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イチジクの育て方|苗木の植え方は?鉢植え栽培できる?実がならない原因は?

いちじく 実

イチジクは不老不死の果物といわれ、女性に嬉しい美容成分がふんだんに含まれている果物です。

庭に地植えしても、鉢植えにしても育てられるので、育て方を覚えて美味しいイチジクをご家庭で楽しみましょう。

こちらの記事ではイチジクの育て方や、実がならない原因・対策などをふまえてご紹介しますので、ぜひご参考ください。

イチジクはどんな果樹?育て方は簡単?


イチジクは、西南アジア原産で、江戸時代に渡来した果樹です。大きな葉が特徴で、葉から水分が蒸散しやすいので、水不足にならないようにしっかりと水をやることが元気に育てるポイントです。

イチジクは果樹栽培デビューにおすすめ!

イチジクは他の果実と比べて、比較的初心者の方でも育てやすい果樹類です。落葉低木に属する果樹なので、収穫以外にも四季の変化を感じられて育てがいがあります。

樹高は自然に伸ばしても2〜3mで、剪定に不慣れな初心者でも育てやすいでしょう。

地植え、鉢植えともに栽培可能で、ベランダなどの狭いスペースでも育てられます。

簡単に育つ品種、苗の選び方

果樹の中には異種株を2株育てないと受粉・収穫できないものもありますが、イチジクの一部の品種は、受粉をしなくても果実が大きく実る「単為結果」という性質を持つ品種もあるので、初心者はそちらがおすすめです。

また、イチジクには6月下旬〜7月下旬に収穫期を迎える夏果専用種と、8月下旬〜10月下旬に収穫期を迎える秋果専用種、そして夏秋兼用種の3種類があります。

夏果専用種は収穫期が梅雨時期と重なり、病害虫の被害にあいやすくなるので、初心者は秋果専用種か夏秋兼用種がおすすめです。

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家庭菜園士 七尾びび
品種によって収穫回数が変わります。特性からどの品種を育てるか選んでみてくださいね。
苗から育てて実がなるまで約2年〜3年ですが、もっと早く収穫したいなら「2年生苗」や「3年生苗」を購入すれば、1年ほどで収穫できますよ。

イチジクの置き場所・植える場所

イチジクは、地植えでも鉢植えでも日光を好むので、日当りのいい場所を選びましょう。

地植えなら、南向きに日が当たる所がベストです。強風を嫌うので、風の当たらない場所に植えましょう。

鉢植えなら、大きくなりすぎないように、伸びてくる枝などきっちり剪定すれば、1mほどの高さに収まって収穫できるので、マンションやベランダなどでも、十分育てることができます。

なお、寒冷地での栽培は保温が必要になる場合があります。もともと亜熱帯地方に原産する植物なので、寒さにはやや弱い傾向があります。地植えした冬場で、翌年も収穫を見込みたいならば、保温対策をするべきです。

鉢植えならば、寒風の当たらない室内に移動させます。あまり暖房のきいた場所より、無暖房の室内がよいです。

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家庭菜園士 七尾びび
地植えなら、水はけのよい場所に。イチジクは中性の土を好むので苦土石灰と腐葉土を混ぜた土に植え付けるのがおすすめです。鉢植えなら市販の「果樹・花木用の土」がおすすめですよ。

イチジクの苗木を露地栽培で育てる方法

イチジクの苗木の植え付け時期

イチジクの苗木を植え付けする時期は3月で、休眠期があける少し前くらいの時期がベストです。

イチジクの生育適温は15〜30度なので、気温が15度付近まで上がってきたら植え付けるようにしましょう。

イチジクの苗木の植え付け方法

  1. 風当たりが弱く、日当たりと水はけのいい場所を選ぶ。
  2. 直径40cm、深さ30cmの植え穴を掘る。
  3. 赤玉土小粒1:腐葉土1の割合で土をよく混ぜて培養土をつくる。(もしくは市販の果樹用培養土を用意しておく)
  4. 元肥として緩効性肥料か有機肥料を植え穴の底に規定量いれ、培養土を植え穴1/3〜1/2程度までいれる。
  5. 苗木をポットから取り出し、根鉢(根と周りの土)の底を移植ゴテなどで少し削る。
  6. 根鉢の側面に、移植ゴテなどで3cm間隔に筋をいれて、根鉢を少しほぐす。(根は切らない)
  7. 植え穴に苗をすえて、根鉢の肩と地面の高さがそろうように調整する。
  8. 根の間にもぐるように、深めに支柱を挿しておく。
  9. 隙間に培養土をいれたら、軽く踏み固める。
  10. 支柱に麻紐などで主幹を誘引しておく。
  11. 土を幹まわりに寄せて盛土する。
  12. 幹から半径15cmくらいのところに1周溝を掘り、水が周囲に流れ逃げないように水鉢をつくる。
  13. 10〜15ℓを目安にたっぷりと水やりをして完了。

なお、苗木の樹高が50cm以上伸びている場合は、主幹を地面から50cmの高さで切りましょう。こうすることで枝が分岐して、あとで樹形づくりがしやすくなります。

鉢植えイチジクの植え替え方法

イチジクの植え替え時期

鉢植え栽培のイチジクは、1〜2年に1度の頻度で植え替えを行います。長年育てていると土の栄養分が失われたり、排水性も落ちてくるので、1〜2年に1回の頻度で植え替えをしましょう。

イチジクの植え替え時期は、3月です。ポットに入った苗木を購入した場合も、新しい鉢に植え替えてください。なお、3月をすぎて苗木を購入した場合は、真夏と収穫期を避けた時期であれば植え替えできます。

イチジクの植え替え方法

  1. 苗木や元の株よりも一回り大きい鉢を用意する。(3年生苗であれば7〜8号が理想)
  2. 新しい鉢に鉢底ネットをしいて、鉢底石をしきつめる。
  3. 新しい鉢に市販の果樹用培養土を、鉢の1/3〜1/2程度いれる。
  4. 苗木をポットから取り出して根鉢の底を軽く削り、側面も3cm間隔で筋をつけて軽くほぐす。
  5. 鉢の真ん中に苗木を据えて、根鉢の肩が鉢の縁から2〜3cm下の位置にくるように調整する。
  6. 隙間に培養土をつめていき、鉢の縁から2〜3cm下の位置まで土をいれこむ。
  7. 軽く手で土を押し固めて、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりする。

また、苗木が樹高30cm以上ある場合は、地面から30cmのところで切りましょう。枝が分岐して樹形づくりが進みます。

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家庭菜園士 七尾びび
慣れてきたら、植え替え後、新しい根が伸びても鉢壁に当たらないように、鉢のサイズに合わせて根を切り詰めてみましょう。

イチジクの水やり

鉢植え栽培のイチジクの水やり

鉢植え栽培のイチジクは、1年を通して、表土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るようにたっぷり水やりをしましょう。多湿の状態が続くと根腐れを起こす可能性があるので、過度な水やりは必要ありません。

とはいえ、イチジクは水が足りないと果実が割れてしまうことがあるので、水切れには注意が必要です。

夏場は日差しが強く、土の表面が乾きやすくなります。水切れが起こらないように、表土の状態をチェックし、乾いていたら朝夕の涼しい時間帯に水をやりましょう。

地植え栽培のイチジクの水やり

地植え栽培のイチジクは、品種にもよりますが、とくに水やりはしなくて大丈夫です。自然の雨に任せましょう。

ただし、夏場に10日以上日照りが続く場合などは、水をあげてもかまいません。その辺りの調節は、お天気との相談になります。水切れしないように心がけましょう。

イチジクの肥料・追肥

イチジクは新梢を伸ばしていきながら実をつけるため、生長のために肥料が多く必要になってきます。肥料が切れてしまうとイチジクの体力がなくなってしまうので、肥料切れしないよう、定期的に肥料を施しましょう。

地植え栽培のイチジクへの追肥

地植えのイチジクの場合、12月〜1月の時期と、9〜10月の時期に追肥を施します。時期と追肥の方法は以下の通りです。

肥料の与え方は、株の周囲30cmのところに、深さ10cm程度の穴を数カ所掘って肥料をいれ埋め戻す方法がおすすめです。

  • 12〜1月:寒い時期の肥料は、元肥として1年の栄養をまかなう肥料になります。効果が長期間続き、微量栄養素もふんだんに含む有機肥料を、1kg目安で与えるのがおすすめです。
  • 9〜10月:礼肥として果実をつけたエネルギーを補うものなので、化成肥料を50gほど与えましょう。(製品によって規定量は異なるので製品表示を確認してください。

鉢植え栽培のイチジクへの追肥

鉢植えのイチジクの場合は、12〜1月の時期と、5・7・9月の奇数月に追肥を施します。水やりによって栄養が流れ出るので、地植えよりも回数を多めに定期的に与えます。

与える肥料は緩効性化成肥料で構いません。鉢の大きさと製品の規定量に合わせて肥料を施してください。水やりと一緒に溶け出して浸透するので、表土の上に置き肥しましょう。

イチジクの剪定

イチジクは12〜3月の間に剪定をします。

とくに苗木から育てている場合は、栽培5年までの若木のうちに樹形づくりのための剪定や整枝をしっかりとすることで、その後数十年にわたって安定的な収穫ができるので、栽培するスペースや好みに合わせて樹形をつくっていきましょう。

イチジクは枝がやわらかいので、枝を誘引しながら育てていきます。あまり短く剪定せずに不要な枝のみ剪定する透かし剪定がメインの作業となります。

詳しい方法は関連記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

イチジクの実がならないのはなぜ?

イチジクの収穫時期は品種にもよりますが、6月下旬〜7月下旬、もしくは8月下旬〜10月下旬の夏か秋です。

収穫時期になってもイチジクの実がならない場合は、下記の可能性が考えられます。

  • 苗木が若すぎる
  • 受粉が必要な品種だった
  • 水切れを起こしている
  • 肥料が足りない

特に、イチジクは種まきから実がなるまでには2〜3年かかります。すぐに収穫をしたいという場合は、苗を入手する時点で3年生の苗を選ぶようにしましょう。

先述のとおり、受粉の必要がない品種を選ぶことも、確実に収穫するには大切な観点です。

また、イチジクは他の果樹よりも水分と栄養を多く必要とします。とくに鉢植えで育てている場合は土が乾きやすかったり、水やりによって栄養分が流れ出ていくので、定期的に与えましょう。

日照不足でも実がつかなかったり、味も落ちてしまうので注意しましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
正しい剪定を行っていても花芽がつきづらい場合は、発芽1ヶ月前の3月に「芽キズ」と呼ばれる方法で対処しましょう。
刃物で芽の上部に切れ込みを入れます。この切れ込みのおかげで枝の頂部から出ている「生長抑制ホルモン」がキズでさえぎられるといわれています。
芽吹きがよくなりますよ!

イチジクは摘果が必要?

イチジクは、摘果の必要はありません。ただし、小さい実や形が悪い実、病害虫の被害にあった実は摘果すると良いでしょう。

木が若くまだ小さいうちは、葉8〜10枚につき、1果を目安に摘果します。そうすると実が大きく育ちますよ。

イチジクの育て方で注意すべき病気・害虫

イチジクは比較的病害虫に強い樹木ですが、カミキリムシには対策をしておかなければいけません。

カミキリムシは幼虫が枝や幹の中へと侵入して、木全体を枯れさせていってしまうことがあります。

株元におがくずのようなものがある場合は、それがカミキリムシの幼虫の糞です。それを見つけた時には、穴の開いている幹や枝に殺虫剤を吹きかけて駆除していきましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
4月〜9月までは白かび、黒かび病などの疫病に注意。カミキリムシの被害以外にも、アブラムシ、カイガラムシにも注意が必要ですよ。

イチジクの増やし方

イチジクの増やし方には、種まきや挿し木、もしくは取り木という方法があります。

種まきは育苗の湿温管理が手間だったり、取り木は作業工程が多いので、一番手軽なのは挿し木で増やす方法です。

どの方法にしても、増やした苗から収穫までには2〜3年かかるので、長い目で見て育てましょう。挿し木の方法は、関連記事を参考にしてくださいね。

イチジクの育て方は簡単!おうちで栽培してみよう♪

イチジクが日本に伝来したのは江戸時代に入ってからで、その昔は薬の木として重宝されていました。現代でも栄養価が高く、美容効果が高いので、ドライイチジクなど女性好みの商品が売られていたりします。

果樹を家で育てるというのは難しいと思われますが、イチジクは初心者でも育てることができる果樹です。

品種によって収穫時期が変わってくるので、植え付ける際にどういった品種なのかを確かめておく必要があります。

実をつけたイチジクは毎日少しずつ収穫していくことができるので、長期間に渡ってイチジクの収穫ができるようになっています。

ジャムなどにも利用できるので、ぜひ自宅で育ててみてください。

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