胡蝶蘭は花が終わったら処分してしまうのではなく、植え替えをして長く育てることができます。胡蝶蘭は着生ランといって、土を必要としない植物なので、いろんなものに着生させて楽しめますよ。
この記事では胡蝶蘭の植え替えについて、バーク・水苔・流木の3パターンの方法を詳しく写真付きで紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
胡蝶蘭を植え替えして「寿命」を伸ばそう!
胡蝶蘭は植え替えをせずに育てると、そのシーズンか1年ほどで寿命を迎えてしまいます。しかし、植え替えすることで寿命を数十年ほど伸ばすことができるともいわれています。
実際に、最長でなんと50年も長く生きた胡蝶蘭もあったそうですよ。
贈答用の胡蝶蘭の多くは、根を水苔でつつんで透明なポットにいれ、数株がセットになって鉢カバーにいれられています。
植え替えをせずに同じ水苔で育てると、雑菌が繁殖してカビが生えたり、蒸れやすくなってしまうので、定期的に植え替えをして健康に長く育ててあげましょう。
胡蝶蘭の植え替え時期はいつ?
胡蝶蘭の植え替えに適した時期は、花が終わった4〜6月頃です。
とはいえ、30℃を越す真夏を除いた4〜10月の間なら、だいたいいつでも植え替えをしても大丈夫です。
真夏や冬の時期は休眠期に入るので、植え替えをしても着生せずに枯れることがあります。胡蝶蘭の生育温度は18〜25℃なので、このくらいの気温の時期を目安に植え替えしましょう。
胡蝶蘭の植え替えで用意するもの
胡蝶蘭の植え替えで用意するものは下記の通りです。
- 植え込み材(水苔、ラン用バーク、ラン用培養土)
- 新しい鉢(通気性のいい素焼き鉢などがおすすめ)
- 清潔なハサミ
- 割り箸などの細長い棒
- ピンセット
- 移植ゴテ、細い棒
- 底石・ネット(水苔に植え替えるなら不要)
- 消毒用アルコール
- ラン用の緩効性肥料
水苔には素焼き鉢、それ以外ならプラスチック鉢や陶器鉢がおすすめです。
水苔・バーク・ミックスコンポストとは?
胡蝶蘭は着生植物なので、一般的な草花用の土に植え替えるのではなく、植え込み材と総称される水苔、バーク、洋ラン培養土(ミックスコンポスト)などに植え替えます。
どの植え込み材もメリットデメリットがありますが、基本的な植え替え方法は変わりません。
植え込み材 | 特徴 | メリットデメリット |
水苔 | 苔の一種で乾燥圧縮されて販売されており、水にもどしてふんわりとさせてから使う。 | |
バーク | 松の樹皮を細かく砕いてチップ状にしたもの。細かめのラン用バークを使う。 | |
洋ラン培養土 | バーク・軽石をベースに、ベラボンや赤玉土などが配合されている。ミックスコンポストともいう。 |
道具類は必ず消毒してから使おう!
胡蝶蘭は雑菌による病気発生率が高いです。そのため、植え替えで使う道具類は必ず消毒してから使いましょう。
消毒液に数分つけておくか、ライターやバーナーで焼いて消毒しておきます。
流木やコルクに着生、板付もできる!
胡蝶蘭は着生植物なので、土に植えずとも着生できるものさえあれば元気に育ちます。そのため、水苔を少し挟めば、流木やコルクに着生させたり、板付して吊るして飾ることもできるので、いろんな植え替えを楽しむといいですよ。
それではここからは、
- バーク&ラン用培養土に植え替える方法
- 水苔に植え替える方法
- 流木に着生させる方法
の3パターンの植え替え方法をご紹介します。
胡蝶蘭の植え替え① バーク・ラン用培養土
- 胡蝶蘭をポットから取り出す
- 古い水苔を取り外す
- 傷んだ根や長い根を切る
- 鉢に底石などをセッティング
- 隙間にバーク・培養土をいれる
- 植え替え完了!
胡蝶蘭の植え替え② 水苔を使う場合
- 古い水苔を取り外す
- 新しい水苔をピンポン球くらいとる
- 根の間に水苔をいれる
- 外側の根を水苔で包む
- 鉢に水苔ごといれる
- 水苔に植え替え完了!
胡蝶蘭の植え替え③ 流木に着生させる方法
- 流木に胡蝶蘭を乗せる
- テグスで仮止めする
- 根の隙間に水苔を挟む
- 再度テグスで固定
- 流木への着生完了!
胡蝶蘭の植え替え後の手入れは?
胡蝶蘭を植え替えしたあとは、2週間ほどは水やりは様子をみてください。春から夏は水を多く吸水する時期なので、多めに与えますが、植え替え直後の場合は、水が多すぎないように様子を見ながら与えてください。
また植え替え後は、直射日光が当たらない場所で管理します。レースのカーテン越しがおすすめです。エアコンの風が当たらないように気をつけましょう。
一度植え替えをしたら、2〜3年に一度の目安で植え替えをしましょう。そうすることで傷まずに美しい姿を楽しめますよ。
胡蝶蘭の植え替えに挑戦してみよう!
高級な花として有名な胡蝶蘭はプレゼントされることもありますよね。せっかく開花した花なので、長く美しい姿を楽しむためにも植え替えがおすすめです。
知らずに土に植えてしまうと環境が合わず育たなくなるので、注意が必要です。きちんと植え替えてあげて、また次のお花を楽しんでくださいね。
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