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ヒイラギ(柊)の花言葉|名前や魔除けとされる由来は?花や実の特徴、種類は?

生け垣 生垣 柊 ひいらぎ

トゲトゲした葉と甘い香りが印象的なヒイラギ(柊/柊木)。古くから魔除けの効果があると伝えられており、現在でも節分には柊鰯を飾っている家も多いはず。今回は、そんなヒイラギの花言葉の意味や由来のほか、なぜ魔除けとして使われてきたのかや、名前の由来、種類などについてもご紹介していきます。

ヒイラギ(柊)の花言葉

「用心深さ」

甘い香りに誘われてヒイラギに近づいても、葉っぱのトゲが邪魔で、むやみに近づくことができないことから「用心深さ」という花言葉がついたといわれています。

「先見の明」

ヒイラギの葉は年数が経つにつれて、葉のトゲがなくなり丸みを帯びた葉になっていきます。トゲがある葉がそのまま維持されるのではなく、将来は別の形に変化する性質が、先のことを見通す見識を意味する「先見の明」につながったと考えられています。

「歓迎」

ヒイラギは、キンモクセイに似た甘い香りがする花を咲かせます。この芳香が全てを歓迎しているようだとして「歓迎」という花言葉になったとされています。

「保護」「あなたを守る」

トゲトゲしい姿から、ヒイラギは昔より魔除けとしても使われてきました。そのことに由来して「保護」という花言葉がつけられました。

ヒイラギ(柊)が魔除けに使われる由来とは?

日本では平安時代から、節分には「柊鰯」を飾る習慣がありました。これは、季節の変わり目である節分には鬼が現れるとされて、鰯の臭いと柊のトゲで鬼を追い払おうということから飾られるようになりました。

ヒイラギ(柊)の基本情報

科・属名
モクセイ科モクセイ属
分類・性質
常緑小高木
原産地
日本、台湾
学名
Osmanthus heterophyllus
英語名
Chinese-holly
別名
疼木
開花時期
11〜12月
花色
誕生花
11/8、12/7、12/25

花の特徴

ヒイラギはトゲトゲした葉を持ち、光沢があります。若木と時は特にトゲが強いがだんだんと減っていきます。

トゲトゲしい見た目ですが、秋には白い花を咲かせます。その花は甘い香りを放ち、キンモクセイの花に似ているといわれます。

実の特徴

ヒイラギは花が終わると、黒い実をつけます。

この実は食べられることもできるようですが、あまり味はせず、おいしくはありません。

名前の由来

ヒイラギは漢字で書くと「木」と「冬」が合わさったものです。冬が訪れると共に花を咲かせる姿から「柊」という名前がつけられたといわれています。

ヒイラギ(柊)の種類・品種

「ヒイラギ」の名前がつく植物がありますが、赤い実をつけるものはモチノキ科、日本に自生しているものはモクセイ科に分類されます。

ヒイラギの代表品種を紹介していきます。

オニヒイラギ

生長していくにつれて緑が増していくのが特徴で、魔除けの効果が高いとされています。

ゴシキヒイラギ


明るい色のヒイラギで、観賞用に利用されることが多い園芸品種です。葉には黄色やピンクといった色が入り、明るい庭にしたい方にはぴったりの庭木になります。

シマヒイラギ

白い斑入りの葉が特徴的で、九州や沖縄に主に自生しています。

歓迎の花言葉があるヒイラギ(柊)のリースで、クリスマスを彩ろう

クリスマスリースの鉄板といえばヒイラギを使ったリースです。ツリーほど大きくなく場所も取らないためどこにでも飾ることができます。

緑の葉と赤い実がクリスマスカラーで素敵ですよね。いまではショップで買えたり、材料を揃えて自分でも作ることができるので、みなさんもオリジナルのリースを作って、クリスマスを彩ってみてはいかがでしょうか。

ヒイラギ(柊)の育て方|剪定時期や挿し木の方法は?

ヒイラギ(柊)Photo by ノンビリーナさん

ヒイラギは、葉がトゲトゲとした形をしていることから、魔除けの樹木として知られています。濃い緑色の独特な形の葉が印象的ですが、秋になると白く可憐な花を咲かせ、甘い香りを届けてくれます。そんなヒイラギの育て方について、ご紹介していきます。

ヒイラギ(柊)を育てる場所

ヒイラギは耐陰性があるので日陰でも栽培できますが、半日陰の場所で育てるのが適しています。ただし、日が当たる場所を好む一方乾燥に弱いので、水もちと水はけのバランスがよい土壌で育てる必要があります。

加えて、適度に風が通る場所に置く必要もあります。風通しが悪く蒸れるような場所だと葉が傷みやすくなります。また、ヒイラギは寒風に少し弱いので、北風が吹きつける場所は避けてください。

ヒイラギ(柊)の水やり

ヒイラギを地植えする場合、根づいたあとは特に水やりの必要はなく、基本的に降雨でだけで大丈夫です。ただし乾燥に弱いことから、夏場は土が乾かないよう必要に応じて水やりをしましょう。鉢植えの場合も同様、土が乾いていたら水やりをします。

ヒイラギ(柊)の肥料

ヒイラギが順調に育っているようであれば、肥料は無理に与える必要はありません。もし生育があまりよくない場合は、2月と6月〜8月頃に緩効性化成肥料を与えましょう。そうすることで、1年を通して栄養が届いた状態になります。

なお、ヒイラギは、根の先端から肥料の成分を吸収していくため、肥料は幹の周りに撒き散らします。

ヒイラギ(柊)の土

ヒイラギは肥沃な土を好みます。そのため地植えの場合は、腐葉土や堆肥を2〜3割混ぜ合わせて施しましょう。鉢植えの場合は、赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土を使います。また、市販の庭木用培養土でも問題ありません。

ヒイラギ(柊)の植え付け・植え替え

植え付け

ヒイラギの植え付け時期は、4月〜5月頃が適期です。鉢植えの場合は、根鉢より1回り大きな鉢を用意して鉢底に網を敷き、その上に軽石を2〜3cm程度入れます。そして苗木を置いて土を入れていき、最後に水をたっぷりと与えます。

このとき、根鉢についている土は落とさずに、そのまま入れてください。土を崩してしまうと根が傷つき、生育が悪くなります。

地植えの場合は、まず根鉢の1〜2回り大きい穴を掘ります。そして、掘り起こした土に腐葉土を2〜3割程度混ぜて半量ほどを穴に戻します。その上に苗木を置いて残りの土をかぶせて水やりをすれば完成です。

植え替え

ヒイラギの植え替えは、地植えの場合は行う必要はありません。鉢植えの場合は根がつまってきたら、1回り大きい鉢に植え替えます。なお、植え替え時期は、植え付けと同様の4月〜5月頃が適期です。

ヒイラギ(柊)の増やし方

ヒイラギの増やし方は「種まき」と「挿し木」という方法があります。ただし、種まきにより増やす方法は、苗床を育てるまでに2年程度かかり、植え付けは3年目くらいにならないとできないので、挿し木で増やす方法が一般的です。

挿し木

挿し木は、6月〜7月に行うのが適しています。やり方は以下のとおりです。

  1. 枝を10〜15cm程度、切り口が斜めになるようにカットする
  2. 切り口を1〜2時間程度水につけ、十分に水揚げをする
  3. 切り口付近の葉っぱを落とし、赤玉土に挿し木する
  4. 日陰に置いて毎日水やりをし、発根したら植え替える

ヒイラギ(柊)の剪定

ヒイラギの剪定時期は、成長が一旦落ち着く6月〜7月と花後の12月頃です。ヒイラギの木の樹形からはみ出ている枝を整えます。深く剪定しても、ヒイラギの枝はよく出るので問題ありません。

また、枝葉がつまりずぎている箇所も剪定しましょう。風通しが悪くなると害虫が寄生しやすくなります。

ヒイラギ(柊)の育て方で注意すべき病気・害虫

ヒイラギには、以下のような害虫がつきやすいので注意しましょう。

イモムシ

イモムシに寄生されると新芽や葉が食害を受けます。見つけ次第ピンセットなどで取り除いて退治しましょう。また、葉に卵を産みつけるので薬剤を散布して防除しておくとよいでしょう。

テントウノミハムシ

テントウノミハムシはテントウ虫に似た害虫で、葉を食べてしまいます。食害により穴が空いた葉は、しだいに変色し枯れていきます。退治せずそのまま放置すると大量に寄生してしまうので、薬剤を散布して駆除しましょう。

カイガラムシ

カイガラムシは枝や葉に寄生し、すすのような黒いカビが生えて葉を枯らす「すす病」を引き起こします。葉が枯れたり、新葉の出方が悪くなったりといった生育阻害を招きます。

数匹程度であれば、葉を傷つけないように気をつけながらブラシで擦って退治を、大量に寄生された場合は、専用の殺虫剤で駆除するとよいでしょう。

また、ヒイラギのかかりやすい病気は、以下が挙げられます。

炭そ病

炭そ病はカビによる病気です。葉に褐色の斑点ができ、胞子が伝播すると周りの葉も同様の症状になり生育を阻害します。

褐斑病

褐斑病もカビによる病気で、葉に褐色の斑点ができ葉を枯らします。病気になっていたら枝ごと剪定して伝染を防ぎます。そして、肥料を施し樹勢を回復させましょう。

ヒイラギ(柊)の種類

ヒイラギには、以下のような種類があります。

  • 葉が亀の甲羅のような形になる「キッコウヒイラギ」
  • 成長とともに葉が濃い緑色に変化していくのが特徴の「オニヒイラギ」
  • 葉に白い斑が入っている「フイリヒイラギ」
  • 葉が丸くなっている「マルバヒイラギ」
  • 葉の縁が黄色になっている「キフクリンヒイラギ」

ヒイラギ(柊)の花言葉

ヒイラギの花言葉は、以下のようにいくつかあります。

  • 保護
  • 剛直
  • 用心深さ
  • 先見の明
  • 歓迎

「保護」「剛直」「用心深さ」の花言葉は、トゲを持った葉の性質に由来してつけられたといわれています。

ヒイラギ(柊)の木をお庭で育ててみよう!

ヒイラギは観賞用としてはもちろん、玄関先に植えて魔除けにしたり、防犯対策として生垣にしたりできる樹木です。水はけと水もちのバランスがよい場所を選んで、植え付けをしてください。また、害虫がついたときは放置せずに薬剤を散布して駆除し、健全な状態を保つようにしましょう。

※トップ画像はノンビリーナさん@GreenSnap