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ウラシマソウ

ウラシマソウの花言葉|意味や花の特徴、仏炎苞ってなに?

ウラシマソウ

ウツボカズラのような奇妙な見た目が印象的なウラシマソウは、四国から本州にかけて、日本の広い地域で自生する植物です。

名前につく「浦島」は、浦島太郎と何か関係があるのか気になりますよね。今回は、ウラシマソウの花言葉や、名前の由来、花や実の特徴についてご紹介しています。

ウラシマソウの花言葉

ウラシマソウの花言葉は、「遠くの友を思う」「不在の友を思う」「別れた友への思い」「注意を怠るな」などです。

この花言葉は、浦島草の花の形が、浦島太郎が釣り糸を垂らしている様子を連想させることから由来したとされています。

浦島太郎は竜宮城で貰った玉手箱を、疑うことなく開けてしまい老人となってしまいました。そのことから「注意を怠るな」という花言葉がつけられたと考えられます。

老人になった浦島太郎は、今までのすべての友人を失ったとされ、寂しく過ごしたのでしょう。そのことから、「遠くの友を思う」「不在の友を思う」「別れた友への思い」という花言葉がつけられたとされています。

ウラシマソウの基本情報

学名
Arisaema urashima
科・属
サトイモ科テンナンショウ属
原産国
日本
別名
ヘビクサ

別名であるヘビクサは、まるでヘビのような見た目から由来したとされています。

ウラシマソウの名前の由来


ウラシマソウにはアンスリウムと同じように、肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる部分があり、その先端に釣り糸状のものが長く伸びています。

その姿が、まるで浦島太郎が釣りをしている様子を連想させることから、浦島という名が付けられたとされています。

ウラシマソウの花と実の特徴

ウラシマソウは4〜5月に開花します。花は黒紫で暗い色をしており、花のように見える部分は花のようですが花ではありません。この部分は、サトイモ科特有の「仏炎苞」(ぶつえんほう)と呼ばれ、肉穂花序を包む大きな葉が、まるで大きな花びらのように見えます。

ウラシマソウは花期が終わると実がなり、秋になると緑色の実が熟して赤くなります。小さな実が密集してなります。この実は美味しそうな見た目ですが、実はウラシマソウ全体に毒があるので、食べられません。

ウラシマソウは虫媒介によって受粉をします。その見た目からも食虫植物のように見えますが、正確には食虫植物ではありません。

ウラシマソウの種類、品種

ナンゴクウラシマソウ

ナンゴクウラシマソウは、四国や九州に分布しているウラシマソウの品種です。艶のある美しい葉を楽しめます。

ヒメウラシマソウ

ヒメウラシマソウは、小さい種類のウラシマソウです。仏炎苞の両端がくるんとカールしているのが特徴です。

ウラシマソウは絶滅危惧種の貴重な花


実は、ウラシマソウは絶滅危惧種とされており、とても貴重な花です。また、ウラシマソウは自生する数が少ないだけではなく、とても珍しい特徴があります。

それは生長の途中で性転換をすることです。性転換するという特徴からも、ウラシマソウはとても貴重な花と言えます。

ウラシマソウは、栄養のない株、元気のない株は雄花となり、力のある株は雌花になります。この特徴はサトイモ科テンナンショウ属特有の特徴と言えます。

ウラシマソウ(浦島草)の育て方|植え替え方法は?球根の増やし方は?

ウラシマソウ

ウラシマソウは、四国や本州を中心に日本に広く自生している球根植物です。独特な花の形をしており、ミステリアスな雰囲気を持っているのが大きな魅力です。そんなウラシマソウの栽培に適した場所や水やりの仕方、増やす方法など、育て方についてご紹介していきます。

ウラシマソウ(浦島草)を育てる場所

ウラシマソウはもともと木漏れ日が当たるような山野に生息する植物なので、強い日差しを苦手とし、日に当たりすぎると葉が傷んでしまいます。そのため、ウラシマソウは明るい日陰で育ててあげましょう。

また、ウラシマソウは寒さにもやや弱いため、凍結しないような場所に置いて管理する必要があります。

ウラシマソウ(浦島草)の水やり

ウラシマソウは乾燥を嫌うので、土が乾いていたらたっぷりと水やりをしましょう。また、冬の休眠期もカラカラに乾燥しないよう、忘れずに水やりをしてください。

なお、水やりをするときは、株元に与えるようにしましょう。上から勢いよく水やりをすると、茎が折れることがあるため注意が必要です。

ウラシマソウ(浦島草)の肥料

ウラシマソウの植え付けや植え替えを行うときに、元肥として緩効性肥料を株元に置き肥します。そして、葉が枯れ始める頃まで、規定の濃度に希釈した液体肥料を2週間に1回与えていきましょう。

なお、使用する肥料は、3大栄養素であるチッ素・リン酸・カリウムが同比率のものが適しています。ウラシマソウの生育期に肥料を与えることで、球根を太らせることができ元気に育ちます。

ウラシマソウ(浦島草)の土

ウラシマソウを育てるときは、水はけと保水性のバランスが取れた土を用いましょう。そのため、水はけや通気性、保肥力に優れた赤玉土に鹿沼土を4割、もしくは同割合にして混ぜ合わせた配合土を使うとよいでしょう。

ウラシマソウ(浦島草)の植え付け・植え替え

植え付け

ウラシマソウの植え付け時期は、冬の休眠期が適期です。鉢は、ある程度深さのあるもので、塗り鉢のような水もちがよいタイプ良いでしょう。芽の先端が2〜3cm程度埋まるようにして植え付けていきます。

植え替え

ウラシマソウは成長すると球根が大きくなってくるので、1回り大きな鉢に毎年植え替えるようにしましょう。植え替え時期も、植え付け同様、冬の休眠期が適期です。

ウラシマソウ(浦島草)の増やし方

ウラシマソウの増やし方には、「種まき」や「分球」などの方法があります。ただし、実った種をまいて増やす場合、発芽までに2年、花が咲くまでには5年程度かかるため、分球して増やすほうが簡単です。

分球

分球は植え替えのタイミングで行うとよいでしょう。親球根のまわりに新たに小さな球根ができるので、それを植えていきます。なお、親球根についている子球根は無理に取らず、自然に外れている子球根を植えてください。

ウラシマソウ(浦島草)の手入れ

ウラシマソウを結実させたい場合は、肉穂花序(にくすいかじょ)を囲む仏炎苞(ぶつえんほう)を破いて受粉させます。先端が突起になっているのが雄花で、その花粉を雌花の先端に軽くつければ完了です。

ウラシマソウ(浦島草)の育て方で注意すべき病気・害虫

ウラシマソウを育てるときは、イモムシやナメクジの食害に注意が必要です。見つけ次第取り除いて退治しましょう。また、白絹病や軟腐病になることがあります。

白絹病

白絹病は、土中で繁殖する菌が原因で起こる病気です。株元に白い絹糸で覆われたような症状が現れ、株ごと枯らしてしまいます。被害が広がるのを防ぐために、感染した株は取り除いて処分してください。

軟腐病

軟腐病は細菌による病気です。菌の繁殖により栄養分や水分の通り道が阻害されるため、株元がしみたようになって変色し、やがて枯れていきます。気温が高く、蒸している環境下で発生しやすい傾向にあります。感染した株は取り除いて処分してください。

ウラシマソウ(浦島草)を球根から育ててみよう!

非常に個性的な花の形をしたウラシマソウは、人とは違った植物を栽培してみたい人に向いています。また、分球をしてどんどん増やして楽しめるのも嬉しいポイントです。水やりや手入れの手間もあまりかからないため、ぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか。

※TOP画像:Photo by ぷぅさん@GreenSnap

テンナンショウの育て方|植え付けや植え替えの時期は?

Photo by phszyさん

昆虫や動物が擬態するかのように、ぱっと見ると花が咲いているように見えるも、実は花ではないという植物があります。

アンスリウムやミズバショウと同じく、仏炎苞をつけた植物の中でも、テンナンショウという変わった植物の育て方をご紹介します。

テンナンショウの日当たり

テンナンショウは、山野の樹林の下に自生している植物なので、どちらかといえば薄暗いところを好みます。基本的に年間を通して明るい日陰で育てましょう。

夏場のきつい日差しは葉焼けを起こし、枯れる原因となります。特に葉っぱを広げている生育期は、直射日光を避けましょう。

テンナンショウの置き場所

地植え

テンナンショウを地植えしているならば、年間を通して薄明るい日陰となるような場所で育てましょう。

自生種は野山の樹木の草むらに生えているため、きつい日差しが大の苦手です。また、西日が当たる場所や、半日陰となるような場所も極力避けたほうが良いでしょう。

特に夏場は、数時間の日照でさえも葉焼けを起こす可能性が高くなるので、薄明るい日陰になる場所を基準にして植えて下さい。できなければ、遮光板で光を遮る工夫を施してください。

また、テンナンショウの開花時期に、少しでも雨が当たると花が傷んでしまうというデリケートな部分があります。地植えの場合は容易に動かせないため、ビニールで覆いをつくるなどして、雨に当たらないようにしてあげてください。

鉢植え

テンナンショウを鉢植えしているならば、室内でも直接日差しの当たらない場所や、遮光カーテンで遮られた場所に置きましょう。

寒さに強いため、防寒対策を施す必要はありませんが、こちらも開花時期の雨に注意が必要です。テンナンショウの花がつぼみになったら、雨を凌げる軒下や室内に取り込みましょう。

テンナンショウの水やり

夏の水やり

テンナンショウは、山の空気に似た環境を好むため、やや湿っぽさがある方が喜びます。そのため、土の表面が乾いてきたと思ったら水を随時あげましょう。

テンナンショウの生育期にあたる時期は、1日1回ほどのペースで与えても良いです。

種類によっては、花が咲いたあとに枯れるものもあります。テンナンショウは球根植物なので、地上部は枯れても球根は生きています。そのため、枯れたあとの休眠期であっても、土を乾かさないように絶えず水をやって湿気を保ってください。

そうすることで球根の傷みを防げるので、来年もまた芽吹いたり植え替えたりすることができます。

冬の水やり

テンナンショウの地上部が枯れても、球根は土の中で眠っているため、忘れずに水やりを続けましょう。

乾燥すると球根が傷むので、土が乾いてきたと思ったら水をあげましょう。そうすることで、来年再び返り咲くことができます。

植え替えをすると子どもの球根がいっぱいついている場合があるため、数を増やすためにも断続的に水やりは続けます。

テンナンショウの肥料・追肥

あらかじめ緩効性の化成肥料を混ぜんこんでから、テンナンショウを植え付けます。芽が出てきたら追肥しましょう。花が咲き終わったあとも、お礼肥として油かすを与えると良いしょう。

また、地上部が枯れてきたあとにも油かすを与えると、球根に栄養が蓄えられやすいです。葉がある間は、液体肥料を与えると効果的できれいな色艶のある葉っぱを茂らせます。

テンナンショウの土

テンナンショウは湿り気のある場所を好みますが、用土は有機物を含んだ水はけのよい肥沃土が適しています。市販の山野草の土であれば、何も継ぎ足さずにすぐにでも使用できます。

混ぜ合わせてつくるのであれば、小粒の赤玉土と軽石、腐葉土をそれぞれ4:4:2の割合で混ぜるとちょうど良くなります。

排水性を高めたければ軽石のほかに、桐生砂や日向土といった土が適しています。軽石の代わりに混ぜても大丈夫です。

テンナンショウの植え替え・植え付け・種まき

新しくテンナンショウの球根を植え付けるのであれば、植え付け時期は晩冬の2月〜3月頃が適期になります。

すでに育てていたテンナンショウが枯れてしまったなら、既存の球根を掘り上げて植え替えることができます。種類によって枯れる時期はずれますが、大方の種類が10月〜11月頃に地上部が枯れてくるので、これ以降から芽吹く春先までの間に植え替えをしましょう。

テンナンショウの球根を掘り上げ、新しい用土に植え替えしましょう。このとき、子球根がたくさんついている場合があるため、傷つけずに外していったら、それも一緒に植えていきましょう。

地植えでも鉢植えでも、大体直径15㌢の穴に球根1を目安として植え付けていきます。

鉢は気温の高くなりやすいプラスチック製よりも、素焼きの山草鉢を使うことで通気性が保たれます。特に夏場は温度上昇に気をつけたいので、鉢で育てるなら山草鉢がおすすめです。

テンナンショウの植え付け後は、さっと水で馴染ませると良いです。その後は2、3日してから水をあげましょう。

サイクルに合わせて毎年植え替えていくと、古い根も剪定されるので、長くテンナンショウの栽培を楽しむことができます。

テンナンショウの増やし方

テンナンショウの増やし方には、前述の子球根を「分球」する方法と、「種まき」の二通りがあります。

分球は植え替えの際にできるため、同時に行うと効率がよくなります。分球してから芽がでるまでに1年から2年がかかるので、新しく植えたのに芽がでないと慌てないようにします。

翌年に芽が出なかったら、その次の年まで気長に待ってみましょう。テンナンショウは発芽に1年半〜2年と時間がかかります。

種まきの場合だと、開花までに分球の倍近くは時間を要するため、あまりおすすめできる方法ではありません。タネの採取方法も困難なので、よっぽどの熟練者でなければ分球できる種類は分球で増やしていきましょう。

ただし、中にはテンナンショウの仲間の「ユキモチソウ」などの、分球できない品種もあるので、種まきをしなければ増やすことができない場合もあります。

テンナンショウの育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

テンナンショウのかかりやすい病気には、軟腐病という突然葉っぱが枯れて、球根が腐ってしまうものが挙げられます。この原因はカビによるもので、梅雨の時期から秋口までかかりやすくなります。

また白絹病という同じくカビが原因でかかってしまう病気にも注意が必要です。

つきやすい虫

テンナンショウの栽培で気をつけたい害虫は、ネグサレセンチュウやネジラミ、コナカイガラムシいった、根や球根を食害したり腐らせたりするものの被害を受けやすいです。

そして地上部分ではイモムシやナメクジといった虫が葉っぱを狙っているため、駆除が必要になってきます。

冬の間は土の中に眠っている球根を狙ってネズミによる食害も増えるため、病害虫の対策はしっかりしておきたいところです。オルトランや薬剤の散布、ネズミであればネズミとりをテンナンショウの近くに仕掛けておくとよいでしょう。

ナメクジやイモムシなどは捕殺できるため、常に葉の裏や枝などチェックしておきましょう。

テンナンショウの管理温度

テンナンショウは暑さと日差しに弱いため、急激な温度上昇がない明るい日陰の場所で管理して下さい。

特に夏場の水やりは昼にあげると、土の温度が上昇しやすくなるため、夕方にあげるなど工夫することで一定の温度を保つことができます。

テンナンショウの花言葉

テンナンショウの花言葉は、「壮大な美」「壮大」という意味を持ちます。

テンナンショウの花を栽培してみよう!

テンナンショウは漢字でも天の南星と書くように、壮大なイメージを喚起させる植物になります。ヒマラヤ地方などでは食用として用いられていますが有毒の種類もあります。

少し育てるのが難しい種類になりますが、ぜひとも挑戦してもらいたいです。