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竜胆

リンドウ(竜胆)の育て方|枯れる原因、冬越しの方法は?水やり頻度は?

リンドウ 竜胆

ユーラシア大陸を中心に、世界各地で栽培されているリンドウは、園芸品種も合わせると約500品種以上あるといわれています。日本では、切り花として北海道原産のエゾリンドウ、鉢花としては矮性種のシンキリシマリンドウが多く栽培されています。また、リンドウのなかには、古代より根っこに薬膳効果があるものもあり、漢方薬としても重宝されています。

ここでは、そんなリンドウの育て方についてご紹介します。

リンドウ(竜胆)の育て方のポイント

リンドウの育て方は、「日当たり」と「土づくり」に注意することがポイントです。

リンドウは日が当たると花が咲くため、きれいな花を鑑賞するためにも、日当たりの良い場所に置くことが大切です。

また乾燥を苦手とするため、水はけと水持ちの良い土で育て、通年、土の乾燥状態を観察して水やりをしてあげましょう。

リンドウ(竜胆)を育てる場所

リンドウは、日当たりのよい場所を好むため、1年を通してよく日の当たる風通しの良い場所で育てましょう。日照不足になると、花の色が薄くなったり花付きが悪くなったりしてしまいますので注意してください。

ただし、夏場の直射日光は苦手です。鉢植えの場合は西日の当たらない場所に鉢を置き、地植えの場合は半日陰となるような、なるべく涼しい場所を選びます。一時的に強い日差しの入る時間帯だけ寒冷紗を使うのも良いでしょう。

冬の時期は戸外のよく日に当たる場所で、なおかつ霜のつかない場所を選んで冬越ししましょう。寒いからといって、室内に入れる必要はありません。

リンドウ(竜胆)の水やり

リンドウは乾燥が苦手なので、年間を通して目安として1日1回、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。冬の時期も、とくに水を控える必要はありません。乾燥に注意して、水やりを続けましょう。

リンドウ(竜胆)の肥料・追肥

リンドウを育てるときは、1000倍に薄めた液肥を月2〜3回程度与えます。春と秋に1回ずつ緩効性肥料を置き肥しておいてもいいでしょう。肥料が足りないと、葉っぱが黄色っぽく変色したり、葉色が悪くなってきますので、よく観察しながら管理してください。

リンドウ(竜胆)の土

リンドウを育てるには、水持ちも水はけもよい土が適しています。例えば、赤玉土5:腐葉土3:ピートモス2の混合土などがおすすめです。なお、市販の山野草用培養土を使用しても大丈夫です。

リンドウ(竜胆)の種まき・植え付け

リンドウを種まきで育てる場合は、育苗ポットに3〜4粒ずつまいていきます。種まき時期は、3〜4月頃が適期です。苗の植え付けも春頃に行いましょう。

リンドウ(竜胆)の植え替え

リンドウは、鉢植えだと根づまりを起こしやすいので、毎年植え替えをすることをおすすめします。リンドウの植え替え時期は、5〜6月頃が適期です。

鉢から抜いたら、古土を3分の2くらい落として、ひと回り大きな鉢に植え替えてください。植え替え後1週間程度は日陰で管理をし、徐々に日に当たるところへ出していきましょう。

松原真理子

植え替えが面倒だからと、一回り以上大きな鉢への植え替えをすることはお勧めしません。根っこの給水と土の排水のバランスが悪くなり根腐れの原因にもなります。

リンドウ(竜胆)の増やし方

リンドウ 竜胆

リンドウの増やし方には、植え替えのタイミングで行う株分けや挿し木、種まきで増やす方法などがあります。

株分け

リンドウの植え替え時に古土を落としたら、株元をよく観察して、分けられそうな場所で根っこを手で裂いて数株に分けて新しい鉢に植えます。1株が小さくなりすぎないように注意しましょう。

挿し木

植え替え後のお手入れで摘芯した枝の、上から2節ほどを摘み取り、鹿沼土など挿し木用の土に挿してください。リンドウが発根して5節程度になったら、4号鉢に3本くらい植え付けます。

種まき

リンドウの花が終わったら、花がらを採らずに置いておくと種ができますので、その種を採取してまきます。

種まきをすると1か月ほどで発芽しますので、本葉が5枚ほどになったら植え替えてOKです。ただし、花が咲くまでは、そこから2年ほどかかります。

種まきでの増やし方は、あまり発芽率がよくないので、おすすめはできません。

リンドウ(竜胆)の摘芯・花がら摘み

リンドウの主なお手入れは、摘芯と花がら摘みです。

丈を低めに育てたい場合は、7節ほど伸びたところで、いったん上から2節を摘芯します。

種ができると株が弱ってしまうため、種を採らない場合は、花が枯れたらすぐに花がらを摘み取ってください。

リンドウ(竜胆)の花が咲かない・枯れる原因

リンドウは日当たりがよくて涼しい気候を好みます。

つぼみの状態のまま花が咲かないときは、気候が暑すぎることが原因かもしれません。一度、室内の日当たりと風通しの良い窓際においてみてください。

とにかく暑さに弱いため、直射日光が強すぎると枯れる原因にもなります。その場合は、半日陰となるような場所に移動させてください。

また、リンドウは落葉性多年草であるため、外の気温が低くなってくると自然と枯れていきます。ただし、枯れた花茎を切り取り、水やりを続ければ、きちんと翌年にまた花を咲かせてくれます。

リンドウ(竜胆)の育て方で注意すべき病気・害虫

つきやすい虫

リンドウにはアブラムシが付きやすいです。アブラムシは新芽や葉茎から汁を吸い取ってしまいますので、見つけたらすぐに水で洗い落とすか、テープで貼り付けて取り除く。大量発生してしまった場合には、殺虫剤を利用して駆除して下さい。

また、ナメクジによる食害にも注意してください。ナメクジにはナメクジ専用の殺虫剤があります。もちろん手で捕獲して取り除いてもOKです。

松原真理子

ナメクジは夜行性です。もしも葉っぱを何かに食べられたような跡を発見したら、鉢の底や、鉢と土の隙間などに居ないか注意深く観察してみましょう。

かかりやすい病気

また、茎や葉が委縮したり曲がってしまうようなら病気の可能性があります。病気の株は治りませんので、残念ですが処分しましょう。

もしも、病気の疑いのある葉を見つけたら、早い段階であればその葉を取り除き、殺菌剤をまくことで株を守れる場合もあります。

リンドウ(竜胆)の花をお庭で栽培してみよう!

リンドウは9~11月頃に、涼しげな青紫色の花を咲かせます。品種によっては、白やピンク色の花を咲かせるものもあります。

リンドウの花は、日の光に反応して咲かせるので、雨や曇りの日だと花は閉じたままなのも特徴です。

そんなリンドウは日本人には古くから親しまれてきた植物です。花の美しさだけでなく、根っこに薬膳効果もあり、今も漢方薬として使われています。

リンドウは、日照不足になると、本来鮮やかな花の色が薄くなってしまいますので、日当たりのよいところでたっぷりと水を与えながら育てましょう。やや手はかかりますが、初心者にも充分育てられますよ。

リンドウ(竜胆)の種類はどれくらい?日本に自生する品種は?

リンドウ 竜胆 花 ピンク

山で見かけるリンドウは国内では複数の種類が自生しています。このページではリンドウの種類について解説しています。どんな色、どんな大きさのリンドウがあるのか気になりますよね。

これからリンドウを栽培したい方はぜひご参照ください。

リンドウ(竜胆)はどんな花?

リンドウはリンドウ科・リンドウ属の植物で9月から11月が花期です。花期は品種によって異なります。花の色は青紫や白で晴れた日のみ開花し、上向きに開花させる花が特徴です。リンドウは高山に咲くものが多いのも特徴と言えます。

リンドウ(竜胆)はどれくらい種類がある?

日本には約20種類のリンドウが自生しています。

リンドウ(竜胆)の種類

白寿リンドウ

白寿リンドウは、青紫と白のツートンカラーが美しいリンドウです。変わり種のリンドウが欲しい方はこちらがよいでしょう。ストライプのように見えるのが特徴で、切り花にしても美しいリンドウと言えます。

よく見ると花の内側には小さな斑点があります。

オヤマリンドウ

オヤマリンドウは、高山に自生するリンドウで濃い紫色をしています。オヤマリンドウの花の大きさは2cmから3cmで花期は7月から9月です。花弁はクシュっとしていてフリルのように見えます。

チャボリンドウ

チャボリンドウは高山に生える多年草のリンドウです。漏斗状のベル型の花を5月から7月に開花させます。花の色は濃い青で内部には斑があるのが特徴です。

花の大きさは5cmと大きく、さらに色が濃いことからもリンドウのなかでは派手な印象があります。

トウヤクリンドウ

トウヤクリンドウも高山に自生する植物で筒状の花を咲かせます。一般的なリンドウは青紫ですが、トウヤクリンドウは薄黄色や黄緑色をしています。花の色が他のリンドウと違うのが特徴です。変わったリンドウを栽培したい方はトウヤクリンドウがよいでしょう。

茎や葉と同じような花弁の色をしていますが、透き通るような色で地味ではありません。

花筒には斑点があり、花の大きさは3cmで7月から9月に花を咲かせます。草丈は10cmから25cmです。

ゲンチアナ

ゲンチアナは漢方でも使用されることのある植物で、青や黄色の花を咲かせます。ヨーロッパの高地に自生していて、大きく育たないため育てやすい品種です。

トウリンドウ

トウリンドウはシベリア、中国、朝鮮半島を原産地とする植物で、花弁が横に完全に開かないのが特徴です。そのためトウリンドウは開花しているのにツボミに見えることもあります。

トウリンドウの花の色は青紫から赤紫で、花の大きさは4cmから6cm、9月から11月に開花します。こちらは漢方としても利用されるリンドウです。

フデリンドウ

フデリンドウは小さな花が特徴のリンドウで、花のサイズは1.2cmから3cmです。花の色は青紫で4月から6月に開花します。他のリンドウよりもサイズが小さく華奢な印象があります。

エゾリンドウ

エゾリンドウは日本原産のリンドウで北海道だけでなく本州にも分布します。山地の湿地帯に生えるリンドウで草丈は30cmから100cmほどです。花期は9月から10月で花付きがよい品種です。

花の大きさは4cmから5cmで淡い青紫の花が特徴的です。

ミヤマリンドウ

ミヤマリンドウも高山に自生するリンドウで花の大きさは1.5cmから2cmほどのサイズです。ベル状の青紫の花を7月から9月に咲かせます。

高さは5cmから10cmでずんぐりしたリンドウで、1つの茎には3個から5個ほどつけることから頭でっかちにも見えます。

アサマリンドウ

アサマリンドウは三重県朝熊山で最初に発見されたリンドウで、花期は5月から11月です。草丈は10cmから25cmほど、花の内側には斑が縦じまになって入っているのが特徴です。透き通るような青い見た目をしています。

ハルリンドウ

通常のリンドウは秋に花を咲かせますが、ハルリンドウは3月〜5月に花を咲かせます。また、花びらも10枚ほど多いのが特徴です。

ササリンドウ

ササリンドウは、本州、四国、九州に分布し、秋になると青紫色の花を咲かせます。花弁が外側に反るように開くのが特徴的です。

いろいろなリンドウ(竜胆)の種類や品種を覚えよう

リンドウは複数の種類があることがわかりました。ひとことでリンドウと言っても花のサイズや花弁の色も異なるため、自分の好みに合ったものを見つけませんか。

草丈が低いものばかりなのでブーケにはあまり向きませんが、お庭に植えるとよいでしょう。透き通るような青や赤みのある青など美しいものばかりなのでぜひお迎えをしてみましょう。

リンドウ(竜胆)の花言葉|怖い意味もある?花の季節はいつ?

リンドウ 竜胆

秋の代表の花の一つであるリンドウ。その青紫の花を見ると秋を感じられますよね。薬用としても利用されるリンドウが秋の七草に入っていないのは少し不思議なくらいです。また、アレンジメントでも人気があり、敬老の日のプレゼントとしてリンドウのフワラーギフトを贈ったりもされています。

今回は、そんな美しいリンドウの花言葉や種類を中心に、薬用としての効能や由来を紹介していきます。

リンドウ(竜胆)の花言葉

「悲しんでいるあなたを愛する」「誠実な人柄」

リンドウは秋になると、群生せずひっそりと1本ずつ、紫色の花を咲かせます。その凛とした花姿が、悲しみを思わせることに由来したといわれています。

「正義」

リンドウは昔から薬草として利用されていました。このことから、リンドウは病気に打ち勝つというイメージがつき、このような花言葉がつけられたといわれています。

色別のリンドウ(竜胆)の花言葉

紫・青
「満ちた自信」
「貞操」
赤・ピンク
「愛らしい(※西洋)」

リンドウ(竜胆)の花言葉には怖い意味もある?

リンドウの花言葉は怖いという噂話もあるようですが、実際そのような意味はつけられていません。もしかすると、「悲しんでいるあなたを愛する」という花言葉が少し怖い印象を与えてしまうのかもしれませんね。

リンドウ(竜胆)の花の基本情報

科・属名
リンドウ科リンドウ属
分類・性質
山野草、多年草
原産地
日本、中国、韓国、シベリア
学名
Gentiana
英語名
Japanese gentian
別名
ササリンドウ、エヤミグサ、ゲンチアナ
出回り期
6〜11月
開花時期
9〜10月
花色
青、紫、白、ピンク
花もち
5〜10日ほど
誕生花
9/16、10/1、10/20

名前の由来

リンドウは中国で「竜胆」と呼ばれます。これは、根の味が竜の肝のように苦いことに由来しています。

花の特徴

リンドウの花は、晴れたときにだけ空に向いて開花します。涼しげな花姿から、鉢花としてだけでなく、切り花として花束などでも人気があります。

薬草としての効能

リンドウはその苦みで笑いも止まるといわれるほどで、その苦味から唾液や胃液などの分泌を促進させ、胃などのバランスを整えてくれます。

西洋では「ゲンチアナ」という名で健胃薬として、中国では漢方薬として利用されています。

リンドウ(竜胆)の花の種類・品種

リンドウの種類は約400種類もあり、日本だけでも20種類が自生しています。その美しい花姿から園芸品種として人気で、現在でも品種改良が行われています。

リンドウ(竜胆)の花言葉は、敬老の日の贈りものにぴったり!

リンドウは「誠実」という花言葉を持つことから、敬老の日のフラワーギフトとして人気です。青紫の色なら男性にも贈りやすいですね。

日頃の感謝の気持ちを込めて、敬老の日にはぜひリンドウの花を贈りましょう。