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サンザシ

サンザシ(山査子)とは|見るも食べるも良しな果樹!栄養ドリンクにもなる果実の効能とは?

サンザシ

サンザシ(山査子)とは?

サンザシとは北半球温帯地域を中心に自生する、バラ科サンザシ属の落葉低木です。
全世界に約200種類以上存在し、春には純白の花を、秋には赤い果実を実らせる変化に富んだ庭木として重宝されています。
日本には18世紀に朝鮮半島経由で中国から渡来したようです。その親元である中国では、「野山査(サンザシ)」の「子(果実)」は食べ物だけでなく漢方としても流通しており、薬効成分の高さが古くから注目されていました。
現在では美容フルーツの代表的存在として地位を確立しつつある果物となっています。

サンザシ(山査子)の花や葉の特徴は?紅葉も楽しめるの?

サンザシは春の4〜5月にかけて、枝先から白色の5弁花を咲かせる果樹です。花を複数群生させるため、遠目から見ても十分目立つ存在感を放ちます。近年では園芸種として赤い八重咲きの品種が多く出回るようになりました。
サンザシの葉は互い違いに生える互生で、付け根部分が3又に分かれています。秋になると果実が実りととも鮮やかな紅葉を見せるため、春秋で2度楽しめる果樹です。

サンザシ(山査子)の実の特徴は?どんな栄養や効能がある?

サンザシは食の秋真っ盛りの9〜10月に赤く小さな果実を実らせる果樹です。
かわいらしい球形から観賞にも向いている一方、小さい身体のなかに豊富な栄養を含んでいるフルーツでもあります。

主な栄養成分とはたらき

  • 食物繊維:腸内環境を整え、老廃物や悪玉菌の体外への排出を促します
  • ビタミン:美容に嬉しいビタミンB1や、血管をきれいに保つビタミンCを多く含みます
  • ミネラル:体内組織を形作り、普段から不足しがちな鉄分やマグネシウムを多く含みます
  • ポリフェノール:外的要因(ウイルスや細菌)から身を守り、コレステロール値を下げてくれるカテキンを多く含んでいます
  • クエン酸:疲労回復に高い効果を発揮します

サンザシ(山査子)の実をおいしく頂くには?酒などのドリンクにぴったり!

サンザシは果物や生薬として、長きに渡りさまざまな食し方が考案されてきました。
果物としてそのまま食べるのはもちろんのこと、サンザシをお酒につけて果実酒としたり、飴などに加工されて楽しまれています。現代ではその栄養価を余すことなく活かそうと、栄養ドリンクにされることも増えてきており、今やサンザシは健康需要に答えるフルーツです。

サンザシ(山査子)の花言葉

サンザシの花言葉は『希望』『新しい光』『ただ一つの愛』『慎重』です。
人々に希望や活力をあたえるという、サンザシにふさわしい花言葉となっています。

サンザシ(山査子)は実りの多い果樹

サンザシは私たちの生活に彩りを添えてくれる果樹です。健康面からのサポートにはじまり、春には花を見せて楽しませ、秋には実りとともに食卓を飾るサンザシは魅力につきない果樹といえます。

サンザシ(山査子)の花言葉|由来や花の特徴、実の効能は?

サンザシ

サンザシは花だけでなく実もドライフルーツやお酒などに加工され楽しまれる植物です。庭木に用いられることが多いですが、盆栽の素材でも使用されます。

今回は、サンザシの花言葉や実の効能などを紹介していきます。

サンザシ(山査子)の花言葉


サンザシの花言葉は「希望」、「新しい光」、「ただ一つの愛」、「慎重」などがあります。

サンザシ(山査子)の花言葉の由来


「希望」「新しい光」という花言葉は、一年中で最も爽やかで希望が持てる月、5月に花を咲かせることが由来といわれています。

「ただ一つの愛」という花言葉は、サンザシには棘があり、その棘がガードとなり、一つの愛を守ってくれることから「ただ一つの愛」という花言葉が生まれたといわれています。

「慎重」という花言葉は、サンザシの鋭い棘に気をつけた方がよいことが由来といわれています。

サンザシ(山査子)の基本情報

学名
Crataegus cuneata
科・属
バラ科サンザシ属
原産国
中国、北半球の温帯
別名
山査子
クリトチ

サンザシ(山査子)の名前の由来


和名の「山査子」は、クサボケの実の「山査」に味が似ていることからつけられたといわれています。

北アメリカなどでは「メイフラワー」などの名前で親しまれています。

サンザシ(山査子)の花の特徴


サンザシの開花時期は5月から6月で、9月から10月には真っ赤な実をつけます。

現在は主に生垣や街路樹として栽培されていますが、江戸時代に薬用植物として伝わりました。

サンザシ(山査子)の実の効能


サンザシの実は古くから「命を養う不良長寿の妙薬」とされており、漢方薬として親しまれてきました。胃の調子を整えるほかに、心疾患の予防にも効果があるようです。

また、クエン酸を多く含むため疲労回復にも効果があります。

希望の花言葉があるサンザシ(山査子)は紅葉も楽しめる木


サンザシは暑さや寒さに強いため育てることが難しくなく、ガーデニング初心者の方でも挑戦しやすい植物です。

春には白く可愛らしい花を咲かせ、秋には紅葉も楽しむことができます。みなさんも庭木におすすめのサンザシを育ててみてはいかがでしょうか?

サンザシ(山査子)の育て方|水やり頻度や木の剪定方法は?実は食べられる?

サンザシ photo by nonnnonn

中国原産のバラ科の落葉低木であるサンザシ。種類によっては花が咲き、秋には紅葉も楽しめます。また、赤い実は見るだけではなく、果樹酒やドライフルーツに利用することもできます。この赤い実は漢方の生薬としても使われていたりします。今回は、そんな観賞用にも食用にも優れたサンザシの育て方をご紹介します。

サンザシ(山査子)の木を育てる場所

サンザシを地植えにする場合は、水はけがよく、日当たりのよい場所を選びます。ただし、夏の強い日差しや西日が当たる場所は乾燥しやすいので、朝から日中にかけて日当たりのよい場所が適しています。

サンザシを鉢植えで育てる場合は、サンザシは寒さに強いので、一年中、屋外に置いても大丈夫です。夏は半日蔭、その他の季節は、西日が当たらない日当たりのよい場所を選びましょう。

サンザシ(山査子)の水やり

サンザシを地植えする場合は、自然の降雨で十分で、基本的には水やりの必要はありません。ただし、暑く乾燥しやすい夏の間だけは、雨が降らず乾燥していたら、朝または夕方に水やりしてあげましょう。

鉢植えの場合は、春・秋は土の表面が乾いていたら水やりをし、夏は水切れしないようにたっぷり水やりをしてあげます。冬は控えめにしてください。

サンザシ(山査子)の肥料

サンザシの落葉期にあたる2月~3月に、油かすと骨粉を混ぜた肥料または、緩効性の化成肥料を与えます。

化成肥料を与える場合、窒素分が多すぎると枝葉ばかり伸び、花つきが悪くなることがありますので、リン酸やカリが多めの肥料を選びましょう。8月下旬にも同じ肥料を追肥として少量与えるとよいでしょう。

サンザシ(山査子)の土

サンザシの木を育てるときは、水はけ、水もち、肥料もちがよい土を用いましょう。赤玉土・鹿沼土・腐葉土が配合されている市販の園芸用の土を使うと便利です。

サンザシ(山査子)の植え付け・植え替え

植え付け

サンザシの植え付け時期は、10月~11月もしくは、2月下旬~3月頃が適期です。植え付けは、根鉢のおよそ2倍の大きさ、深さの穴を掘り、腐葉土、堆肥を入れ、たっぷり水を与えましょう。ぐらぐらする場合は支柱を立てて支えます。

植え替え

サンザシの植え替えは、根の詰まり具合を確認し、1~2年に1回のペースで、一回り大きな鉢に植え替えてください。なお、サンザシの植え替え時期も、植え付けと同じです。

サンザシ(山査子)の増やし方(種まき・接ぎ木)

種まき

秋(10月~11月頃)に熟した果実から果肉を取り除き、水洗いして種だけにします。乾燥した種は発芽率が下がるため、すぐに蒔きましょう。種まきした後も土が乾かないように気をつけてください。

接ぎ木

ほかの木を台木にして増やす接ぎ木は、少々難易度が上がります。ただし、サンザシは挿し木で増やすのが難しく、しかも八重咲きの品種は結実しません。そのため、接ぎ木で増やします。

台木にはマルバカイドウやミツバカイドウの2~3年の苗を切り、接ぎ木します。2月下旬~3月頃に行いましょう。

サンザシ(山査子)の手入れ・剪定

サンザシのお手入れとして、定期的に剪定しましょう。サンザシの花芽が確認できる2月~3月頃がおすすめの時期です。

花芽を残し、不要な枝を切りましょう。また、樹形を整え、風通しをよくするために、花が終わった頃にもう1度剪定し、落葉期に徒長枝や枯れ枝などを剪定しておきましょう。

サンザシ(山査子)の育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

うどんこ病:葉や茎、花首に白い粉状の菌が寄生する病気です。発育不良により、花が咲かない、実が育たないなどの恐れがあります。最悪の場合、枯れてしまうこともあるので注意が必要です。うどんこ病にかかった葉や実はすぐに取り除きましょう。

ごま色斑点病:葉に小さな斑点ができ、斑点の周りが赤茶色になります。目立つ斑点なので、すぐに葉を取り除きましょう。放っておくと、斑点の上にかさぶた上の黒点が発生し、やがて激しく落葉してしまいます。

つきやすい虫

アブラムシ、カイガラムシ、ケムシ、テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)など、見つけたらすぐに捕殺してください。テッポウムシは、幹の内部に侵入し食い散らすため見つけにくいですが、木くずを頼りにテッポウムシの侵入した穴を見つけ、穴に針金などを入れて駆除します。

サンザシ(山査子)の実

収穫

サンザシの実を食べるには、まず収穫しなくてはいけません。サンザシの実は9~10月頃に収穫します。実が赤く色づいたら収穫しましょう。

食べ方

サンザシの実はそのままでは酸味が強いので、果実酒、健康茶、ドリンク、ジャム、ドライフルーツなどにして食べたり、飲んだりします。

サンザシは、胃腸の働きをよくする生薬として漢方にも使われるほど、健康に役立つ食材といわれています。中国ではいろんな料理に入れたり、お菓子の材料としてもサンザシが使われています。

調理方法

果実酒:収穫した実を天日干しして乾燥させ、果樹酒用の焼酎に氷砂糖と共に漬け込みましょう。1週間位漬け込めば飲めますが、漬け込む期間が長くなるにつれ深い味わいとなります。
健康茶:乾燥させたサンザシの実を砕いて、お茶としていただきます。
ドリンク:よく水洗いしたサンザシの実に水、砂糖を加えて煮込みます。15~20分程煮込んだ後、冷やせばサンザシドリンクの完成です。サイダーで割って飲んでもいいですね。
ジャム:サンザシの種とヘタを取り除き、水、多めの砂糖を加えて30分程弱火で煮詰めましょう。パンに塗るのはもちろん、プレーンヨーグルトにサンザシジャムを入れ、朝食にいかがですか?
ドライフルーツ:1~2週間程、天日干しします。よく乾燥したらOKです。ヨーグルトやパンケーキに入れてもいいですね。また、果実部分を粉砕して、砂糖、寒天と混ぜ合わせ、スティック状にして乾燥させれば、そのままでもおいしいドライフルーツのスティック菓子のできあがりです。

サンザシ(山査子)の花

サンザシは、種類によっては、春になると白やピンクのかわいい花を咲かせます。

サンザシ(山査子)の木を育てて、花や実を楽しもう!

今回はサンザシの育て方、増やし方や食べ方などをご紹介しました。サンザシは暑さ寒さにも強く、水やりもまめにしなくても大丈夫なので、初心者でも気軽にチャレンジできるでしょう。

春の花や秋の紅葉で目を楽しませてくれ、赤い実は健康にもよく、口、胃袋を楽しませてくれます。見ても、食べても楽しいサンザシを育ててみてはいかがですか?

※トップ画像はnonnnonnさん@GreenSnap