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メロンの栽培・育て方|初心者でも家庭菜園で収穫できる?プランターでもできる?

メロン

とろっとした甘い果肉と独特の芳香が特徴のメロン。高級で栽培が難しいイメージがありますが、実は、家庭菜園で育てやすい品種を選べば初心者でも育てることができます。

今回は、メロンの育て方や、手入れ、収穫時期などを詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

メロンはどんな野菜?家庭菜園で栽培できる?

連作障害
あり(4〜5年空ける)
栽培期間
5月中旬〜8月中旬
生育適温度
18〜30℃

メロンは、アフリカ大陸・インドを原産とする、ウリ科キュウリ属の野菜です。表面に網目模様がある「ネット型」と、網目模様のない「ノーネット系」に分かれています。

ネット系のメロンは栽培が難しく、高級メロンとしてハウスなどでプロの農家によって作られることが多いのが特徴です。ノーネット系の品種は家庭菜園でも比較的育てやすい品種が多いことが特徴です。

今回は、ノーネット系のメロンの育て方をご紹介します。

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家庭菜園士 七尾びび
ホームセンターや園芸店などでもメロンのタネを販売していますね。
栽培にはコツがいるメロンですが、タネから苗を育てるのはそれほど難しくありませんよ。

家庭菜園で育てやすいメロンの品種は?

家庭菜園で育てやすいメロンは、ノーネット系である「マクワウリ」や「プリンスメロン」です。初めてメロン栽培に挑戦する方は、網目のないノーネット系を選ぶと失敗が少ないでしょう。

網目模様のあるネット系のメロンを育てたい方は「コロタン」という品種がおすすめです。また、ミニメロンを選んで栽培すれば、プランターでも栽培できます。

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家庭菜園士 七尾びび
ネット系のメロンは、気候・天候・害虫予防などのコントロールがしやすいため、地植えよりも鉢(ポット)やプランターでの栽培のほうが簡単ですよ!
土が30ℓ以上入るサイズのプランターで2株程度栽培できますよ。

メロンの栽培環境

メロン GSオリジナル

メロンは高温の環境を好み、地温が15度以下では生育しません。昼間は28〜30度、夜間は18度〜20度の気温が必要です。生育適温のキープは難しいので、冷え込む夜間には、マルチングやホットキャップを設置するなどの保温対策を取りましょう。

また、メロンは雨を嫌い、日照と乾燥を好みます。よく日が当たる場所で、簡易な雨よけをして栽培しましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
まず大前提として、長時間の日照を確保できる環境でないとメロンの栽培はできません。
あと、収穫物を甘くするためには、葉の健康が絶対条件です。ウリ科の野菜はうどんこ病にかかりやすいので、葉が湿ったり、蒸れたり、肥料過多だったりするとかかりやすいので注意しましょう。

メロンの種まき

メロンの種まきは、4月上旬〜4月中旬に行います。ネット系の「コロタン」などは苗でしか出回りません。品種に合わせて、育てる方法も選んでくださいね。

  1. 育苗ポットに用土を入れる
  2. 指で2カ所に軽くくぼみをつくり、種を1粒ずつまく
  3. 軽く土をかぶせて、表面を優しくおさえる
  4. 土が乾かないよう水やりしながら日向で管理する
  5. 発芽して本葉が1〜2本生えたら、生育の悪い株を株元から切り取る
  6. 本葉が4〜5枚になったら、植え付け苗の完成!

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家庭菜園士 七尾びび
基本的に連作はNGです。病害虫の被害に遭いやすくなりますので、ウリ科を育てた土の再利用&同じ場所で栽培するのは避けるか、3~4年は間をあけましょう。
どうしても連作したい場合には「接木(せつぼく)苗」「接ぎ木(つぎき)苗」と名前のついた苗を購入してください。接木苗とは、「台木(だいぎ/だいぼく)」と呼ばれる根の部分は別の野菜で、接いだ部分から上はメロンという苗です。メロンの台木は、連作に強いといわれるカボチャが多いです。覚えておくと便利ですよ!

メロンの土づくり

メロン GSオリジナル
メロンは、通気性の良い土を好みます。また、地温がしっかり高まらないと育たないので、事前にマルチをかけて地温を上げておきます。

プランター栽培のメロンの土づくり

プランター栽培のメロンは、市販の野菜用培養土か、果実用培養土を使用すれば良いでしょう。畑の土などを使う場合は、ウリ科の植物を育てていない場所の土を使用しましょう。

石灰で土壌を中和し、堆肥などを混ぜ混んでおきましょう。

地植え・露地栽培のメロン

地植え・露地栽培のメロンは、植え付けの2週間前から土壌の準備をしておきます。

  1. 植え付け2週間前:1㎡に対して苦土石灰を150gまき、深めに耕す
  2. 植え付け1週間前:1㎡に対して堆肥4kg、化成肥料100g、油かす100g、ようリン60gをまき、土壌にすき込む
    幅70cm〜80cmの畝をつくり、表面を平らにならす
    表面にマルチをかけて地温を上げる

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家庭菜園士 七尾びび
播種のための用土は、市販の「挿し芽用」「タネまき用」が便利です。ホームセンターや園芸店に並んでいるものでOKです。
もし見つからない場合には、培養土を利用してもOKですが、肥料が豊富過ぎてタネが腐ってしまうこともまれにあります。「パーライト」や「バーミキュライト」などを適度に混ぜると、排水性・保水性がアップしますよ。

メロンの苗の選び方

メロンの苗を購入する場合は、葉色がよく、茎が太く、節間がしっかりと詰まっている苗を選ぶのがポイントです。接ぎ木苗の方が病気に強く、丈夫に育つので、接ぎ木苗を選んで購入しましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
葉の元気さが特に重要です!色褪せていないこと、病害虫の被害を受けていないものを選ぶようにしましょう。

メロンの苗を植える時期

メロン GSオリジナル

メロンの苗を植える時期は、5月中旬〜5月下旬です。苗の本葉が4〜5枚になったらプランターや畑に定植していきましょう。

プランター栽培のメロンは、深さ30cm以上、幅60cm以上の大きさがあるプランターに1〜2株植え付けていきます。鉢植えに植える場合は、深さ30cm以上の10号鉢に1株植え付けましょう。

地植え・露地栽培のメロンは、株間を60cm以上あけて苗を植え付けましょう。

  1. 根鉢が崩れないように苗に水やりをする
  2. 鉢底ネットを敷いた容器に、鉢底石を入れる
  3. 容器の高さ8割まで土を入れる
  4. 苗がすっぽり収まるくらいの植え穴を掘る
  5. 根鉢を崩さないように苗を取り出し、浅く植え付ける
  6. 株の周囲に土を足して、苗を安定させる
  7. たっぷりと水をやる
  8. 保温と防虫のため、2週間ほどは寒冷紗をかけて管理する

メロンの水やり

メロンは高温で乾燥した環境を好むので、水やりは控えめにします。

メロンは収穫期適期の前に葉が枯れ始めます。そのタイミングで水やりをストップしましょう。収穫時期に水やりを控えることで、糖度の高い甘いメロンを収穫することができます。

プランター栽培の水やり

プランター栽培のメロンは、表土が乾いたらたっぷり水やりします。

地植え・露地栽培の水やり

地植え・露地栽培のメロンは、ひとつ目の果実が結実するまでは降雨のみで過ごします。果実がついたあとは、毎日朝晩の2回、たっぷり水やりしてください。

メロンの摘心と整枝

メロン GSオリジナル

1度目の摘心・整枝

メロンは生長に合わせて2回の摘心を行います。

1度目の摘心の時期は、6月上旬〜6月中旬です。メロンの苗の本葉が5〜6枚になれば摘心し、子づるの発生を促します。この時点ですでに子づるが生えている場合は、状態のよいものを数本残して他は摘み取ってください。

  1. 親ずるから出ている本葉を下から5〜6枚ほど残し、その先のつると葉をを摘み取って摘心する
  2. 雑草と雨の跳ね返りを防ぐため、畝の全体に敷きわらを敷く
  3. つるが伸びてきたら、子づるの成長を促すために生育の良い子づるを2本残し、他を摘み取る
  4. 残した子づるを畝の片側に伸ばすように広げて誘引する

2度目の摘心・誘引

2度目の摘心の時期は、6月下旬〜7月上旬です。人工授粉が終わった後に行いましょう。

メロンの果実は孫づるにつきます。2回目の摘心では子づると孫づるを摘心し、果実が充実するように調整します。

  1. 子づる:下から数えて本葉が20〜25枚のところで摘心する
  2. 孫づる:着果した先に葉を一枚残し、そのさきをハサミで切って摘心する。ひと株につき、5〜6個の果実が実ように調整する
  3. 摘心後、つるが伸びる先に敷きわらを増やす
  4. つる同士が絡まないように整頓し、畝からつるが直角に出て行くように誘引する

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家庭菜園士 七尾びび
メロンの雌花は孫づるにつきます。親づる、子づるは積極的に整枝・摘心しましょう。

メロンの人工受粉

メロン GSオリジナル

メロンの結実をより確実にするため、6月中旬〜6月下旬にメロンが開花した後、人工受粉を行います。

メロンの雄花と雌花の見分け方は以下の通りです。

  • メロンの雄花:孫づるにつく、がくの下に膨らみがない
  • メロンの雌花:親づるにつく、がくの下が膨らんでいる

受粉の方法は以下の通りです。

  1. 雄花を摘み取って、花弁を取り除き、雄しべを剥き出しにする
  2. 雄しべの先を雌花の花柱にこすりつけ、花粉をつけて受粉させる

メロンの肥料・追肥

メロンは、6月下旬〜7月中旬に、1〜2回ほど追肥を行います。

  1. つるを伸ばした反対側の畝の脇に浅く溝を掘る
  2. 溝に1㎡あたりひと握り(20〜30g)の化成肥料を均等にまく
  3. 溝に外側から土をか伏せ、畝に土寄せする

メロンの収穫前には寒冷紗をかけよう

7月上旬〜7月下旬にかけて、メロンの実が育ってきたらカラスの被害を防ぐために再び寒冷紗をかけましょう。

ただし、メロンは蒸れた環境が苦手なので、寒冷紗の裾を少しまくって風通しをよくします。

メロンの収穫時期


8月上旬〜8月下旬頃、果実のついた節の葉が枯れたら収穫適期です。ネット系なら53〜55日、ノーネット系であれば45日〜50日で収穫できます。

果実が全体的に白っぽくなったころを目安に収穫しましょう。

メロンの病気・害虫

メロンは、多くの野菜に発生する「つる割れ病」や「べと病」「うどんこ病」などの病気に注意が必要です。また、メロンの根は浅く横に広がる性質があるため、とても多くの酸素を必要とします。

水はけが悪くなると呼吸が満足にできず、収穫直前に枯れてしまう「急性萎凋(いちょう)症」を発病するリスクが高まるので注意しましょう。

また、メロンは、ウリハムシやアブラムシ、ハダニ、アザミウマの被害に注意が必要です。

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家庭菜園士 七尾びび
メロンは病気に非常に弱いです。通気性の確保、長時間の日照の確保が絶対のほか、肥料の与えすぎ(特に窒素肥料)によって起こる病弱・害虫被害に注意が必要ですよ!

メロンにはどんな栄養や効能がある?

メロンには、美容や健康に良い栄養がたくさん含まれています。メロンに多く含まれるカリウムは、体内の老廃物や余計な塩分を排出する利尿作用があります。

また、赤肉種には抗酸化作用の高いβカロテンも豊富に含まれているので、食後にメロンをとるのがおすすめです。

家庭菜園でも作れる!メロンを収穫してみよう♪

メロンの育て方は手間が多く、簡単ではありませんが、手入れを欠かさず行えば、自宅でも甘くて美味しいメロンを収穫することができます。

温度管理や水やりなど、野菜の基本的な栽培技術が詰まったメロン、初心者から中級者へのレベルアップへ、腕試しに挑戦してみるのも素敵ですね!

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