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紫陽花

アナベルの育て方|挿し木や鉢植えの植え替え時期は?冬越しのコツは?

アジサイ アナベル

アナベルはアジサイの仲間で、切り花やドライフラワーとしてもよく出回っています。寒さにも暑さにも強いので、他のアジサイにくらべて初心者も育てやすく、庭木として人気の品種です。

今回は庭を爽やかに彩る、アナベルの育て方をご紹介します。

アナベルを育てる場所

アナベルは適度な日当たりと、風通しのよいところを好みます。日なた〜半日陰で管理するとよいでしょう。半日陰の場合は建物の東側におき、午前中に日光がよくあたる場所がおすすめです。

鉢植えでも育てられますが、アナベルはとくに水切れしやすいので、地植えのほうが管理が楽です。鉢植えで育てる場合は、10号鉢くらいのサイズで育てるようにしましょう。

アナベルの水やり

鉢植え

アナベルはアジサイの中でも、とくに水を欲しがる品種です。鉢植えで管理する場合は、水切れしないように注意してください。土の表面が乾いたら底穴から水がもれだすほど、たっぷりあげるようにしましょう。土の状態をみながら、日照りのよい夏場は朝夕1日2回、休眠期の冬場は2日に1回のペースが目安です。

地植え

アナベルを地植えで育てている場合、基本的に水やりは必要ありません。長く雨が降らず極度に乾燥していたり、葉がしんなりしている場合にのみ、水をあげるようにしてください。

アナベルの土

アナベルは、水はけと水もちのバランスのよい土を好みます。土は植え付ける1〜2週間前に準備して寝かせ、土作りをしておきましょう。

鉢植え

鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3ほどの配合に、元肥として堆肥や緩効性化成肥料を混ぜておきましょう。市販の草花培養土でも問題ありません。また、アジサイ用培養土なども販売されているので、そちらもおすすめです。

地植え

地植えの場合は、植えつける場所の土に対して、2〜3割の腐葉土と、元肥として堆肥や緩効性化成肥料をすき込んでおきましょう。

アナベルの肥料

アナベルには年に2回、寒肥と礼肥をしてあげましょう。寒肥は1〜2月に、礼肥は花が咲き終わった7〜8月ごろに、どちらも緩効性化成肥料や、油かすなどの有機肥料をあげてください。

肥料を施す場所は、幹元ではなく、枝先の真下に位置する地面、深さ10cmほどのところに混ぜ込んであげるとよいでしょう。

アナベルの植え付け

アナベルの植え付け・植え替えに適した時期は、いずれも葉が出る前の3〜4月、成長が止まる10〜11月です。

植え付け

アナベルを鉢に植え付ける場合、苗よりも二回りほど大きな鉢を用意してください。底穴にネット、石を敷いて、鉢の半分ほど土をいれます。苗を中心に入れて隙間を土で埋め、たっぷり水をあげてください。倒れないように支柱を挿しておくとよいでしょう。

地植えの場合、植え付け直後は、しっかり根付くまで10日間ほどは毎日水やりをするようにしてください。

鉢植えアナベルの植え替え時期と方法

鉢植えで管理しているアナベルの場合、2〜3年に1度のペースを目安に植え替えしましょう。

植え替えの際は、根鉢の表面3分の1程度を崩して、一回り小さく根をカットしてください。あとは植え付けの方法にならって植え替えをしましょう。

アナベルの挿し木での増やし方

挿し木する時期

アナベルは挿し木によって増やすことができます。適期は6〜7月ごろです。アナベルの増やし方で一般的なのはこの挿し木という方法で、種まきや株分けよりも簡単にできます。

挿し木のやり方

その年に新しく生えた新鮮な枝を10cmほど切る。

切り口が斜めになるように切り直す。

上の葉2枚だけを残し、葉が大きい場合は葉を半分に切る。

切り口を水に1〜2時間浸しておく。水に発根促進剤を混ぜておくとなおよし。

育苗ポットに赤玉土か挿し木用の土をいれる。

切り口を土に3cmほど挿す。

たっぷりと水やりをする。

挿し木後の管理

アナベルを挿し木した後は、明るい日陰で発根するまでは土が乾かないように水やりをこまめにして管理しましょう。

1ヶ月ほどで発根するので、枝を持って簡単に抜けないくらいに根を張ったら、土が乾いてから水やりをするよう頻度を落とし、十分に育ったら鉢に植え替えてください。

アナベルの夏越し・冬越し

夏越し

アナベルは耐暑性があるため、とくに夏越しの対策をする必要はあまりありません。ただし猛暑日が続く地域や、西日が強く当たり続けるような場合は、暑さ対策のために株元をマルチングしておきましょう。

冬越し

アナベルは耐寒性もあるため、何もしなくても越冬できます。雪が多く降るような北部での栽培には、枝が重みで折れないよう剪定しておきましょう。11月ごろの剪定がおすすめです。

アナベルの育て方で注意する害虫・病気

つきやすい害虫

アナベルはカミキリムシやハダニなどの害虫被害を受けやすいです。枯れ枝の剪定や、防虫剤などで防除しましょう。

カミキリムシの成虫を見かけた場合、数カ所の枝中に幼虫が発生している可能性が高いです。黒い粒の糞が溜まっているところが侵入口なので、針金を入れて掻き出して駆除しましょう。古い枝・弱い枝に発生しやすいので、剪定をこまめにするか、しっかり幹を強く育てていくことが予防につながります。

ハダニは葉の裏に密集している場合が多いので、よく観察し、葉の裏まで霧吹きで水をかけて予防してください。発生した場合は殺虫剤で素早く駆除してください。

かかりやすい病気

アナベルはうどんこ病、モザイク病などの病気に注意してください。

うどんこ病は、葉の表面に白い粉のようなカビが発生する病気です。湿度が高いと発生するので、剪定して風通しをよくすることで予防してください。

モザイク病は葉の色味に濃淡ができ、変色していきます。この病気はアブラムシの発生が原因なので、アブラムシを駆除してください。一度かかった株は治らないので、抜き取って感染を食い止めるしかありません。

アナベルの剪定・切り戻し

剪定

アナベルは他のアジサイと違い、新芽にしか花がつかないので、古い枝はどんどん剪定していきましょう。比較的いつでも剪定は可能ですが、適期は花が咲き終わった11〜12月もしくは2〜3月です。細く弱い枝や、形の悪い枝を切り落とし、全体を丸く半円形になるように整えましょう。

切り戻し

大きく育った株は、2〜3年に1度程度、地際2〜3節くらいまで切り戻しましょう。適期は11月です。花数は減りますが、枝の勢いは増し、翌年には大きな花をつけてくれます。

アナベルの花

アナベルは西洋アジサイの一つで、6〜7月の梅雨から初夏にかけて、小さな花をこんもりと半球状に密集させて咲かせます。その大きさは直径20〜30cmほどにもなり、いくつも咲かせてくれるので、とても華やかです。日本のアジサイに比べると枝が細く、花びらが細かいので、繊細な印象です。

特徴的なのはその花色で、つぼみの状態では薄いグリーン色で、開花するにつれだんだんと白く変化していきます。咲きすすんでいくと再び薄いグリーンへと戻り、さらに秋には乾燥したアンティークなブラウンへと変わっていきます。

アナベルを鉢植えで挿し木にして楽しもう!

アナベルはつぼみ、花、そして枯れたあとの色味の移り変わりが、とても魅力的なお花です。切り花やドライフラワーとしても楽しめるので、ぜひお家でアナベルを育ててみてください。

紫陽花の挿し木の時期は?地植えはいつからOK?水栽培でも根は出る?

紫陽花 挿し木

梅雨の風物詩であるアジサイは、育てやすい低木花木として親しまれる人気の花です。そんなアジサイは、剪定で切った枝などを使って、簡単に挿し木で増やすことができます。今回は、アジサイの挿し木の方法や適した時期のほか、失敗しないコツや水栽培による発根のさせ方、鉢上げの方法などについてもご紹介します。

初心者におすすめの紫陽花の増やし方は「挿し木」

紫陽花 挿し木

最近では鉢花として室内で楽しむ人も増えてきたアジサイは、挿し木で簡単に増やすことができます!

挿し木はアジサイの増やし方の中でも、もっとも一般的な方法です。

挿し木とは、植物の枝の切れ端をつかって、土や水栽培で発根させて増やしていく方法です。アジサイは生命力が強く、発根もしやすいので、挿し木から育てるのも簡単です。初心者の方もぜひ挑戦してみてくださいね。

紫陽花の挿し木の時期はいつ?

アジサイの挿し木をする時期は、花が咲き終わった頃の6〜8月頃です。この時期ちょうど夏の剪定をするので、剪定で切り落とした枝を挿し穂にして、挿し木で増やしていくといいです。

ただし、真夏の暑い時期に挿し木を行うと、植物の負担になりますので、真夏の気温が高い時期は避けましょう。また、アジサイは10月頃になると花芽をつけるので、花芽がつく前に挿し木にチャレンジしてください。

藤原正昭

緑枝挿しは5~7月、9月に、休眠枝挿しは2~3月に行うのが良いでしょう。

紫陽花の挿し木で用意するもの

紫陽花 挿し木 用意するもの

  • 挿し木用の培養土(今回は鹿沼土を使用)
  • 清潔なハサミ
  • 育苗ポットなどの容器、鉢
  • 発根活力剤(メネデールなど)
  • 発根促進剤(ルートンなど)
  • 剪定したアジサイの枝葉

挿し木をするときは無菌で清潔な土を用意しなければなりません。市販の挿し木・種まき用培養土が、赤玉土(小粒)もしくは鹿沼土(小粒)100%を用意しましょう。

肥料成分や腐葉土に含まれるような有機質はカビなどの原因になるため、一般的な草花用培養土は避けてください。

紫陽花の挿し木のやり方

  1. 剪定した枝を切り分ける

    紫陽花 挿し木 枝を切り分ける

    剪定したアジサイの枝は、葉を2節ずつつけて、だいたい10〜15cmほどの長さに切り分けます。途中の枝もすべて挿し穂として使えますよ。

  2. 挿し穂を整える

    紫陽花 挿し木 挿し穂の切り口を斜めに切る

    アジサイの挿し穂を切り分けたら、下の1節分の葉を取り除き、上の葉2枚は半分になるようにカットします。アジサイは葉が大きいので、葉をカットすることで挿し木したときの蒸散作用のバランスをとります。

    また、切り口はナイフなどで斜めにカットしておきます。こうすることで、その分栄養や水分を吸収する面積が大きくなり、根が出やすくなります。

  3. 挿し穂を水につける

    紫陽花 挿し木 切り口を水につけておく

    アジサイの挿し穂の準備ができたら、1〜2時間ほど下の切り口を水につけておきましょう。メネデールなどの発根剤を水に適量まぜることで、発根しやすくなり、挿し木の成功率があがります。

  4. 容器に挿し木用の土をいれる

    紫陽花 挿し木 鉢に土をいれる

    ポットに挿し木用の土をいれたら、あらかじめ水やりをしてよく湿らせておきましょう。また、割り箸などを深さ5cmほどまで挿して、植え穴をつくっておきます。

  5. 切り口に発根促進剤をつける

    紫陽花 挿し木 発根促進剤をつける

    水からあげた挿し穂の切り口に、ルートンなどの発根促進剤をつけましょう。挿し木の発根率が上がって、成功しやすくなりますよ。

  6. 挿し穂を土に植える

    紫陽花 挿し木 土に挿し穂を植える

    植え穴にアジサイの挿し穂を植えましょう。だいたい枝が5cmほど埋まるくらいを目安にしてください。また、下の節(切り落とした下の葉の切り口)が土に埋まるようにするといいです。

  7. 水やりをする

    紫陽花 挿し木

    最後に、水やりをしてアジサイの挿し木の完了です。上からたっぷり霧吹きをかけるか、トレーなどに水をためて腰水で管理してもいいでしょう。

紫陽花の挿し木で失敗しないコツは?

アジサイの挿し木では、安定するまでは乾燥させないこと、なるべく発根剤をつかうことの2つを気をつけておけば、失敗がかなり減ります。

とくに挿し木は乾燥が大敵です。アジサイは葉が比較的大きいので、挿し木するときは葉を切ったり、油をスプレーして蒸散する気孔を塞ぐようにしましょう。

なお、大きい鉢やプランターなら10cm間隔離して数本植えられますが、このときは画像のように鉢の縁にそってなるべく外側に挿すと、適度な通気性が得られるので発根率が上がります。3号ポットなどであれば1本ずつ植えましょう。

藤原正昭

葉っぱの調子が悪くなっても、気にしないで育ててあげてください。

紫陽花の挿し木を水栽培で発根させる方法

アジサイの挿し木は、培養土ではなく水栽培でも発根させられます。挿し穂の準備までは同じ方法で、そのまま水につけて育てていきます。水は毎日交換し、適量発根剤をいれると成長しやすいです。

根が十分に生えてきたら、土に植え替えしましょう。あまり長く水に入れていると、土になじまなくなりますので、ご注意ください。透明な容器だと根の成長がわかりやすいので、おすすめです。

紫陽花を挿し木したあとの管理方法!地植えはいつ頃できる?

紫陽花 挿し木 置き場所 腰水

置き場所

挿し木したアジサイは、挿し木して2〜3日は日陰で育てるようにしましょう。そのあと徐々に明るい日当たりと風通しのいい場所へ移動させてください。

ただし直射日光はさけ、雨ざらしになるような場所もさけてください。

水やり

挿し木したばかりのアジサイは根が出ていない状態で、乾燥させるとすぐ弱ります。そのため、表土が乾き切る前に水やりをしましょう。だいたい1週間ほどは乾燥させないようにして、その後は土が乾き切ったら水やりをしてください。

もしくは皿に水をためておいて、腰水状態で管理するといいです。表土に鹿沼土を少しかぶせると、土の乾燥状態が色で判別しやすくなります。

肥料

挿し木したばかりのアジサイには肥料を与えないでください。なかなか新しい芽を出さないからといって、むやみに肥料を与えてしまうと、栄養過多になって肥料やけを起こしてしまうので注意しましょう。

肥料を与えるのは、鉢上げをして生育が安定してからです。そのあとは適切な肥料の時期や量を守って施肥しましょう。

鉢上げ(植え替え・地植え)

挿し木したアジサイは1ヶ月ほどで発根します。茎元をもって揺らしたとき、ぐらつかずに安定しているようであれば発根している証拠なので、鉢上げ(植え替え)をしましょう。

市販のアジサイ専用培養土や草花用培養土などに植え替えてください。11月以降は休眠に入ってしまうので、休眠前に鉢上げしましょう。

なお地植えで育てる場合は、鉢上げして1年ほど鉢植えとして育てて、生育が安定したころに植えてください。

紫陽花の挿し木後の冬越し方法!枯れたら失敗?

アジサイは、そもそも冬に落を落とす落葉樹です。挿し木の鉢上げ後、冬の時期に枯れはじめても、あまり心配しなくて大丈夫です。しっかりと根をはっていれば、目が残っていたり、春に暖かくなると新芽が生えてきます。

枯れているように見えても休眠しているだけなので、水やりの回数は控えめにしつつも、土が乾いて3〜4日経ったら暖かい時間帯にたっぷり与えてください。

紫陽花の挿し木の時期をまもろう

ホンアジサイ

毎年春と夏の変わり目に咲くアジサイはとても美しいので、ぜひ増やしてみませんか。挿し木や水栽培は剪定した枝を利用することができるので、ついで作業で増やすことができますよ。ダメージを軽減させるため、猛暑の日は避けて行うといいでしょう。

鉢植え紫陽花の植え替え時期は?地植えも必要な場合がある?

アジサイ 植え替え

梅雨を彩る美しいアジサイですが、鉢植えで育てている場合は、植え替え作業が必要となります(地植えで育てている場合も、植え替えが必要なことはあります)。ここでは、そんなアジサイの植え替え時期や方法について解説しています。植え替えと同時に行える、株分けの方法についても記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

鉢植えの紫陽花は植え替えをしよう!

アジサイ ピンク

アジサイを植え替える基本的な目的は、根詰まりを防ぐため、よりよい環境で育てるためです。

アジサイは鉢植え、地植えどちらでも育てられますが、鉢植えの場合は、鉢の大きさに限りがあるため、根が成長しすぎると根詰まりする可能性があります。根がつまると、アジサイが栄養を吸収できずに弱ります。

その結果、アジサイの株自体が栄養不足になるので、植え替えの必要となるのです。

紫陽花の植え替え時期はいつ?

アジサイの植え替え時期は、5〜7月の花後か、9〜10月の秋、12〜3月の休眠期です。

とくにギフト仕様のアジサイの鉢花は、小さすぎる鉢に植えられていたり、通気性が悪いので、必ず7月までに剪定をしてから植え替えましょう。

植え替え頻度は年1回が目安です。生育旺盛で根詰まりしやすいので、定期的に植え替えましょう。

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藤原 正昭
寒冷地は、寒さで株が傷まないようにするため、3月に入ってからの方が良いですよ。

紫陽花の植え替えに使う土の選び方は?

紫陽花 土 配合

アジサイの植え替えに使う土は、市販のアジサイ専用土か花木用の土です。有機質を含んだ肥沃な土を好みます。

アジサイは土壌酸度によって花色が変わります。青色は酸性、紫色は中性、ピンクはアルカリ性です。市販のアジサイ専用土には青花用・赤花用などと色によって製品が分かれているので、咲かせたい色の土を選びましょう。

草花用の土を転用する方法などは、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

紫陽花の植え替え方法

  1. もとの鉢からアジサイを取り出す

    アジサイ 植え替え もとの鉢からアジサイを取り出す

    もとの鉢から、アジサイを優しく取り出しましょう。無理に株元を引っこ抜くのではなく、人差し指と中指の間に株元を挟んで、鉢を逆さにするようにして抜き取ります。

    もし抜けない場合は、菜ばしなどの細長い棒を鉢の側面を一周するようにつついてから抜いてみるか、鉢を壊して取り出しましょう。鉢を揉んであげても取り出しやすくなります。

  2. 土を新しい鉢にいれる

    アジサイ 鹿沼土 ピートモス

    新しい鉢に鉢底ネットを敷き、鉢底石を敷き詰めましょう。今回は排水性のいいスリット鉢に植え替えるので、ネットや底石は使っていません。

    また、今回は青色のアジサイを咲かせたいので、酸性の土づくりに鹿沼土7:ピートモス3を混ぜて使います。

  3. 苗を仮置きする

    アジサイ 植え替え 苗を仮置きする

    花後に植え替える場合は、根鉢を崩さずに真ん中に仮置きします。このとき、根鉢の肩が鉢のふち下3cmほどのラインにくるように調整しましょう。

    長年育てている鉢植えのアジサイを休眠中に植え替える場合は、根鉢を崩して植え替えます。清潔なハサミを使って、根鉢の肩部分を2〜3cmほどを1周切って取り除きます。また、根鉢の下部分を十字にハサミで切って、余分な土を落としていきます。

    もしアジサイを大きくしたくないのであれば、このときアジサイの根を3分の1程度に短く切りそろえておきましょう。

  4. 隙間に土をいれる

    アジサイ 植え替え 隙間に土をいれる

    苗と鉢の隙間を土で埋めていきます。根鉢を崩した場合は、細長い棒などでつつきながら根の隙間に土がつまるようにしましょう。手で押すと土が硬くなり水を吸わなくなってしまうので注意してください。

    鉢のふち下3cmくらいまで土をいれたら、軽く手で押し固めます。

  5. たっぷり水やりをする

    アジサイ 植え替え たっぷり水やりをする

    最後に、鉢の底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりしたら、アジサイの植え替えが完了です。

紫陽花の植え替え後の管理

アジサイ 植え替え後 明るい日陰

アジサイを植え替えした後は、明るい日陰ほどの風通しのいい場所におきましょう。水やりはいつもどおり土が乾いたらたっぷりと与えてください。

また、鉢植えのアジサイの場合、肥料は本来、花後すぐから9月ごろまでお礼肥として与えますが、植え替え直後はまだ栄養を吸収する準備ができていないので控えてください。

新芽が動き出したら、規定量より薄めた液体肥料を与えて、追肥を始めましょう。

紫陽花の植え替えと一緒に株分けをしよう!

アジサイは、この植え替えのタイミングで、株分けで増やすことができます。

株分けをするときは、根の分岐点をみながら、分けられそうなところを見つけて、手で割くだけです。難しい場合はカッターやナイフを使用してわけてください。

アジサイの株を分けたら、片方を別の場所に移して管理することで増やせます。株分けしたあとは、アジサイに負担がかかっていますので、水やりをしっかりとしてこまめに様子を見ましょう。

鉢植えの紫陽花は、時期を守って毎年植え替えすべし!

アジサイを鉢植えで育てている場合は、年に1回の植え替えが必要ですが、地植えでも花色が悪い、花付きが悪い場合は、その場所がアジサイに適していない可能性があります。ぜひ、植え替えのサインを見逃さないようにしてあげてください。

また、今あるアジサイを株分けで増やすのにも、植え替えはちょうど良いです。苗から育てるよりも早く分けることができますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

梅雨のおうち時間に!切花の「紫陽花(あじさい)」を長く楽しむ秘訣

6月の事務局イチオシ植物「あじさい」。

現在フォトコンテストでは「梅雨を楽しむ♪あじさいフォトコンテスト2023」を開催中です!今回は紫陽花を切花で楽しみたいという方必見!紫陽花のお花をおうちの中でも長く楽しむ秘訣と、その手順をお伝えします。

1.茎を広く斜めに水切りする

茎をなるべく斜めに水切りします。切り口の断面を広くすることで、水の通る道管の入口が増え、茎から紫陽花の花まで水が届きやすくなります。水の中で切るのは、茎の中に空気が入るのを防ぐためです。

2.茎の中のワタをとる

紫陽花の茎には”ワタ”と呼ばれる白い繊維が詰まっています。ワタには道管が通っておらず、水の吸い上げを妨げるため、ハサミの先や爪楊枝などで取り除きます。その後はしばらく水に入れて休ませましょう。
※切花の場合はすでにこの1、2、の処理がなされた状態で売られていることが多いです。

3.必要のない葉っぱは切る

紫陽花は花が大きいため普通の切花よりも水切れしやすい特徴があります。葉っぱから水が蒸発してしまうと、茎からたくさんの水を吸わなければなりません。水を吸うことに労力を使うと早く萎えてしまう原因にもなるため、必要のない葉っぱは全て切りましょう。

4.毎日花瓶の水をとりかえる

水が汚れて雑菌が増えてしまうと、枯れる原因のひとつになります。なるべく水は毎日とりかえて、清潔な水の状態を保つようにしましょう。

5.茎の水切りとワタをとる処理を繰り返す

水をとりかえるタイミングなどで再び茎の水切りを行い、切り口を新しくします。少し面倒かもしれませんが、1、2、の処理を繰り返すことで水の吸い上げを良くすることができますよ。切花を購入された場合も、この処理を行うことで花が長持ちします。

 

さらに長く楽しむために…

6.最後は房の部分から短くカット

茎が萎えてきたら、紫陽花の房の部分から大胆に短くカットしてみましょう。花へたっぷりと水を届けることができるので、花を最後まで長く楽しむことができます。房の部分にはワタがないので、水切り後はそのまま飾ってOKです。

水盤に紫陽花を浮かべたアレンジ

房からカットした紫陽花のお花を水盤に浮かべて鑑賞するのも良いですね。

雨が続きなかなか外出ができないという梅雨シーズンにも、おうちの中で紫陽花を飾って楽しみましょう♪

 

あじさいフォトコンテスト2023開催中!

募集期間:6月2日(金)〜8月10日(木)

GreenSnapでは現在、梅雨を楽しむ♪あじさいフォトコンテスト2023を開催中です!

ご自身で育てられた渾身の『あじさい』や、街で見つけた色とりどりの『あじさい』。おうちの中の『あじさい』アレンジメントなど、梅雨を彩る『あじさい』の花のある風景をご応募ください。

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紫陽花の剪定時期はいつ?根元から切る強剪定で気をつけることは?

アジサイ 剪定

紫陽花は樹高2〜3mほどまでに成長する低木ですが、剪定は必ずしも必要というわけではありません。ただし、毎年美しい花を楽しむためには、紫陽花の性質を考えながら、地植え・鉢植えともに、剪定をすることをおすすめします。

今回は、花を毎年美しく咲かせるための、紫陽花の剪定方法や適した時期をご紹介します。

紫陽花を剪定する目的は?

樹高を保つため

紫陽花は品種によっては樹高2〜3mほどまで伸びていく、とても生命力の高い落葉低木です。

また、枝先にのみ花をつける性質があるので、剪定をしないまま花期を迎えると、高い位置にのみ花がつき、鑑賞しづらくなってしまいます。剪定をして、コンパクトに樹形をとどめ、鑑賞しやすい紫陽花にする必要があります。

翌年もきれいな花を咲かせるため

紫陽花は、花が終わってもなかなか散らない性質をもっています。いつまでも終わった花がついていると、株全体の風通しが悪くなり、翌年の花を咲かせる体力もなくなってしまうので、花が終わったら剪定をして、落としてあげる必要があります。

紫陽花の剪定時期はいつ?

紫陽花の剪定の時期は、花が終わったあと〜7月下旬頃です。樹形が乱れていたら、11〜3月の休眠期に不要な枝を剪定することもできます。

とくに、紫陽花の花芽は夏の終わりから秋にかけて形成されるので、なるべく早めに花後に剪定することが大切です。剪定が遅くなると誤って花芽を切ってしまう可能性もあるので気をつけましょう。

紫陽花の剪定の仕方

  1. 花が終わりかけの紫陽花

    花が終わりかけの紫陽花

    紫陽花の剪定は、花が咲き終わるタイミングを見計らっておこないます。

    なお、私たちが紫陽花の花と思って鑑賞しているのは、花びらではなく萼(がく)の部分であり、「装飾花」と呼ばれるものです。「真花(しんか)」と呼ばれる本当の花は、装飾花の中央にある粒のようなごく小さな部分のみになります。

    紫陽花の花が終わったサインは、この真花が開いた頃ですが、早めに剪定してドライフラワーにしたり花瓶に飾ることもできるので、装飾花が色褪せてきたら剪定しましょう。

  2. 花がついている茎を切る

    紫陽花 剪定 花がついている茎

    紫陽花の花後剪定で切るのは、その年に花がついた枝だけです。

    そもそも紫陽花は、その年に生えた新しい枝には翌年花をつけず、そのさらに翌年に花を咲かせるといった、2年生の枝にのみ花を咲かせる性質があるのです。

    つまり、その年に花が咲かなかった枝には翌年花がつく可能性が高いので、剪定はしません。

  3. 花から2〜3節目の上で剪定

    花から2〜3節目の上で剪定

    紫陽花の花後剪定で切る枝の位置は、花から2〜3節下にある、葉の付け根にはえる芽の2cmほど上です。

    紫陽花は花のすぐ下の節には花芽がつかず、2〜3つ下の葉の付け根にできます。4〜5節下になると花芽がつくか不安定になるので、確実に来年も花を咲かせたい場合は2〜3節下の花芽上で剪定しましょう。

  4. わき芽が伸びていく

    紫陽花 剪定 わき芽が伸びていく

    2節目か3節目かで迷ったときは、葉の付け根を確認してみるといいです。よく見てみるとぷっくりふくらんでいたり、すでに芽が出ているので、ふくらみや芽があるほうを選んで剪定しましょう。

    剪定したあとはこの芽がどんどんと伸びて、翌々年に花がつきます。

  5. 冬に不要な枝を整理する

    紫陽花 剪定 冬に不要な枝を整理する

    冬の休眠期になったら、細い枝や、混み合った交差枝、地面から細く生え上がってきたひこばえなどを、根元から切り落とすようにしてください。

    冬の剪定は花後剪定ほど必要不可欠なわけではなく、花芽を誤って切ってしまう可能性もあるので、初心者は枯れ枝を取り除くくらいでいいでしょう。必要に応じておこなうようにしてください。


紫陽花の樹高を低くしたいときは、根元を切る強剪定!

紫陽花 地植え 剪定 根元から切る

あまり樹高を高くしたくないという場合は、花後に思い切って根元から深く切り戻す、強剪定をします。全ての枝を1/3〜1/2ほど切っていきましょう。

このとき花芽も切ってしまうと、翌年以降に花がつかなくなってしまいます。花芽を落とさないように注意しながら、全ての枝を根元からバッサリ剪定しましょう。

紫陽花の剪定をしたあとはどうする?

剪定した枝で挿し木をしてみよう!

紫陽花 挿し木

紫陽花の花後の剪定で切り落とした枝は、挿し木で増やすこともできます。挿し木用の土や水栽培で発根させてから植えるとぐんぐん伸びます。

ただし、生育は不安定なので、翌年に開花する可能性は低いです。再来年の開花を楽しみに、気長に育ててみてください。

鉢植え紫陽花は剪定後に植え替えしよう!

鉢植えの紫陽花は、花後の剪定と一緒に植え替えをしましょう。また、休眠中も植え替えができるので、剪定と植え替えは同時と覚えておくといいです。紫陽花は成長が早いので、年1回の植え替えが目安です。

紫陽花に適した剪定時期を見逃すな!

紫陽花は、しっかりと剪定のタイミングを逃さずにお手入れすることで、長年にわたって美しい花を楽しむことができますよ。強く切っても、切り口から青い芽を生やしてくれるので、思いっきり剪定していきましょう。早めに切り取って切り花でも楽しめますよ。

皆さんも紫陽花の剪定をマスターして、来年も美しい花をお楽しみください。

紫陽花の種類一覧|希少品種や珍しい変わり種の名前を画像で解説

アジサイ 花手水

5〜7月の梅雨の季節に、雨に濡れてしっとりと鮮やかにたたずむアジサイ)。日本の梅雨の風物詩として古くから愛されています。今回は、そんな紫陽花の珍しい希少品種(原種)などのほか、豊明花き市場おすすめの2023年注目の品種や、豊明花き市場の持つ実際の出荷データをもとにした人気の園芸品種ランキングTOP5についてもご紹介します。

紫陽花の種類はどれくらい?

紫陽花の種類は、現在では2000種類以上の品種が存在しているといわれています。世界中で品種改良がおこなわれ、毎年新品種が誕生しているため、その数はどんどん増え続けています。

花の形、萼の色や枚数などに趣向を凝らした、バラエティ豊かな園芸品種がたくさんあるので、ぜひお気に入りを見つけてみてください。

紫陽花の種類は3タイプ

紫陽花の種類は、大きく分けると「ホンアジサイ(てまり咲)」「ガクアジサイ」「西洋アジサイ(品種改良)」の3つのタイプに分けられます。

ホンアジサイ

ホンアジサイ

「アジサイ」というと、一般的にはホンアジサイを指すことが多いです。手まりのように丸く、ボリュームのあるシェイプが特徴的で、ヨーロッパで改良された園芸品種のセイヨウアジサイと区別するために「ホンアジサイ」と名付けられました。

日本の公園や施設の植栽で植えられているアジサイの多くは、このホンアジサイです。ホンアジサイは、太陽の陽を浴びすぎると葉がやけてしまうため、窓辺に飾る際は注意して管理しましょう。

ガクアジサイ

ガクアジサイ

ホンアジサイと並んでアジサイの代表種とされるのがガクアジサイです。ガクアジサイは雄しべと雌しべを持つ両性花で、花の中心に蕾のような花が集合しており、その外側にはガク(葉っぱが変化した花を守る部分)が大きな花びらのようについています。

その姿が額縁のように見えることから「ガクアジサイ」と呼ばれるようになりました。このガクアジサイだけでも70種類以上あるといわれています。

西洋アジサイ

紫陽花 万華鏡

西洋アジサイは、もともと日本で栽培されていたホンアジサイが西洋へ渡り、品種改良されたのちに日本へ戻ってきた品種です。

通称、「ハイドランジア」とも呼ばれています。ハイドランジアはフランス産ですが、もとは日本のモモイロアジサイを品種改良してつくられたもの。現在、鉢植えで売られている西洋アジサイは、このハイドランジアがほとんどです。そのほか、アジサイ・アナベルなども有名です。

有名な紫陽花の種類一覧

アナベル

アナベル

白いアジサイとして知られるアナベルは、北アメリカで品種改良されました。淡い緑色から純白に染まり上がる姿が人気です。

アナベルは小分けせずに、そのまま飾ってインテリアとして楽しむのがおすすめです。大きめのピッチャーに入れて飾ると、バランスよくいけることができます。

2日にいちどのペースで器の中の水をきれいな水に入れ替えましょう。その際は、アナベルの茎もていねいに洗い、ヌメリを取ることで、バクテリアの発生をぐっと抑えることができます。

おたふくアジサイ

おたふく紫陽花

おたふくアジサイは江戸時代ごろに生まれた園芸品種で、お皿のように丸くくるんと縁ができた花びらが特徴のアジサイです。

別名をウズアジサイともいい、可愛らしい丸みのあるフォルムが人気です。

ティンカーベル

ティンカーベルは、ガクアジサイが改良されてできた品種で、淡いピンク〜紫の色の花を咲かせます。花の中心部には両性花が咲き、その周りに八重咲きの装飾花が咲くため、見た目のボリュームがあり、華やかさは抜群です。

ティンカーベルは耐寒性に優れているため、寒い地域の栽培にも向いています。強い品種であるので、そのままお庭などで観賞用として育てておくのがおすすめです。

コットンキャンディ

紫陽花コットンキャンディ

コットンキャンディは、名前の通りふわふわの綿あめをイメージしてつくられたような、薄くて淡いピンク色の見た目をしたアジサイです。咲き始めから満開、その後と、花びらの色が変化するのが特徴です。結婚式のブーケや誕生祝いなどの贈り物としてもおすすめです。

淡い色味がかわいらしいコットンキャンディは、氷の中に封じ込めて花氷として楽しむことができます。もちろんこれは鑑賞用ですので、口に入れないように注意が必要ですが、来客の際のちょっとしたおもてなしや、キャンドルの火を見ながらの読書タイムのお供にもピッタリです。

紫式部

紫式部はガクアジサイの仲間で、紫に白い覆輪が入るのが特徴です。くっきりとしたコントラストが楽しめるアジサイとして、とても人気が高い園芸品種です。

葉色が比較的濃いので、雅な色合いの花を引き立ててくれます。

墨田の花火

墨田の花火はガクアジサイの園芸品種で、淡い水色が涼しげなアジサイです。八重咲きの装飾花が、まさに花火散るようにぴょんぴょんと飛び出して咲くのが特徴。

また、直射日光にも比較的強いので、秋色アジサイと呼ばれるグラデーションを作りやすいのも人気の理由のひとつです。

珍しい紫陽花の種類!希少品種は?

ヤマアジサイ

ヤマアジサイ

ヤマアジサイとは、日本の山地に自生し、枝が細く光沢のない葉、小さい花の塊がたくさんできるのが特徴の原種アジサイです。地方性が高く、このヤマアジサイからどんどんとその地域特有の進化を経たアジサイが生まれています。

山地が中心なので、都心部ではなかなか見かけない希少品種です。

カシワバアジサイ

カシワバアジサイ

カシワバアジサイ(柏葉アジサイ)は北アメリカ原産のアジサイで、柏に似た葉をつけるアジサイです。カシワバアジサイの花は、ほかの種類のアジサイと違って、立体的に花を密集して咲かせるという珍しさがあります。その花穂は大きいもので、40cmを超えることもあります。

品種改良がすすんだものと違って、豪快な見た目をしているだけでなく、株自体が丈夫なものも多いので、栽培にもおすすめの種類です。

コアジサイ

コアジサイはその名の通り、通常のアジサイよりも小さな、日本原産の種類になります。主に東日本側にしか自生していないとされているため、こちらも珍しいアジサイといえます。

その特徴はなんといっても、花の小ささにあります。3〜4mm程度の花を密集して咲かせ、手毬のような形をしています。また、雄しべが飛び出しているのも特徴的です。

ツルアジサイ

珍しいアジサイといえば、つる性を持つツルアジサイです。日本に自生するものだと、約20mもの長さに成長するものもあります。おうちの庭で育てる場合は、剪定が必ずといっていいほど必要となる種類です。

ツルアジサイの花はガクアジサイと似ていて、3mm程度の小さな花を密集して咲かせる花穂のほか、その周りに大きめの装飾かがいくつか同時に咲きます。

タマアジサイ

タマアジサイはガクアジサイと似た姿をしているアジサイです。ただし、タマアジサイは蕾が玉のような珍しい形をしているという特徴があります。また装飾花の大きさも、ガクアジサイよりも小さめで、2cm程度となっています。

タマアジサイは生命力が強く、湿気のあるところでも育ってくれるため、初心者の方へもおすすめの種類といえます。

ノリウツギ(ピラミッドアジサイ)

ノリウツギ ピラミッドアジサイ

ノリウツギはピラミッドアジサイとも呼ばれ、その名の通り、花序がピラミッドのように円錐型につくのが特徴の、アジサイの原種のひとつです。

このノリウツギを親株に、より円錐型に花がつくように品種改良された園芸品種がたくさんあります。

人気の紫陽花の種類!流通量の多い園芸品種5選

日本最大の花き市場である豊明花き市場が持つアジサイの出荷データを元に、2022年に流通量の多かった人気の上位5品種をご紹介します。

コンペイトウ

コンペイトウはガクアジサイの園芸品種で、装飾花の花弁の外側が白くフチどられるのが特徴です。八重咲きで、花弁のグラデーションがかわいらしく、お菓子の金平糖のように見えます。

ダンスパーティー

ダンスパーティーは、ガクアジサイの中でも常に人気上位にある品種です。細弁で八重咲きの装飾花はその数も多く、とても華やかな印象を与えます。庭植えにも向いています。

ひな祭り

ひな祭りの装飾花は、白ベースでフチがカラフルに彩られるのが特徴です。星形で八重咲きであり、見た目のかわいさは抜群です。

いろは

いろはは前述でも紹介されている、大きめの星形の花が特徴的な、長野県オリジナルの八重咲き品種です。ひな祭りよりも、花弁が細長くとがっています。

スターリットスカイ

スターリットスカイもガクアジサイの園芸品種です。花弁は少なく一重咲きですが、大きくて厚みがあり、さらに花弁のフチが波打っているため、存在感は十分にあります。

紫陽花の品種をご紹介

次に、豊明花き市場の青木さんが選んだ、2023年注目の3品種をご紹介します(※おすすめの品種は、毎年変わります)。

ハイドランジア・サーファー

ハイドランジア・サーファー

「ハイドランジア・サーファー」シリーズは、ウェーブのかかったガク片が美しいボール状になるのが特徴です。厚みのある丈夫な花を楽しむことができます。

開花にも均一性があり、開花後の花持ちがとても良いため、見応えも充分◎。花が終わったあとは秋色アジサイとしても楽しむことができます。

色は白(ホワイトウェイブス)のほか、紫(シーサイドブルー)、ピンク(シーサイドピンク)の3種類があります。

豊明花き市場 青木さん

「ハイドランジア・サーファー」はオランダ・コルスター社さんの育成品種です。軸のしっかりした丈夫なアジサイを育種することをコンセプトに生まれたため、園芸初心者の方にもとてもおすすめです。

ガクアジサイ・いろは

ガクアジサイ・いろは

「いろは」は、大きめの星形の花が特徴的な、長野県オリジナルの八重咲き品種です。ふわっと広がるように咲くため、株全体が隙間なく花で埋め尽くされているように見えます。

咲き始めの頃は、花のフチが最も色が濃くなるため、細いラインが入っているように見えるのも特徴で、花の内側へいくにつれて色は薄くなります。その後、徐々に色づきが進むと、フチが目立たないほど、全体の花色が濃く変化していきます。

また、夏の間直射日光の当たらない涼しい場所で管理すると、秋まで花を楽しむこともできます。花色は、鮮やかな濃いピンクのレッドと濃い青紫のブルーの2種類があります。

ガクアジサイ・星てまり

ガクアジサイ・星てまり

「星てまり」も同じく長野県オリジナルの八重咲き品種で、小さめの星形の花がブーケのようにふわっと丸みを帯びて咲くのが特徴です。

花数も多いため、花房のサイズも大きく、ボリューム感があります。とはいえ、花と花の間に適度な隙間があるため、前述の「いろは」よりもやさしい印象を与えます。

また、花の咲き始めは淡い緑色ですが、徐々に鮮やかな色に染まっていく、花色の美しい変化を楽しむこともできます。花色は、上品な淡いピンクとブルーの2種類があります。

豊明花き市場 青木さん

「いろは」と「星てまり」の育種元は千葉県の大栄花園さん、生産元は長野アジサイ研究会さんです。

近年は猛暑の影響などにより、千葉県などの平地でのアジサイの生産が難しくなっているため、アジサイの生産に適した環境をもつ長野県でつくられることとなりました。

長野の高冷地では、今も日中の寒暖差があるため、木がしっかりと育ち、さらに紫外線が強いため、花色が濃くなるといわれています。

「いろは」は濃いピンク色が代表色で、鉢花として楽しんだあとは、酸性の土に植え替えて紫がかった色に変化するのを楽しむのがおすすめです。

一方の「星てまり」は、青の発色が特にきれいです。青色の鉢花を楽しんだあとも、酸性の土に植え替えることで、きれいな青色を保つことができますよ。

※いずれの品種も、出荷時期は4月下旬~5月上旬頃となります。

紫陽花の種類は豊富

雨の音を聞きながら紫陽花を眺めていると、気持ちが穏やかになります。梅雨のジトジトした季節は憂鬱な気分になってしまうこともあるかもしれませんが、そんな時は雨の降る町中を歩いてみると、意外な場所にアジサイを見つけることができるかもしれません。

また、紫陽花には「アナベル」や「コットンキャンディー」などの可愛い名前が多く、名前を見ているだけでも笑顔になれそうです。紫陽花は、毎年のように新種が生まれるので、フラワーショップなどをこまめにチェックしてみると面白いかもしれませんね。

アジサイの病気|炭疽病などの葉や枝にでる症状、原因や対策は?

アジサイ 秋色

紫色やピンク色、そして白色など花色が美しいアジサイは、梅雨の風物詩として知られていますね。街中や公園などでは元気に咲くアジサイを見かけることが多いと思いますが、他の植物と同じように病気にかかることもあります。病気の種類によって対処法もさまざまなので、正しく対処することでアジサイを病気から守りましょう。

ここでは、アジサが病気になる原因や病気の種類、そしてその対策などについて詳しく解説していきます!

アジサイ(紫陽花)が病気になる原因は?

アジサイ 紫の紫陽花

梅雨の時期に見頃を迎えるアジサイは丈夫な植物ですが、育てる環境や条件などによって病気にかかることもあります。

アジサイは日当たりと風通しのよい場所で元気に育ちますが、風通しが悪くなると病気にかかる可能性も高いです。株が蒸れることで病気にかかりやすくなり、株元に雨が当たることで病気に感染することもあります。

アジサイがかかりやすい病気はいくつもありますが、対策すれば予防できることも多いです。病気にかからないためにも、アジサイを育てる際は予防策を知って実践することをおすすめします。

それでは、アジサイがかかりやすい病気とその対策について詳しく紹介していきます!

アジサイ(紫陽花)の病気

うどんこ病

葉の表面にうどん粉をまぶしたような白い斑点ができる病気で、カビが原因で感染します。葉が白い斑点で覆われると光合成ができなくなり、アジサイの生長にも影響を及ぼします。

特に、アジサイの場合は白色のカビが現れたあと黒く変化し、感染が拡大していきます。感染した場合は、症状が発生した葉を取り除いて、薬剤を散布してください。その他、重曹やお酢を水で希釈したスプレーも効果が期待できます。

葉化(ようか)病

葉化病とは、アジサイのガクの部分が緑色に変化して葉化する病気です。ファイトプラズマという細菌が原因で感染することから、「ファイトプラズマ病」とも呼ばれています。葉化病が虫が媒介することで感染する可能性が高く、現在葉化病の治療法はありません。

アジサイのガクが色付かないようであれば、葉化病にかかってないか様子を見てみましょう。感染した場合は株ごと取り除いて、すべて焼却してください。

炭疽(たんそ)病

炭疽病もカビが原因で感染し、炭疽病にかかると枝や葉の部分に黒色の斑点が現れます。その後その中心が灰色に変化していき、やがて株全体へと感染が広がっていきます。

はじめは表面に症状が現れますが、しだいに内側に侵入してアジサイ全体の養分などを奪ってしまうため、感染した箇所を見つけ次第すぐに取り除きましょう。

感染したあとも、再発を予防するために薬剤を散布してください。炭疽病は雨や風によって感染するため、雨よけして雨風に当たらないように育てるとよいです。

斑点病

葉の表面に大小白色の斑点が現れ、斑点の周りがしだいに赤褐色に変化していく病気です。高温多湿の環境で発生しやすいため、雨が降ると細菌が運ばれやすくなります。

日頃から風通しのよい環境で管理することが大切ですが、アジサイが斑点病にかかった際は発病した葉がついている枝を切り落としましょう。予防策として、土の表面にマルチングを施すとよいです。

褐斑(かっぱん)病

斑点病と同様で、症状として葉の表面に褐色の斑点が現れます。病気が進行すると、感染した葉はどんどん縮んでいきます。特に、アジサイの樹形が弱くなることでかかりやすくなるため、定期的に剪定して株全体の風通しをよくしておくことが大切です。

斑点病にかかった場合はその部分を切り落とし、対策として株元に薬剤を散布しましょう。

アジサイ(紫陽花)の病気予防には木酢液は効果的?

ここまで病気とその対策についてそれぞれ紹介してきましたが、アジサイに木酢液を使うことで病気の予防にもなります。木酢液とは炭を焼いたときに発生する煙を冷却して液体にしたもので、土の表面に木酢液を散布すると土中の微生物が活性化されます。

また、アジサイの葉の表面に薄めた木酢液を散布すると、生育をよくする効果があります。その他、害虫の予防効果も期待できるので、細菌を媒介する害虫を寄せ付けないことで病気にかかる可能性が低くなるでしょう。

アジサイ(紫陽花)の病気は早めの対処が大事!

今回は、アジサイがかかりやすい病気やその対策などを中心に紹介してきました。アジサイは比較的丈夫な植物ですが、ここで紹介したような病気にかかることもあるので、あらかじめ対策しておくとよいです。

病気にかかるとどんどん拡大していくため、早めに対処することでそれ以上の感染を防ぐことができます。

アジサイの病気を見つけたら迅速に対処し、元気に育てましょう!

アジサイに適した肥料|与える時期は?青やピンクの花色を保つには?

紫陽花 ガクアジサイ

梅雨の風物詩といえばアジサイですが、色鮮やかな美しい色の花を咲かせてほしいなら、肥料を正しく与えることが大切です。

このページでは、アジサイの肥料について解説しています。肥料にはどんな種類のものがいいのか、与えるタイミング、与え方など記載しましたので、参考にしてみてください。

アジサイ(紫陽花)に肥料は必要?

紫陽花 ガクアジサイ

アジサイはたくさんの肥料を必要とする植物ではありませんが、それでもまったく肥料を与えずに育てると、年々花数が減ってきたり、夏越しや冬越しできずに枯れてしまうこともあります。

また、アジサイの花色は土壌酸度によって変化することはよく知られていますが、じつは肥料によっても多少変化が起きます。

つまり、アジサイにとって肥料は、栄養補給だけではなく、鮮やかな花色を保ち続けるためにも必要なのです。

アジサイ(紫陽花)に肥料を与える時期はいつ?

アジサイに肥料を与える時期は、地植えなら年2回、鉢植えなら年3回、下記の時期に与えます。

地植え ①開花から1ヶ月後(お礼肥) ②12〜1月(寒肥)
鉢植え ①新芽が出る前3〜5月(追肥) ②花後すぐ〜9月(お礼肥) ③12〜1月(寒肥)

お礼肥とは、開花で消耗したエネルギーを補給する役割があり、寒肥には春からの成長にむけてエネルギーを補給する役割があります。

アジサイ(紫陽花)におすすめの肥料の種類は?

紫陽花 花後

アジサイへ与える肥料は、「固形油かす肥料」か「緩効性化成肥料」を使うのが基本ですが、さらに「液肥(液体肥料)」を用意しておくのもおすすめです。

寒肥は肥料効果がゆっくり長く続く緩効性の肥料を。お礼肥(鉢植えの場合追肥にも)に効果がすぐにでる速効性の液肥を使うと、よりアジサイが元気に育ちます。

とくに鉢植えでアジサイを育てる場合は、肥料成分が水で流れ出やすいので、コントロールしやすい液肥を使うといいです。

アジサイ肥料のN・P・Kについて

なお、肥料は下記のような栄養素で構成されています。

  • 窒素(N)葉や茎の成長を助ける栄養=葉肥
  • リン酸(P)花や実つきをよくする栄養=花肥
  • カリ(K)根や植物全体の成長を助ける栄養=根肥

市販の肥料にはNPKの割合が表示されていますが、アジサイの肥料はN:4・P:6・K:2、もしくはN:7・P:14・K:8といった、リン酸が多めの山型とよばれる配合タイプの肥料を使うといいです。

赤・ピンクや青・紫の花色を保ちたいなら、専用の肥料がおすすめ!

市販には青・赤それぞれでアジサイ専用の肥料があるので、花色にこだわりたい方はそちらを用意しておきましょう。

とくにピンクや赤いアジサイを育てたいときは、一般的な肥料だと土壌を酸性にしてしまい、色が紫がかっていってしまうので、「赤アジサイ用肥料(アルカリ肥料)」を用意しておくと安心です。

アジサイ(紫陽花)の肥料の正しい与え方

アジサイ 肥料 冬 寒肥

アジサイに肥料を与えるときは、固形の油かす肥料や緩効性肥料を、製品規定量よりやや少なめにとって、株元にまきましょう。地植えなら浅めに耕して土に混ぜてやるといいです。

液肥を使うときは、ストレートタイプと濃縮タイプがあるので注意してください。

濃縮タイプの場合は、水で希釈して使います。また、肥料を与える時期のうち、10日に1回、水やりの代わりに与えましょう。(鉢植えの場合3〜5月、花後〜9月のうち10日に1回が目安)

なお、鉢植えのアジサイは1〜2年に1回、花後に植え替えをしますが、植え替えをする場合は、緩効性肥料を根が触れない程度の深さにまいてから植えます。液肥は与えずに様子をみましょう。

アジサイ(紫陽花)に肥料を与えて元気に育てよう

アジサイは青やピンクなど美しい色が人気ですが、栄養が不足すると色の鮮やかさが落ちてしまいます。来期も綺麗な花を咲かせてもらうためには、肥料が欠かせません。適切な時期にアジサイに肥料を与えてくださいね。

また、肥料と合わせて土質にも気を配ると、花の色を調整することもできるようになるので、ぜひ試してみてくださいね。

アジサイに適した土|青やピンク色に調整する方法は?土壌をアルカリ性にするには?

紫陽花 ホンアジサイ

赤や青色といった花色のあるアジサイですが、実は土が酸性かアルカリ性かによって、その花の色が変わるといわれています。つまり、アジサイを育てる上で、土づくりはとても重要な作業になるのです。ここでは、そんなアジサイの土の作り方について、詳しくご紹介していきます。

紫陽花(アジサイ)の栽培に適した土とは?

アジサイ 紫陽花 地植え

アジサイに適した土は、水はけと保水性のバランスがよく、通気性のいい土です。

鉢植えでアジサイを育てるなら、庭木・ガーデニング用の培養土か、アジサイ専用の培養土が便利です。地植えでアジサイを育てるなら、植える2週間ほど前から土づくりをしておくといいですよ。

どの場合も、古い土や水はけの悪い土に植えてしまうと、病気にかかったり根腐れを起こしてしまうので、注意しましょう。

紫陽花(アジサイ)は土壌酸度で色が変わる?!

じつはアジサイの花色は、土壌酸度によって赤〜紫〜青に変わります。同じ品種を育てていても、土壌酸度が変われば花色は変わるのです。

酸性:土壌酸度pH5.0〜6.5
中性:土壌酸度pH6.0〜6.5
ピンク〜赤 アルカリ性:土壌酸度pH6.5〜8.0

ちなみに日本の土壌のほとんどは酸性雨によって若干酸性に傾いています。公園などのアジサイに青や紫が多いのはそのせいで、ピンクや赤みの強いアジサイは土壌酸度を調整しないと発色しません。

また、アナベルなどの白い西洋アジサイは、もともと色素を含んでいないため、土壌酸度によって色が変わることはありません。

紫陽花(アジサイ)の土づくり

アジサイを育てるうえで、土質はとても重要です。この土質を調整することで、アジサイの花色を青や赤・ピンク色に調整することができるとされています。

このとき、 地植えの場合は庭土のもとの土壌酸度から調整していく必要があるので、土壌酸度計や酸度測定液を用意しておくと便利です。

青アジサイにする土の配合

紫陽花の土 青い配合

青いアジサイを育てたいなら、土を酸性に傾けます。土を酸性にするには、酸性の性質をもつ鹿沼土やピートモスを上手に使いましょう。

鉢植えの場合は、市販の青いアジサイ用の培養土を使うか、下記の配合で土づくりをします。

  • 赤玉土小粒3:鹿沼土小粒3:ピートモス4+緩効性肥料
  • 草花葉培養土5:鹿沼土2:ピートモス3+規定量の半分の緩効性肥料

地植えの場合は、もとから多くの土壌が酸性に傾いているので、ほどんと調整不要ですが、より青いアジサイを作りたい場合は、庭土1㎡(深さ30cm)あたりピートモス2kgを混ぜてください。

紫アジサイにする土の配合

紫のアジサイを育てたいなら、土を中性に調整します。土を中性にするには、酸性の性質をもつ苦土石灰を適量使います。

鉢植えの場合は、市販の草花・野菜用培養土(pH6.0前後)のものを使うか、下記の配合で土づくりをします。

  • 赤玉土小粒6:腐葉土3:バーミキュライト1+苦土石灰を土1kgにつき2g+緩効性肥料
  • 赤玉土小粒3:鹿沼土小粒3:腐葉土4+緩効性肥料

地植えの場合は、植える2週間前に、庭土1㎡(深さ30cm)あたり苦土石灰を150gをよく混ぜ、その1週間後に堆肥2kgと緩効性化成肥料を混ぜて、さらに1週間おいてから使います。

ピンク〜赤アジサイにする土の配合

紫陽花の土 赤い配合

ピンクや赤のアジサイを育てたいなら、土をアルカリ性に傾けます。土をアルカリ性にするには、苦土石灰を多めに使います。元肥につかう肥料は、赤いアジサイ用の市販のものを使いましょう。

鉢植えの場合は、市販の赤いアジサイ用の培養土のものを使うか、下記の配合で土づくりをします。

  • 赤玉土小粒6:腐葉土3:バーミキュライト1+苦土石灰を土1kgにつき5g+赤いアジサイ用肥料
  • 草花葉培養土+苦土石灰を土1kgにつき5g

地植えの場合は、植える2週間前に、庭土1㎡(深さ30cm)あたり苦土石灰を300gをよく混ぜ、その1週間後に堆肥2kgと赤いアジサイ用肥料を混ぜて、さらに1週間おいてから使います。

紫陽花(アジサイ)の土づくりの注意点

アジサイは土壌酸度で花色を変えられる楽しみがありますが、他の草花や野菜の多くは、弱酸性〜中性の土壌を好みます。

そのため、とくに地植えの場合は、真っ青なアジサイをつくりたいから、真っ赤なアジサイをつくりたいからといって、酸性やアルカリ性の土壌に傾けすぎると、他の植物が育たなくなるので注意しましょう。

日本の街中でよくみるアジサイに紫色が多いのは、雨のせいで土壌が弱酸性〜中性になりやすいだけでなく、他の植物との共生も理由にあるのです。

紫陽花(アジサイ)を育てるのに最適な土をつくろう

紫陽花 青いアジサイ

土壌によってアジサイの花色が変わるというのは有名な話で、ご存じする方もいらっしゃるかと思います。そのままアジサイを土に植えると、希望通りのアジサイのカラーいならないことがありますので、ぜひ育てたい色になるようアジサイに適した土をお選びください。

アジサイの育て方|水やり頻度は?鉢植え・地植えで違いはある?

紫陽花 アジサイ

アジサイ(紫陽花)は梅雨の季節でも楽しめるお花で、最近では新しい品種も続々と登場しています。土質によって花色が変わるため、一見育て方が難しそうに感じますがそんなことはなく、初心者にもおすすめのお花です。今回は、そんなアジサイの育て方を詳しくご紹介します。

アジサイ(紫陽花)を育てる場所

紫陽花 ガクアジサイ

アジサイを栽培するときは、風通しがいい場所を選びます。また空気が乾燥しやすいところも避けたほうがいいでしょう。

鉢植えで育てる場合は、軒下が適しています。

アジサイを地植えで育てている場合は、寒風や霜に当てないようしましょう。比較的寒さに強い植物ですが、寒風や霜は株が傷む原因につながります。ただし、アジサイには適度な低温を経験させることも、新しい芽を出すためにも必要となります。

また、本来アジサイは日光を好むので、日向~半日陰のところで管理しましょう。あまりにも日光が足りないと、花つきに影響が出るので注意してください。

日光が好き、と書きましたが、夏場の直射日光は強すぎておすすめしません。また西日も強く、当たると葉焼けすることがあります。地植えする際は、朝日から西日までの日当たりを確認するといいでしょう。

アジサイ(紫陽花)を育てる土

アジサイの用土作りのコツは「水はけ」「水持ち」「酸性度」です。水はけがよく、水持ちのいい用土がベストです。

アジサイはもともと水を好む植物なので、保水性は大切ですが、常にジメッとしすぎる用土は好ましくありません。保水性のみならず、排水性も意識するのが重要です。

また、種類品種にもよりますが、アジサイを育てる土の酸性度(pH)は、アジサイの花色に影響を及ぼします。つまり、土壌が酸性かアルカリ性かによって、花色が赤・ピンクになるか青になるかが変わるのです。

この度合いの単位を「pH」と呼びます。中性を示す値は7.0で、検査して出た数値がこれよりも小さいと、土質は酸性の状態へ変化します。反対に、7.0よりも大きい数値だとアルカリ性ということになります。

ただし、一度土質をアルカリ性に整えても、雨が降ると、土が酸性に変化することがあるのでご注意ください。

アジサイ(紫陽花)の肥料・追肥

紫陽花 アジサイ

アジサイへの肥料やりは、休眠期の冬(鉢植えのみ)と花が咲いたあとに与えてください。冬は緩効性肥料を与え、春の生育をサポートします。

そのほかはすぐに液体肥料を与えるのが効果的です。花の色それぞれの専用肥料もあるので、そういったものを活用するのもいいでしょう。

アジサイ(紫陽花)の水やり

アジサイの水やりは週に1回のペースで、土の表面が乾いてから与えます。土壌が乾燥すると生長が悪くなるので、乾燥させないよう注意してください。たくさん水を与えても、受け皿に水は溜めておかないようにしましょう。

土が乾きやすい夏は、朝・夕方の2回行っても構いません。反対に、冬は土が乾かないように注意しながら、水やりの回数を少なくします。また、冬は夕方や夜だと水が冷えすぎてしまうので、気温が高い午前中に水やりをしましょう。

アジサイ(紫陽花)の種まき・植え付け

アジサイは種まきから育てることも可能です。種まきの時期は11〜3月頃です。

ただし、アジサイの種まきをしてから花が咲くには、3~4年ほどかかります。

なお、種はアジサイから採取もできるので、興味がある人はぜひ挑戦してみてください。

必要なもの

  • 種まき用の土(市販の種まき用培養土か、小粒の赤玉土)
  • 育苗用トレー

手順

  1. 育苗用のトレーに市販の種まき用培養土(もしくは、小粒の赤玉土)を入れる
  2. 1に水をかけて湿らせる
  3. 種をまく(種に土はかけないこと)
  4. 底面給水で水やりする
  5. 4枚程度、本葉が出てきたら密集している苗を回収し、別の鉢やトレーへ植える(植え付けるときは隣の苗と2~3cmほど空けること)

種の採取方法

育てているアジサイから種を採取する場合は、11月頃に行います。種は花のあとにできる熟した果実から取ることが可能です。

加えて、種を取るなら剪定はしないでおくこと。また種はとても小さく細かいので、採取する際はこぼれても大丈夫なように、袋などを用意することをおすすめします。

アジサイ(紫陽花)の植え替え

アジサイの植え替え時期は、3~4月頃が敵期です。このときも咲かせたい花の色にあわせて用土を配合します。植え替え方法は以下のとおりです。

  1. 苗についている古くなった土を1/3程度落とす
  2. ひとまわり大きな鉢を用意して、植え付ける
  3. 植え替え後に水をしっかり与える

アジサイ(紫陽花)の剪定

アジサイ 紫陽花 剪定

アジサイに剪定が必要な理由は、以下の3つです。

  1. 大きくしすぎないため
  2. 花を枯れるまで咲かせていると次の花の栄養が減る
  3. 今年花が咲いた枝には来年花が咲かないから(品種によっては例外もあり)

アジサイは剪定しないとどんどん大きく育ち、さらに枯れた花にも栄養がいくので、次の花に栄養をしっかり与えられません。そして、今年花が咲いた枝には来年花が咲かない品種が多いので、取り除いてしまって問題ないからです。

剪定時期

アジサイの剪定は、7月下旬〜8月上旬が適期です。花芽が9〜10月にできるため、花芽まで間違って切って失敗しないようにそれ以降の剪定はおすすめしません。花芽を取ってしまうと来年花が咲かなくなるので、剪定時期には気をつけたほうがいいでしょう。

しかし、アジサイの品種によっては花芽ができる時期が違うものもあります。たとえば、アナベルやカシワバアジサイがそれで、これらは春まで剪定できます。

剪定方法

アジサイの剪定方法は、咲き終わった花の下から2節ほど残して切ります。このとき、花芽がどこについているか確認しておくと安心です。

もし、休眠期に株が大きく育っていたり枝がたくさん密集していたりするときは、整枝するのがおすすめ。古くなった枝や枯れた枝などを取り除くことで、風通しがよくなります。

季節別のアジサイの育て方ポイント

紫陽花 ガクアジサイ

アジサイを上手に育てるには、夏・冬の管理の仕方にあります。この項目で、夏・冬の育て方のポイントを確認しておきましょう。

夏のポイント

  • 日当たり・・・直射日光を避ける
  • 置き場・・・風通しがよく比較的涼しいところ
  • 水やり・・・頻度を多めに与える(朝と夕方)

冬のポイント

  • 日当たり・・・日向~半日陰
  • 置き場・・・軒下(もしくは、霜や寒風に当たらないところ)
  • 水やり・・・頻度を減らす(午前中)

アジサイ(紫陽花)の増やし方

アジサイの簡単な増やし方は「挿し木」です。挿し木の適期は5~7月で、下準備として長さ10cmほどの茎を用意します。そして下葉は取り除き、上部の大きな葉も水分の蒸発を防ぐために半分にカットします。準備ができたら、以下の手順を参考にやってみてください。

  1. 育苗用の鉢に小粒の赤玉土を入れ、水をかけて土を湿らせておく
  2. 下準備で用意した茎を、約1時間水につける
  3. 1へ植え付け、はじめの3日間は毎日水やりをする。置き場は日陰
  4. その後は土が乾いたら水を与え、根が出たら鉢上げする

アジサイ(紫陽花)の栽培で注意する害虫・病気

アジサイを育てていて注意が必要な害虫と病気は以下のとおりです。

つきやすい害虫

  • ハダニ:夏に発生率が高まる。乾燥したところを好み、葉の裏側にいることが多い。植物の汁を吸う
  • アブラムシ:植物の汁を吸い、排泄物から病気が発生する。新芽や葉の裏に潜んでいる
  • アザミウマ:夏場に多く発生する害虫で、植物の汁を吸う。花につきやすく、被害にあうと花が綺麗に咲かなくなることがある
  • ケムシ:葉や茎を食べてしまう。幼虫のうちに見つけ次第駆除すること

かかりやすい病気

  • うどんこ病:カビが原因の病気で、葉や茎に白い粉が発生する。放置しておくと、症状が進み、生育に悪影響を及ぼす
  • 斑点病:葉や茎などに1cm程度の中心は灰色、まわりは赤褐色の斑点ができる。そのままにしておくと、その病気に侵されたところは枯れる。葉や茎が密集しているところが病気になりやすい
  • 炭そ病:炭そ病もカビが原因で、梅雨の時期に発症しやすい。病気になると、1~2mmの赤褐色の斑点ができる
  • 灰色かび病:病気にかかったところは褐色に色が変わり、灰色のカビができる。湿気の多い場所で発生しやすい
  • モザイク病:原因はウイルスで、まだら模様ができたり縮れたりする。治らないので、見つけ次第株まるごと処分

アジサイ(紫陽花)の基本情報

紫陽花 ガクアジサイ

属名 アジサイ属
学名 Hydrangea
科名 ユキノシタ科(アジサイ科)
別名 シチヘンゲ・テマリバナ
原産地 日本・北アメリカ
草丈 2m
耐寒性 強い
開花時期 6~7月頃
花色 青、紫、ピンク、濃いピンクなど
花言葉 移り気・乙女の愛

アジサイ(紫陽花)の育て方のコツを抑えよう!

アジサイは、土の酸性度合いによって花色が変わるのが面白い植物です。酸性やアルカリ性などの言葉が出ると、なんだか管理が難しそうに感じますが、そんなことは全くありません。

また、新しい品種も次々誕生しており、いずれも園芸初心者でも実は育て方や管理は難しくありません。増やすときも挿し木で簡単に増やせるので、ぜひ地植えや鉢植えでアジサイを育ててみてくださいね。