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野草・山草

オダマキの育て方| 種まきや植え替えの時期は?

Photo by Audreyさん

オダマキは日本原産もある山野草で様々な色に花が咲く人気の植物です。しかし、オダマキ属は毒草でもあるので注意が必要です。花びらが中心にあり、拡がって付くのが萼でよく目立ちます。

今回は、そんなオダマキの育て方についてご紹介します。

オダマキの日当たり

オダマキの栽培では、基本的には日光のよく当たる場所を好適としています。ただし、夏の直射日光は葉焼けの原因となりますので気をつけましょう。一日を通して日の当たるベランダなどは避け、明るい日陰へ移動させるようにします。

オダマキの置き場所

通年、風通しの良い環境に置いて育てるようにしてください。

冬になると地上部が姿を消して、根のみで冬を越します。寒冷地などで凍結する場合は、土の上に腐葉土や敷きわらなどを被せて防寒対策をしておきましょう。土が凍ることがないのであれば、防寒する必要は特にありません。

敷きわらがなかったり、準備できないという人には、代用案として、すだれやすすきの萱などを使ってみてもいいかもしれません。すだれであれば100均にも売っていますし、すすきの萱であれば河原などに落ちています。

オダマキの水やり

夏の水やり

オダマキを鉢植えで栽培している場合は、土の表面が乾いていることを確認したら、たっぷりと水を与えます。地植えにして育てているのであれば、水を施す必要は特にありません。

夏は日照り続きの日が多い季節ですが、晴天が続いて乾燥が目立つときは水やりを行いましょう。

冬の水やり

冬場でも同じことがいえます。土の表面が乾いているときに水やりを行いましょう。乾燥しているときは水やりを忘れずに施すようにしてください。

オダマキの肥料・追肥

オダマキを植え付けるときに緩効性化成肥料を混ぜるようにしてください。肥料には、リン酸とカリウムが多く含まれているものを使用します。

追肥には、花が咲く期間に当たる5月〜9月に1週間〜10日に一度液体肥料を施してください。量も草花に与える濃度にして与えてください。

オダマキの用土

オダマキの栽培で使用する土は、日本原産と西洋の品種で異なります。

日本原産の用土では、市販の山野草用の培養土を用いるか、配合した土を作るようにしてください。配合するには、小粒サイズの赤玉土または日向土と腐葉土を6:4もしくは7:3で混ぜ合わせるようにしてください。

そのほかにも、後部サイズの硬い質の鹿沼土と桐生砂と軽石を4:4:2の割合で混ぜたものでも十分育てられます。

オダマキは砂が多くある場所や岩場などに自生する草花ですので、庭で植える際は、軽石及び腐葉土を多く土に混合させておきましょう。

西洋の品種は、小粒サイズの赤玉土と腐葉土を7:3の割合でつくってください。また、別の配合であれば、赤玉土と鹿沼土と軽石を3割ずつにして作成するのも可能です。どの土も小粒を使用してください。

オダマキの種まき・植え付け・植え替え

植え替え

鉢植えで育てているオダマキであれば、毎年植え替えを行うのがベストです。最低でも2年〜3年に1度は植え替えを行うようにしてください。植え替えの時期は、3月か9〜10月に作業するようにしましょう。

鉢から取り出した苗は傷がつかないように丁寧に植え替えてください。細長く伸びている根があった場合は、はさみなどを使って切り落とします。

地植えで育てている場合は、そのまま植えておきましょう。

植え付け

植え付けも時期は同じです。

オダマキの1つの太く逞しい根は、ごぼうと同じで直根性という性質になっています。根を傷つけてしまうと枯れる原因になりますので、根についた土を崩さないようにして植え付けましょう。鉢を新調するのであれば一つ大きいサイズの鉢を用意しておきます。

種まき

オダマキは種からでも育てることが可能です。種子は園芸店やネットショッピングでも販売しているので、簡単に手に入れやすいです。

また、自分で育てたオダマキからも種を採取することができます。取り終えたら種まきの適期になるまで冷蔵庫で保管しておいてください。種まき時期は4月〜6月か9〜10月頃が適期です。

種から育てていく際は、育苗箱などを用意して小さい粒の赤玉土を入れていきましょう。種は重ならないように撒いて土は被せないでおきます。2週間〜4週間で発芽が観測できますので、この間は乾燥しないよう水やりを忘れないようにしてください。

しっかりとした苗に成長したら、お好みの場所へと植え替えを行ってください。

オダマキの増やし方

オダマキの増やし方には、「種まき」と「株分け」といった方法があります。

オダマキの株分けは、芽が出てくる前の2〜3月頃に行います。植え替えと同時に行うので両方の準備をしておきましょう。

育てていた株を掘り起こしたら手かはさみで切り分けていきます。自然に分かれているときは手でほぐすように切断して構いません。

根が絡んでいたりつながっているようでしたら、殺菌消毒しているはさみを使って分別しておきましょう。切り口には薬を付けて菌が入らないように保護しておいてください。薬には、殺菌剤や癒合剤を使用してください。

オダマキの育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

オダマキがかかりやすい病気としては、うどんこ病があります。うどんこ病は、梅雨時期や秋雨前線が通る時期に発生しやすい病気です。カビが繁殖することにより葉っぱの表面上が白くなってしまいます。

白くなった部分は、光合成をすることができなくなり栄養が届かず枯れてしまいます。発見した葉っぱは残念ですが、処分してしまいます。株の繁殖を防ぐには、重曹を水に溶かして撒いておいてください。また、風がよく通る場所や日当たりにも気を付けて配置しておきましょう。

つきやすい虫

害虫被害ですが、アブラムシやハダニ、ヨトウムシに食害される可能性があります。

アブラムシは、茎や葉っぱにくっついて汁を吸います。汁を吸われることで植物の栄養を取ってしまう厄介な害虫です。

ハダニは、乾燥した環境で20度以上になると見かける害虫です。ハダニも汁を吸って植物を弱くしてしまいます。数が少ないときはセロハンテープなどをつけると剥がすことができますが、大量発生している場合は、殺虫剤を散布しておきましょう。

ヨトウムシは蛾の幼虫で夜に活動する特徴をしています。葉っぱや蕾を全部食べてしまいます。成虫になると卵を産み付けていくので早急に駆除することが大事です。葉っぱに卵が付着していたら、その葉っぱごと刈り取り、幼虫なら殺虫剤がまきましょう。

オダマキの管理温度

オダマキの発芽には15度〜20度の気温が必要です。また、生育するためには10度〜20度の温度を要します。高温で多湿を弱点としますので、夏は半日陰になる場所で管理するようにしてください。

オダマキは気温が10度を下回る環境に触れることで花芽分化を起こします。そのため、寒い季節は霜に当たらない外に出して冬を越します。

オダマキの花言葉

オダマキの花言葉には、全体的には「愚か」という意味が込められています。

花の色別に見ていくと、赤色のオダマキには「心配して震える」という花言葉が、紫色のオダマキには「勝利への決意」という花言葉が、白色のオダマキには「あの方が気がかり」という花言葉がつけられています。

オダマキの花をお庭で育ててみよう!

花びらと間違われがちなほど萼が大きく生長して、それが花びらのように見えるオダマキの育て方についてご紹介しました。

オダマキは人の名前ではなく綺麗な花を咲かせる植物でしたね。

日本原産と西洋産を組み合わせて、カラフルな花壇を作ってみるのも良い光景になります。

種や苗を持ち帰って育ててみてくださいね。

※トップ画像はPhoto by Audreyさん@GreenSnap

福寿草(フクジュソウ)の育て方|肥料や植え替えの時期は?増やし方は?

Photo by sarara- さん

「春植物」とは、春に花を咲かせた後に夏まで葉を付け、あとの季節は地下で過ごす植物のことを総称して言います。

そんな儚い魅力を持ち、ニンジンのような可愛らしい葉がポイントの、フクジュソウの育て方をご紹介します。

福寿草(フクジュソウ)の日当たり

フクジュソウの花を綺麗に咲かせるポイントは、日当たりにあります。

フクジュソウの花は日光に当たると開花し、夜間や曇の日は花を閉じてしまうため、1月から4月頃の開花期には、できるだけ日当たりのいい場所で育てることが大切です。

花が終わった5月頃からは日陰で育てます。日陰は特に、木漏れ日が当たるような緩やかな日陰が理想的です。

福寿草(フクジュソウ)の置き場所

置き場所としては、木漏れ日の当たる場所や、落葉樹の下など明るい日陰を好みます。

室内で育てている場合は、鉢を窓際などに置いて育てます。

フクジュソウは春植物のため、夏には落葉します。地上部が枯れたら日陰へ移動させて、ゆっくりと休眠させてあげましょう。

地植えで育てる場合も同じ様に樹木と樹木の間に植えるなど、日陰になりやすい場所に植えることで繁殖しやすくなります。ただし、冬場の凍結などには十分に気をつけましょう。

福寿草(フクジュソウ)の水やり

夏の水やり

夏場の落葉後は休眠の時期に入るため、多湿な環境は厳禁です。とはいえ、極端に乾燥した状態も芽の成長を妨げることになるので、土の表面を触った時に湿り気を感じる程度の状態を維持します。

フクジュソウは水を吸う力が弱い植物ですが乾燥を嫌うので、できるだけ乾いた状態をつくらないようにします。

また、地植えの場合は自然に降る雨に任せて大丈夫ですが、猛暑が続き土が乾いていると感じた時には水をあげて下さい。

鉢植えで育てている場合の水やりの頻度は、1日に1回程度を目安にします。

冬の水やり

フクジュソウが開花している時期の水やりはたっぷりと水を与えます。

早い時期に開花したものは凍結により花弁が傷むことがあるので、水やりの際はできるだけ花に水がかからないように、低い位置から根元へそっと水をあげましょう。

福寿草(フクジュソウ)の肥料・追肥

春植物のほとんどは肥料のあげ方で成長の仕方が大きく変わる植物です。植え込みをする前に、元肥(あらかじめ土に混ぜておく肥料)に緩行性の化成肥料を、一株当たり数粒混ぜておきます。

芽が出始めたら、置き肥をしますが同時に薄めた液体肥料を10日から2週間に1回ほどの頻度で与えます。生育期に与える肥料の量が翌年の開花に大きく影響するため、肥料はしっかりと与えておきましょう。

福寿草(フクジュソウ)の用土

フクジュソウの好む土は、水はけが良く少し重めの土です。排水性・保水性・保肥性に優れた赤玉土と、酸性土で通気性と保水性に優れた鹿沼土のそれぞれ小粒の土を使って、ベースの土をつくります。

そこに水はけを良くするための軽石を混ぜたり、有機質を含む腐葉土を少し混ぜてもフクジュソウの好む土になります。

基本的な配合の比率は赤玉土と鹿沼土、軽石をそれぞれ4:4:2で混ぜ合わせます。その状態から自分で様子を見ながら調整を行いましょう。もしくは、鹿沼土だけでも育てることができます。長く効く元肥を忘れずに混ぜておくのもポイントです。

福寿草(フクジュソウ)の植え付け・植え替え

フクジュソウの植え替え時期は、9月から10月の秋頃となります。頻度は株分けの作業も兼ねて、1年に1回から2年に1回程度で行いましょう。

この植え替えを行なうさいに重要なのが、根の扱い方です。フクジュソウは花が咲き終わり、葉も散ってしまった9月から10月の時期は地下で過ごしています。

根が随分長く伸びていると思いますが、フクジュソウは水を吸う力が弱いため、できるだけ根の数は減らさないよう、ていねいに扱い、根を誤って切ったり取り除かないようにします。

また、同時に古く傷んでしまっている根はこのタイミングで除去します。

植え替える鉢はできるだけ大きく深い鉢(6号が目安)を用意して、根を広げるようにして植え替えを行って下さい。

福寿草(フクジュソウ)の増やし方

フクジュソウの増やし方は2通りあります。

株分け

1つ目は、株分けです。9月から10月の植え替えの際に行います。株をあまり小さく分けてしまうと、十分に生育しなかったり枯れてしまうことがあるので気をつけましょう。

株に5つから6つの芽が付いている形が理想です。株から土をしっかりと落として、地下茎と芽を確認しながら手で分けます。芽が密集している場合は無理に分けずに、自然に分かれる個体のみを分けて株分けを行いましょう。

種まき

2つ目は、種まきです。フクジュソウのタネは、複数の小さなタネがまるで金平糖の様にギュッと集まってできています。

タネを乾燥させると発芽率が下がるため、採りまき(タネを採取してすぐ土にまく方法)で種まきを行います。時期としては、タネが未成熟で手で触れると自然に落ちる頃を目安とします。

タネを撒くときは、親株と同じ用土を使います。未成熟なタネは腐りやすい為、まいてから7日間程は土を被せないようにします。その後、土を1cm程土を被せて、棚下に苔が生えないように気をつけましょう。

翌年の春頃に双葉が発芽しますが、タネをまいてから開花するまでには約4年ほどかかります。株分けを楽しみながらも種まきでじっくりとフクジュソウが育つ様子を楽しむのも良いですね。

福寿草(フクジュソウ)の育て方で注意すべき病気・害虫

病気ではありませんが、冬場に凍結してしまい株元が腐ってしまうものが多く見られます。植え付けが遅かった株などはできるだけ凍結しないように気をつけて育てます。

また、夏場には白絹病が発生しやすくなります。白絹病が発生すると、白い糸の様なもので株元が覆われ株全体の生育が衰え、やがて枯れてしまいます。

防止策として、地植えを行なう際は土をよく耕して日光消毒を行ったり、鉢植えを行なう際は清潔な用土や鉢を使用することがポイントです。もし白絹病が発生してしまった場合は、その株は処分しまいましょう。

また、害虫はナメクジが春先から発生し始めます。ナメクジは芽を食べてしまったりするので見つけ次第捕殺するか、薬剤を使用して駆除します。

薬剤を使いたくない場合はポピュラーなナメクジ対策としてビールの飲み残しを使った方法や、ドリップコーヒーの出がらしを土にまく方法などがあります。

また、お酢を使用する方法などもあり、お酢を直接ナメクジにスプレーで吹き付けることで浸透圧によりナメクジがカラカラに乾燥します。お酢を使用する場合はできるだけ植物にかからない様に気をつけて駆除作業を行います。

福寿草(フクジュソウ)の管理温度

フクジュソウは基本的に山野で生活している植物なので、難しい温度管理はありません。また、暑さにも寒さにもそれなりには耐えてくれます。

そのため、霜に当たってもあまり問題はありませんが、凍結してしまうと根腐れや株が傷む原因になってしまうので、土が凍ってしまう程寒くなってきたら室内に鉢を取り込むなどします。

福寿草(フクジュソウ)はどんな花を咲かせる?

フクジュソウは、ぐるりと黄色い花びらの詰まった花を咲かせます。山野の中でも目立つような濃い黄色の花色で、お正月用の寄せ植えなどにもよく使用されています。フクジュソウが芽を出したばかりの時期は、見た目がフキノトウに似ているともいわれます。

このフクジュソウの花は、初春の開花時期ならずっと咲いているわけではなく、天気や気温によって花びらを閉じたり開いたりするのが特徴です。天気がよく晴れ、日の当たるときにはしっかりと花を開いてくれます。

また、蕾が付いた状態の鉢を購入した場合、蕾が黄色く色づいているのにも関わらず開花しないことがあります。日照不足が原因でなければ、乾燥が原因と考えられます。

蕾が被っている薄皮が乾燥していると、蕾が色づいていても開花してくれないこともあります。その場合は、花をダメージを与えないよう細心の注意を払い、鋭角な物体で薄皮をつついて破ってあげると花が咲きます。

美しい花とは対象的に、根には毒があるので扱いには注意しましょう。

福寿草(フクジュソウ)の花言葉

フクジュソウの花言葉は「悲しき思い出」、「幸せを招く」、「永久の幸福」です。

フクジュソウの学名であるアドニス(Adonis)は、ギリシャ神話で猪に殺されてしまった美少年アドニスの名前に由来しています。花言葉「悲しい思い出」はこの悲しいエピソードにちなむといわれています。

また、フクジュソウは昔から縁起物の花として認識されているので、「幸せを招く」、「永久の幸福」などの花言葉がつけられました。

新春を祝う花として有名なフクジュソウですが、相手の幸せを願って贈り物にするのもおすすめです。

福寿草(フクジュソウ)の育て方を覚えて、栽培を楽しもう

今回は、山野でよく見かけられる、フクジュソウの育て方についてご紹介しました。根に毒を持っていますが、手で触れたり匂いを嗅いだりしただけではさほど害はないので大丈夫です。フクジュソウの毒の被害に合うケースのほとんどは誤飲とされています。

庭にフクジュソウの芽が出てきた頃、フキノトウなどと間違えないようにしてくださいね。それだけ気をつければ、福を呼び込んでくれる美しい花を楽しめるに違いありません。