観葉植物として人気のモンステラですが、簡単に増やせるのをご存知でしょうか。ここでは、モンステラを増やしたい方向けに、モンステラの増やし方を解説しています。
挿し木、水挿し、株分け、茎伏せの方法をご紹介するので、ぜひご参照ください。
モンステラにはさまざまな増やし方がある
モンステラは生育期間中、ほかの観葉植物より群を抜いて早いスピードで大きくなる、生育旺盛な植物です。
半つる性の性質をもち、気根をのばしてぐんぐんと上へ横へと伸びていくので、たとえばハンギングにしたり、スタンドに立てたり、幹立ち株に仕立てたりと、いろんな飾り方や仕立て方が楽しめるのも魅力ですね。
とっても簡単にできるのでモンステラを増やしてみて、飾ってみませんか。
モンステラの挿し木・株分け・茎伏せ・水挿しに適した時期は?
モンステラを増やすのに向いている時期は5〜9月です。気温が25℃前後のおだやかなときに行ってください。
増やすときはいずれも鉢からモンステラを取り出して刺激を与えることになるので、モンステラに負担がかかります。
そのため、モンステラの生育期に作業し、できるだけ晴れた日、気温の穏やかな日に増やすことで、なるべくダメージを与えないようにする必要があります。また、生育期に行うほうが発根率もいいので成功率がグッと上がりますよ。
寒い時期になると、モンステラの成長がゆっくりとなりますので、株分け、挿し木、茎伏せ、水挿しをしても根がでてきません。モンステラを増やしたい方は、必ず夏までには作業を終わらせましょう。
寒さは苦手なため、冬は生育が鈍ると共に十分に生育していない株の根は弱ってダメになってしまうことがあります。寒くなる前にしっかりと根づかせておくことがポイントです。根の生育期間を考えて7月頃までの作業がおすすめです。
モンステラの挿し木・株分け・茎伏せ・水挿しによる増やし方を解説
生育旺盛なモンステラは、初心者でも簡単に増やすことが可能です。モンステラの増やし方は、下記の4つの増やし方が一般的です。どの方法でも簡単に増やすことができますよ。
それではそれぞれの方法について、詳しくやり方をご紹介していきます。
①モンステラの株分け
株分けとは?
株分けとはその名のとおり、株を2つに分ける増やし方のことです。長年育てていくと、一本の茎から葉が伸びるのではなく、地ぎわから新たな茎が立ち上がっていきます。
この写真のような状態になったら、株分けで増やせる証拠です。植え替えと同時に作業すると株の負担もへるので、植え替えのついでに挑戦してみましょう。
株分けの仕方
- モンステラの水やりを控えて、土が乾燥しきったら鉢から取り出す。
- 根を傷つけないように根についた土を落とす。
- 茶色く傷んでいる根があればカットする。
- 根と気根が絡まっていれば優しくほどく。
- 清潔なハサミかナイフで株同士が繋がっている根を切る。
- 新しい土を入れた鉢に植える。
モンステラの植え替えの方法はこちらの記事に詳しく書いているので、ぜひ参考にしてみてください。
②モンステラの挿し木
挿し木とは?
挿し木とは、剪定などで切り取った茎を使って新たに発根させ、別の株として育てる増やし方です。
挿し木がもっとも一般的な増やし方として知られています。モンステラの挿し木は剪定と同じタイミングで作業するのがベストです。手順も簡単なので剪定のついでに挿し木にも挑戦してみてください。
挿し木の仕方
- 節が2〜3節分(茎の途中の茶色い部分)が残るようにモンステラの茎を切り取る。気根がついているとなおよし。
- 葉柄は3〜5cmほど残して葉と葉柄を切り落とす。
- 挿し穂を植える鉢に赤玉土小粒を半分ほどいれる。
- 気根があれば鉢の中を回るようにして挿し穂を鉢に植える。
- 隙間に赤玉土小粒をいれる。
- たっぷりと底穴からもれでるまで水やりする。
- 直射日光を避けて風通しのいい場所で1ヶ月ほど育てる。
葉柄とはモンステラの葉についている葉茎のことです。よく剪定で切り落とす部分といえば葉柄ですが、葉柄には成長点がないため発根しにくく、揷し木には向いていません。
揷し木の失敗を防ぐためにも、必ず気根や葉柄の分岐元となっている茎を使いましょう。
③モンステラの茎伏せ
茎伏せとは?
茎伏せとは文字通り、土の上に茎を置いて発根を促す増やし方です。モンステラのような生育旺盛な観葉植物は、茎の切れ端でも土の上におけば簡単に新芽が伸びるので、ぜひ挑戦してみてください。
基本は挿し木とにています。同様に剪定と同時に作業するのがおすすめです。
茎伏せの仕方
- モンステラから節(茎の途中にある茶色い部分)を残して茎を切り取る。
- 器によく湿らせたピートモス(水苔)を盛る。
- 切り取った茎を切り口が半分埋まるくらいの深さで寝かせる。
- ピートモスが乾燥しないようにこまめに水やりをする。
- 新芽が伸びてきたら5〜9月の時期に鉢に植え替える。
ちなみによく見ると節は「>」という形で茎の途中に入っていますが、この「>」の口が大きく開いた方(この場合左)のすぐ上部分に成長点があるので、そこから新芽が出てきます。ピートモスに寝かせるときは口が大きく開いた方を上に向けるといいでしょう。
④モンステラの水挿し
水挿しとは?
水挿しは挿し木にも似ていますが、すぐに土には植えずに水にしばらく切り口をつけて発根させていく増やし方です。
モンステラはとくに水を好む性質があり、水挿しでの増やし方の成功率が高いともいえます。挿し木と同じように、剪定で切り取った茎葉を使って挑戦してみましょう。
水挿しの仕方
- モンステラの健康そうな茎を剪定する。
- 水を入れた容器を用意する。発根促進剤を適量混ぜておくといい。
- 剪定した茎の切り口を下にして入れる。
- 直射日光を避けて、水は毎日交換して育てる。
- ある程度発根が確認したら鉢に植え替えて育てる。
ちなみに、発根後も水換えをしながら育てれば、モンステラの水耕栽培として楽しむこともできますよ。
水挿しの場合も気根が生えている茎を使う方が発根が早く、成功率がぐんと上がりますのでおすすめです。気根がなくても、必ず茎の節目を水につけるようにしましょう。
モンステラの増やし方で失敗しないためには?
挿し木、水挿しでは剪定ハサミを使うと思いますが、こちらは清潔なものをご使用ください。必ずしも新品である必要はありません。消毒をしてから作業をしてください。
雑菌がついたハサミでモンステラを剪定すると、その部分から雑菌が繁殖して病気になることがありますのでご注意ください。
株分けでナイフを使用する場合も、ナイフを消毒してから作業をしましょう。
モンステラを増やした後の管理方法は?
どの増やし方の場合でも、増やした後はモンステラに負担がかかっていますので、直射日光に当てず、明るい日陰程度に置いて育てましょう。
挿し木や茎伏せの場合は、モンステラが発根するまで土が乾かないように管理するのもポイントです。
生育期に行ったのであれば、モンステラは1〜2週間ほどで発根します。茎元を軽く揺すって根付いたのが確認できれば、徐々に日当たりのいい場所に移動させましょう。
なお、生育が安定するまで肥料は厳禁です。
水挿しから土に植え戻したい場合は、発根してからなるべく早めに戻すようにしましょう。長い期間水耕栽培で育てていると、水耕で生きるための根になっているため土の中に適応できず枯れてしまうことがあるんです。
モンステラを増やし方は「挿し木」か「水差し」がおすすめ
株分けは作業の際に土がこぼれることがあり、やや面倒なイメージがあるかと思います。水挿しや挿し木であれば、手軽に増やせますよ。ただし、時期を守らないと、根がでてきませんので、必ず増やすのに適した時期を守ってください。
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