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水やり

バラの育て方を徹底解説!地植えと鉢植え栽培のコツは?苗の植え付け方法は?

バラ 薔薇

古代ペルシャ・ローマの時代から栽培されてきたバラは、ガーデニングで根強い人気を誇ります。長年品種改良を重ねられその種類も膨大。一般的に育て方が難しいとされているバラですが、栽培のコツをつかめばキレイに花を咲かせ、お庭を美しく彩ることができます。

今回は園芸で大人気のバラの育て方を、地植えと鉢植えそれぞれの場合に分けてご説明します。

バラ(薔薇)の育て方のポイント

バラは種類がたくさんあるため、まず育てたいバラの樹形タイプを理解することが大切です。バラは、大きく次の3つの樹形タイプ(①木立性、②半つる性、③つる性)に分けられます。

バラは何年も花を楽しむことができる魅力がある一方、きちんと「剪定」をしたり、「肥料」を与えないと、美しい花を咲かせることができません。

また、バラには種類がたくさんあり、大きく次の3つの樹形タイプ(①木立性、②半つる性、③つる性)に分けられます。

それぞれで育て方が少しずつ異なるため、まずは育てたいバラの「樹形タイプ」を理解することが大切です(各特徴については、以下の表を参考にしてください)。

樹形タイプ 開花時期 特徴 主な品種
木立性バラ 5〜6月、6〜11月頃
※品種による
枝先が上を向いていて、しっかり自立する樹形です。ブッシュローズともいいます。 モダンローズ、四季咲き、ミニバラ(※各一部)
半つる性バラ 5〜6月、6〜11月頃
※品種による
木立性と半つる性の間の樹形で、枝先は斜め横に広がっていきます。シュラブローズともいいます。 イングリッシュローズ、オールドローズ(※各一部)
つる性バラ 5〜6月、6〜11月頃
※品種による
枝が長く伸びる樹形です。アーチやフェンスに用いられますが、自ら枝が巻きつくわけではないため、仕立て作業が必要になります。 一季咲き(※各一部)

ここでは、最も一般的な木立性のバラの育て方について解説していきます。

バラ(薔薇)の苗の選び方

イラスト:バラ(薔薇)の新苗と大苗

バラの苗には「新苗」「大苗」があり、それぞれ植え付け時期や水やりの頻度が異なります。どちらにもメリット・デメリットがありますが、しいていうなら初心者は大苗から育てるほうがおすすめです。

新苗バラの特徴

新苗とは前年の秋以降に接ぎ木をしてつくった若い苗のことで、安価で入手できるメリットがある反面、花が咲くまでに時間がかかったり、生育が安定していないので栽培が比較的難しいです。

接ぎ木の接着部分に巻いてある保護テープは、入手してから次の秋がくるまでは取らないようにしてください。

大苗バラの特徴

大苗は接ぎ木したあと1年以上育苗した苗のことをいいます。新苗よりも高価ではありますが、枝ぶりがどっしりとしていてその年から花を咲かせます。ただし植え付け後、根づくまでに時間がかかるので、安定するまでは少しデリケートです。

接ぎ木の接着部分に巻いてある保護テープは、取り除きましょう。

バラ(薔薇)を栽培する場所

バラの苗

バラを育てるときは、基本的に日当たりがよい明るい場所、そして風通しのよい場所を選ぶことが重要です。日陰で風通しの悪い場所では、うどんこ病などの病害虫の被害にあいやすくなるので気をつけましょう。

地植えの場合

バラを地植えで育てるときは、直射日光が長時間当たる場所は避けるようにしましょう。鉢植えと違い移動させることができないため、真夏の日照時間や梅雨時の風通しなど、生育条件を考慮して植える場所を選びましょう。

また、ガーデンスペースがあるなら、木立性の大型バラのスタンダード仕立てなどのダイナミックな楽しみ方ができます。

鉢植えの場合

バラを鉢植えで育てるときは、季節や天気に合わせて鉢の設置場所を移動しながら育てましょう。好ましいのは柔らかい日差しに3時間ほどあてることです。梅雨や台風の時期は雨風をしのげる場所に移動させましょう。冬の間も防寒対策をすれば、屋外で越冬できます。

バラ(薔薇)が好む土づくり

イラスト:バラ(薔薇)の栽培に適した土づくり

地植えの場合

バラは水はけと水持ちのバランスのいい土を好みます。地植えの場合は、庭土に堆肥と元肥を混ぜながら、庭土を利用しましょう。おおよそ1㎥分の範囲で土づくりをするなら、庭土に対して乾燥牛ふん堆肥10ℓ、緩効性化成肥料600gが適正です。

上記は1㎥分の目安なので、植える苗の大きさや範囲に合わせて計算し直してください。

鉢植えの場合

バラを鉢植えで育てるとき、自分でブレンドする場合は「赤玉土(小粒)6:乾燥牛ふん堆肥3:ピートモス1」の配合を参考にしてください。もしくは市販されているバラ専用の土なら、初めてバラを育てる初心者の方にも簡単です。

バラ(薔薇)の植え付け

バラの苗の植え付け時期は、「新苗」と「大苗」で異なります。

新苗の植え付け時期は、4月中旬〜6月上旬にかけての時期です。大苗の植え付け時期は10月中旬~3月下旬の間におこないます。

平均気温が5度前後の時期を目安にするようにしてください。暖かすぎたり、氷点下になると根が活着しづらいので気をつけましょう。

植え付け方法については、地植えか鉢植えかによって異なります。

地植えのやり方

イラスト:バラ(薔薇)の苗の植え付け方 地植え

  1. 横50cm、縦50cmの植え穴を掘る。
  2. 乾燥牛ふん堆肥5L、緩効性肥料300gを植え穴にいれ、掘り上げた庭土を植え穴の4分の1くらいが埋まるほど戻して、よく混ぜ合わせる。
  3. 2を植え穴の底にならしたら、庭土を植え穴の半分くらいの高さになるように戻す。
  4. ポットから苗を出して、新苗なら根鉢は崩さず、大苗なら根鉢をくずして広げるようにあてがい、庭土を戻して埋めていく。
  5. 必ず接ぎ木の接着部分が地表にでるような高さに埋め、たっぷりと水やりをする。

鉢植えのやり方

イラスト:バラ(薔薇)の苗の植え付け方 鉢植え

  1. 大輪〜中輪苗の場合、7〜8号サイズの鉢を用意する。
  2. 鉢に鉢底ネット、鉢底石を敷きつめる。
  3. バラ用の土を鉢の深さ半分ほどいれる。
  4. ポットから苗を出して、新苗なら根鉢は崩さず、大苗なら根鉢をくずして広げるようにあてがい埋めていく。
  5. 接ぎ木の接着部分が地表にでるようにし、鉢の深さ5cmほどは土をいれず、ウォータースペースとして残しておく。
  6. 水が鉢底からしみ出るまで、たっぷりと水やりをする。

バラ(薔薇)の水やり

バラの水やりは健康に育て美しく花を咲かせるための大切なポイントです。ただ水やりをすればいいというものではなく、水の量や頻度、与え方について、バラの状態に気を配りながら調節することが必要です。

バラには、基本的には表面の土が乾いたら水やりをすればOKです。ただし、季節によって調節が必要です。

例えば真夏の暑い時期には葉や花にかかった水はあっという間に熱湯状態になり、株を弱らせる原因となります。なるべく朝の早い時間帯に水をあげるようにしましょう。バラの休眠期となる冬場には、控えめな水やりで十分です。

地植えの場合

春から秋の生育期

バラを地植えで育てるときは、生育期であっても基本的には水やりをせずに育てます。雨の水分でまかないますが、真夏に長期間雨が降らずに乾燥するようであれば、朝の気温が上がり切る前にたっぷりと水やりをします。

ただし、植え付け3週間ほどは土が乾いたら水やりをしましょう。また、一年目の新苗の場合は、生育が安定するまで1週間に1回ほど水やりをします。

冬の休眠期

バラを地植えで育てるときは、冬の間もいっさい水やりをせずに育てます。断水することで耐寒性があがるので、乾燥しているからといって水やりをしないようにしましょう。

ただし新苗の場合は、株の様子をみながら1週間に1回ほど水やりをします。

鉢植えの場合

春から秋の生育期

バラを鉢植えで育てるとき、春から秋の間は基本的に表土が乾き切っていたら水やりをしましょう。基本的には涼しい朝の時間帯に水やりをします。真夏は水が乾きやすいので1日1回を目安にしますが、土が乾いていたら夕方にも水やりしましょう。水の量は鉢の底穴からもれでるくらいたっぷり与えてください。

このとき葉に水がかかって数日乾かないままだと病気にかかりやすくなります。できるだけ株元に水やりをするようにしましょう。ただし、その日のうちに乾燥しそうであれば、葉水をかけてあげるとハダニ予防につながります。

冬の休眠期

バラを鉢植えで育てるときの冬の水やりも、変わらず表土が乾き切きることが目安にしてください。ただし春から秋よりも格段に水が乾きにくくなっているので、必然的に水やりの回数は減ります。

植え方 春〜秋の生育期 冬の休眠期
地植えの場合 基本的には降雨のみで問題なし。しばらく雨が降らなかったときのみ、朝方に水を与える。 基本的に水やりは不要。
鉢植えの場合 表土が乾いたら、朝もしくは夕方に、鉢底からあふれるくらいたっぷり水を与える。 表土が乾き切ってから適度に水を与える。

バラ(薔薇)の肥料・追肥

「花の女王」と呼ばれるほどの美しい花を咲かせるだけあって、バラは多くの肥料を必要とします。

与える肥料はN(窒素):P(リン酸):K(カリ)の割合が均等に配合された888緩効性肥料がおすすめです。最近ではバラ専用肥料も市販で出回っているので、そちらも活用するといいでしょう。

バラへの肥料はその役割によって3種類に分類でき、それぞれ肥料を与える時期は下記のとおりです。

肥料の種類 与える時期
元肥 植え付けのときに与える肥料、植え付け時のみ。
寒肥 これからの1年の体力の礎となる肥料、1〜2月上旬に与える。
追肥 次の花を咲かせるための栄養になる肥料、3月、6月、9月に与える。

なお、肥料の与え方は、以下の通りです。

地植えの場合

バラを地植えで育てるときは、植え付け時に底穴に元肥をほどこします。年1回の寒肥は地中深くに埋めるようにほどこし、年3回ある追肥に関しては枝先の真下に株を囲うようにまきます。

鉢植えの場合

バラを鉢植えで育てる場合は元肥と寒肥は不要で、追肥だけ定期的に与えるようにしましょう。鉢植えのバラには、3・6・9月に粒状肥料を表土にまくか、4〜9月の間1週間に1回、水やりのかわりに水で希釈した液体肥料を与えます。

古いバラ(薔薇)の植え替え時期

バラを鉢植えで栽培している場合は、少なくとも1年に1回の頻度で植え替えをしてあげましょう。

植え替えの時期は、新苗と大苗の両苗とも10月中旬~3月下旬の休眠中です。植え付けと同じように、平均気温5度を目安にしてください。

なお、植え替え方法については下記の記事にて詳しくご紹介しています。

バラ(薔薇)の増やし方

バラの増やし方には「挿し木」や「接ぎ木」といった方法があります。

挿し木のやり方

イラスト:バラ(薔薇)の挿し木の仕方

春から夏の初めにかけての、気温が20度を超えた頃が挿し木に適した季節です。

ちょうど秋咲き前の剪定時期にあたるため、剪定で切った枝を挿し穂にするとよいでしょう。植え替えまでは清潔に保つことを心掛けます。

  1. 10cmくらいにカットし、3~4枚刃を残した挿し穂を用意します。
  2. 1時間ほど吸水した挿し穂に発根剤をつけ、土に穴をあけてから挿し穂をさします。
  3. 霧吹きなどで毎日水分を切らさないように気を付けると、平均1.5~2ヶ月で根が伸びます。
  4. たくさん根が伸びてきたら、バラの土に植え付けて、日当たりのよい場所に置きます。

詳しくは下記の記事にてご紹介していますので、参考にしてみてください。

バラ(薔薇)の剪定

バラは年に何度も美しい花を咲かせるだけあって、幹本体は疲弊しやすく老化の早い植物です。そのため、よい芽を伸ばし、花つきをよくするための剪定は欠かせない作業です。

バラの剪定は種類によって大きく異なりますが、基本的には開花の2〜3ヶ月前におこないます。一季咲きのバラなら冬剪定を、四季咲きのバラなら冬剪定と夏剪定をして、春と秋の開花に備えます。

バラ(薔薇)の育て方で注意すべき病気・害虫

地植え・鉢植え共にバラにつく病害虫や病気は共通です。丹精込めて育てたバラの開花のために日ごろからしっかりチェックしておきましょう。

つきやすい害虫

春先の3月下旬あたりに、バラの新芽にきやすい害虫の代表がアブラムシです。駆除に有効な薬剤は、スミチオンやオルトランの1,000倍希釈液を、新芽周りを中心として株全体に散布しておきましょう。

また、有機質土壌を好むコガネムシは、バラが植えられたふかふかの土壌が大好きです。成虫は、初夏から秋にかけて葉や花弁を食べ、3年間も土中にいる幼虫は夏から翌春にかけてバラの根を食べてしまいます。

できれば、元肥を与える際に幼虫のうちに退治するといいでしょう。成虫駆除に有効な薬剤はベニカ水溶剤をまいておきます。

突然バラのツボミが乾燥したようにしおれてしまったら、まず間違いなくバラゾウムシの仕業です。成虫にはスミチオンなどの殺虫剤を散布して対処します。落ちた新芽やツボミは卵が産みつけられている可能性があるため拾い集めて処分します。

かかりやすい病気

うどん粉病は、粉をまぶしたような白いかびが生える病気で、特に蕾につくと開花を阻害するため注意が必要です。カビ胞子が風で飛散するため見つけたらすぐ摘み取ることが大切です。症状が出ている葉や蕾を見つけたら摘み取り処分します。

また、黒点病は葉に黒い斑点ができた後黄変して、落葉してしまう病気です。バラの葉を減らしてしまうので成長が遅くなり、花が咲きにくくなります。雨の多い時期に多く発生する理由は、土の中の黒点病細菌が雨で跳ね返ってしまうからです。

バラ(薔薇)の花の寄せ植え方法

バラ 薔薇

バラと一緒に宿根草やコンパニオンプランツを植えたり、あるいは鉢の中で他の草花との寄せ植えを楽しむとさらにバラの美しさが引き立ちます。

地植えでスペースに余裕があるなら、「ツルバラ×クレマチス」はあこがれのイングリッシュガーデンの定番植栽。また春に咲く宿根草や球根類を植えておくとバラの開花時期とあいます。

ハチやプランターでの寄せ植えなら楽しみ方はさらに広がります。
ムスカリなどの小球根なら植えっぱなしで手間いらず。パンジーなどの小さな花と合わせるのもおすすめです。

バラ(薔薇)の育て方を覚えて、美しい花を咲かせよう!

園芸愛好家なら一度は夢見るローズガーデン。広い芝生がひろがる庭があればと夢見てしまいますが、小さなお庭であっても狭いベランダであっても自分の好きなお花が咲く場所こそマイガーデンです。

ぜひ今年こそ好きなバラを選び、自分だけのローズガーデンを実現しましょう。

GreenSnapユーザーのバラの栽培体験談

夏の終わりに葉っぱが全部落ちて危うかった子供のミニバラ ?2年目薔薇専用の土に入れ替えて、しばらく様子を見ていたら復活

ai33

お花の教室で使ったバラが可愛くて、初めて挿し芽をしてみました。念願の華が咲きました!

るー

初めて外で冬越しして、?になったかと後悔?土を替えたり、枯れた枝をコツコツ✂️したり……復活❔✨✨

*hiro*

去年、下葉をすっかり落としてしまい 樹勢も弱かった為に弱剪定で冬越し、よって首長族にwwwww

tokitoki

後もう一つ蕾があるのでお花を見て土替えと剪定します?✨✨明日から雨が続くようなので✂️を迷っています。

anne

キクザキイチゲ(菊咲一華)の育て方|水やりや肥料やりの頻度は?植え替えは必要?

キクザキイチゲ

キクザキイチゲ(菊咲一華)は、早春から春にかけて青や白の花を咲かせる多年草です。近畿、関東、東北、北海道各地の山林のなか、そして渓流のそばで咲き乱れるさまを目にすることができます。ここでは人気の高い山野草、キクザキイチゲの育て方全般についてご紹介します。

キクザキイチゲ(菊咲一華)を育てる場所

置き場所

冷涼な気候の土地の山林で育つキクザキイチゲには、温度と通風管理が重要です。地植え・鉢植え共に開花時期にあたる早春から春の終わりまでは、日当たりのよい場所で育てます。

花が終わると根元から葉が出るようになり(根生葉)、やがて地上部が消失します。鉢植えであれば直射日光のあたらない涼しい場所に移動させましょう。

日当たり

開花時期には日当たりのよい場所が好ましいですが、花後の地上部が焼失した後は半日陰になる場所で管理します。

キクザキイチゲ(菊咲一華)の水やり

生育旺盛となる開花期には、水切れを起こさないように注意します。土の表面が乾いたら、たっぷり水やりを行いましょう。

花が終わり地上部が消失した後も乾燥に強くないため、週に1、2度の水やりを敢行します。

キクザキイチゲ(菊咲一華)の肥料・追肥

山林の豊富な腐葉土に群生するキクザキイチゲを栽培するには、植え付け時にたっぷりと腐葉土を加えた赤玉土や鹿沼土で育てましょう。加えて緩効性肥料も与えておきます。

キクザキイチゲは開花前から地上部が消失するまでのあいだ最も旺盛に生育します。この時期には液肥や置き肥で開花と成長を促すようにします。

キクザキイチゲの休眠期にあたる夏から冬にかけては肥料は必要ありません。

キクザキイチゲ(菊咲一華)の用土

キクザキイチゲを育てる用土は有機質に富み、排水性がよい土を選ぶことが重要です。

赤玉土を主体に腐葉土と緩効性肥料をプラスしておきましょう。市販の園芸用土に腐葉土を加えたものでもよいでしょう。

鉢植えの場合は根腐れ防止のために鉢底石を多めに入れて水はけのよい土で育てましょう。

キクザキイチゲ(菊咲一華)の植え付け・植え替え

植え付け

赤玉土や鹿沼土に腐葉土をたっぷりと加えた有機質の多い水はけのよい土を用意します。市販の園芸用土に腐葉土を加えたものも適しています。地植え、鉢植え共に植え付け時には緩効性肥料を加えておきましょう。

植え替え

花が終わった夏以降の休眠期が植え替えに適した時期になります。キクザキイチゲの根張りは、水平方向に伸びていくことを覚えておきましょう。根を折ってしまうとその後の生育に影響が出ます。

鉢植えの場合は広くて底の浅い容器が適しています。

キクザキイチゲ(菊咲一華)の増やし方(株分け・根伏せ)

キクザキイチゲを増やすには、「株分け」という方法を用います。根茎を2〜3節ずつ手で折って分けて植えればOKです。重要な点は必ず節ずつ外すようにすることです。途中で折ってしまうことのないように注意しましょう。

そのほか種から生じた実生や、挿し穂に根を用いる「根伏せ」でも増やせます。根伏せの方法は、健康な根を5~6センチほどカットして、先端を少し出して残りは土に埋めるというものです。

キクザキイチゲ(菊咲一華)の手入れ

キクザキイチゲは、特に手入れを必要としません。自然の中にあった姿のとおり自由に咲くようすが最も美しいものです。

キクザキイチゲを育てる上で気をつけたいことは水切れです。特に地上部がなくなる休眠期は水やりを忘れがちなもの。この点は気をつけましょう。

キクザキイチゲ(菊咲一華)の育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

キクザキイチゲは病気に強く、注意すべき病気は特にありません。

つきやすい虫

ネコブセンチュウがつくことがあるため、植え替えや根伏せ時には殺虫剤を施しておきましょう。

キクザキイチゲ(菊咲一華)の花

キクザキイチゲの花の開花時期は3~5月頃で、この季節になるとピンクや薄紫の花を咲かせます。草丈は10~20センチまでと比較的低いものの、花の大きさは大きく、群生していることが多いので見ごたえがあります。

キクザキイチゲ(菊咲一華)の花を育ててみよう!

早春の山林や渓流を歩いた経験のある方なら、キクザキイチゲの群生に目を奪われた経験を持つ人は多いのではないでしょうか。

春の訪れにふさわしい、山野草の中では華やかな大輪の花を見せてくれるキクザキイチゲ。ぜひ春花壇の仲間に加えたいですね。

※トップ画像はおーなみこなみさん@GreenSnap

秋海棠(シュウカイドウ)の育て方|水やり頻度や植え替えの時期は?

秋海棠 シュウカイドウ

「秋海棠(シュウカイドウ)」は江戸時代頃に中国から伝わった多年草で、和名は瓔珞草(ようらくそう)です。ベゴニアの一品種として扱われている花で、夏の終わりから秋にかけて淡いピンク色の花を咲かせます。湿り気の多い場所を好み、日本各地の山中や河原などでもよく見かけます。この記事では人気の多年草、秋海棠の育て方全般についてご紹介します。

秋海棠(シュウカイドウ)を育てる場所

秋海棠は、直射日光のあたらない場所で水分を切らさないように育てます。また、葉をよく茂らせるために、風通しの良い場所で育てましょう。木陰などが最適な生育場所といえます。

秋海棠(シュウカイドウ)の水やり

秋海棠は山野の湿り気の多い場所でよく茂ることからわかるように、水分を好む植物です。鉢植えの場合は、土の表面が乾くたびに水やりしましょう。

庭植えの場合は日陰で湿潤な場所なら、よほど乾燥している時期以外特に水やりは不要です。保水性のよくない場所であれば、土の表面が乾いたら定期的に水やりします。

秋海棠(シュウカイドウ)の肥料・追肥

秋海棠の植え付けのときに緩効性肥料を加えた後は追肥は必要ありません。肥料を与えすぎると葉が茂りすぎ、花月が悪くなるので注意しましょう。

秋海棠(シュウカイドウ)の用土

秋海棠を育てる用土は保水力に優れた性質のものを選びましょう。とはいえ、過度な水分は根腐れを引き起こす可能性があります。腐葉土を多めに配合したうえ小粒軽石などを混ぜて、水はけと通気性にも考慮する必要があります。

秋海棠(シュウカイドウ)の植え付け・植え替え

植え付け

赤玉土や鹿沼土に多めに腐葉土を混ぜ込んだ土に植え付けます。用土には少量の緩効性肥料を加えておきましょう。

植え替え

花が終わった秋以降地中で球根が肥大化します。この頃に新しい用土に植え替えておくとよく育ちます。

秋海棠(シュウカイドウ)の増やし方

秋海棠は開花後には地上部が枯れ、地下で球根が太り年々大きくなる多年草です。

秋海棠の増やし方は「わき芽」が養分を貯えたむかごを採取して別の鉢で育てるとよいでしょう。花が終わったころ、葉の付け根の内側(葉腋)にむかごを見つけることができます。

また、「挿し木」でもよく根付きます。

秋海棠(シュウカイドウ)の手入れ

秋海棠は耐寒性・耐暑性ともに強く、半日陰の湿り気のある環境でよく育ちます。水分を切らさないようにすることがなにより重要です。

秋海棠(シュウカイドウ)の育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

秋海棠は野生でもよく育ち、注意すべき病気は特にありません。ただし葉がよく茂るので、特には夏場は通気性に注意しましょう。

つきやすい虫

梅雨明けから夏にかけて繁殖する吸汁性の害虫アザミウマがつくことがあります。葉裏に卵が産みつけられていないかチェックしましょう。

秋海棠(シュウカイドウ)の花

秋海棠の花は、8~10月頃が開花時期です。この時期になると、白やピンクの小さな花を咲かせます。

秋海棠(シュウカイドウ)の花言葉

秋海棠には下向きに咲く可憐な花にふさわしい「片思い・繊細」といった花言葉がつけられています。

しかし、左右の葉がそろっていない様子から、イギリスでは「不格好」という意味の少々かわいそうな花言葉が用いられることもあります。

秋海棠(シュウカイドウ)の花を育てて楽しもう!

秋海棠は半日陰でもよく繁茂する育てやすさ、そしてうつむき加減に咲く花の控えめな美しさから、古来より文人たちから愛されてきました。

松尾芭蕉の句にも秋海棠を題材に取り上げた「秋海棠西瓜の色に咲きにけり」があります。

秋海棠の苗や鉢植えは主に園芸店の山野草のコーナーでよく見かけます。夏の終わりから秋にかけてのお庭の植栽にぜひ取り入れてみてください。

※トップ画像はJuneさん@GreenSnap

クラスペディアの育て方|種まきの時期や水やり頻度は?

クラスペディア

クラスペディアは、丸くて不思議なかわいらしい花のビジュアルが人気の多年草です。オーストラリア原産で、乾燥した暖かい場所を好む以外は、手のかからない育てやすさも魅力です。背が高くなるためペレニアルガーデンの植栽のアクセントとして活躍してくれます。この記事では、そんな人気のクラスペディアの育て方全般についてご紹介します。

クラスペディアを育てる場所

クラスペディアはほどよい日光と乾燥を好む植物です。盛夏以外はよく日のあたる場所、そして水はけのよい土壌で育てましょう。なお、2年目以降も花を咲かせて宿根草として育てたいなら、真夏の直射日光を避けられる場所に植えるとよいでしょう。

鉢植えとして育てる場合も、風通しのよい雨のあたらない屋外で育てましょう。

クラスペディアの水やり

クラスペディアの生育期にあたる春や、開花期の初夏から夏にかけては、土の表面が乾いたら葉にかからないようにして水やりを実行しましょう。

クラスペディアの肥料

クラスペディアの植え付け時に緩効性肥料を加えたあとは、それほど肥料は必要ありません。クラスペディアの生育期にあたる春から夏場にかけて、薄めた液肥を月1回をめどに与えるだけで十分です。

クラスペディアの土

クラスペディアを育てるときは、排水性がよい土を用いましょう。また、園芸用土に適宜腐葉土や鹿沼土を混ぜ込むとよいでしょう。鉢植えの場合は、根腐れ防止のためにも鉢底石を多めに入れておきましょう。

クラスペディアの植え付け・植え替え

植え付け

クラスペディアの株は、開花期には20~30cm前後まで広がります。そのため、あらかじめ株間は30cm程度あけて植え付けましょう。

用土は排水性がよく有機質に富んだ土を用意し、同時に緩効性肥料を与えておきます。

植え替え

高温には強いものの多湿に弱いクラスペディアは、暖かい地域では一年草として扱われることも多いようです。植え替えるのであれば、花が終わってから休眠期になる秋から冬の間に行いましょう。

クラスペディアの増やし方

クラスペディアは、開花後にできる種を採取して「種まき」で増やします。採取した種は、発芽適温が20度前後の秋の初めが、まきどきになります。

クラスペディアの手入れ(切り戻し・剪定)

丈夫なクラスペディアは、あまり手入れは必要ありません。ただし、クラスペディアは加湿を嫌い、花後は長く伸びた茎だけが残り花壇の景観を損ねるため、適宜切り戻しておきましょう。

また、クラスペディアの株は、地面から直接葉が円盤のように広がるロゼット状です。地面がじめじめした状態が続くと葉が腐ってしまうこともあるので、あまり葉が混み合わないように適度に剪定しておくことが必要です。

クラスペディアの育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

クラスペディアは病気に強く、注意すべき病気は特にありません。ただし加湿による根腐れ病や葉の軟腐病には注意しましょう。また水が不足して高温乾燥が過ぎるとたちがれることもあります。

つきやすい虫

害虫が付きにくいクラスペディアですが、時にはアブラムシがついたり、バッタの食害を受けることがあるため注意しましょう。

クラスペディアの花

クラスペディアの花は、まるで黄色のピンポン玉が浮かんでいるような姿をしています。切り花やドライフラワーの素材としても人気があります。

クラスペディアの花を育ててみよう!

長い花茎の先に花をつけたクラスペディアは、まるで黄色い球が空中に浮かんでいるようなシーンを作り出してくれます。

InstagramなどのSNSで人気が高いのもうなずけるフォトジェニックさで、ブーケアレンジやハーバリウムにも引っ張りだこです。もちろん花壇の植栽にも育てやすく花期が長いクラスペディアはおすすめです。

今年のサマーガーデンの主役にクラスペディアはいかがですか?

※トップ画像はToshieさん@GreenSnap

イワウチワ(岩団扇)の育て方|植え付けや水やりの方法は?

イワウチワ

イワウチワは日本の固有種のひとつ、山林でよく見かける多年草です。地域によりますが春から初夏にかけて、白やピンクの可憐な花を咲かせる人気の山野草でもあります。この記事では、そんな可憐な山野草、イワウチワの育て方全般についてご紹介します。

イワウチワ(岩団扇)を育てる場所

屋外・室内

イワウチワは、本州の中国・関西以北の山林ではよく見かけますが、それ以上南の地域ではほとんど分布していないことが示すように、冷涼な環境が必要な植物です。そのため暖地では、屋外・室内共に、湿度管理と湿度保持に十分な注意が必要です。

日光

イワウチワは直射日光を嫌うので、日陰かつ温度があまり上昇しない風通しの良い場所で育てましょう。土の表面を、苔でおおってあげるようにするとよいでしょう。

イワウチワ(岩団扇)の水やり

イワウチワの生育期にあたる春から夏にかけては、土の表面が乾いたら水やりを実行しましょう。花が終わったあとの冬場は、鉢植えの場合は週に一度、地植えの場合はよほど乾燥しない限りは不要です。

イワウチワ(岩団扇)の肥料

イワウチワを植え付けるときに緩効性肥料を加え、あとはそれほど肥料は必要ありません。イワウチワの生育期にあたる春から夏場にかけて、薄めた液肥を月1回をめどに与えるだけで十分です。

イワウチワ(岩団扇)の土

イワウチワを育てる用土は、本来のうち一羽が育つ林の中の土をイメージした、腐葉土を多めにした赤玉土との配合用土がベストです。市販されている山野草用の用土を利用するのもよいでしょう。

イワウチワ(岩団扇)の植え付け・植え替え

植え付け

イワウチワは、赤玉土やに腐葉土を多めに混ぜ込んだものや、市販の山野草の土を利用して植え付けます。

植え替え

イワウチワの植え替え時期は、花後の夏前、また新芽の動く前の冬場が適期です。日中は半日陰になる場所を選びましょう。植え替えのときに、少量の緩効性肥料を混ぜ込んでおきます。

イワウチワ(岩団扇)の増やし方

イワウチワの増やし方は「株分け」が一般的です。また、花後には落下した種子から「実生」が確認できることがよくあります。その場合、ほかの場所や鉢に植え替えてあげましょう。種子を採取することができたら「種まき」も可能です。

イワウチワ(岩団扇)の手入れ

イワウチワは高温と乾燥、そして直射日光を避ける、この3つのポイントを守ることが重要です。あとはあまり手をかけすぎずに自然な姿を楽しむのが長生きの秘訣です。

イワウチワ(岩団扇)の育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

イワウチワ特有の病気や、注意すべき病気は特にありません。風通しがよくないと葉に軟腐病が発生することがあるので注意します。

つきやすい虫

特に注意すべき害虫はありません。

イワウチワ(岩団扇)の花

イワウチワは開花時期の4〜5月頃になると、薄紅色のかわいい花を花茎に1輪咲かせます。イワウチワの花とよく似たイワカガミの花は、1本の花茎にたくさんの花をつけることで見分けられます。

イワウチワ(岩団扇)を育ててみよう!

イワウチワはその可憐な花で、春のハイキングや登山中の人々の目を楽しませています。そしてイワウチワは、もともと日の差さない林の中の木の根元などによく根付く植物です。

自然の中で育っている環境を再現するように気を付けて育ててあげたいものです。

※トップ画像はノンビリーナさん@GreenSnap

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