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ハンゲショウ

ハンゲショウ(半夏生)の花言葉|由来や花の特徴、茶花としても有名?

ハンゲショウとは変わった名前ですが、どのような植物なのでしょうか。花言葉についてもご紹介しています。

このページでは、ハンゲショウの花言葉だけでなく、白く変色する特徴や花期など基本情報をまとめています。

ハンゲショウ(半夏生)の花言葉

ハンゲショウ(半夏生)の花言葉は「内気」、「内に秘めた情熱」です。

これはハンゲショウの花弁の色が変わることに由来しています。花期になると、緑色だった葉がそっと白く変わっていく特徴のあるハンゲショウ。大きな目立つ花は咲かせないのにも関わらず、葉を白く変色させる様子が「内気」や「内に秘めた情熱」があるように見えたのでしょう。

ハンゲショウ(半夏生)の基本情報

学名
Saururus chinensis
科・属
ドクダミ科ハンゲショウ属
原産国
日本、朝鮮半島、中国
別名
カタシログサ

ハンゲショウ(半夏生)の由来

ハンゲショウ(半夏生)の名前の由来の1つは、半夏生の時期に花を咲かせることです。

まず半夏生についてご紹介します。半夏生とは雑節の1つ。昔はは夏至(げし)から数えて11日目のことを半夏生としていました。しかし、現在では天球上の黄経が100度の点を太陽が通過する日のことになっています。具体的には7月2日頃といわれています。

7月の上旬に開花する特徴のあるハンゲショウ。ちょうど半夏生の時期であるため、このような名前になったと考えられています。

また、ハンゲショウの特徴というと、葉の色が変わることです。葉が半分だけ緑色を残して白く変わるのです。そのことから、半分だけ化粧をする、「半化粧」となったという説もあります。

別名のカタシログサの由来は、片側だけ白く変色することが由来となっています。

学名の「Saururus」についてもご紹介します。こちらはギリシャ語「sauros」と「oura」が合わさってできた単語。「sauros」はトカゲ、「oura」は尻尾を意味します。ハンゲショウの花がトカゲの尻尾のように見えたことから由来しているとされています。

ハンゲショウ(半夏生)の花の特徴

ハンゲショウの花は半夏生の時期に開花するのが特徴。7月上旬から中旬に開花をします。花穂が10センチほど伸びる特徴がありますが、花弁がないため、あまり観賞されません。花弁のように見える大きな白いものは、よく見ると葉で、葉脈もあります。こちらは、葉が変色したもの。元々緑色だった葉ですが、一部を残して白く変化をするのです。

しかし、なぜこのように変色するのでしょうか。それは虫を誘うためとされています。虫を介して受粉する植物のことを虫媒花(ちゅうばいか)と呼びます。ハンゲショウも虫媒花の1つです。ハンゲショウが生きていくためには虫が欠かせないのです。そのため、より目立ち、魅力的な花にするため、葉を白くしているのです。

ハンゲショウ(半夏生)の種類

ハンゲショウ(半夏生)の種類は特に分類されていないようです。ハンゲショウに似た植物がありますので、ここでご紹介します。

猫が好きなマタタビ。マタタビは花期になると緑色だった葉の一部が白く変化するのです。そのため、ハンゲショウに混同されがち。マタタビはマタタビ科の植物ですので、ハンゲショウとは全く異なりますので注意しましょう。

ハンゲショウ(半夏生)は茶花としても親しまれていた


ハンゲショウは茶花としても親しまれています。茶花とは茶室の床に活ける花のこと。花期が7月ですので、7月の茶花として飾られることがありますよ。茶道などをされている方は、ぜひ室内のお花も見てみてくださいね。

ハンゲショウ(半夏生)の育て方|植え付け場所は?白くならない原因は?

ハンゲショウ、Photo by よし@庭さん

ドクダミ科の多年草で、葉が半分白くなることから、「半化粧」、「片白草(カタシロクサ)」とも呼ばれるハンゲショウ。古くから「茶花」としても親しまれ、茶道を嗜む方には馴染みの深い植物といえます。そんなハンゲショウの育て方を詳しくみていきましょう。

ハンゲショウ(半夏生)を育てる場所

ハンゲショウは、日当たりと湿り気のある環境で育てるのが適しています。半日蔭でも育ちますが、日当たりの良い方が、葉に白い斑が美しく入ります。

また、湿り気の多い土壌でしたら、地植えでも大丈夫です。水辺や池周りなど、株元が少し水につかる環境に植えると、乾燥の心配もなく、管理が楽です。

鉢植えの場合の鉢は、大きめのものを用意して、底皿から吸水させるようにすると上手く行きます。水鉢やビオトーブなどで夏に涼を添えるハンゲショウ、ぜひ育ててみてくださいね。

ハンゲショウ(半夏生)の水やり

ハンゲショウは乾燥を嫌い、常に土が湿っているような環境を好みます。

鉢植えの場合は、鉢皿に常に水が溜まっていて吸水できる状態を保って下さい。地植えの場合は、土が完全に乾いてしまわないように水やりをまめにしましょう。

ハンゲショウ(半夏生)の肥料

ハンゲショウへは、春に追肥として、緩効性化成肥料を土中に埋め込んで下さい。ただし、肥料成分の窒素が過剰になると、斑がきれいに白くならないこともあるので要注意です。

ハンゲショウ(半夏生)の土

ハンゲショウは、水持ちの良い土壌を好みます。

鉢植えの場合は、市販の草花培養土でも大丈夫ですが、粘土質の重い土を混ぜてやると水持ちがよくなります。庭に地植えする場合は、荒木田土など田んぼの土の方が適しています。

ハンゲショウ(半夏生)の植え付け・植え替え

植え付け

ハンゲショウの植え付け時期は2~3月頃が適期です。このとき、掘り上げた地下茎を切り分けて植え付けましょう。

植え替え

ハンゲショウを鉢植えしていて、根詰まりしているようなら、株分けを兼ねて植え替えを行って下さい。芽の出る前が植え替えの適期です。土壌が合っているとハンゲショウはあっという間に繁殖してしまうので、増えすぎた場合は適宜間引いて下さい。

ハンゲショウ(半夏生)の増やし方

ハンゲショウは「株分け」で増やすことできます。日本に自生している野草なので、もともと丈夫で強健な性質をしていて、冬には地上部を枯らせて宿根し、春に再び芽吹いて地下茎で増えていきます。

ハンゲショウ(半夏生)の手入れ

ハンゲショウは日本の本州以南に自生する植物ですので、耐寒性はあまり強くありません。地面が凍るような寒冷地では、不織布やワラなどで防寒対策を施すようにしましょう。

ハンゲショウ(半夏生)の育て方で注意すべき病気・害虫

ハンゲショウは、病害虫の発生はほとんどないとされています。

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ハンゲショウは、夏至から数えて11日目の半夏生の頃に白い花を咲かせます。

ハンゲショウ(半夏生)を育ててみよう!

いかがでしたか。

ハンゲショウは、もともと北海道を除く日本各地の湿地帯に自生していましたが、最近は、環境の変化などによって自生地が減少しつつあるそうです。水やりや湿り気さえ注意すれば、特別な手入れもなく初心者でも充分育てられるので、ぜひ育ててみてくださいね。

※トップ画像はよし@庭さん@GreenSnap