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蝋梅

蝋梅(ロウバイ)の育て方|剪定時期や挿し木の方法は?鉢植えでもOK?

ロウバイ(蝋梅)は中国が原産の樹木のひとつで、まだ花が少ない初春に形のはっきりした鮮やかな黄色い花を咲かせます。背が高くなりすぎないため、庭木としても人気があります。今回はそんなロウバイの育て方を、地植えと鉢植えそれぞれに分けて詳しくみていきます。剪定や挿し木の方法についても触れているので、ぜひ参考にしてください。

蝋梅(ロウバイ)の育て方:栽培する場所

ロウバイを鉢植えする場合は、深さがじゅうぶん(30cm以上)ある鉢を選びます。低木のカテゴリに入るロウバイでも地植えでは4mになることもあるからです。鉢植えしたとしても、2mくらいになると考えておいたほうがいいでしょう。

植え付ける場所(鉢を置く場所)は、春先から夏にかけて日当りが良い場所。あまり日陰にならない場所を選びます。原産地の中国では海抜500mから1,000メートルの高地に自生していることから、寒さに強い一方で多湿に弱い特徴があります。

そのため水はけのよい土を用意するか、水はけのよい場所を選ぶといいでしょう。

蝋梅(ロウバイ)の育て方:用土

ロウバイを育てるときは、水はけのよい土を用いましょう。

ロウバイを鉢植えする場合は、特に水やりをしたあと、多湿の状態が長くならないように腐葉土をよく混ぜ、水はけのよい状態をつくってあげることが、美しいロウバイを育てる大きなポイントになります。

ロウバイを地植えするときも、根の周辺の土の水はけが気になるなら、腐葉土をじゅうぶんに混ぜ込んだ土と入れ替えてあげるといいでしょう。

蝋梅(ロウバイ)の育て方:水やり

地植えのロウバイは、基本的には自然の降雨だけで問題ありません。雨が降らず乾燥が続くようなら、ロウバイの様子を見ながら水やりをしましょう。

鉢植えのロウバイは、表面の土が乾いたら、鉢の底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりをします。

蝋梅(ロウバイ)の育て方:肥料・追肥

ロウバイの成長期である春の4月から5月にかけて、また花が咲く直前の12月に緩効性肥料を与えます。もし花のつき方が良くない場合は、初秋の9月に標準量の半分だけ、花があまり咲かなかった株に追肥してあげましょう。

蝋梅(ロウバイ)の育て方:苗木の植え付け・植え替え

植え付け

ロウバイの苗木を植え付ける時期は、葉が落ちる時期の11月から12月か2月中旬から3月にかけてです。暖かい土地であれば11月から3月のあいだ、いつ植えても問題ありません。

植え替え

鉢植えのロウバイは、2年から3年に1回のペースで行います。植え替えの時期かどうかの見極めは、鉢底の穴から根が見えるかどうか。鉢底の穴から根を確認できたら、植え替えの準備をしましょう。

植え替えの時期は植え付けと同じ11月から12月、あるいは2月中旬から3月にかけてです。

植え替えるときに、根を途中から切り落として新たな根の生長をうながす「根回し」をやってあげると、植え替え後の生長が良くなります。

蝋梅(ロウバイ)の手入れ:剪定

ロウバイの剪定時期は、ロウバイの花が咲き終わった2月〜3月、もしくは落葉が終わり本格的な冬に入る前の11月です。
樹形がもともときれいに育つロウバイは、剪定など手入れの必要があまりないといわれる樹木のひとつです。しかしまだ木が幼い時期は、細く伸びるひこばえが、ほかの枝を傷つけるように生長してしまうことがあります。
枝が込み合っている部分があれば、風通しが良くなるように剪定しましょう。

蝋梅(ロウバイ)の増やし方:挿し木

ロウバイの増やし方には2つの方法があります。ひとつは咲いた花から種を採取して植える「種まき」、もう一つの方法は「挿し木」です。ここでは最も一般的な「挿し木」の方法について説明します。

挿し木で増やす場合は6月頃に、やわらかい枝を選んでだいたい15cmほどに切ります。切り口には必ず癒合剤を塗ってロウバイを保護しましょう。

挿し木用に切った枝は、新しく用意した土(赤玉土の小粒がおすすめ)に刺し、新たに根が生えて安定するまでこまめに水やりをします。新たな根が出たのを確認できたら、鉢や庭などに植え替えましょう。

蝋梅(ロウバイ)の育て方:注意する害虫・病気

ロウバイを育てるときに注意したい害虫や病気は、特にありません。原産地が寒さ厳しい地域でしかも高地であったことが、ロウバイが害虫や病気に強い要因かもしれません。ただもし葉に黒い斑点が出たり、葉が黄ばんだりしてきたら「土の状態がよくない」サインです。土が硬くなったり、水はけが悪くなったりしていないか確認しましょう。

蝋梅(ロウバイ)の花

ロウバイは生長しても高さが4mほどにしかならない、樹木の中では低木というカテゴリに属する樹木です。背丈があまり高くならないため、家庭でも比較的育てやすい庭木といえます。

そんなロウバイの花は、真冬の12月から2月頃に開花時期を迎えます。花の色どりや葉の緑が減る時期に、華やかな黄色い花を咲かせてくれます。

蝋梅(ロウバイ)の花言葉

ロウバイの花言葉は「ゆかしさ」や「慈しみ」「慈愛」です。

まだ寒い季節に凛と咲く黄色い花が、幼子をいつくしむように抱く親の愛情のようにみえるからでしょうか。ロウバイは切り花としても楽しめる樹木です。室内に明るい花の色どりが欲しくなったら、愛情あふれるロウバイを選んでみてはいかがでしょうか。

蝋梅(ロウバイ)を庭に植えてはいけないって本当?

ロウバイは庭に植えてはいけないと言われることがありますが、これはロウバイの実に強い毒があることからです。また、ロウバイはとてもいい香りがするため、花や蕾を鳥が食べることによって、周囲が汚れることも理由に挙げられます。
小さな子どもやペットがいるご家庭では、誤って口にしないように注意しましょう。

蝋梅(ロウバイ)を鉢植えや地植えで育ててみよう!

ロウバイは寒さや病気に強いため、初心者でも比較的育てやすい樹木といえます。庭木としても育てやすいため、庭の彩りを増やしたいけれど手間はかけられない、という方に向いているかもしれませんね。

春を感じられる黄色い花を咲かせるロウバイ、ぜひ育ててみませんか?

蝋梅(ロウバイ)の花言葉|花と実の特徴は?どんな香り?毒があるって本当?

ロウバイ 蝋梅

寒い時期に開花するロウバイ(蝋梅)。地域によっては雪とセットのイメージがあるかもしれません。ここでは、そんなロウバイの花言葉の意味や由来のほか、花の時期などの基本情報についてご紹介しています。

蝋梅(ロウバイ)ってどんな花?

ロウバイは12月〜2月の冬に花を咲かせる落葉広葉樹の花木です。梅という漢字があてられていますが、梅はバラ科でロウバイはロウバイ科なので、まったく別の植物です。開花時期や花姿が梅に似ていることから蝋梅の名前がつけられています。

花には蝋のような光沢感があり、発色豊かな黄色をしています。中心は濃い紫色をしているのが特徴で、中国ではロウバイのツボミや花を、風邪薬や火傷の塗り薬として使用するそうです。

科・属名
ロウバイ科ロウバイ属
分類・性質
落葉広葉樹 小高木 花木
原産地
中国
学名
Chimonanthus praecox
英語名
Japanese allspice
別名
唐梅(カラウメ)、南京梅(ナンキンウメ)
開花時期
12月〜2月
花色
黄色
花もち
1週間ほど
誕生花
1月2日、1月21日

蝋梅(ロウバイ)の花言葉

ロウバイの花言葉は「慈しみ」「ゆかしさ」「先導」「先見」という意味があります。ひとつずつに花言葉の由来があるので詳しくご紹介します。

ロウバイの花言葉「慈しみ」の由来

「慈悲」という花言葉の由来は、ロウバイの花期が関係しています。ロウバイは植物が少ない冬に開花し、愛でる花が少なく寂しい時期ですよね。そんな中ロウバイを見つけて嬉しい気持ちになった人がたくさん存在しました。しかも、ロウバイは良い香りがするっこともあり、ロウバイには「慈悲」という花言葉がついたと考えられています。

ロウバイの花言葉「ゆかしさ」の由来

「ゆかしさ」とは心がひかれるという意味があります。

ロウバイの花は黄色で、一見派手そうですが花は下向きです。その様子が奥ゆかしく見えたのではないでしょうか。そこで「ゆかしさ」という花言葉がロウバイには付けられたと考えられます。

ロウバイの花言葉「先導」「先見」の由来

ロウバイの花期は12月から2月で、この時期はとても寒く開花している植物は少ないです。暖かくなる春に花は開花するイメージがありますよね。

このようにロウバイはほかの植物より一足先に開花します。この特徴から、「先導」、「先見」という花言葉がつけられました。

蝋梅(ロウバイ)の花には香りがある!

ロウバイにはほのかな香りがあるのが特徴です。スイセン、ヒヤシンスに似た爽やかで甘い香りと言われることが多いですが、ほかにも石鹸やイランイランの香りに似ていると言われることもあります。

ロウバイの香りの成分は、シネオール、リナロール、ボルネオ―ルがメインです。シオネールはハッカのようなさっぱりとした清涼感のある香りです。リナロールはラベンダーやスズランの精油に含まれる成分です。

蝋梅(ロウバイ)の実には毒がある!

ロウバイは9月ごろに実をつけます。実を長くつける特徴があり、冬の花期になって葉が落ちても、実だけがついていることもあります。9月は実は緑色で梅のようですが、その後は写真のように茶褐色に変色します。

なお、ロウバイの実の中にある種子には、「アルカロイド」という強い毒性が含まれています。誤って摂取すると最悪の場合、心臓麻痺で死ぬこともあるので注意しましょう。

ロウバイのことを「老梅」と勘違いして熟れた実と思い、梅シロップや梅ジャムに使うケースもあるようですが、有毒なので決して誤った使い方をしない、食用にしないようにしましょう。

蝋梅(ロウバイ)の種類・品種

ソシンロウバイ(素心蝋梅)

花の中心部分も黄色いロウバイ。花が大きい特徴があります。

マンゲツロウバイ(満月蝋梅)

黄色が濃いロウバイで、早咲き種。

フクジュロウバイ(福寿蝋梅)

フクジュソウのような鮮やかな黄色の花が特徴的なロウバイ。

蝋梅(ロウバイ)の名前の由来

ロウバイは日本には17世紀に中国から入ってきました。ロウバイは漢字で書くと「蝋梅」となります。これは元々中国での呼ばれ方をそのまま日本でも取り入れたものです。

ロウバイの花弁は黄色ですが、これが蝋のような色なためこのような名前となったといわれています。

しかし、蝋梅となった由来は他にもあります。ロウバイは臘月(ろうげつ、旧暦12月)に花を咲かせる特徴があります。このことからもロウバイという名前となったという説です。

ちなみに別名である「唐梅(カラウメ)」「南京梅(ナンキンウメ)」は、どちらも中国から伝わった梅のような植物ということが由来して、このような別名となっています。

蝋梅(ロウバイ)の花言葉はポジティブな意味があった!

ロウバイは梅という名がつくほどなので和風のアレンジがしやすい植物。盆栽にももちろんおすすめです。花期も長いのでお庭はもちろん室内でも盆栽を楽しみたいですね。

素敵な花言葉も持っているので一緒に楽しんでみてくださいね。