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菊(キク)の育て方|植え替え時期はいつ?肥料の与え方や、挿し木の増やし方は?

キク 菊

キクは桜と並んで日本人にとっては馴染みが深い花です。日本では古くから品種改良がされ、海外でも人気を集めています。

小菊と呼ばれる種類は鉢やプランターで育てることもできます。今回はキクの育て方についてご紹介します。

菊(キク)の日当たり

キクは日光を好む植物なので、一年を通して日当たりの良い環境で育てましょう。

厳しい暑さには弱く、成長が鈍ってしまうこともあるため、真夏などの時期は半日陰や明るい日陰などに移動させてあげましょう。

菊(キク)の置き場所

水はけと日当たりの良い、庭やベランダなど屋外の場所に置いて育てるといいでしょう。ただし、雨に当たると花が傷んでしまうことがあるため、軒下などが雨を避けられる場所が適しています。

夏の高い温度には弱いため、半日陰などに移動させて対策する必要がありますが、寒さには強いため屋外でも冬を越すことができます。

菊(キク)の水やり

夏の水やり

しっかり土の表面が乾くまで待ってから、水を与えるようにしましょう。土が湿った状態が長く続くと、根を腐らせてしまいます。

一回の水やりでは、鉢の底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。こうすることで、土のなかの空気を入れ替えて、根が新しい酸素を吸収しやすくなります。

夏の時期の水やりは気温の高い昼間に与えると根を傷めてしまうため、朝など涼しい時間帯に与えるように注意してください。

つぼみがつき始めたり花が咲いている時期は、水切れを起こさないように、しっかりと水を与えるようにしましょう。開花中に水切れを起こすと、花が散るのが早まったり、花つきが悪くなってしまいます。

また、花や葉に水がかからないように注意し、水は根元に注ぐようにして与えるようにしましょう。

冬の水やり

キクは宿根草の植物であるので、種類にもよりますが冬のあいだは休眠していることが多いです。

生育速度も鈍く、あまり多くの水は吸い上げないため、水やりは控えて、やや乾燥気味に育てるといいでしょう。

地植えの場合は、特に水やりを行う必要はないでしょう。

菊(キク)の肥料・追肥

キクは肥料食いの植物として知られています。花つきを良くするために、多くの肥料を消費します。肥料切れを起こさないことは大切です。

ただし、過剰に与えてしまうと肥料障害を起こしてしまうため、時期によって施す量を調節しましょう。

元肥には緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきましょう。市販の菊用培養土を用土として使用する場合は、すでに肥料成分が多く含まれていることがあるため、確認が必要です。

花つきを良くするためには、リン酸成分が必要となります。

油かすなどに多く含まれているチッ素成分が多すぎると葉の量が増えすぎてしまうため、成分のバランスには注意しましょう。

秋菊の場合、つぼみが出てくる9月上旬頃までは化成肥料や乾燥肥料を月に1回程度施し、それ以降はリン酸やカリウムが含まれている液体肥料を、週に1回程度与えるようにします。

菊(キク)の土

キクは水はけと通気性が良く、弱い酸性の土壌を好みます。

鉢植えでは、赤玉土5、腐葉土3、ピートモス2程度で混ぜ合わせておくのが目安です。市販のキク用培養土であれば、キクに適したバランス調整がされているので元肥を混ぜ込む必要もなく、そのまま使用することができます。

地植えの場合は、土を掘りあげたあと、腐葉土を2割ほど混ぜ込んでおきましょう。

日本の土は酸性に近いものが多いですが、アルカリ性が高い土だった場合は、鹿沼土を混ぜ込むことで酸度調整することができます。

菊(キク)の植え替え・植え付け

植え付け

キクの苗の植え付けは種類にもよりますが、秋に花を咲かせる秋菊の場合は4月〜6月頃までの夏前に植え付けを行うといいでしょう。

植え替え

多年草である菊は、成長すると植え替える必要があります。

植え替えの時期は植え付けと同じ4月〜6月頃が適しており、鉢植えの場合は根詰まりしないように一回り大きいものへ移すか、株分けをしてサイズを調整しましょう。

地植えの場合でも、同じ場所と土で育てていると、病気や害虫の被害を受けやすくなるため、1〜2年に1回は植え替えを行うようにしましょう。

菊(キク)を挿し木で増やす方法

キクは、主に挿し木(挿し芽)で増やすことができます。挿し木に使う茎は、新芽の先端部分から5〜10cm程度のところで切り取りましょう。

太く丈夫なものほど根をつけやすいです。切り口は水を吸収しやすいように斜めに切り、2時間ほど水につけてください。

挿し木を行う時期は、キクの生育期である5月〜6月頃が適しています。

土には雑菌の入っていない、新しい鹿沼土やバーミキュライトなどを使用します。種類によっては根をつけにくいものもあるため、発根剤などを用いてもいいでしょう。

株分けでも増やすことはできますが、挿し木であれば株の更新もできるため、花つきや株の劣化を防ぎ、継続的にキクを増やすことができます。

菊(キク)の育て方で注意すべき病気・害虫

キクは病気や害虫の被害を受けやすい植物です。被害が拡大する前に薬剤や殺虫剤などでリスクを減らすようにしましょう。

かかりやすい病気

風の通りが悪い環境が続くと、うどんこ病や灰色カビ病などのカビが原因の病気が発生することがあります。

葉や茎に白い斑点があらわれて弱ってしまい、光合成を阻害され、花つきや生育が悪くなるだけではなく、枯れる原因にもつながります。症状を確認した場合は、すぐに異常のある葉や枝を切って取り除き、感染が拡大しないようにしましょう。

水はけの良い環境を保ち、泥の跳ね返りを防ぐためにマルチングを施せば、予防することができます。

つきやすい虫

害虫では、主にハダニやアブラムシなどが発生することが多くあります。

ハダニは乾燥した時期に発生しやすく、アブラムシは春先頃から注意が必要です。数が少ない場合はテープなどで引き剥がすことも可能ですが、繁殖力が高いため、オルトランなどの薬剤を散布して対策するようにしましょう。

同じ薬剤を使用し続けると、害虫が耐性を持つこともあるため、被害が続く場合は異なる系統のものをローテーションで使用するといいでしょう。

菊(キク)の管理温度

キクの生育は15℃〜25℃が適温とされており、4月〜7月中旬頃までは成長が大きく進みます。

真夏の高い気温には弱いため、半日陰などに移動する必要がありますが、耐寒性は強いため、屋外でも冬越しが可能です。

菊(キク)の花言葉

キクの花言葉は「高貴」や「高尚」などがあります。

好きな菊(キク)の花を栽培しよう!

日本を象徴する代表的な花のひとつでもあるキクの育て方について、ご紹介しました。

キクの歴史を見ると、日本だけではなく世界中で愛される花であることがよくわかります。

キクは花の中でも特に種類が多く、花の色や咲き方、大きさなど自分の好みに合ったものを探してみるのも楽しいかもしれません。

小菊や中菊、スプレーマムといった種類であれば、花壇や鉢植えでも管理しやすいので、ぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか。

ブッドレア(フサフジウツギ)の育て方|鉢植えで栽培できる?剪定や挿し木の方法は?

Photo by ギボウシさん

ブッドレアは藤のような円錐状の花を咲かせる落葉低木です。香りがよく、蝶が蜜を吸いに集まってくることから、欧米では「バタフライブッシュ」と呼ばれます。今回は、ボリュームのある美しい花を咲かせることから、観賞用として庭植えにもされる見応えのいい樹木「バタフライブッシュ」の育て方をご紹介します。

ブッドレアの日当たり

ブッドレアは、一年間を通して日当たりのいい場所で育てるのがポイントです。日差しに当たらないと、ブッドレアの元気がなくなってしまい、丈夫に育ってくれません。

ブッドレアは暑さや寒さ両方にも強いので、暖地でなくても育てることができます。高冷地のほうが夏に咲く花色が冴えるため、観賞も楽しめます。

また、ブッドレアは湿気には弱いので、風通しのいい場所で管理するようにしてください。

ブッドレアの水やり

夏の水やり

ブッドレアは丈夫で乾燥した土壌を好むので、鉢植えで育てている場合は、土の表面が乾いたときに水を与えるようにしてください。逆に水を与え過ぎてしまうと、土の中で湿気が高くなってしまい、根腐れを起こして枯れる原因にもなってしまうので注意してください。

地植えで育てている場合は、一度根付けば水を与える必要はなくなってくるので、根付くまでは鉢植え同様に、土の表面が乾いたときに水を与えるようにしてください。

夏場の気温が高くなって、乾燥しやすくなっている時期などは、こまめに土の状態を見るようにしてください。

冬の水やり

冬の水やりも、通常とは殆ど変わりません。土の表面が乾いた頃を見計らい、水やりをしてください。冬の時期なら、土の表面が乾いてから2、3日ほど経った後で水やりをしてもかまいません。

ブッドレアの肥料・追肥

ブッドレアの植え付けをする際に、あらかじめ土の中に肥料を混ぜ込んでおいてください。このときに施す肥料は、リン酸成分を多く含んでいる骨粉などが適しています。

リン酸は花つきをよくしてくれる成分で、生育の初期には特に多く必要とされているので、たくさんの花を楽しみたい人はこの肥料を施すことをおすすめします。

植え込みのあとに追肥するときは、液体肥料を水やりの代わりに1度与えておく程度でかまいません。早めにブッドレアを大きくしたい場合は、3月にゆっくりと効果がでてくる緩効性の化成肥料を施すようにしましょう。

冬になったら、肥料を与えるのはやめましょう。冬に栄養を与えても、吸収せずに終わってしまうので、栄養を与えているつもりが逆に生育を衰えさせていっているという場合もあります。

ブッドレアの用土

ブッドレアを育てるために適している土の配合は、赤玉土が6、腐葉土が3、川砂が1の割合で混ぜられたものがおすすめです。水はけがよくなっており、肥料の保ちがいい土なら、ブッドレアが元気に育ってくれます。

ブッドレアの植え付け・植え替え

植え付け

ブッドレアの植え付け時期は、3月から4月のあたたかくなってくる頃が適期です。

地植えでブッドレアを育てる場合は、根鉢の倍の大きさの植え穴を掘ってから、掘り上げている土に腐葉土や完熟堆肥、ピートモスなどを混ぜ合わせて、水はけのいい土を作っておきます。

植え付けたあとに水極めをすることで、根っこの間に土がしっかりとつまるようにしましょう。

根っこが粗く細いため、ポット苗を植え付けるときには、出来る限り根鉢を崩さないようにして植え付けるようにしてください。

植え替え

ブッドレアを地植えした場合、一度植え付けてしまえば、植え替える必要はありません。

鉢植えで育てている場合、ブッドレアは生育が旺盛で根詰まりがしやすい性質となっているので、1、2年に1度は、ワンサイズ大きな鉢に植え替える必要があります。

また、ブッドレアの根は細くなっているので、移植するのにむいていません。もしも移植したいという場合は、移植を行う半年以上前に根切りをして、細根を出しておく必要があります。

ブッドレアの増やし方(挿し木)

ブッドレアは挿し木という方法を使って増やしていきます。

挿し木をするのに適している時期は6月から7月の間で、その年に伸びて育った枝の先端を10センチほどの長さに切り取ります。

このときに選ぶ枝は、傷がなく、丈夫なものを選ぶようにしましょう。丈夫でないものを選んでしまうと、挿し木をしている途中で栄養がなくなってしまい、ブッドレアを増やすことができなくなってしまいます。

また、傷があるものを選ぶと、病気にかかりやすくなってしまうので注意しましょう。

切りとった枝を川砂や赤玉土に挿し、完全に乾燥させないように気をつけながら、時々水やりをしてください。明るい日陰で管理しておくことで、根を早めに生やすことができるようになります。

水を与えすぎて過湿の環境をつくってしまうと、切り口の部分から枝が腐っていってしまうので、水はけのいい用土を使うようにしましょう。根が十分に生えたときには、ポットや小鉢に植え替えてください。

ブッドレアの手入れ・剪定

ブッドレアは全体の枝を短くするために行う刈り込み剪定をしなければいけない植物で、暖かくなる頃には、切って短くした枝もまた伸びてきます。

細い枝に花がつくと、花の重みに耐えることができずに折れてしまう場合もあるため、細い枝も切っておく必要があります。

ブッドレアが茂ってしまうと、全体のバランスが悪くなるだけでなく、風通しも悪くなってしまうので、突出して伸びてきている枝を夏に切ってしまいましょう。

また、株元からひこばえという勢いの強い枝が出てきたら、放置しておくと邪魔になってしまうので、見つけたときにはすぐに切り落とすようにしてください。

花が咲き終わったあとに残る花柄も、こまめに掃除しておく必要があります。そのままにしておいてしまうと、種ができ、栄養がそちらへと吸われていってしまいます。

花が咲き終わってからは枝先を剪定してください。こうすることで、ブッドレアが長く咲き続けるように調整させることができます。

ブッドレアの育て方で注意すべき病気・害虫

ブッドレアに寄生する害虫には、アブラムシがいます。アブラムシは植物に口針を挿すことで寄生して、植物の栄養をどんどん吸い取っていってしまいます。繁殖したアブラムシに群れで寄生されれば、ブッドレアの栄養吸われ、生育が衰える原因にもなってしまいます。

ほかにも、アブラムシがウイルス感染している場合に、健康だったブッドレアが病気にかかることがあります。アブラムシの排泄物も、放置しておくとすす病をおこす原因になってしまうので注意が必要です。

害虫は見つけ次第、殺虫剤などで駆除し、ウイルスに感染してしまった部位はすぐに取り除きましょう。

また、コウモリガという害虫にも注意してください。コウモリガの幼虫は、幹に穴を開けていくことで内部へと潜り込んでいき、植物の内部を食い荒らしていく害虫です。最悪の状況になると、木を枯らしてしまうため注意が必要です。

木の内部に潜りこまれると、薬剤が届きにくくなって、効果も激減してしまいます。コウモリガに有効な薬剤もありますが、駆除するとなるととても厄介な害虫です。

ブッドレアの管理温度

ブッドレアは暑さにも寒さにも耐えることができるため、管理温度について難しく考える必要はありません。ただし湿気は苦手な植物なので、使用する用土は水はけがよく、肥料の栄養を保つことのできるものを選んで風通しをよくしておくようにしてください。

ブッドレアの種類・品種

ブッドレアにはいくつかの品種がありますが、一番広く親しまれているものは、ダヴィディー種という品種です。園芸で植えられるブッドレアは、本種とされているものと、そのダヴィディー種というものを指すことがほとんどです。

ダヴィディー種は中国が原産の落葉低木となっており、樹高は3メートルから5メートルのものがあります。

甘い香りのするブッドレアは、その香りで蝶を誘うことから、バタフライ・ブッシュともいわれています。大きく茂り、花穂を色々な場所から出す姿が見応えあると、観賞用としても人気が高くなっています。

ダヴィディー種のほかにも、グロポーサ種という品種があります。ダヴィディー種に比べると耐寒性が弱まってしまいますが、黄色い小花が丸い玉上にまとまって咲くことから、可愛らしい印象をいだかせてくれる品種です。

ハーレクインという品種は、濃い紅紫色をしており、葉っぱにはクリーム色の斑模様が入っています。ブッドレアの中でも最も濃い青紫の花を咲かすアドニス・ブルーは、狭い場所でも栽培が可能となっています。

ブッドレアの花

ブッドレアの開花時期は初夏から秋にかけてです。その年のボタ枝の先端部分に、小さな花がまとまって咲きます。

円錐状の房をつくるようにして花が咲き、その花からは甘い香りが漂うことで人気となっています。

ブッドレアの花言葉

ブッドレアの花言葉には、「魅力」「あなたを慕う」「私を忘れないで」などの言葉があります。甘い香りを漂わせるブッドレアは、「恋の予感」という花言葉もつけられています。

ブッドレアを鉢植えや地植えで育ててみよう!

落葉低木であるブッドレアは、品種によってはそれほどスペースを使わずに育てることができるようになっています。

暖地でなくても育てることは可能になっているので、ぜひ庭に植えて、房のように花を咲かせるブッドレアを眺めてみてください。

センリョウ(千両)の育て方|剪定や挿し木、植え替えの時期は?実がなるまで何年?

センリョウ photo by❤︎15さん

センリョウ(千両)の原産地は東アジアの暖帯から熱帯にかけてで、穂先に赤い実のような花と黄色い実のような花(キミノセンリョウ)がつく木があります。実が美しいので観賞用に江戸時代から栽培されている低木です。赤い実のセンリョウはお正月に用いるおめでたい花としても知られています。

そんなセンリョウの育て方について詳しくご説明します。

センリョウ(千両)を育てる場所

センリョウを育てるのは明るい日陰で、風の当たらない場所が適しています。栽培自体はそれほど難しくなく、暑さに強いので、関東地方より西では地植えでもよく育ちます。

寒さが厳しい地方では、風に弱く寒さにあまり強くないため鉢植えがおすすめです。鉢植えをする場合は、家の外に鉢を置いて、日差しが強い夏は日陰で、冬は明るく寒い風が当たらない場所に置きます。

特に、花の時期は雨に当たらないような場所に置くことがたくさん実をつけるコツです。

センリョウ(千両)の水やり

センリョウは水はけの良い場所で育て、表面の土が乾いたら水をやります。植え付けたときは水やりが必要ですが、その後は夏冬に乾燥しないように気をつければ、特に必要ありません。鉢植えの場合も、表面を触って乾燥していたら水やりする程度で大丈夫です。

センリョウ(千両)の肥料

センリョウの肥料やりは基本的にしなくても大丈夫です。ただ、年に1回、2月ごろに化学肥料、骨粉、油かすなどを混ぜた肥料を少し株回りに施します。

株を大きくしたい場合は、チッソが緩やかに溶ける緩効性化学肥料を、5〜6月ごろに少し入れます。ただ、チッソ成分が多い肥料は実がつかなくなるので注意が必要です。

センリョウ(千両)の用土

センリョウは、水はけがよくて適度な水分を保っている土壌を好む植物です。センリョウを育てる用土には、赤玉土:腐葉土の割合が3:1くらいにして土を混ぜます。

種まきは、熟した赤い実の種をその用土に巻きます。鉢植えするなら赤玉土と腐葉土の割合を8:2にしましょう。

センリョウ(千両)の植え付け・植え替え

センリョウは根元から芽が出て株が大きくなります。

センリョウの植え付け時期は、4月〜5月か9月〜10月頃です。明るい日差しが届く日陰に、植え付ける株より大きめの穴を掘り、そこに腐葉土を多めに入れこみます。その上に高めになるようにセンリョウの苗を植え付けます。

苗が倒れるようなら支柱を立てます。鉢植えにするなら、苗より大きめのプラスチックの深い鉢に底石を1/3ほど入れて、苗木を真ん中に置きます。

大きくなった株を植え替える場合は、2年に1度を目安にして、地下茎を2,3個にカットし元の鉢に植えます。すると、翌年には花をつけます。

センリョウ(千両)の育て方で注意すべき病気・害虫

センリョウは病害はあまり見られない育てやすい木です。

強いていえば、茎と節の間が黒褐色になり下の葉が枯れる立枯病や、水やりが多すぎると根腐病にかかることがあります。また、葉の表面が褐色の斑点ができる褐斑病や、葉に灰褐色などの病変や実や茎に黒褐色の病変ができる炭疽病などになることもあります。

病気にかかった株から土が感染するので、病気にかかったら、株を捨て、その土に植えないようにします。害虫は茎や葉には見られませんが、根を見ると根が暗褐色に腐敗するネグサレセンチュウ類がいる場合があります。

センリョウ(千両)の増やし方

センリョウの増やし方は、「挿し木」や「種まき」が一般的です。

挿し木

挿し木方法は、3月から4月に数節の長さの穂をとって、挿し木をする用土箱に風があたらない日陰で土が乾燥しないように管理します。挿し木してから3か月ほどすると発芽します。

種まき

種まき時期は12~3月頃です。熟した花を選び、果肉をきれいに水洗いで取り除くと種がでてきます。その種を乾燥する前に赤玉土と腐葉土を混ぜた土にまきます。

明るい家の外に置いて、乾燥しないように水やりをきちっとすれば春ごろに芽が出てきます。

センリョウ(千両)の剪定

センリョウの地下茎は張っていき、株もどんどん増えてそこから発芽し枝が伸びてきます。そのままでも木の形は変わりませんが、株が多すぎると蒸れて根元の葉が枯れてきます。また、3年以上の木の枝は実がつかないので、3月に枯れた枝や茂っている枝は地面の近くから剪定して取り除きましょう。

剪定することで実がなる木だけが残り、いい花が咲きます。あるいは、12月~1月頃に実がなっている枝はカットして、お正月飾りや部屋の飾りにして、実がなっていない枝をそのままにして伸ばしてもいいでしょう。

センリョウ(千両)の実がなるまで何年?

センリョウは、幼苗から育て始めると、実がなるまで4〜5年ほどかかります。
千両は花が咲く時期に雨に当たったり、日陰の暗すぎる場所で育てていると実がならないことがあるので注意しましょう。

センリョウ(千両)の育て方を覚えて花や実を楽しもう!

センリョウは千両、マンリョウは万両の価値があるとされる縁起がいい赤や黄色の実をつける木で、お正月花としてよく利用されています。明るい日陰でよく育ち、表土が乾燥した時だけ水をやればいいので、比較的育てやすい木です。

株が増えて挿し木もしやすいので、鉢植えや庭の低木として使われることが多いです。地植えでは東に赤い実がなるセンリョウの木を植えると良く、鉢植えにしても可愛い実をつけるので人気です。

サンパチェンスの育て方|挿し木はできない?地植えで冬越しできる?

Photo by KKENさん

サンパチェンスは真夏の暑さにも耐え、初夏から秋まで休まずに鮮やかな花を咲かせてくれる植物です。初心者でも育てやすいため、真夏のガーデンを鮮やかに彩り、目を楽しませてくれます。今回は、初心者でも分かりやすいサンパチェンスの育て方のコツをご紹介します。

サンパチェンスとは?

サンパチェンスは、インパチェンス属の種間雑種としてサカタのタネが開発した品種です。
成長が早く丈夫なので初心者にも育てやすい花です。

サンパチェンスは熱帯の植物のため暑さに強く、春から秋まで休むことなく次々と色鮮やかで美しい花を咲かせます。暑さが増すほどに株が大きくなるのが特徴で、暑い夏を鮮やかに彩ってくれます。

インパチェンスとサンパチェンスの違い

インパチェンスとサンパチェンスの最大の違いは、花と葉の大きさです。インパチェンスに比べるとサンパチェンスはひとまわり大きく、成長が早いことが特徴です。

真夏の強い日差しにも耐え、春から秋まで長い間花を咲かせてくれます。サンパチェンスは種をつけないため、苗で販売されています。

サンパチェンスを育てる場所

屋外の日当たりの良い場所、または半日陰を好みます。寒さに弱いため、日当たりの悪い場所に置くと花が咲きにくくなります。

温度が低いと苗が寒がり、根の生育が止まってしまいます。特に10度を下回るとダメージが大きくなります。4~5月は、最低気温が10度を下回ることがあるので、根が生育できる温度を保つよう注意が必要です。

サンパチェンスの水やり

土が乾いたら水やりをすることが基本です。過湿に弱いため、水をやりすぎて過湿にならないように注意が必要です。

花壇・地植えの場合

植え付け後2週間は、土の表面が乾いてきたら水やりをしましょう。その後は雨水だけでも育ちますが、雨の降らない日が続いて土が乾燥している時は水やりをします。

プランター・鉢植えの場合

鉢植えの場合は、過湿にならないように注意することが必要です。土の表面が乾くまでは、水やりをせず、乾いてからたっぷりと水やりをしてください。

暑さには強いのですが、葉からの水分が蒸発しやすいので、夏場は日中にしおれてしまうことがあります。そんな時は半日陰に移動させて、日中でもたっぷりと水やりをし、葉の表裏にも直接水をかけてあげてください。

サンパチェンスの土づくり

水持ち、水はけの良い土を使います。長い間花を咲かせるので、栄養のある用土を作ることが大切です。用土に腐葉土か完熟たい肥を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ってください。

サンパチェンスの肥料・追肥

春から秋までの生育期は次々と花を咲かせるので、定期的に追肥が必要です。

花壇・地植えの場合

1ヶ月に1回程度、草花用の緩効性肥料を適宜置き肥します。

植え付けから2週間後を目処に、1週間〜10日置きに1度の頻度で、液肥(ネイチャーエイドなど)を水やり代わりに規定倍率に薄めて与えると良いでしょう。

プランター・鉢植えの場合

追肥は1カ月に1回程度の割合で、草花用の緩効性肥料を適量、根の中心から少し離れたところに施します。併せて植え付け2週間後から、1週間~10日に1回程度を目安に、液肥(ネイチャーエイドなど)を生育状態に合わせ規定倍率に薄めて与えるのがおすすめです。

追肥は株の生育状態(葉色が薄くなり、花が安定して開花しなくなる)を見極めながら、株の成長に応じて栽培初期は少なめ、徐々に多く与えるようにします。施す肥料は緩効性肥料を用います。速効の肥料は根を傷めてしまう危険性があるので施用を避けます。

サンパチェンスの植え付け

サンパチェンスは適度な水分を好みますが過湿に弱いため、植え付けのときは土が過湿にならないようにすることが一番のポイントです。

花壇・地植えの場合

植え付ける場所は日なた〜半日陰の場所で、水持ちと水はけがよく、風通しの良い場所が適しています。用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い反響を作ってください。株間は60cm程度で植え付けます。

プランター・鉢植えの場合

最初から大きな鉢に植え付けてしまうと、土がなかなか乾かず、サンパチェンスが苦手な過湿の状態になってしまいます。最初は5〜6号鉢に植え付け、株が大きくなるにつれて鉢のサイズを上げていくと、失敗が少なく大きく育ちやすくなります。

サンパチェンスの植え替え

植え付けから1〜2ヶ月程度経ち、根が回ってきた頃を目安に10号鉢に植え替えするのがおすすめです。

サンパチェンスの増やし方

サンパチェンスは挿し木で数を増やすことができますが、PVP品種登録をされている植物です。法人だけではなく、個人でも増やすことが禁止されています。

PVP品種登録とは、種苗法の登録品種ということです。この表記のある種苗を育成者の許諾なく繁殖、譲渡する行為は、損害賠償などの刑事罰の対象となる場合があります。増やしたい場合は、毎回苗を購入しましょう。

サンパチェンスの手入れ

切り戻し

茎が伸びすぎてバランスが悪くなった時には、枝先から1/3〜1/2を目安に切り戻します。切り戻し後の水やりは過湿気味になりやすく根腐れの原因になるため、水をやりすぎないように注意しましょう。

花がら摘み・蕾摘み

株がある程度大きく育ってくると、株姿が乱れたり、花つきが悪くなってくることがあります。そんな時は、花がら摘みと蕾摘みをすることで再び見事な花を咲かせることができます。

花がらを取るときは、花首を横に倒すと簡単に取ることができます。蕾の咲く茎の先端は大切な部位なので、傷つけないように注意しましょう。

花と蕾を全て摘み終えたら、薄めた液体肥料を水代わりに与えます。1週間に1回くらいのペースで液体肥料を与えましょう。早い場合は、蕾摘み後、2週間くらいで花が咲き始め、1ヶ月ほど経つと再び見事な花を楽しむことができます。

寒さに弱いサンパチェンスが梅雨や冬越しをするには?

サンパチェンスは本来多年草の植物ですが、耐寒性が弱く冬越しが出来ないため一年草扱いとなっています。最低気温が10度を下回ることが多い春の時期は、鉢植えの場合は、夜は室内に取り込むのが良いでしょう。

地植えの場合は、マルチやポットキャップを利用して防寒対策をするのが良いでしょう。また、水をやる時は、根を冷やさないように「くみ置きの水を使う」など水温に気をつけましょう。

梅雨の越し方

気温が高くなる6月頃でも、長雨が続く場合や気温の低い日は室内に取り込むのが良いでしょう。梅雨が明け、日差しが強くなってくると元気に花が咲き出します。

冬越しの方法

冬越しをしたい場合は鉢に植え替えて、室内に取り込んで管理しましょう。室内で冬越しする場合、10度以上の気温を保つことで枯れるのを防ぐことができます。室内に取り込んでからは、水やりを控えめにして管理しましょう。

サンパチェンスがかかりやすい病気・害虫

アブラムシ、ハダニやホコリダニに注意が必要です。風通しの良さと日当たりの良さを調整することが大切です。薬をかける場合は咲いている花を摘んで、葉の裏まで満遍なく薬がかかるようにすると効果的です。

サンパチェンスの花の色を寄せ植えで楽しもう

鮮やかな赤、ジューシーなオレンジ、優しいピンク、白、ラベンダーカラー、濃いパープルなどサンパチェンスには多くの種類があります。葉に斑が入る斑入りの品種もあり、黄色の斑が入る鮮やかな葉はトロピカルな印象です。

同色系で寄せ植えると、真夏にぴったりの鮮やかな寄せ植えが気分を明るくしてくれるでしょう。

※トップ画像はPhoto by KKENさん@GreenSnap

いちごの増やし方はランナーを切るタイミングが重要?株分け方法も解説

イチゴ

いちごを栽培していると、だらんとしたつる性の茎(ランナー)が出てきます。このランナーとはいったいなんなのために存在するのでしょうか。このページではいちごの苗を増やすための、ランナーの見分け方や切る位置、タイミングなどについてご紹介します。いちごを栽培していて、もっと実を増やしたいという方もぜひご参照ください。

そもそもいちごのランナーとは?

ランナーとは、ほふく茎と呼ばれる「つる」のように伸びる茎のことです。ランナーはいちごの株下にある成長点の集まり、クラウンから伸びていきます。

いちごのランナーの見分けるのはとても簡単。親株からだらんと垂れている細長い茎があれば、それがランナーです。

ランナーはつるの先に子株をつけるまで、葉っぱを出さずに伸びていき、写真のように親株からにょきっと地面を這うように生えていくので、見た目にもわかりやすいです。

いちごの増やし方は「ランナーを伸ばしてから株分けする」のが一般的

一般的に「株分け」というと、ひとつの株を株元から分割するように分けるというイメージがありますよね。これは多くの植物が親株のすぐ近くに子株をつくるためです。ところが、いちごの場合は、ランナーの先に子株をつくります。

つまり、いちごはランナーを伸ばして子株をつくったあと、ランナーを切ることによって株分けができるのです。

ランナーをうまく伸ばせることができれば、簡単にいちごの苗を増やすことができます。

いちごのランナーを切るタイミングは2回あります

いちごのランナーを切るタイミングは2回あります。

1回目はいちごの収穫前、2回目はその増やした子株がある程度成長してからです。それぞれの詳細については、順次ご説明していきます。

いちごの増やし方STEP① 収穫前にランナーを切る

ランナーが実から栄養を奪わないよう、収穫を終えるまではランナーを適宜切っておきましょう。

収穫をし終えたら、ランナーを切るのをやめてそのまま伸ばしていきます。すると子株ができて、その子株からさらにランナーが伸びて孫株、ひ孫株、玄孫株と続いて増えていきますよ。

いちごの増やし方STEP② ランナーを伸ばして子株をつくる

それでは、まず収穫を終えたところから手順を確認していきましょう。いちご苗の増やし方を簡単に説明すると次のような手順になります。

  1. 収穫し終えた親株のランナーを伸ばす。
  2. ランナーの先に子株ができたら、土をいれた3号ポットの上に子株を置く。
  3. ランナーをUピンやワイヤーなどでとめて、子株を固定して水やりをして、発根を待つ。
  4. 1週間くらいで発根するが、そのまま栽培して子株からランナーを伸ばし、孫株・ひ孫株・玄孫株と増やしていく。
  5. 玄孫株くらいまで育てたら、それぞれランナーを切り、孫株〜ひ孫株あたりの苗を秋まで管理する。
  6. 10月〜11月ごろになったら苗をプランターや畑に植え付けする。

それぞれの項目について、詳しくコツをご説明します。とても簡単にできるのでぜひ挑戦してみてくださいね。

土は野菜用培養土を使おう!

いちごは弱酸性を好む性質があるので、手順②の工程で使う子株を置く土は、野菜用培養土にしましょう。市販の野菜培養土なら酸度調整がすんでいるのですぐに使えます。

また、露地栽培であればポットも培養土も必要ありません。そのまま任意の場所に子株を置けば、そこに根を張らせて増やしていくこともできますよ。

子株は深く埋めすぎない!

また、手順②の子株をポットの土の上に置くときに大切なのは、無理矢理深く埋めないことです。この時点ではまだ発根しておらず、写真のように子株のクラウン(いちごの成長点となる部位)と新芽が形成されているだけの状態でしかありません。

土に子株を深く埋めるとクラウンに土が入ってしまい、新芽が伸びづらくなって失敗する可能性があります。子株のおしりの部分と土が数mmほど密着していれば、そこから発根していくので、置くだけであり埋めるのではないということを理解しておきましょう。

ランナーをUピンで固定する!

手順③の工程について。発根してランナーを切る、株分けをするまでは、U字ピンなどを使ってランナーを固定し、子株と土が密着するように安定させましょう。

針金・ワイヤーをU字にしたものや、クリップを一度伸ばしてU字にしたものなども使えます。

いちごの子株の管理方法

子株から発根して根が安定するまでは、土が乾き切らないように水やりをして管理をしてください。

1週間ほどで発根しますが、根張りが安定したかどうかは、子株を手で触ってみてグラグラするかどうかで判断しましょう。

子株がある程度成長すると、さらにランナーが伸びて孫株、ひ孫株、玄孫株と伸びていきますが、あとでどの株が何番目の子株なのかわかった方が作業しやすいので、ランナーは切らずにそのまま育ててください。

子株は捨てて3〜4枚葉がついた孫株・ひ孫株だけ残す

イチゴ ランナー 苗の増やし方 イラスト

いちごはランナーでどんどんと増えていきますが、その全ての子株がいちご苗として使えるわけではありません。

いちご苗として適正があるのは葉が3〜4枚ついた苗です。

まず親株は子株を増やしたエネルギーで力尽きているので、次の収穫は望めません。また一つ目の子株は親株の病気を受け継いでいる可能性が高いので、栽培用の苗としては不向きです。

一番適しているのは、2つ目(孫株)、3つ目の子株(ひ孫株)あたりの葉が3〜4枚ついた苗です。4つ目の玄孫株でも3〜4枚葉がつけば、いちご苗として使えます。

ただし、あまり一つの親株からたくさん子株を増やすと、玄孫株以降は葉が2本しか伸びないことが多いので、生育の悪い苗は栽培用には使えません。

いちごの増やし方STEP③ 再びランナーを切って株分けする

十分に子株たちが育ったら、ランナーを切って株分けをしましょう。

ランナーを切る位置はイラストの通りです。親株側のランナーを2〜3cm残して切り、さらに子株を増やそうと伸びたランナーは短く切りつめます。

このように切るのは、親株側のランナーの反対側にのみ実がつくためです。どれが親株側のランナーかわかるように残すことで、実つきの方向をそろえられて栽培がしやすくなります。

いちごの増やし方STEP④ ランナーを切ったあとの管理

いちごは栽培適温が18〜25度ほどと暑さを苦手とするので、苗の植え付け時期である10月がくるまでは、温度や置き場所を工夫しましょう。

できれば空調の効いた室内の窓際などで管理するのが理想ですが、難しい場合は屋外の明るい日陰ほどの場所で管理してください。

暑さが極まる時期は、打ち水をするだけでもかなり周囲の温度が下がるので、暑くなりすぎないように工夫してください。

また、土が乾燥すると根が安定しにくくなりますので、朝方の涼しい時間帯にたっぷりと水やりをしましょう。また日中の日差しを受けて土が乾いているようであれば、夕方にもう一度水やりしておくといいです。

秋まで管理できたら、植え付けをして収穫に向けて育ててきましょう!

いちごの増やし方でよくあるトラブル・失敗例

いちごのランナーが出ない!株が枯れてきた!

いちごを増やしたいのにランナーが出ない、もしくは枯れてしまうという方も多いようですが、ほとんどはプランターや鉢の中で根がまわりきっているのが原因です。

ほとんどの植物は、地下部分と地上部分が比例するように伸びていきます。そのため、鉢の中で根が伸びる余地がないと、ランナーが伸びなかったり枯れてしまうのです。

このようなときは植え替えするのが解決方法となりますが、いちごは移植を嫌うので、できるだけ根に刺激を与えないように作業しましょう。根鉢は絶対に崩さず、クラウンを地上部に出して若干浅植えするのがコツです。

いちごを株分けするときは、ランナーを切るタイミングと位置に注意!

いちごを収穫したらそのランナーを利用して、さらに増やしてみませんか。そうすると果実量も増えますので、おいしいいちごがまたたくさん楽しめますのでぜひチャレンジしてみましょう。

ワックスフラワーの育て方|地植えで冬越しはできる?剪定・挿し木の方法は?

ワックスフラワー

まるでロウを塗ったような光沢ある花を咲かせるワックスフラワーは、小花の集まる愛らしい雰囲気がガーデニングでも親しまれるお花です。
今回は、ワックスフラワーの育て方について詳しくご紹介します。

水やりや用土、栽培環境など、基本の育て方をまとめていますので、ぜひご覧ください。

ワックスフラワーとはどんな植物?

ワックスフラワーはオーストラリア原産のフトモモ科の低木です。背丈は50cmから2mほどで、4月中旬から6月上旬に、赤、ピンク、白の小さな花を集めて咲かせます。
名前の通り、花びらの表面がロウ(ワックス)を塗られたように光沢があることから「ワックスフラワー」と名付けられました。

ワックスフラワーの育て方:育てる場所

ワックスフラワーは直射日光を避けた明るい日なたで育てます。オーストラリアが原産のため、耐寒気温は5度ほどです。冬場でも雪や霜が降りない暖かい地域では地植えで冬越しできますが、それ以外の場合は鉢植えで育てるのがよいでしょう。

ワックスフラワーの育て方:用土

ワックスフラワーの用土は、市販の草花用培養土で問題ありません。

ワックスフラワーの育て方:水やり

春秋はワックスフラワーの生育期で水を求めますので、この時期は土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。この時期に乾燥させて育ててしまうと、生育に悪く、最悪ツボミや葉が落ちることがありますので、気を付けましょう。

冬は生長がゆるやかになりますので、水やりの回数を減らしてください。

ワックスフラワーの育て方:肥料

ワックスフラワーの肥料は、4月から6月、10月から11月に緩効性肥料を与えてください。市販の顆粒状になったものをおすすめします。肥料は月に1回の頻度で与えるのがおすすめです。

ワックスフラワーの育て方:植え付け

ワックスフラワーの植え付け時期は4月です。

ワックスフラワーの育て方:剪定

ワックスフラワーは生育旺盛のため、花が咲き終わった6月ごろには株の半分ほどを切り戻して剪定しましょう。こうすることで、株が大きくなりすぎるのを防げます。
また、花が咲いている時期は、花がらつみが必要です。枯れた花をつみとって、病害虫を予防しましょう。

ワックスフラワーの育て方:増やし方

ワックスフラワーPhoto by みらのさん@GreenSnap

ワックスフラワーは挿し木で増やすことができます。さしきに適した時期は、5月から6月です。
ワックスフラワーの枝を5cmほどカットし、清潔な土に挿すことで増やすことができます。挿し穂は明るい日陰で管理をしてください。

ワックスフラワーの育て方:注意する害虫・病気

害虫はアブラムシです。ワックスフラワーのツボミや新芽について、吸汁してワックスフラワーを弱らせますので気をつけましょう。見つけ次第駆除してください。
病気は、灰かび病です。

ワックスフラワーの花言葉は?

ワックスフラワーの花言葉は、「かわいらしさ」「繊細」「気まぐれ」です。

ワックスフラワーの育て方を覚えて花を楽しもう


小さな花を咲かせるワックスフラワーは花言葉同様に繊細でかわいらしいお花です。
葉も細かくきれいですので、ぜひお庭にお迎えしてみてくださいね。

セダムの増やし方「挿し木・葉挿し・株分け」のやり方と時期を徹底解説

Photo by となりのハルさんさん

そのかわいらしい見た目と育てやすさから、初心者からタニラーにまで幅広い人気を誇る、多肉植物セダム。寄せ植えにもよく使われているので、セダムを増やせればさまざまなアレンジを楽しめるほか、地植えにしてグランドカバーとしても活用できるようになるはず。今回はそんなセダムの増やし方を、挿し木、葉挿し、株分けの3つの方法に分けてそれぞれ詳しくご紹介します。

セダムの増やし方には「挿し木・葉挿し・株分け」の3パターンがある!

セダムには挿し木、葉挿し、株分けといった3つの増やし方があります。いずれの方法でも比較的簡単に増やすことができる多肉植物ですが、品種やその時によって相性のいい増やし方が分かれています。以下を参考に、増やし方を選んでみましょう。

  • 葉に厚みのある洋種タイプのセダムなら「葉挿し」による増やし方がおすすめ
  • 葉が薄い日本の固有種のセダムなら「挿し木」による増やし方がおすすめ
  • 植え替えと合わせて行うなら「株分け」による増やし方がおすすめ

セダムの増やし方「挿し木・葉挿し・株分け」に適した時期はいつ?

セダムの代表的な増やし方である「挿し木」、「葉挿し」、「株分け」のいずれも、作業に最も適している時期は、セダムの生育期である春(3〜5月)か秋(9〜10月)頃です。

セダムの増やし方① 挿し木の方法

  1. 元気そうな茎を選び、先端から5cm程度カットします。
  2. 新芽よりも下の葉はカットしましょう。残してしまうと土の中で腐ることがあるので注意してください。
  3. 挿し木の切り口を乾燥させます。
  4. 風通しの良い日陰で4〜7日間、しっかりと乾燥させましょう。
  5. 平らな鉢に土を入れて挿します。
  6. 細い根が出てきたら土に挿して下さい。土は多肉植物用の培養土が適しています。湿った土は厳禁です。
  7. 1ヶ月程度待って発根したら小さな鉢に移し替えます。
  8. 水やりは挿し木してから10日目以降を目安にします。
  9. 日当たりの良い場所で育てます。
  10. セダムをはじめとした多肉植物は湿気に弱いので、風通しの良い場所で育てましょう。

セダムの増やし方② 葉挿しの方法

  1. 葉を選んで根本から取ります。
  2. 水やり後は葉が取りにくいので、乾燥してからていねいに取りましょう。
  3. 挿し木の際にカットした下葉も使えます。
  4. 乾いた土を敷いた平らな鉢かトレイの上で乾燥させる。
  5. 葉は仰向けに置いて下さい。水を与えず半日程度乾燥させます。
  6. 根が出てきたら日当たりの良い場所に置き、水をあげます。
  7. 土の上に出てきた土は、ピンセットなどでやさしくとって被せましょう。
  8. 葉が育ってきたら鉢に植え替えます。
  9. 1ヶ月ほど経ち、元の葉が枯れて葉が2〜3cmまで育ったら植え替えましょう。

セダムの増やし方③ 株分けの方法

  1. 鉢から抜きます。根が鉢全体に十分に張ってから行いましょう。
  2. 土を落とします。根の周りの土を軽く落とします。
  3. 株を分けます。手で親株と子株を分けます。
  4. 乾燥させます。風通しの良い日陰で1週間程度乾燥させましょう。
  5. 枯れてしまった根は切り取っておきます。
  6. 鉢に植え付けます。
  7. 水やりは1週間ほど待ちましょう。

セダムの増やし方には時期を守ってチャレンジしよう!

セダムの挿し木、葉挿し、株分けについてご紹介しました。初心者でも増やしやすい多肉植物なので春や秋の時期なったらぜひ挑戦してみて下さい。

※トップ画像はPhoto by となりのハルさんさん@GreenSnap

エンジェルストランペットの育て方|剪定は必要?挿し木で増やせる?

エンジェルトランペット

エンジェルストランペットは、ユリのように見える美しい植物です。高い位置からやさしく見下ろすように開花するため、個性的でとても人気な植物ですが、どのように育てたらよいのでしょうか。

このページでは、エンジェルストランペットの育て方について解説しています。育てる場所や気を付けるべき害虫などをまとめていますので、これからエンジェルストランペットを育てたい方はぜひご参照ください。

エンジェルストランペットとはどんな植物?

エンジェルストランペットは、ナス科キダチチョウセンアサガオ属の植物です。熱帯アメリカ原産で、花期は5月から11月です。エンジェルストランペットはカラーバリエーションが豊富で、白、ピンク、黄、オレンジがあります。

名前から想像つくように、トランペットのような形をした花が特徴的です。その見た目から、ユリのように見えますが実際はナスの仲間です。釣り下がってトランペットのラッパ部分を下にして花を咲かせることから、天使が空からラッパを吹いているように見えることから、エンジェルストランペットという名前になりました。

また、もうひとつの大きな特徴として、エンジェルストランペットは株全体に強い毒性を持っています。口にすると幻覚や呼吸困難を引き起こすことがあるので、お手入れの際には直接肌に触れないように手袋をしましょう。また、誤食を避けるために野菜などの近くでは栽培しないようにしてくださいね。

エンジェルストランペットの育て方:育てる場所

エンジェルストランペットは太陽を好みますので、日当たりのよい場所で育てましょう。

地植え、鉢植えどちらでも育てられます。明るい場所をおすすめします。ただし、強い風を苦手としますので、強風が当たらない場所で育ててください。

エンジェルストランペットの育て方:用土

エンジェルストランペットはを用土を選ぶ植物ではありませんが、栄養をたっぷりと含んだ肥沃な用土が向いています。

市販の草花用の培養土で育てることも可能です。用土を自分で作る場合は、赤玉土、腐葉土、堆肥を6:2:2の割合で混ぜてください。

エンジェルストランペットの育て方:水やり

地植えの場合は、夏以外はとくに水やりをする必要はありません。降雨だけで水やりは十分です。しかし、真夏で雨が何日も降らない時期は、水やりをしましょう。

鉢植えでエンジェルストランペットを育てる場合は、鉢の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。鉢底から水がたくさん流れ出るほど水やりをしても問題ありません。

エンジェルストランペットの育て方:肥料

エンジェルストランペットには肥料が必要です。春から秋は生育期ですので、この時期に緩効性肥料を与えましょう。肥料を与えると、花数が多くなります。

エンジェルストランペットの育て方:植え付け

エンジェルストランペットの植え付けは、4月から5月です。

エンジェルストランペットの育て方:剪定

エンジェルストランペットは背丈が高くなるので、小さく育てたい場合は切り戻して高さを調整しましょう。
剪定時期は本格的な冬に入る前の11月ごろです。根元から70センチほど残して大胆に剪定してください。枝葉が混み合っている場合は、不要な部分を切り落としましょう。
最初は寂しい株姿になりますが、こうすることで、暖かくなってきた頃に再び枝葉を伸ばし始めます。

エンジェルストランペットの育て方:増やし方

エンジェルストランペットの増やし方は、挿し木です。挿し木に適した時期は4月から8月で、剪定などで出た健康的なエンジェルストランペットの枝を使用します。10センチほど枝を切って、挿し木のために用意した土に植え付けてください。根が安定するまで、水やりをして管理しましょう。

挿し木のためにカットしたエンジェルストランペットの切り口に発根促進剤を塗布すると、根が出やすくなります。

エンジェルストランペットの育て方:注意する害虫・病気

エンジェルストランペットは病気の心配はありませんが、害虫はハダニ、アブラムシ、ヨトウムシに気をつけてください。

ヨトウムシは、エンジェルストランペットの葉を食べることがあります。見つけ次第駆除してください。乾燥しやすい時期はハダニやアブラムシの被害に遭いやすいですので、注意しましょう。薬剤を散布することも選択肢の1つです。

エンジェルストランペットの花言葉は?

エンゼルトランペットの花言葉は、「変装」、「偽りの魅力」です。

エンジェルストランペットの育て方を覚えて花を楽しもう

エンジェルストランペットは天使がトランペットを吹いているような美しい植物です。花期には高い位置から釣り下がる花が楽しめてきれいですよ。病気になりにくい植物ですので、初心者の方にもおすすめです。ぜひ育ててみませんか。

バラの挿し木と接ぎ木による増やし方!初心者にはどちらがおすすめ?

バラ 薔薇 挿し木

みなさんが大切に育てているバラは、いつ病害虫の被害にあうかわかりません。そんなとき、バラの増やし方を知っていれば安心ですよ。同じ株の遺伝子を継いだ増やし方なら、これまで注いできた愛情もきっと受け継がれるはず。

今回は意外と簡単にできる、バラの増やし方についてご紹介します。

バラの増やし方!初心者におすすめは「挿し木・接ぎ木」のどっち?

バラを増やす方法は挿し木か接ぎ木がおすすめです。種まきから増やすのはプロでも苦戦するほど難しいので、どちらかの方法で増やしてみましょう!

挿し木 バラの枝を切って新たな苗として増やしていく方法です。初心者でも簡単にできますが、成長時間が長く、花を楽しむのに3〜5年かかります。
接ぎ木 ノイバラと増やしたいバラを接着させて増やす方法です。バラ生産者などのプロがとる難易度の高い手法ですが、成長が早く1〜2年で立派な株になります。

バラの増やし方① 挿し木

バラの挿し木に適した時期

バラを挿し木で増やすときは、次のいずれかの時期に行いましょう。

  • 5月〜7月の春夏に挿す「緑挿し」
  • 1月上旬〜2月下旬の秋冬に挿す「休眠挿し」

休眠挿しは冬の剪定で切った枝からつくることができますが、成長が遅いのが難点です。その点、緑挿しは生育期での挿し木で、比較的成長も早いのでおすすめです。

栽培適温は20〜30℃です。緑挿しでも真夏の気温が高すぎる時期は避けたほうがいいでしょう。休眠挿しは室内での管理が必要です。

バラの挿し木に必要なもの

バラ 挿し木 必要なもの

バラを挿し木で増やす際に準備するものは次の通りです。

  • 育苗ポット(今回はプラカップで代用)
  • 清潔な土(赤玉土か鹿沼土小粒、もしくは市販の挿し木用培養土)
  • 発根促進剤(ルートン)、活力剤(メネデール)
  • 水を張ったコップなど
  • よく切れる清潔なカッター
  • 割りばし

バラの挿し木のやり方

  1. バラの枝を挿し穂に切る

    バラ 挿し木 挿し穂に切り分ける

    剪定したバラの枝を切り分けて、10cm程度の挿し穂をつくります。挿し穂にする枝は下記の条件を満たしたものを選びましょう。

    • その年に伸びた新梢
    • 5枚葉が2つ以上ついている
    • 太さ直径5mm以上(鉛筆ほど)

    また、葉がは2箇所、かつ1箇所につき葉が3〜4枚になるように切り分けておきます。

  2. 挿し穂に切り口をそぐ

    バラ 挿し木 切り口をそぐ

    挿し穂の切り口を清潔なカッターなどでV字に削ぎ落とします。こうすると水分を吸い込みやすくなり、その後の発根率が上がります。

  3. 挿し穂を水につけておく

    バラ 挿し木 挿し穂を水につける

    挿し穂の切り口を、水に1〜2時間ほどつけておきます。このとき、水にメネデールなどの活力剤を混ぜておくのがおすすめです。

  4. ポットに土をいれる

    バラ 挿し木 ポットに土をいれる

    育苗ポットなどに、挿し木用の土を9割ほどいれておきます。今回はプラカップの底に穴をあけて代用しました。

    土はあらかじめ水やりをして、十分に湿らせておきましょう。割りばしなどを5cmほどの深さまで挿して、植え穴をあけておきます。

  5. バラの挿し穂をさす

    バラ 挿し木 挿し穂を挿す

    水につけた挿し穂を取り出し、切り口に発根促進剤(ルートンなど)をつけてから、植え穴にさします。このとき、だいたい挿し穂の半分が土に埋まるくらいの深さまで植えてください。

  6. バラの挿し木が完了!

    バラ 挿し木

    最後にたっぷりと霧吹きをして挿し木完了です。

    育苗ポット以外でも、大きめの容器に複数本、挿し木をしても大丈夫です。いくつか挿す場合は、植え穴の間隔を5cmほどとるようにしてください。

バラの挿し木をしたあとの管理方法

バラ 挿し木 置き場所

置き場所

バラを挿し木したら、明るい日陰で管理するようにしましょう。直射日光が当たらないように気をつけてください。

屋外であれば建物の東側の明るい日陰がおすすめです。また、休眠挿しの場合には、温度調整が必要ですので、簡易的な温室か、24時間暖房の効いた室内で管理するといいですよ。

水やり

バラの挿し木では、乾燥させないことが重要です。発根して新芽が伸びるまでのだいたい1〜2ヶ月間は、土が乾かないように水をあげてください。

常に湿った土が理想で、受け皿に常に水をためて底面給水できるようにしておくといいでしょう。清潔を保つためにも受け皿は適宜よく洗ってください。もしくは挿した枝がずれないように優しくたっぷり水やりするようにしましょう。

鉢上げ

発根して新芽が生えたさらに1ヶ月後に、鉢に植え替える「鉢上げ」をしましょう。

なお、地植えで育てたいという場合でも、挿し木苗をいきなり地植えにすると根をはる体力が備わっていないので弱りやすいです。まずは鉢植えから始めて、2〜3年したら地植えにきりかえるのがいいでしょう。

植え付けた年の小さい苗でも、つぼみがつきますが、未熟な苗にたいして花を咲かせるのは負担が大きいので、来年に向けての準備と思って切り取りましょう。

植え替えのやり方はこちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。

バラの切り花も挿し木で増やせるの?

花束やブーケによく使われるバラの切り花も、挿し木で増やすことができます。

とはいえ、葉っぱが全てとられていたり、そもそも茎が細くて貧弱な場合や、長く飾ってしおれている場合は発根する力がないので、挿し木で育てるのは難しいです。

もし5枚葉が2組ほどついていて、鉛筆ほどの太さのある新鮮な切り花があれば、「水差し」という方法で育ててみましょう。

  1. 切り花のバラを先端10cmほどに切る。
  2. 切り口をカッターでV字に切る。
  3. 切り口を水につけて明るい日陰で水替えをしながら管理する。
  4. 切り口付近に丸いイボのようなものができたら、挿し木用の土に植える。

その後は前述の挿し木と同じ手順で管理してください。イボのような発根の初期段階に入るまではだいたい2〜3週間かかります。その間、水腐れにならないよう水換えをこまめにしながら管理しましょう。

ゼオライトなどの根腐れ防止材をいれておくと、ある程度水質が清潔に保たれます。またメネデールなどの発根促進剤を適量、水に混ぜておくと発根しやすくなりますよ。

バラの増やし方② バラの接ぎ木

バラの接ぎ木に適した時期

バラの接ぎ木は、1月下旬〜3月上旬の真冬から初春にかけて行いましょう。台木となるノイバラが休眠から覚めるタイミングをねらって接ぎ木します。

とはいえ先にも述べましたが、バラの接ぎ木は成功率が低く、温度湿度管理などがセンシティブなので、バラ栽培の中級者やステップアップしたいという方におすすめの方法です。

バラの接ぎ木に必要なもの

バラを接ぎ木で増やす際に準備するものは次の通りです。

  • ノイバラの苗(台木)
  • 増やしたいバラの枝(穂木)
  • 鉢などの器
  • 清潔な土(赤玉土小粒など)
  • 接ぎ木用テープ
  • ナイフ、カッター

バラの接ぎ木のやり方

接ぎ木ではノイバラと増やしたいバラの形成層を密着させて伸ばしていきます。そのため台木に使うノイバラは、主枝が5〜8mmの鉛筆くらいの太さのものがおすすめです。穂木となる増やしたい方のバラの同じくらいの太さのものを選んで切り取りましょう。

  1. 増やしたいバラ苗から、芽がついている太さが直径5〜8mmほどの枝を長さ10cmほどに切って穂木をつくる。
  2. 穂木にある芽の下1cmの部分から切り口に向けて、深さ2mm、長さ1.5cmほど削ぎ落とす。
  3. 芽から上1〜2cmのところで水平に枝をカットして、穂木を短くする。
  4. 台木の準備ができるまで、乾燥しないように湿った布で包む。
  5. 台木となるノイバラの主枝を、地上部15cmのところで水平に切る。
  6. ノイバラを掘り起こして根を水であらい、古い根を切り落としておく。
  7. ノイバラの切り口を2mmほどの厚さで、2cmほど表皮を削ぐ。
  8. 穂木をノイバラの切れ込みに挟み込んで、「レ」の字のような形になるように密着させる。
  9. 接ぎ木用テープで固定する。根元から接合部は5〜6重に巻きつけて、台木の切り口もテープで塞ぐ様に巻く。(穂木の芽のあたりは1周くらい巻きつけるだけで大丈夫です)
  10. 肥料の入っていない培養土(赤玉土小粒など)を新しい鉢にいれ、接ぎ木苗を植える。
  11. 安定しない場合は支柱をさし、ビニール袋などを被せて保湿を心がける。

バラの接ぎ木をしたあとの管理方法

置き場所

バラの接ぎ木の時期は冷え込むので、発泡スチロール箱の中や、二重鉢にして温度の低下を防ぎます。屋内の明るい日陰で管理しましょう。芽がで始めたら、室内の直射日光を避けた日当たりの良い場所に移動します。

水やり

土の湿り具合をみながら、だいたい週に1回ほど水やりを行います。基本的に休眠期からの目覚めのタイミングなので、水の吸い込みは遅いです。

なお、接いだ部分に水が入るとうまく活着せずに、接ぎ木に失敗してしまうので、株下の水に与えるようにしてください。

鉢上げ

接ぎ木したバラは、1〜2ヶ月ほどすると、テープを突き破って新芽が伸びてきます。葉が開き始めたら覆っていたビニール袋は取り外してください。このとき、もし台木のノイバラから芽が出ているようであれば、切り落としましょう。つぼみができていたら摘み取って、苗の成長に養分を回します。

新芽の草丈が20cm以上になり、暖かい時期になったら、鉢上げをしましょう。

バラの増やし方はほかにもあります!

バラを増やす方法は他にも、種まき、芽接ぎなどがあります。種まきから芽吹かせて栽培するのはとても難しく、栽培のプロが新しい品種を生み出すときに取られる手法です。

また、芽接ぎは開花したてのバラの芽を利用して、挿し木のように増やしていく手法です。元気な目の見極めやタイミングが難しく、こちらも難易度が高いのでお勧めできません。

初心者におすすめのバラの増やし方は「挿し木」です!

初心者であれば挿し木で地道にバラを増やしていくことをおすすめします。新鮮な切り花であれば、水挿しなどを利用して増やしていくことも可能です。プレゼントでもらったバラを鉢植えで育てることもできるので、贈り物を大事に長く育てられるのも、挿し木や接ぎ木の魅力ですよね。

みなさんも、バラを増やしてみて、花々に囲まれた生活を送ってみてはいかがでしょうか。

バンクシアの育て方|挿し木の時期や方法は?栽培しやすい種類・品種は?

バンクシア

夏から冬にかけて、まるでブラシのような形の花を咲かせるバンクシア。種類が豊富で、品種により花の色や形が異なります。バンクシアはオーストラリア原産の常緑中高木で、熱い地域に咲く独特な姿が気分を明るくさせてくれます。

今回は、バンクシアの育て方や注意する害虫、植え替えの時期についてご紹介します。

バンクシアはどんな植物?

バンクシアは1種類を除いた73種類がオーストラリアが原産の植物です。自然発火による森林火災の中でも生育できる、ワイルドフラワーとして知られています。エキゾチックで独特な雰囲気を味わうことができます。

育てやすいバンクシアの種類・品種は?

バンクシアにはたくさんの種類がありますが、日本の気候で栽培するのであれば、耐寒性・耐暑性が強い「バンクシアスピヌロサ(別名:ヘアピンバンクシア)」、「エリキフォリア(ヒースバンクシア)」、「インテグリフォリア(コーストバンクシア)」、「ロブル(スワンプバンクシア)」がおすすめです。

バンクシアの育て方:栽培する場所

バンクシアは、日当たりの良い場所を好みます。庭植えの場合も鉢植えの場合も、どちらも日光が降り注ぐ場所が適しています。オーストラリアの植物ということもあり、寒さや湿気などには注意が必要です。日当たりと水はけの良い場所であれば、問題なく育ちます。

バンクシアの育て方:用土


水はけがよく、通気性に優れた土を選びましょう。赤玉土、鹿沼土、腐葉土をの割合で混ぜたものがおすすめです。栄養が豊富な市販の草花用培養土は、肥料が混ぜられているものが多いため不向きです。

バンクシアは元々、痩せた土地に自生する植物なので肥料などはほとんど必要ありません。

バンクシアの育て方:水やり

バンクシアは加湿を嫌うため、土の表面が乾いてきたら鉢の底から水が流れるくらいたくさん与えましょう。特に夏場は水切れをしないように注意が必要です。ただし湿りすぎると根ぐされを起こすこともあるため注意しましょう。

バンクシアの育て方:肥料


バンクシアは、肥料をほとんど必要としません。根毛が密に発生した独特の根を持っており、リン酸分の多い肥料を与えると、枯れてしまう可能性があります。

バンクシアの育て方:植え付け

植え付けの時期は4、5月頃が適していますが、温暖地であれば9、10月頃でも問題ありません。種子が隠れる程度に土をかぶせます。土の表面が乾いたら水を与えましょう。約2ヶ月で芽がでます。

バンクシアの育て方:植え替え


鉢植えの場合、根が詰まってきたらひとまわり大きな鉢を用意し、植え替えます。2年に1度のペースで植え替えましょう。

庭植えの場合は、植え替えの必要はありません。植え替えの時期は、春か秋が適しています。高温多湿な環境でも問題なく育ちますが、水はけの良さが重要なカギとなります。鉢植えだけでなく庭植えの場合でも、根鉢の下に軽石を敷くなどして、対策を行いましょう。

バンクシアの育て方:手入れ

バンクシアは、定期的な水やりさえしていれば、肥料などを与える必要はありません。ただ、風に弱いので、強い風が当たる場所は避け、支柱を立てることで倒れにくくなります。

バンクシアは株元にコブのようなものが発生することがありますが、これは病気ではなく「リグノチューバ」と呼ばれるものです。オーストラリアの森林火災などで花が枯れてしまった際、再生できるように栄養を蓄えています。この「リグノチューバ」が覆われているとうまく生育しないことがあるので、土がかぶさっていないかチェックしましょう。

バンクシアの育て方:増やし方

挿し木と種まきで増やすことができます。挿し木の場合は新芽が付いた枝先を切り取り、下半分の葉を取り除きます。水揚げの後で水はけの良い用土に刺し、落ち着くまで水を与えながら管理しましょう。

種まきの場合は熱を用います。バンクシアはオーストラリアの森林火災によって刺激を受けると、固い殻がはじけて実の中の種が飛び出します。硬い気質の実に包まれた種子を取り出すためには、これと同じ条件が必要です。オーブンで10分ほど焼くと、冷えた頃に口が開いて種が出てきます。

バンクシアは硬い殻に包まれているため、最高温度で焼きましょう。加熱時に種子が死んでしまうこともあるため、注意しながら行います。

バンクシアの育て方:収穫

バンクシアは夏から冬にかけて開花します。切り花やドライフラワーにして部屋に飾ると一気に華やかになりますよ。花だけでなく、実や葉の形状も品種により異なるため、独特な雰囲気を味わえます。年々、切り花として流通するバンクシアの種類も増えているようです。

バンクシアの育て方:注意する害虫・病気


バンクシアは、コナカイガラムシやアブラムシがつきやすいのでやめ、定期的にチェックをしましょう。病気の心配はほとんどありません。

バンクシアの花言葉は?

バンクシアの花言葉は「勇気ある恋」「心に鎧を着る」「心地よい孤独」です。

オーストラリアを自生地とするバンクシアは、森林火災で木が焼けると、実が割れて種が飛び散ります。

「勇気ある恋」という花言葉は、発生した火の中からタネを飛び散らせ、その種が育って、花を咲かせることからきているのかもしれません。エキゾチックで個性的な花を咲かせるバンクシア。見ているだけで胸の内からパワーが湧いてきますね。

バンクシアを育ててみよう


ワイルドで独特な雰囲気を持つバンクシア。ドライフラワーや生け花としても人気を集めています。ユニークなお庭の演出や、エキゾチックなお部屋のインテリアにもぴったりですね。

がほとんど必要なく、初心者でも育てやすいバンクシア。ぜひ育ててみてはいかがでしょうか?