家不和合性(じかふわごうせい)」という性質によって他の株の花粉が雌しべにつくことで初めて種ができます。

また、品種改良されたチューリップの品種は種が採種できにくい傾向にあり、それも原因の一つといえるでしょう。

ただし、条件がそろって受粉できればチューリップに種ができるので、見逃さないようにしましょう。

チューリップの種は花が枯れた初夏に採種できますが、種から育てると花が咲くまで約3~5年かかるといわれ、球根とは異なり長い年月がかかることも特徴です。

チューリップが受粉したら、子房の部分が膨らんで実がなります。実の中に十数個の種ができるので、花びらが完全に散ってからチューリップを根っこから抜き取りましょう。

実の中にできた種を手で丁寧に採種し、それらの種は風通しのいい場所で保管します。

チューリップの種まき

チューリップの種まきは秋が最適な時期で、バーミキュライトなどの土に種を指1本分の間隔を空けて撒いたら約1cm土をかぶせていきます。

1年目はチューリップの茎も細長く球根もとても小さいですが、順調に育てば2年目以降は葉も生えてきて見た目もチューリップらしくなってくることでしょう。

チューリップの種からの育て方

種から芽が出るまでの手入れ

チューリップの生育適温は約5~20℃のため、水やりはなるべく午前中にしましょう。とくに冬の時期は夕方以降に水やりすると鉢の中が凍ってしまうことがあり、チューリップの発芽にも影響がでてしまう恐れがあります。

その他、チューリップは過湿にも弱いため、水やりのし過ぎには十分注意してください。あらかじめご自分の指で土を触って湿っているか確認することで、水やりのタイミングがある程度分かります。

種から芽が出てからの手入れ

チューリップの種が発芽してからも、定期的に水やりをします。とくに冬の時期はつい水やりを忘れてしまいがちなので、土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。

チューリップは植え替えが苦手な植物なので、植え替える場合は根の部分を傷つけないように慎重に作業してください。

チューリップを種から育てるポイント

チューリップを種から育てる場合は、発芽率を上げるためには冷蔵庫に1か月程度入れておくといいでしょう。その後冷蔵庫から種を取り出し、水分を含ませたキッチンペーパーなどの上に種を置いておきます。

種まきしたチューリップを室内で管理する場合は、室内の気温にも気を配りましょう。冬の時期は暖房をつける日が多くなりますが、室内が20℃以上の場合はチューリップが育ちにくくなってしまいます。

チューリップの品種改良が盛んなオランダは夏の時期でも20℃程度ですが日本は季節によって気温差がかなりあるため、育てる地域にもよりますが5~20℃の気温が保てる場所で管理しましょう。

チューリップを種から育ててみよう

チューリップは球根で育てる方法がよく知られていますが、稀に種をつけることがあるので種ができたらぜひ採種することをおすすめします。採種しないと枯れてしまうだけなので、勿体ないですよね。

チューリップを球根から育てると約半年で花が咲きますが、種から育てる場合はどうしても時間がかかります。しかし、その分花が咲いた時は喜びが何倍にもなることでしょう。

ご自分で育てているチューリップに種ができた時は、ぜひその種を採取してチューリップを一から育ててみてはいかがでしょうか?

シクラメンの種まき|時期や方法、種をまいたあとの管理は?

シクラメン

赤色やピンク色など色鮮やかなシクラメンの花はとても可愛らしいですね。現在では数多くの品種があり、品種改良によって香りがある品種も誕生しました。

シクラメンは球根植物ですが、他の球根植物のように球根を株分けする方法ではなく、種から育てることができます。今回は、シクラメンを種から育てる方法についてご紹介していきます。

シクラメンの種まきの時期はいつ?

シクラメンの種まきは、5月~6月または9月~11月頃が最適な時期です。発芽の適温は大株のシクラメンの場合は約5~18℃、小さな株であれば約15~18℃です。シクラメンは少しの気温の差でも育ち方に影響が出るので、シクラメンを育てる上で気温の管理は重要です。

シクラメンは暑さや寒さに弱い植物なので、夏の時期は涼しい場所、冬は5度以下にならない環境で育てましょう。

シクラメンの種まきの方法

プランターなどに市販の種まき用の用土を入れておき、シクラメンの種が重ならないように撒いていきます。その後種が隠れる程度に用土をかぶせていき、種が撒き終わったら水やりをします。

水は勢いよくあげるのではなく、ジョウロのハス口や霧吹きなどで丁寧に水をあげます。

シクラメンの種まきの前の準備

ご自身でシクラメンを育てている場合は、種を採取しましょう。シクラメンの花は9月~翌年の5月頃まで見頃を迎え、花が咲き終わった後には先端に小さな丸い花径ができます。通常花がらはすぐに摘み取りますが、シクラメンの種を採取する場合は種が完全に熟すまでそのままにしておきます。

ただし、1つの株に沢山の種を付けるとシクラメンの花付きが悪くなってしまうこともあるので、なるべく少量の実を付けるようにしましょう。採種したシクラメンの種は乾燥させ、冷暗所に保管しておきます。

シクラメンには多くの品種がありますが、原種のシクラメンの場合は親株と同じ品種を育てることができます。園芸品種の場合は、必ず親株と同じ品種とは限りません。

シクラメンの種まき後の手入れ

発芽までの手入れ

水やりが終了したら段ボールや新聞紙などで周りを覆い、遮光します。30~50日程度経過すると、自然と発芽してきます。その間も、用土が乾燥しないように適度に水やりをします。水の与え過ぎは良くないので、余分な水は捨てて過湿の状態は避けるようにしましょう。

発芽後の手入れ

シクラメンが発芽したら、覆っていた段ボールや新聞紙などを外します。長い期間遮光していたため、いきなり直射日光を浴びると傷んでしまう場合もあります。そのため、始めのうちはカーテン越しや明るい日陰の場所で管理するようにしましょう。

本葉が3~5枚出てきたら、ビニールポットや鉢などに植え替えましょう。植え替えした後は、水やりの量は控えて乾燥気味に管理します。今まではジョウロのハス口などを使用していましたが、水差しなど水が容器から真っすぐにでるタイプを使用しましょう。

シクラメンを種から育ててみよう

シクラメンの種類は多種多様で、さまざまな花色がありますね。シクラメンは球根植物ですが、一般的な球根植物とは球根の構造が異なり、種から育てます。発芽までに約1~2か月かかりますが、環境を整えれば発芽させることは難しくありません。

ご自身でシクラメンを育てている方は、ぜひ種を採取してシクラメンを種から育ててみましょう。

種まきの基本|種をまく時期は?土はなにを使う?発芽率を上げるコツは?

ガーデニングでも家庭菜園でも、種まきから育て始めると、また違った感動を覚えるものです。種まきには種の性質や大きさなどによって、種まき方法を変えてあげると、発芽率があがりますよ。

今回は種まきの基本的なやり方から、種の種類、種まき方法についてご紹介します。

種まきから育てるメリットは?

花や野菜を種まきして育てるのは、意外と簡単です。種まきは「播種(はしゅ)」ともいい、うまくいけば安価でたくさんの花や野菜を育てることができます。

また、園芸店ではおいていないような珍しい花苗も、種さえ入手できれば育てることができ、よりガーデニングを楽しめますよ。

なにより、種まきから育てると、発芽した小さな芽やぐんぐん伸び上がる様子を楽しめるので、苗から育てるのとまた違う感動を感じられます。

種まきの時期は?

種まきの時期はその植物によって異なりますが、一般的には春か秋です。雪が降るような寒い時期や、30度以上になる夏は避けて種まきをしましょう。

種から芽が出るためには一定の条件が必要です。水分や気温、酸素のバランスが重要で、4月でも真冬のように寒ければなかなか発芽しないこともあります。

それぞれの植物には発芽に適する温度、発芽条件などがあるので、市販品なら袋の裏の表示を確認するか、種まきの前に調べておくことをおすすめします。

種まきに必要なものは?

  • 植物の種子
  • 種まき用の土
  • 種まき用の容器
  • 殺菌剤(鮮度のいい種子なら不要)

種まき用の土について

種まきに使用する土は、無菌で清潔な土であることが大前提です。また通気性がよく、水もちのよい土を選びましょう。

園芸店などで売られている種まき用の土がおすすめです。自分で配合する場合は「赤玉土小粒5:調整済みピートモス2:バーミキュライト3」の割合で用意しましょう。

種まき用の容器について

種まきに使う容器にはさまざまな種類がありますが、少量であれば育苗ポット、大量に種まきするのであればセルトレイがおすすめです。

植木鉢などの大きすぎるものは、水分量の管理が難しいので使わないようにしましょう。

種まきの前に種子の性質を知っておこう!

植物の種子は大きく分けて2種類に分けられます。太陽光を好むものを好光性種子と呼び、そうでないものを嫌光性種子と呼びます。

そのほか市販品には発芽しやすく処理された種もあるので、その名称も覚えておくといいでしょう。

好光性種子

好光性種子は、太陽の光が当たらないと発芽しないのが特徴です。土に種をまく際に、土をたくさんかぶせてしまうと、日光が届かずに発芽しないので、薄く土をかぶせるか土をかぶせずに育てます。

光を好む植物の種子として挙げられるのは、次のものです。

  • 野菜:カリフラワー、レタス、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、シソ
  • 草花:ペチュニア、アリッサム、ベコニア、コリウス、キンギョソウ

嫌光性種子

反対に光を苦手とする嫌光性種子の場合、光に当たると発芽しないので、土に深く穴をあけてそこに種子を入れます。

  • 野菜:ダイコン、玉ねぎ、ネギ、ナス、トマト、キュウリ、スイカ
  • 草花:コスモス、スターチス、スイートピー、サルビア、パンジー(ビオラ)、ニゲラ

コーティング種子

ペレットコート

複数の小さな種子を粘土質の粉で一粒にまとめたもの。ペレット種子は一粒まくだけで3〜5粒まいたことになるので点まきの際の手間が減る。また発芽率も安定する。

フィルムコート

種子に殺菌剤や殺虫剤をコーティングしたもの。病害虫に強い植物が育つ。

プライミング種子

種子を発芽直前の状態で固定したもの。種まき後、いっせいに発芽することで、その後の管理がしやすくなる。

種まきの前に植物の性質を知っておこう!

植物の性質によっては、種まきの方法を変える必要があります。

基本的には発芽までの温度管理や育苗中の管理があるので、育苗容器をつかって種まきするのがおすすめですが、植物の性質によっては直まきでないとうまく育てられないこともあります。

直まきとは、育苗用の容器を使わずに畑や花壇、プランターに直接種まきする方法です。

直まきが向いている植物は?

植物の根には散根性と直根性の2つのタイプがありますが、直まきに向いているのは直根性の植物です。

散根性は細かい根を幅広くたくさん出し、直根性は地中深くにむかって数本の根を伸ばす性質があります。直根性の場合、根が数本きれるだけでもダメージが大きいので移植を嫌うのです。

直根性かどうかはタネ袋の後ろに明記されていることも多いですが、下記を参考にしてみてください。

  • 野菜:大根・ニンジン・ゴボウなどの根菜類、エンドウ・枝豆などの豆類、キュウリ、ほうれん草など
  • 草花:カスミソウ、クレマチス、ケイトウ、スイートピー、ネモフィラ、ポピー、金魚草など

基本の種まきの方法は?

① 種子の消毒

購入後時間が経った種子や、保存状態の悪い種子の場合は、種まきの前に消毒をして置くと発芽率が上がります。

種子の消毒には、一般的にはキャプタン剤やベノミル剤などを使いますが、家庭用のキッチンハイターなどでも問題ありません。

② 苗床の準備

種まきするときの土や容器をあわせて「苗床(なえどこ)」と呼びます。

育苗ポットやトレイの場合は1〜2cmほど余裕をもたせて土を入れましょう。セルトレイの場合はフチめいいっぱい土をいれてください。直まきする場合は、容器の半分上程度を種まき用土にしておくといいです。

苗床の準備ができたら、たっぷり水やりをして土を湿らせておきます。

③ 種をまく

種まきの方法についてはいくつか種類があるので、こちらの項目を参考にしてください。

種をまいたら覆土していきますが、このとき注意するのは、その種子が好光性種子か嫌光性種子かどうかです。好光性であれば3mm以内、嫌光性であれば5〜10mmほどを目安に、フルイか手をつかって土をかぶせていきます。

④ 水やりをする

覆土した後は、再度水やりをして土を湿った状態にさせます。ただし、水やりは霧吹きかごく柔らかい散水方法で行ってください。ジョウロなどでドバドバと水を与えると、種子が流れ動いてしまうのでやめましょう。

種まき後の管理方法とは?

置き場所・日当たり

発芽して子葉(最初に出る葉)が開ききる前までは、明るい日陰ほどの場所で育てます。雨の当たらない風通しのいい軒下などがおすすめです。

水やり

発芽して子葉が開ききる前までは、土が乾燥しすぎないように水やりしましょう。指を土に2〜3cmさして湿り気がなければ水やりしてください。

水やりは底面給水で与えましょう。トレイやバットなどに水をはって、その上にポットやトレイをおけば大丈夫です。そのほか、ごく柔らかい散水方法であれば問題ありません。

湿度・温度管理

発芽するのには温度と湿度も重要です。植物によって異なりますが、大体発芽温度は25度ほどなので、春先などで夜に冷えるときなどは室内にしまうか、保温のためにビニールを張るようにしてください。

また容器に新聞紙をかぶせ、霧吹きで湿らせておくのも湿度が一定に保たれるので発根・発芽しやすくなります。

種まきの手法の種類とは?

種まきはただ土の上に適当にパラパラとまけばよいわけではありません。植物の種子のまき方は3種類ありますので、ぞれぞれを見てみましょう。

点まき

土に丸い穴をあけて、その穴に数粒ずつ種をまく方法です。穴は等間隔に開けて、苗同士に距離があるため、根が当たらずある程度生長するまでその場所で栽培ができます。

コスモス、ペチュニア、アサガオ、アスター、カーネーション、ストックなどが点まきで育てます。

ばらまき

種子が直径1mm以下の小さい場合は、土の全体にパラパラとまきます。一箇所にばかりまくのではなく、均一にまくことがコツです。フルイをつかうと便利です。

コスモス、ペチュニア、トケイソウ、レタスなどがばらまきに向いています。

すじまき

スジになるように種子で線を描くようにしてまく方法で、長い溝をあらかじめ作っておいてそこに種をまいていきます。苗が並んでいるため、間引きの際に生長具合を比較しやすいメリットがあります。

ほうれん草、小松菜、春菊などの野菜はすじまき向きです。他にもコスモス、オシロイバナ、キンギョソウ、パンジー(ビオラ)、カーネーション、スイートピーがすじまきに適しているので、試してみてください。

種まきの基本を覚えて植物を育てよう!

種まきの方法も複数あることがわかりましたね。植物なら日差しを好むイメージが強いですが、嫌うものもありますので、種を買ったらよく説明書きを読んでから植えてくださいね。