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スモモの栄養|効果・効能や旬の時期、選び方や保存方法は?

スモモ

食べるとすっぱいスモモはジャムなどでもおいしく食べることができる果物ですよね。今回はスモモの栄養について解説しています。効果効能や保存方法、カロリーについてもまとめました。

スモモはどんな果実?

スモモはバラ科サクラ属の植物です。見た目はやや桃に似ているものの、食べると酸味があることから、「すっぱい桃」でスモモという名前になりました。

「スモモも桃も桃のうち」という言葉がありますが、桃はサクラ科モモ属です。桃というよりも梅に近い植物といえるでしょう。

スモモの花期は3月から4月で、花は白色です。

スモモの栄養・成分

栄養

スモモには、食物繊維、カリウム、鉄分、アントシアニン、ビタミンEが含まれています。しかし大半が水分であり栄養価が高いフルーツとはあまりいえません。

カロリー

スモモ10gあたりのカロリーは44kcalです。

成分表

水分
88.6g
タンパク質
0.6g
脂質
1.0g
炭水化物
9.4g
飽和脂肪酸
-g
不飽和脂肪酸
-g
コレステロール
0
食物繊維
1.6g

スモモの効果・効能

抗酸化作用

ビタミンEには抗酸化作用があり、体内の酸化を防ぐ働きがあります。生活習慣病予防にも効果的で体内の若返りによいでしょう。

スモモにはアントシアニンも含まれます。こちらにも抗酸化作用があるため、体内の若返り効果も期待できます。

便秘解消

スモモにはペクチンといった食物繊維を含み、腸の働きを促す効果が期待できます。

高血圧予防

塩分の多い食事をとりがちな方は、体がむくみやすい傾向にあります。カリウムは体内の余分な水分を排出する働きがあるため、むくみ予防に効果的です。

疲れ目改善

スモモの赤い色はアントシアニンによるものです。アントシアニンとはポリフェノールの一種で、疲れ目の改善によいとされています。さらには、アントシアニンは血糖値の上昇を緩やかにする働きもあります。

スモモの旬の時期や選び方

スモモの旬は6月から9月です。

おいしく食べ頃のスモモはまず色で判断しましょう。全体的に赤く色づいているものが食べ頃で、黄緑色が残っている果実は未熟なスモモです。未熟なスモモは自宅で追熟する(寝かせる)ことでおいしく食べることができます。

触ってみてほどよいかたさがあり、弾力があるものがよいでしょう。スモモの表面に弾力があり、白い粉(ブルーム)のようなものがついていると新鮮な証拠です。持ってみて重みがあるものは、中身がつまっている証拠です。

このブルームはそのまま食べても問題ありません。

スモモの保存方法

赤くなったスモモはすでに食べ頃です。常温で保存をしていると傷んでしまうため、冷蔵庫へ入れましょう。キッチンペーパーで包んでから密閉できる袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に入れます。

すぐにスモモを食べない場合は冷凍保存をおすすめします。スモモの表面を水洗い後、よく水気を切ってからタッパーに入れて冷凍庫に入れましょう。

黄緑色が残る未熟なスモモは追熟をします。新聞紙で包み、常温で涼しい場所で保管をしてください。フルーティーな香りがする、色が赤くなったら食べ頃です。

スモモは栄養が多い果実

スモモは見た目がかわいく、食べるとおいしいですよね。大量に自宅にある場合はジャムにするのもおすすめです。

栽培も難しくはなく、庭のスペースに余裕がある方は育ててみませんか。梅のような美しい花が咲き、庭木としても楽しむことができますよ。

スモモの花言葉|意味や種類、花や実の特徴は?

スモモの花

「李下に冠を正さず」ということわざをご存知ですか。スモモには中国の有名な故事に由来する花言葉がついています。日本国内でも育ちやすいスモモは品種も多く、色、形、味などに違いが見られます。

今回は、スモモの花言葉や種類、花や実の特徴を紹介していきます。

スモモの花言葉

スモモの花言葉は「忠実」「貞節」「独立」「疑惑」「甘い生活」「誤解」「困難」です。

スモモの花言葉の由来

スモモの花言葉の一つに「誤解」という言葉があります。「誤解」については中国の故事に由来する有名なことわざ「李下に冠を正さず」に由来しています。

これは「スモモの木の下で冠をかぶりなおすと、それが遠目で見るとスモモを盗んでいるように見えるので、誤解を招くような紛らわしい振る舞いはするなという意味で使われます。

スモモの基本情報

学名
Prunus salicina
科・属
バラ科サクラ属
原産国
中国
別名
ニッポンスモモ(日本季)、ハタンキョウ(巴旦杏)

スモモの名前の由来

「スモモ」という名前の由来は、「果実がモモに似ていること」と「酸味が強く酸っぱいこと」から「酸っぱいモモ」→「スモモ」と呼ばれるようになったというのが有力な説なようです。

英名は「ジャパニーズプラム」。ウメと同様、日本の気候下でも育ちやすく、品種によっては家庭でも栽培しやすい果樹です。

スモモの花の特徴

スモモの花は同じバラ科の梅や桜、モモの花に似ていますが、花柄や咲き方に違いがあります。開花は3月下旬頃~4月中旬で、ウメや桜に似た花が咲きます。

スモモの花柄は梅や桃に比べて長く、花芽1節につき3~5個、花びらが丸いのが特徴です。

花柄が長いのは桜の花も同じですが、桜は花芽が房状に咲き、花びらの先が割れていることから、スモモの花とは見分けが付きます。

スモモの実の特徴

花が咲いた後にできる実は球形で、桃と同じく「核果」と呼ばれる水分を多く含み種が一つあるつくりの実であることがわかります。果皮や果肉は黄色または紫紅色に熟します。

ところで「プラム」はスモモやプルーン、梅などの果物の総称ですが、日本で生まれたプラムを「日本スモモ」、海外で生まれたプラムを「プルーン」、「西洋スモモ」、「アメリカスモモ」と呼びます。

ソルダムは下記で紹介するスモモの品種名に含まれていますが、プラムの中でも「アメリカスモモ」に該当する種類です。ソルダムの親元である「大石早生」は日本で生まれたプラムなので、こちらは日本スモモに分されています。

一般的には自家受粉・結実しにくい自家不和合性果樹ですが、”‘ビューティ”や”メスレー”といった品種は受粉など手をかけなくても毎年結実しやすくおすすめです。

スモモの種類

スモモの品種は意外に多くあることがわかります。真夏の果実であるスモモ。主な品種としては早生種の「大石早生」、皮が青くて果肉が真っ赤な「ソルダム」、皮が紫色をした「太陽」、桃と同じくらいの大きさをした「貴陽」などがよく知られています。

サンタローザ

サンタローザは日本スモモの一種で、自家結実性が強くて栽培も比較的簡単だといわれています。果実は甘くて香りがよいのが特徴的です。

大石早生

大石早生も日本スモモの一種で、病気に強くて暖かいところで育てるのに向いている品種です。こちらは1本では結実しないので、受粉樹が必要です。

スタンレイ

こちらは、ヨーロッパスモモ(プルーン)の代表的な品種、スタンレイです。アメリカ生まれのスタンレイは、早どりすると酸味の強いのが特徴です。

いろいろな種類のスモモを食べてみよう

品種によっては色や形、味などに違いのあるスモモ。例えば「貴陽」は酸味が少なく糖度が高いため、とても甘いのが特徴ですし、「太陽」は果肉が黄色ではなく、乳白色をしていたりと、スモモの品種を知り、いろいろな種類のスモモを食べてみると違いがわかりおもしろいですよ。

スモモの育て方|植え付けや収穫時期は?鉢植えでも栽培できる?

スモモ、photo by SORA

スモモには日本スモモとヨーロッパスモモがあり、ヨーロッパスモモのことをプルーンといいます。また、スモモは貯蔵にも輸送にも向かないため、市販されているものは早採りされていて酸っぱいのですが、家庭用に栽培すれば完熟の甘くておいしいスモモを楽しむことができますよ。また、実だけでなく花を楽しむこともできます。

ここでは、そんなスモモの育て方についてご紹介したいと思います。

スモモの栽培場所

スモモは日当たりが良くて風通しの良い場所で育てます。

スモモは日本各地で栽培されていますが、甘くておいしいスモモを育てるには、開花の時期にあたる春先に霜がつかなくて、夏に雨の少ない地域が最適です。

スモモの水やり

スモモを鉢で育てる場合は、土の表面が乾いてから水を与えます。スモモは乾燥気味に育てた方が良いため、夏は朝と夕方の1日2回、春と秋は1 日1回、冬は月に4回から5回程度の水やりを目安にするとよいでしょう。

スモモの肥料

スモモは、年に何回か肥料を施すタイミングがあります。

まず、12月頃には有機質肥料を施します。そして、開花前の2月に即効性のある化成肥料を与えます。さらに収穫後にあたる9月頃に、翌年の生育のために化成肥料を与えます。

スモモの土

スモモを栽培するときは、水はけのよい土を用いましょう。スモモを鉢植えする場合は、赤玉土5:腐葉土5 の混合土などに植えつけます。

スモモの植え付け・植え替え

植え付け

スモモは12月頃に植え付けをするのが最適です。鉢植えの場合は、3月頃まで苗木を植え付けることができます。

また、スモモは1本ではあまり結実しないため、2品種は植え付けた方がいいでしょう。植え付け後は、高さ60センチほどに切り詰めて、支柱を立てておきます。

植え替え

鉢植えのスモモは、根詰まりしないよう、2年から3年に1回は植え替えるのが一般的です。

スモモの増やし方

スモモの増やし方は、「挿し木」が一般的です。

スモモの育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

果実に黒い斑点が出る黒斑病や銅枯病、形の悪い果実になってしまうフクロミ病などに注意が必要です。予防のため、3月上旬頃に2週間おきに殺菌剤を2回散布します。

つきやすい害虫

アブラムシやカイガラムシが付きやすいほか、シンクイムシ類による果実の食害も心配です。

アブラムシやカイガラムシはみつけ次第殺虫剤で駆除してください。アブラムシはテープに貼り付けて駆除することもできますし、カイガラムシは歯ブラシなどでこすり落とすこともできます。シンクイムシ類への対策としては、5月末頃に袋がけをして予防しましょう。

スモモの手入れ(剪定・摘果)

スモモのお手入れのポイントは、剪定と摘果です。

剪定

スモモは12月から2月頃に剪定を行います。

植え付けてから3年目くらいから、前年に伸びた枝に花芽が付くようになりますので、長果枝を短く切り詰めて花芽がたくさん付く短果枝がたくさん生えるようにします。

摘果

4月から5月頃には、摘果をすることも重要です。

実の大きさが親指大になったら、枝10センチに1個くらいの果実が残るように摘果します。どの実を摘果したらよいかは、見た目にわかりやすいのでそれほど難しくありません。

受粉に成功してキレイに膨らんだ実がある一方、実が小さいままで軸が黄色くなっている実がありますので、そういった実を摘果し、キレイに膨らんだ実を残すようにしましょう。

スモモの収穫

スモモの収穫時期は、7月から9月頃です。果実がよく色づいて、柔らかく熟したら収穫しましょうなお、苗木を植え付けてから実を収穫できるまでには、約3年から4年ほどかかります。

スモモの花

スモモの開花時期は3月から4月と、比較的春の花々よりも早めです。スモモは鑑賞に値する、とてもきれいな花を咲かせてくれますよ。

スモモの栽培にチャレンジしてみよう!

ここでは、日本各地で栽培が可能なスモモの育て方についてご紹介しました。

スモモにはたくさんの品種があり、日本スモモの中にも1本で結実するものもありますので、育てやすい品種を選ぶこともできます。

収穫したスモモの果実は、完熟したものは生でも美味しくいただけるほか、ジャムなどにして楽しんでみてはいかがでしょうか。

※トップ画像はSORAさん@GreenSnap