蝶が舞うような形の可愛らしい花を咲かせるパンジーは、秋冬花壇の主役として人気の高い花ですね。パンジーの苗はたくさんの種類が流通していますが、種から育てることもできます。
今回はパンジーの種まきについて、発芽率を上げるコツや種まき後の管理方法についてご紹介します。
パンジーを種まきから育てるのって難しいの?
パンジーは秋から春まで長い期間花を咲かせるおなじみの花ですよね。
一年草なので春の開花が終わったら片付けなければなりませんが、せっかくなら種を採取して、次の秋冬にむけて種まきから育ててみませんか?もちろん種を購入して種まきから育ててみてもOKです。
パンジーを種まきから育てるのは、それほど難しいことではありません。大切なのは適切な時期に種まきすることと、温度管理を徹底することです。
詳しい種まきの方法をご紹介するので、ぜひ挑戦してみましょう!
パンジーの種まきスケジュールまとめ
まずは簡単にパンジーを種まきから育てるときのスケジュールや工程をご紹介します。
- 咲き終わっても花を摘まずにに待つ。
- 種子がふくれた5月ごろに種取りをする。
- 冷蔵庫で保存する。
- 8月下旬〜9月中旬に育苗トレイに種まきをする。
- 1ヶ月ほど経ったら育苗ポットに植え替える。
- つぼみがついたら地植え・鉢植えなどに植え替える。
パンジーの種はとても小さいので、セルトレイ→ポット→鉢植えや地植えへと植え替えて育てていきます。手間はかかりますが、そうしないと根張りがあまくなって丈夫に育ちません。
でも作業自体は難しくないので安心してください。それではひとつひとつの工程について、詳しく解説していきます。
パンジーの種まき時期!発芽率が高いのはいつ?
パンジーの種まき時期は、8月下旬〜9月頃です。なかでも9月中旬頃は、最も発芽率が高いとされています。
パンジーが発芽しやすいのは、気温が15〜20℃の涼しい時期なので、栽培する地域によっては多少時期をずらすようにしてください。この時期に種まきをすると50〜60日ほどで花が咲き始め、翌年の春まで楽しめます。
もう少し早く花を咲かせたい場合は、7月上旬〜8月中旬までに種をまく夏まきに挑戦してみるのも良いでしょう。ただしパンジーは暑さに弱いので、夏まきは上級者向けです。夏まきしたパンジーは、保管する場所を選び、水切れを起こさないようにきちんと管理できれば、早ければ10月頃から花を楽しめます。
パンジーの種まきに必要なもの
- 採取、もしくは購入したパンジーの種
- セルトレイ(もしくはジフィーポットや卵パックでも代用できます)
- 育苗ポット
- 底面給水用のトレー
- 種まき用の土(市販に専用土がありますし、赤玉土100%でも代用できます)
- 草花用の土(市販の培養土がおすすめです)
- ピンセット、または楊枝
- フルイ
- スコップ
パンジーの種まきでは、発芽までのセルトレイのときは種まき用の土を。発芽してからの育苗ポットに植え替えるときは草花用の培養土を使います。
パンジーの種取りのやり方
パンジーの花は咲き終わると花びらが散り、種が入っているサヤとガクのみが残ります。そして、時期が来るとサヤが弾け、種が外へと飛び出す仕組みになっています。
そのため、パンジーの種取りはサヤが弾ける前に摘みとって種を取り出す方法で行います。取り出した種は、1週間〜10日は乾燥させてください。風通しのいい室内で行うのがベストです。
種まき前にパンジーの種を冷蔵庫へ入れると、発芽率があがる?
パンジーの種を採取・入手したら、発芽率を上げるために紙袋にいれて1ヶ月ほど冷蔵庫で保管しましょう。夏に常温で種を置いておくと、発芽機能を失いやすくなってしまいます。
なお、パンジーの夏まきに挑戦する場合は、濡らしたキッチンペーパーの上で発芽させてから土の入ったポットに植え替えるのもおすすめです。キッチンペーパーを湿らせる水には、発芽を促すネメデールなどを混ぜて使用すると尚良いでしょう。
夏場はクーラーボックスの中で温度を管理するか、風通しがよく、直射日光が当たらない涼しいところで管理すると、1週間程度で発根します。
パンジーの種まき方法!発芽日数はどれくらい?
- セルトレイを準備をする
セルトレイに、種まき用の土をすりきりいっぱい入れます。種まき前に十分に水やりをして、しっかり土を湿らせておきましょう。
- 種まきをする
セルトレイに一粒ずつ種まきをしていきます。パンジーの種は小さいので、ピンセットや爪楊枝などを使うといいでしょう。セルトレイの各仕切りの真ん中に種まきするようにしてください。
- 土をかぶせる
種まきを終えたら、種が完全に乾かないように薄く土をかぶせます。フルイなどを使うと、薄くより均一に土がかけられるのでおすすめです。
- 水やりをする
土をかぶせたら、霧吹きで優しくかつ十分に土を湿らせてください。近い距離で噴射すると風で種や土が動いてしまうので注意が必要です。その後の水やりはトレーに水を張って、底面から給水する方法で行ってください。種を刺激せずに湿った環境をつくり出せます。
- 直射日光が当たらない場所で育てる
パンジーがきちんと発芽するまでは、風通しがよく直射日光の当たらない場所で保管しましょう。この間も水やりは底面給水で行い、土が乾かないように管理してください。
- 発芽したら、日当たりのいい場所に移動する
パンジーは、だいたい種まきから1〜2週間で発芽します。発芽したらすぐに1日のうち半日程度は日が当たる半日陰の風通しの良い場所に移してあげましょう。室内の場合は、カーテン越しに日光が当たる場所が適しています。
- 育苗ポットに植え替える(ポット上げ)
種まきから1ヶ月ほどして、本葉が3〜4枚ほど生えたら、苗を育苗ポットに移していきます。あらかじめ育苗ポットに草花用培養土をすりきりいっぱいいれて水やりをし、土をしめらせておきましょう。指を第二関節くらいまで沈めて、植え穴をほっておきます。セルトレイから一苗ずつ丁寧に取り出して、根や土はそのまま触らずに植えましょう。
- 日当たりのよい場所で育てる
ポット上げをしたら、直射日光を避けた日当たりのいい場所で育てましょう。
- いよいよ、開花する
そのまま1ヶ月ほど育てるとつぼみがつき、花が咲きはじめます。種まきから数えると、約2ヶ月ほどで開花しはじめます。
種まきから育てたパンジーを植えてみよう!
種まきから育てて立派なパンジーの苗ができたら、10〜11月くらいまでに鉢植えやプランターに植え替えるか、花壇などに植え付けしてくださいね。簡単に植え方をご紹介します。
- ポットから苗を取り出します。
- 白い根がびっしり回っていたら、優しく手で揉みほぐして1/3ほど根を崩すか、ハサミで十字に切りましょう。
- 鉢底に軽石と土を入れ、苗を中心に置きます。
- 苗の周りを土で埋めて固定します。
もっと詳しい植え方やその後の育て方を知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。
パンジーの種まきは発芽日数も短めでかんたん!
パンジーは、ガーデニング初心者でも種から育てやすいお花です。発芽のコツは気温です。つまり種まき時期さえ間違わなければ、比較的簡単に育てられるので、ぜひ安価な種からパンジーを育ててみてくださいね。種から育てたパンジーは愛着もひとしおかもしれませんね。
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