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オモダカ

オモダカの花言葉|意味や花の特徴、水田で育てられる?

変わった形の葉を持つのが特徴のオモダカにはどんな花言葉がついているのでしょうか。このページでは、オモダカの花言葉と、花や葉の特徴についてご紹介しています。

オモダカの花言葉

オモダカの花言葉には、「信頼」と「高潔」があります。

「高潔」とは、品格があり気高いという意味。これはオモダカが育つ場所が由来していると考えられます。植物は湿った場所を嫌うものが多いです。しかし、オモダカは水生植物で、水田や湿地などに自生ししっかりと葉を育て、花期には花を咲かせます。

植物が育ちにくい湿った場所から花を咲かすオモダカは、その様子が高潔に見えたことから花言葉がつけられたのでしょう。

オモダカの基本情報

学名
Sagittaria trifolia
科・属
オモダカ科オモダカ属
原産国
アジア、東ヨーロッパ
別名
ハナグワイ、サンカクグサ、イモグサ

オモダカの一種でクワイというものがあります。こちら、おせち料理にも使われるものなのですよ。そこからハナグワイという別名がついたのでしょう。サンカクグサは葉の形から。葉が矢じり型のような三角形をしています。

イモグサは、クワイが採れることから由来しています。クワイはジャガイモと同じく塊茎ですので、イモが採れる草となったと考えられます。

オモダカの由来

オモダカを漢字で書くと、「沢潟」、「面高」となります。この「面高」という漢字については、葉の様子が由来していると言われています。オモダカの葉は、成長すると変わった形になるのですよ。それは矢じり型。その葉の形がまるで人の顔のように見えるのです。そのため、オモダカという名がつけられました。

また別の説もあります。オモダカは水田や湿地、ため池などに自生する植物。中国語で湿地を「オムダク」ということから、それが転じてオモダカとなったとも考えられています。

学名の「Sagittaria trifolia」についてもご紹介します。「Sagittaria 」は、「sagitta」という単語が由来しています。これは「矢」という意味。オモダカの葉は不思議な形をしていて、まるで矢じりのよう。「trifolia」とは「三枚の葉の」という意味です。これは矢じりのような葉が3枚に見えることから由来しているのでしょう。

オモダカの花の特徴

オモダカの花は、7~10月に咲きます。花は白く小ぶりです。花の大きさはだいたい2センチほど。花びらの枚数は3枚です。黄色い雄しべと雌しべが特徴的な花で、花弁の白と中心の黄色のコントラストが美しい植物と言えます。

オモダカは水田、湿地、ため池に自生する水生植物。水のなかで咲くお花という特徴もあります。地下茎の先端に塊茎(かいけい)を作り、繁殖します。塊茎とは、地下茎の一部が栄養分を蓄えるために肥大化したもののことです。

お正月のおせち料理に用いられるクワイはオモダカの塊茎です。

オモダカの種類、品種

オモダカの種類についてご紹介します。

八重オモダカ

オモダカのなかでも花を八重咲に咲かせるものを八重オモダカと呼びます。花にボリュームがあり、見た目も華やかです。

クワイ

おせち料理にも使用される食用のオモダカです。見ためが鍬(くわ)に似ていることからクワイモという名になり、略されクワイとなりました。

オモダカの花は初心者でも育てやすい

オモダカは育てやすく初心者の方にも向いています。水中で育てることも可能ですので、涼し気な様子も楽しめますよ。

鉢植えで育てる場合でも根に水がつかるようにしましょう。日差しを好み、乾燥を嫌いますので、適度に様子を見ながら、水を絶やさないように注意をして育ててあげてください。

オモダカ(沢鷹)の育て方|球根の植え付け方法や増やし方は?

オモダカ Photo by アリサさん

オモダカ(学名:Sagittaria trifolia L.)はオモダカ科オモダカ属の水生植物です。食用にされることで知られる「クワイ」は、オモダカの塊根が大きくなった変種です。オモダカの塊根も、小さいですが食用にできます。繁殖力がとても強いため、水田雑草として扱われることもあります。

また、オモダカは落葉性の多年草なので、冬は地上部が枯れたように見えますが、地中部は生きており休眠期に入っています。枯らさないようにしていれば、毎年花を観賞できる、比較的育てやすいオモダカの育て方を説明します。

オモダカ(沢鷹)を育てる場所

オモダカの原産地はアジア、東ヨーロッパで、寒冷地から温帯、熱帯まで幅広く分布しており、日本の各地でも水田やため池、用水路などの湿地に自生しています。

オモダカは日当たりの良い場所で育てましょう。日陰では育ちませんので、最低でも半日は日の当たる場所(半日陰)で育てます。水中に植え付ける場合は、水深10cm以下になるよう調節してください。

また、オモダカは耐暑性が強く、耐寒性はまあまあ強い植物です。寒冷地以外の場所では地植えしたまま冬越しができます。寒冷地で冬越しさせる場合は、鉢植えにして水の凍らない場所に置きましょう。

オモダカ(沢鷹)の水やり

オモダカへは、鉢植えでも地植えでも、根が水に浸かる状態で育てます。水深1~10cmの間で調節します。

鉢植えの場合は、オモダカの根を水を張った容器や池などに沈めてください。根が水に浸かっているなら水やりは必要ありませんが、容器に入れた水が腐らないよう取り替えてください。

オモダカ(沢鷹)の肥料

オモダカへの肥料は、5~10月の間に施します。月1~2回のペースで緩効性の化成肥料を土に埋め込んでください。

オモダカ(沢鷹)の土

オモダカを鉢植えで育てる場合は、赤玉土を使います。市販の水生植物用の培養土でも良いでしょう。水に浸けておくオモダカの土に腐葉土は向きません。

湿地に地植えをする場合は、特に土質を選びませんが、田んぼの土は特に適しています。

オモダカ(沢鷹)の植え付け・植え替え

植え付け

オモダカの植え付け時期は、3~4月頃が適期です。オモダカを鉢植えしている場合は、赤玉土にや水生植物用の培養土に、地植えの場合は湿地に植え付けてください。

植え替え

オモダカを鉢植えしている場合は、植え替えを毎年行います。これはランナーが伸びて球根が深いところに潜るためです。オモダカの根鉢をくずさずに、そのまま別の鉢に植え替える鉢上げなら季節を選ばず行えます。なお、植え替え時期も、3~4月頃が適期です。

オモダカ(沢鷹)の増やし方

オモダカには「分球」という増やし方があります。オモダカは、地中に伸ばしたランナー(走出枝・地下茎)の先に塊根をつくります。2~4月の植え替え時に、土から球根を取り出し、親株と子球を取り分けてください。

オモダカ(沢鷹)の手入れ

オモダカを一年中水を切らさないように注意しましょう。水を張った容器に鉢植えを浸ける場合は水交換を忘れないようにしてください。

オモダカ(沢鷹)の育て方で注意すべき病気・害虫

オモダカにはヨトウムシがつくことがあります。夜間に出現し、葉を食害するので見つけ次第駆除してください。

オモダカ(沢鷹)の種類・品種

オモダカの葉柄(葉と茎を接続する柄)の長さは15~60cm、矢じり型の葉の長さは7~30cm、草丈は30~70cmです。オモダカは、葉の大きさや茎の長さ、草丈などはさまざまで、同じ品種なのかわからなくなるほど大きさに差があります。

なお、オモダカの中でも「八重オモダカ」という品種は、名前の通り八重咲きの品種です。

オモダカ(沢鷹)の花

オモダカの開花時期は8~9月頃で、この季節になると、3枚の花びらからなる直径2cmほどの小さくて真っ白な花を咲かせます。

また、株元から20~70cmの花茎をまっすぐに伸ばし、イネやナンテンのような複総状花序を形成して3輪のつぼみをつけます。

オモダカ(沢鷹)の花言葉

オモダカの花言葉は「高潔」「信頼」です。また、オモダカは6月18日と10月22日の誕生花でもあります。

オモダカ(沢鷹)の花を育ててみよう!

落葉性の多年草であり、球根で増える水生植物であるオモダカ(面高)の栽培方法を紹介しました。

オモダカは湿地を好み乾燥を嫌うので、1年中水を切らさないように育ててください。初心者でも育てやすい品種なので、ぜひ栽培に挑戦してみてください。

※トップ画像はアリサさん@GreenSnap

クワイ(慈姑)の育て方|植え付け方法は?水耕栽培もできる?

Photo by pachyhorriさん

クワイは球形から太い芽が飛び出るように伸びているのが特徴です。「芽が出る」縁起物として、正月料理で多く使われる野菜のひとつとして知られています。煮物や揚げ物など料理でも幅広い使い方があります。

今回はそんなクワイの育て方をご紹介します。

クワイ(慈姑)の日当たり

クワイの成長には、十分な日光が必要です。日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。種球を深く植え過ぎたり、水を入れすぎて水深が深くならないように注意が必要です。

クワイ(慈姑)の置き場所

クワイの栽培で水田跡地や畑を利用する場合は、水切れにならないように、すぐに水を補給できる場所がいいでしょう。

水田跡地ではそのまま利用して育てることができますが、畑を利用して栽培する場合は植える前に窪地を掘るなどの準備が必要です。

発泡スチロールやプラスチック容器を使ったプランター栽培、家庭菜園では、日の当たりの良い場所に置きましょう。

クワイ(慈姑)の水やり

夏の水やり

クワイはレンコンなどと同じ水性の植物です。生育期間中は水切れを起こさないようにし、常に水を張っておく必要があります。生育の途中に水不足や落水をしてしまうと、実の成長が止まったり悪くなってしまいます。

植え付け直後は水深3cm〜5cm程度で育て、葉茎が成長して伸びてきたら6cmから9cm程度まで水深をあげましょう。

冬の水やり

1月から12月頃の収穫が終わるまで、水をしっかりと張り続けましょう。収穫の際は水を抜いて土を掘り上げます。

クワイ(慈姑)の肥料・追肥

クワイを育てる際は、しっかりとした収穫のためにも追肥などを施して肥料をよく効かせておきましょう。

肥料にはチッ素やカリ、リン酸を含んだものを使用するといいでしょう。元肥では堆肥などの腐植物や化成肥料、熔リンを混ぜて用土をつくります。用土10リットルに対して、化成肥料は10〜15g、熔リンは5g程度が目安です。

クワイの塊茎に直接多くの肥料が当たっている状態では、芽が出にくくなることもあるため、偏りが出ないようによく混ぜ込んでおきましょう。

追肥は8月上旬と収穫前の9月下旬頃に施すのが適しています。追肥の際は一度張っている水を落とし、化成肥料を1平方メートルあたり50gずつ施すといいでしょう。株と株の間に肥料を埋めて土をかき混ぜたあとは、再び水を張り直してください。

生育が進むと葉の数が増えてきますが、葉の数が多すぎると地中のほふく株の発生や生育が悪くなってしまうため、注意が必要です。

枯れている葉や地面に近くにある葉は取り除くようにし、常に1つの株に5〜8枚程度の葉だけを残すように葉かきを行うようにしてください。

クワイ(慈姑)の土

発泡スチロールやプラスチック容器を使ったプランター栽培でクワイを育てる際は、市販の野菜用培養土を使用するといいでしょう。肥料を混ぜ込めば、庭の土や無肥料の培養土でも使用することができます。

用土の酸度はpH6〜7程度が適しています。苦土石灰などを混ぜ込んで、酸度調整するといいでしょう。苦土石灰は用土1リットルあたり1gほどが目安です。苦土石灰を混ぜ込んだ後は1週間ほど置いてから、化成肥料などを元肥として混ぜ込んでください。

容器は用土の深さが20cm以上、水深が5cm以上を保てるものを用意するといいでしょう。

クワイ(慈姑)の植え替え・植え付け・種まき

クワイの植え付け時期は、4月中旬から6月中旬頃までが適期となっています。

株と株のあいだは60cmほど間隔を取って埋めましょう。種球は芽を上に向けて、土の表面から深さ5cmほどに埋め、水を3〜5cmほど張ります。植え付ける種球は傷がついていないものや、健康状態が良いものを選ぶといいでしょう。

種まきから育てる場合は、種球の植え付けよりも1ヶ月ほど早い、3月中旬から5月頃が適しています。古い種や傷のついている種では発芽しないこともあるので、状態の良い種を選ぶようにしましょう。

容器に7分目程まで用土を入れた状態で種をまき、その上から土を被せます。水を入れた際に浮き上がってこないよう、種球を埋める場合よりも少し深めに種を埋めるといいでしょう。

クワイに植え替えの必要は基本的にありませんが、プランター栽培などで用土の深さが足りず、根詰まりなどを起こしてしまったときは大きな容器に移すようにしましょう。

クワイ(慈姑)の増やし方

クワイは収穫した種球を利用することで、繰り返して栽培することも可能です。

収穫したクワイを種球として使用する場合は、傷をつけず、状態がいいものを選ぶといいでしょう。また、受粉した雌花から種子を収穫することもできますが、熟してしまうと茶色く変色し、落下してしまうため、落下する前に収穫するようにしましょう。

クワイ(慈姑)の育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

病気の持っていない種球を使い、連作障害を起こさなければ大きな病気は発生しないでしょう。注意する病気としては葉枯れ病や赤枯れ病があります。

葉枯れ病は多くの植物に共通して発生する症状であり、多くの場合、土に残っていた病原が原因となっています。葉に黄色や褐色の斑点をつくり、症状が進むと葉が枯れ、光合成を阻害されることになります。症状が確認できた葉は取り除くようにして対策しましょう。

赤枯れ病は主にイネなどに起こる生理障害です。葉に褐色の斑点が現れ、症状が重い場合には根が黒く変色し腐ったり、株自体が枯れる原因にもなります。カリ肥料を十分に施し、バランス良く肥料を施すことで予防することができるでしょう。

つきやすい虫

クワイに発生しやすい害虫としては主にアブラムシが挙げられます。特に、4月から6月の春頃、9月から11月の秋頃に発生しやすいです。

アブラムシは1mm〜3mmほどの大きさで、葉から吸汁され、生育が悪くなることがあります。数が少ない場合は捕殺などでも対策ができますが、多く発生した場合は乳剤など薬剤を使用して防除しましょう。

クワイ(慈姑)の管理温度

クワイの生育に適した温度は20℃〜30℃になっています。寒冷地などでも植え付けの時期を遅らせることで栽培することができます。種の発芽は13℃〜15℃ほどが適しています。

クワイ(慈姑)の収穫

クワイの収穫時期は、11月上旬から12月下旬頃になります。地上部分の葉茎が黄変してきたら、塊茎が十分に大きくなっており、収穫することができるでしょう。

1つの株から約10〜15個ほどの塊茎がついています。収穫する際は水を抜いてから土を掘り上げます。この際、収穫するクワイに傷をつけないように注意して、丁寧に掘り上げましょう。

収穫の約1ヶ月前に地上部分を刈り取っておくと、クワイの渋皮が取れるため、色のよいものを収穫することができます。

クワイ(慈姑)の保存方法

保存する際は乾燥させないように注意してください。水を張った容器の中に入れて冷蔵庫で保存したり、湿らせてラップや新聞紙で包むことで冷凍で保存することで長持ちさせることができます。

クワイ(慈姑)の実の効能

クワイにはカリウムや食物繊維、ミネラルなどがほかの野菜と比較しても多く含まれており、高血圧の予防にも効果があるとされています。

クワイ(慈姑)の花言葉

クワイの花言葉は「縁起が良い」です。

クワイ(慈姑)を栽培してみよう!

今回は正月料理で使われることも多い、縁起野菜のひとつであるクワイの育て方についてご紹介しました。

水田のような場所で栽培されていることが多いイメージのクワイですが、家庭でも発泡スチロールやプラスチックの容器を用いて水耕栽培で育てて収穫することができる野菜です。水性の植物なので、水を切らさないようにだけ気をつけましょう。

クワイは縁起物としてだけではなく、カリウムや食物繊維を多く含む野菜でもあります。

ぜひ家庭菜園で挑戦してみてはいかがでしょうか。