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ポインセチアの育て方|水やり・挿し木・植え替えのコツは?枯れる原因はなに?

ポインセチア クリスマス

ポインセチアは赤と緑のクリスマスカラーがすてきな冬の鉢花の定番ですね。秋冬になるとよく売られているので気軽に購入して育てる方も多いと思いますが、じつはポインセチアは育て方のポイントをおさえておかないとすぐに枯れてしまいます。

とはいえ栽培難易度が高いというわけではありません。大切なのは季節に合わせた水やりです。せっかく入手したのなら冬越しをさせて来年も楽しめるように育ててみませんか?

今回は初心者でも枯らさないように、ポインセチアの育て方について徹底解説します。

【動画】簡単にわかるポインセチアの育て方

この動画ではポインセチアの育て方の基本的な部分と、ポイントを簡単にまとめています。まずは、こちらの動画をチェックしてみましょう。

詳しい育て方などについては、以降の内容を参考にしてくださいね。

ポインセチアの育て方のポイント

「ポインセチアは冬の鉢花だから寒さに強い」と思われがちですが、もともとメキシコなどの熱帯出身の植物なので、実際のところは基本的に寒さに弱く、乾燥を好みます

そのため日本では冬が深まると枯れてしまい、一年草的な扱いもされてしまうのですが、以下のポイントに気をつけて育てれば、冬越しできて毎年赤い株姿を楽しめますよ。

  • 水やりは控えめで育てる
  • 10℃以上の温度で管理する
  • 日当たりのいい場所に置く

この中でもポインセチアの育て方でとくに重要なのが「水やり」です。正しい方法で水やりして、季節に合わせて水やりの頻度を変えると、冬越しのみならず夏越しもできて一年中元気に育ちますよ。

まずはポインセチアの育て方ステップを理解しよう!

ポインセチアの育て方の流れ

「ポインセチアは初めて育てる」という方むけに、まずはポインセチアの育て方を簡単にステップでまとめてみました。

ポインセチアが出回り始めるのは秋冬なので、この時期からの育て方の大枠をまずは把握しておきましょう。

  1. 秋冬は室内の日当たりのいい場所で、水やりは控えめに育てる。
  2. 1月頃に花が終わったら剪定する。
  3. 春〜初夏の間に植え替えをして水やりの頻度を上げ、根付いたら屋外で育てる。
  4. 植え替え1ヶ月後から肥料を与える。
  5. 増やすのであれば7月もしくは9月に挿し木をする。
  6. また秋冬になり寒くなり始めたら室内にいれる。

ポインセチアは冬に鑑賞期を迎えますが、実は「11〜3月が休眠期」「4〜9月が生育期」なので、冬は放置気味に、春夏はしっかりお手入れをするというイメージで育てるといいですよ。

それでは育て方について、詳しくご紹介していきます。

ポインセチアの置き場所はどこがいい?

ポインセチアの季節別の置き場所

秋〜冬

ポインセチアは寒さには弱いので、秋になって気温が15℃を下回る頃になってきたら室内に取り込み、日当たりのいい明るい窓ガラス越しなどの場所に置きましょう。

ただし、冬の間は夜になると窓際は気温がぐんと下がるので、窓際から離れた場所においてあげると良いです。ポインセチアの耐寒温度は5℃なので、それより下回らないよう注意してください。

春〜夏

ポインセチアは気温が20℃を上回る春頃から、直射日光を避けた日当たりのいい場所で育てましょう。

この時期はポインセチアがぐんぐん成長していく生育期なので、よく日光をあてることで枝が伸び、色鮮やかな葉っぱを大きくしてくれます。

ただし、気温30℃を上回る日本の真夏では夏バテを起こしてしまうので、この時期は午前中だけ日光にあてて午後は日陰になるような、室内の半日陰となる場所に置いておきましょう。

ポインセチアの水やりの頻度は?

ポインセチアの水やりカレンダー 春〜秋は基本的に土が乾いたら毎日たっぷり水やりする 冬は控えめに

ポインセチアの水やりは、「土の表面が乾いてから、株元にゆっくりたっぷりと与えること」と、「季節に合わせて水やり頻度を変えること」が大切です。

水やりしたあとは、鉢皿にたまった水を必ず捨ててください。鉢底と鉢皿の間に割り箸などを挟んでおくと、余分な水が切れて根腐れのリスクも軽減できますよ。

どうして「ゆっくりたっぷり」水をあげるの?

適当にジョウロで葉の上から水やりをすると、しっかり土に水が染み込みません。また、たっぷり与えようと強い水流で水やりをすると、水圧で鉢底から流れ出るだけになり、これも土全体に水が染み込みません。

ポインセチアへの水やりの仕方

元気に育てるには土全体にしっかり水が行き届いている必要があるため、ポインセチアへ水やりするときは、口の細い水差しなどを使って、葉をかき分けて株元の土にゆっくりと水やりする必要があります。

また、根は水分のほか酸素も吸って呼吸もしています。土の中の酸素を入れ替えるつもりで、かならず鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりしてください。

また、生育サイクルによって水やり頻度を変える必要があるので、季節別で詳しくご紹介します。

秋〜冬

秋冬はポインセチアの休眠期に当たるため、水やりはかなり控えめに行いましょう。この時期は水やりをしすぎると、根腐れで枯れてしまうことがあるので気をつけましょう。

室内に取り込むと同時に水やりの頻度を下げて、11〜3月中は鉢の土が乾いてから4〜7日後に水やりをするようにしましょう。葉が少ししなびてきた頃が目安です。

とくに花が終わってからの1月以降は本格的な休眠状態に入るので、かなり控えめにするか断水します。

また、冬の水やりでは、冷たい水道水をそのまま与えないこともポイントです。東京を例にすると冬場の水道水の水温は7〜10℃ほどしかありません。これだと鉢土も冷え切ってしまうので、水温20〜30℃ほどのぬるま湯にしてから水やりをするとなおいいでしょう。

春〜夏

ポインセチアは生育期である春から夏にかけては、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えてください。

夏の間はとくによく水を吸い上げるので、毎日水やりをする必要があります。とくに5号以下の小さめの鉢で育てているポインセチアは乾燥しやすく、朝に水やりしただけでは昼間に乾き切ってしまうことがあるので、夕方にも水やりをするようにしましょう。

夏の水やりのポイントは、昼間の水やりを避けることです。ポインセチアは暑さに強いとはいえ、30℃ほどが限界です。それ以上の気温や強い日差しにさらされると、夏バテを起こしてしまいます。できるだけ土の温度が上がる前の早朝もしくは夕方以降に水やりを行いましょう。

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松原真理子
水やりをするときは、株元から、鉢の縁ギリギリのところも一周ぐるっとたっぷりお水をあげましょうね。

ポインセチアの花が終わったら

1〜2月頃になってポインセチアの花が終わると、赤く染まっていた葉っぱも次第に緑色に戻ります。ポインセチアの見頃の時期が終わったら、切り戻し剪定をしておくとその後間延びせずにきれいな樹形で育ちます。

詳しいやり方はこちらの記事でご紹介しています。

ポインセチアの植え替えをしよう!

ポインセチアの植え替え時期 4月下旬〜5月中旬

植え替えする時期

ポインセチアの植え替えは4月中旬〜5月中旬が適期です。平均気温が20℃を上回るようになったら、植え替えの目安です。

ポインセチアの植え替えは、5号以下の小さい鉢で育てているなら毎年、6号以上の大きめの鉢で育てているなら2〜3年に1回の頻度で必要です。

とくにクリスマスシーズンに出回るポインセチアは、見た目重視の物が多く、小さすぎる鉢に植えられていたり、状態が良くない土に植えられているので、購入したシーズンの終わりには植え替えすることをおすすめします。

植え替えに必要な道具・土

ポインセチアの植え替えで必要な道具

ポインセチアは、水はけと水持ちのいいバランスのとれた土を好みます。初心者の方は市販で販売されている「観葉植物の培養土」や「花や野菜用の培養土」を用意しましょう。

もともと使っていた土は栄養分が抜け落ちて状態が悪いので処分して、必ず新しい土を用意してください。

そのほか、植え替えに必要なものは下記の通りです。

  • ひと回り大きい鉢
  • 鉢底石・鉢底ネット
  • スコップ(もしくは移植ゴテ)
  • 清潔なハサミ
  • 長細い棒(わり箸などでも可)
  • 新しい土
  • 手袋(軍手)

植え替えのやり方

  1. 水やりを控えて、土を乾燥させておく

    植え替え数日前から水やりを控えて、土を乾燥させておきましょう。

  2. 鉢底ネットと鉢底石を入れる

    ポインセチアの植え替え 鉢底ネットと石を入れる

    新しい鉢の底にネットと底石を見えなくなるまで敷きつめる。

  3. 3分の1ほど土を入れる

    ポインセチアの植え替え 土を入れる

    新しい鉢の3分の1ほどの高さまで、新しい土を入れます。

  4. 根についた古い土を1/3ほど落す

    ポインセチアの植え替え 根を3分の1ほどほぐす

    ポインセチアを鉢から取り出して、根鉢の1/3ほどを崩して古い土を落とします。

  5. 傷んだ根や長すぎる根を切る

    ポインセチアの植え替え 古い根を切る

    黒く腐った根は切り、ほかと比べて長すぎる根があれば、切って長さをそろえます。

  6. 株を鉢に入れる

    ポインセチアの植え替え方法 株を入れる

    株を新しい鉢の中央にいれます。このとき株元が鉢より高く出ないように注意してください。

  7. 残りの土を入れる

    ポインセチアの植え替え 残りの土を入れる

    細長い棒で突きながら土をいれ、鉢のフチ下2〜3cmほどまで入れます。

  8. たっぷり水やりして完了

    ポインセチアの植え替え 水やりをする

    鉢底から水があふれるくらい、たっぷりと水やりして完了です。

植え替え後の管理方法

ポインセチアを植え替えした直後は、明るい日陰に置いて、表土が乾いたくらいのタイミングで水やりをたっぷりしましょう。

新芽が伸びてきたらきちんと根付いた証拠なので、直射日光を避けた日当たりのいい場所に移動して、そのあとは通常の育て方で育てます。

ポインセチアの挿し木で増やしてみよう!

ポインセチアの挿し木時期 5〜6月、9月

挿し木で増やせる時期

ポインセチアの増やし方としては、「挿し木」が一般的。挿し木をする時期は、発芽する5〜7月の間がおすすめです。

挿し木とは、枝を途中で切ったものを土に挿して発根させ、別の株として育てていく方法です。この時期のポインセチアは生育期で生命力が強く、意外と簡単に増やせるので、気軽に挑戦してみましょう!

挿し木のやり方

  1. 枝を斜めに切り、挿し穂をつくる

    ポインセチアの挿し木方法 挿し穂の切り方

    新芽の生えている枝を、5〜10cmほど斜めに切り取ります。

    このとき、ポインセチアの切り口から出てくる乳白色の樹液は、直接触ってしまうと皮膚が弱い人はかぶれてしまうことがあるので、水につけて洗い流すようにしましょう。

  2. 上の葉を3枚だけ残す

    ポインセチアの挿し木方法 葉を2〜3枚にする

    上にある葉っぱを2〜4枚ほど残して、ほかは切り落とす。もし残った葉の面積が大きい場合は、葉っぱを1/3ほど切ると、水分の蒸発を防ぐことができます。

  3. 挿し穂を1時間ほど水に浸す

    ポインセチアの挿し木方法 挿し穂の根を1時間水に浸す

    剪定した枝の切り口を1時間ほど水につけておきます。

  4. 土を湿らせておく

    ポインセチアの挿し木方法 土を湿らせておく

    赤玉土(小粒)もしくは酸度調節済みのピートモスなどの肥料分の入っていない土を鉢に入れ、水やりしてあらかじめ湿らせておきます。

  5. 挿し穂を挿す

    ポインセチアの挿し木方法 挿し穂を土に挿す

    指や割りばしなどで土に穴をあけ、そこに枝を挿します。

  6. 明るい日陰かつ風通しの良い室内で管理

    ポインセチアの挿し木方法 風通しのいい明るい日陰で1ヶ月管理する

  7. 発根するまでこまめに葉水する

    ポインセチアの挿し木方法 根が出るまで葉水する

    葉を乾燥させないためにも、根が出るまでの約1ヶ月間は毎日こまめに葉水をしましょう。

  8. 根と新芽が生えたら挿し木完了!

    根と新芽が生えてきたら、挿し木は完了です。4〜5号くらいの鉢に植え替え、通常通り育てていきます。

ポインセチアの肥料

ポインセチアの肥料時期 5〜9月

肥料を与える時期

ポインセチアが肥料を必要とする時期は、生育期である5〜9月頃までです。

4〜5月ごろに行う植え替えの時点で、新しい土(培養土)には元肥として肥料が含まれているので、肥料を与え始めるのは元肥の効果が切れるころが適切です。

製品によって異なりますが、だいたい元肥は1〜2ヶ月で効果が切れるので、植え替えをしたポインセチアなら5〜6月ごろから追肥しはじめるといいでしょう。

ただし、真夏の時期で30℃を越す日が続く場合は、肥料は控えてあげたほうがいいです。

肥料の与え方

ポインセチアは花ではなく葉っぱを楽しむ植物なので、観葉植物用の緩効性肥料か液体肥料を使ってください。

固形もしくは粒状の緩効性肥料の場合は、5〜9月の間、1〜2ヶ月に1回ほど与えます。奇数月に与えるとちょうど8月も避けられますし、忘れないのでおすすめです。

液体肥料の場合は5〜9月の間、10〜14日に1回のペースで水やりのかわりに与えてください。ただし8月は株の様子を見て控えておくといいかもしれません。

ポインセチアの葉が枯れる原因

ポインセチアの葉が落ちる、枯れるときの原因は、おもに以下の4つです。一つずつ原因や対策・対処方法についてご紹介するので、普段の管理方法と照らし合わせながら振り返ってみましょう。

水やりのしすぎで根腐れしている

ポインセチアが枯れる原因のほとんどは水やりが原因といわれています。ポインセチアは基本的に乾燥を好むので、水やりのしすぎには注意してください。

下記のような症状が見られる場合は、根腐れしている可能性があります。

  • 葉っぱが落ちている
  • 株下が柔らかく腐ったようになっている
  • 土がカビ臭い
  • 土がなかなか乾かない

根腐れしてしまった場合は、そのままにしていると枯れてしまうだけなので植え替えをします。

本来なら植え替えはポインセチアが生育期に入る春ごろなのですが、応急処置としてこの時期に植え替えをするときは、植え替えをしたあと根付くまで発泡スチロールに鉢ごといれて、まわりにホッカイロを置くなどして暖かい環境をつくるようにしてください。

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松原真理子
根腐れした植物を植え替えする場合には、鉢から株を取り出したら腐っている根っこを綺麗に取り除きます。その際に元気な根を傷めないように慎重に扱ってくださいね。

置き場所の気温が低すぎる

ポインセチアは寒くて湿った場所が苦手です。気温が5℃ほどになると葉を落としたり、枯れてしまうこともあります。とくに冬の窓際は温度変化が厳しいので、夜間の温度も考慮してください。

気温が10℃を下回らない場所におくことで復活する可能性もあるので、徐々に置き場所を移動させてあげましょう。

日光不足

ポインセチアは短日植物だからといって、日陰を好むわけではありません。とくに秋以降は日中にしっかり日を当てて、夜は暗闇になるようにする、この緩急が大切です。

ただし、ポインセチアは環境の変化に敏感なので、いままで暗めの場所で育てていたのに、いきなり日当たりのいい場所に移動させると、葉焼けしてさらに弱まる可能性もあります。移動させるときは徐々に環境に慣れさせるイメージで1〜2週間かけて動かしましょう。

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松原真理子
玄関や洗面室などはエアコンによる温度変化の影響を受けにくく、比較的照明の影響を受けない場所になるので、日照時間のコントロールもしやすいです。

エアコンの風が当たっている

室内に入れてエアコンの風にあたり続けると乾燥しすぎて、葉っぱを枯らす原因となってしまいます。室内で管理するときは、必ずエアコンの風が直接当たらない場所に置いてください。

また、この時期は水やりを控えめにして育てますが、エアコンの乾燥から守るためにも葉水は定期的にやっておくと元気に育ちます。とくにポインセチアは葉の面積が大きく、見どころも葉なので葉水をしてハリのある姿を目指すといいですよ。

ポインセチアにも虫がわくの?

ポインセチアは春夏になって外で育てるようになると、害虫の被害にあうこともあります。白い斑点ということならオンシツコナジラミかカイガラムシでしょう。他にも緑色っぽい体色をしたアブラムシも湧きやすく、これらの害虫は茎や葉にひっついて植物の栄養を吸い取っていってしまいます。

害虫を予防するには、ポインセチアを風通しのいい場所に置いて管理し、霧吹きで葉っぱに水を吹きかける葉水をよくすることです。害虫が発生してしまったら、早めに薬剤を散布して駆除しないと枯れてしまうので注意してくださいね。このほか、ポインセチアの苗を植え付ける際に防虫剤を土に混ぜ込んでおくと、害虫予防に効果があります。

とくにカイガラムシは放っておくとすぐに繁殖するため、見つけたらすぐに駆除しておきましょう。カイガラムシが成虫になってしまうと、体を固くしてしまい、農薬や薬剤が効かなくなってしまうこともあるので、幼虫のうちに駆除をしていおきます。成虫になったカイガラムシを見つけたときには、歯ブラシでこすりおとしてください。

ポインセチアの花の開花時期

ポインセチアの開花時期 12〜2月

ポインセチアの見頃の時期は、12〜2月頃です。

ポインセチアの花はどこの部分?

ポインセチアの花はどこ? 中央のつぼみ部分

ポインセチアは赤い部分が花だと思われがちですが、これは苞と呼ばれる葉っぱであり、花ではありません。実際のポインセチアの花は、苞の中心にある小さくて黄色いつぼみのような部分をさします。

ポインセチアが赤くならないのはなぜ?

ポインセチアは、1日の日照時間が12時間以下になることで葉っぱが赤く色づくという性質をもつ短日植物です。

そのため、ポインセチアを赤くするためにも、見頃を迎える前に一定時間だけ室内灯を遮断する「短日処理」というお手入れが必要になります。詳しいやり方についてはこちらの記事でご紹介しているので参考にしてみてくださいね。

ポインセチアの夏越し

ポインセチアはそもそも春秋に生育期を迎えるので、きちんと管理すれば夏越しできて、毎シーズン楽しむことができますよ。ポインセチアの夏の管理方法は、基本的には次の4つのポイントに気をつけましょう。

  • 真夏は午前中だけ日が当たる半日陰に置く(詳しくは置き場所の項目へ)
  • 水やりは朝か夕方の涼しい時間にする(詳しくは水やりの項目へ)
  • 春に植え替えをしておく(詳しくは植え替えの項目へ)
  • 春〜初夏は剪定をする(詳しくは剪定の関連記事へ)

よくあるポインセチアの育て方Q&A

ポインセチア・イタリアンレッド4

ポインセチアの寿命はどのくらい?

鉢花のポインセチアの寿命は5年ほどといわれています。もしそれ以上の年数が経過していたら、もしかすると寿命を迎えた可能性があるかもしれません。

ただし、ポインセチアは育て方が悪いとわりとすぐに葉を落とします。もし育てて数年の株なのに葉が落ちたり枯れてしまうのであれば、置き場所や温度管理、水やり加減になどに問題がある場合が多いです。前項でご紹介した原因と対策をお試しください。

ポインセチアで寄せ植えはつくれる?

ポインセチアの寄せ植えにとくにおすすめの植物は、シロタエギクなどのシルバーリーフです。ポインセチアの赤と緑の葉にシルバーリーフが加わると、まさにクリスマスカラーになるのでステキな寄せ植えがつくれますよ。

ただし、ポインセチアで寄せ植えしたときは、外では育てられないということを覚えておきましょう。日中の暖かい時間、日当たりのいい場所に数時間出す分には問題ありませんが、やはり基本は10℃以上ある環境で育てなければいけないので、玄関先や室内で楽しむようにしてください。

最近ではポインセチアにも白やピンク、ゴールドなどさまざまなカラーがあるので、色違いのポインセチアを寄せ植えすると管理が楽ですよ。

ポインセチアについてるラメはそのままでいい?

市販のポインセチアによくついているラメはプラントグリッターといって、植物専用の液体のりとグリッター(ラメ)でできているので、基本的に生育には問題ありません。

ただし葉全体を覆うようにたくさんラメがついているものは光合成ができなくなって枯れてしまうので、選ばないようにするか、早めに切り戻し剪定をして新芽が生えるのを待ったほうがいいでしょう。液体のりで付着しているものなので、無理にラメをはがそうとすると葉を傷つけることがあります。気になるようなら部分的に葉を剪定するようにしてください。

ポインセチアには毒があるって本当?

ポインセチアには、ホルボールエステルと呼ばれる有毒成分が含まれています。ただし、そこまで強い毒性ではないため、おうちで普通に育てる分には心配無用です。

とはいえ、過去にはポインセチアを食べてしまった子供が亡くなったケースもありますので、口に含むことは控えた方が良いでしょう。できれば子供の手の届かない高い場所に置くか、そもそも子供が入れない部屋に置くほうが万全です。

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松原真理子
ペットが誤って食べてしまった例は少ないのですが、気になる場合にはこちらも置き場所を工夫してくださいね。

ポインセチアの育て方のコツを抑えよう!

ポインセチアを育てるのが難しいと思っている方、枯らしてしまったことがある方は今一度、水やり頻度や水やりの仕方、置いている場所が生育環境としてあっていたか確認してみましょう。

ポインセチアが冬越しできずに枯れる原因は水やりのしすぎがほとんどです。正しい水やりができていれば、あとはできるだけ暖かい日当たりのいい場所においてくだけで越冬できるので、難しく考えずに育ててみましょう。

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松原真理子
ポインセチアをクリスマスの時期にプレゼントする方もいらっしゃるでしょう。その際に、育て方のポイントを一緒に教えてあげると、長く楽しんでいただけると思いますよ。

ミントの増やし方|挿し木や水挿し、株分けの方法や時期は?

ミント 繁殖

ミントは料理やリラクゼーションなど活躍が実に幅広いですね。家庭菜園でも育てやすいので、ご自宅のお庭や鉢植えなどで気軽に栽培しやすいです。ミントをご自分で増やすことができれば、日頃の生活にも取り入れやすいでしょう。

ここでは、ミントの増やし方や注意点などを中心に解説していきます!

ミントはそもそも増えやすいの?

ハーブの仲間で知られるミントは、初心者の方でも育てやすいです。ミントは繫殖力が旺盛なので、あっという間に増えていきます。

ミントにはペパーミントやアップルミントなどさまざまな品種があり、特徴もそれぞれ異なります。特に繁殖しやすい種類や品種もあるので、育てる前にどんな特徴や性質があるのかチェックしておくとよいですね。

ミントは自然に増えやすいですが、増やし方にはいくつか方法があるのでそれぞれ紹介していきます!

ミントの増やし方は「挿し木・水挿し・株分け」の3パターン

ミントの増やし方① 挿し木の方法

  1. ミントの茎の先を約10~15cmカット。
  2. 先端の葉を2~3枚ほど残し、それ以外の葉を切り落とす。
  3. 切り口の部分を約1時間水に漬ける。
  4. 育苗ポットなど小さい容器に赤玉土を入れて湿らせる。
  5. 割り箸を使い土に穴を空けてから、ミントの茎を挿す。
  6. ミントの茎元に土を被せたら、たっぷり水やりをする。
  7. 日陰で管理し、土の表面が乾燥しないようにこまめに水やりします。

ミントは10~14日ほどで発根するので、根が生えてきたら鉢または地面に植え替えましょう。

ミントの増やし方② 株分けの方法

  1. 作業する前はミントの水やりを控え、土を乾燥気味の状態にしておく。
  2. ミントの草丈は、約15~20cmに剪定する。
  3. 株元を掘り、根の部分に付いている土をほぐす。
  4. 手またはナイフなどを使って、株の茎を3~4本ほどに切り分ける。
  5. 切り分けた株は、湿っている土が入った鉢または地面に植え替える。

切り分けた株の根が地面に張るまでの間は、土を乾さないように水やりをしましょう。

ミントの増やし方③ 水挿しの方法

  1. 水につかる箇所の葉は取り除く。
  2. 最低でも2~3節は水に浸るようにして花瓶やコップなどに入れる。
  3. 茎の部分あら根っこが出たら、鉢やポット苗に植え替える。
  4. 土を鉢などの容器に少し入れた後は根の部分を土中に埋め、残りの土を入れる。
  5. たっぷりと水やりをする。

ミントの増やし方の注意点

ミントは繫殖力が強いハーブなので、お庭に植えるとものすごい勢いで増えていきます。ミントを地植えで栽培するようであれば、レンガなどで仕切りをつくることで繁殖を抑えることができます。できれば、ミントは地植えよりも鉢やプランターなどで育てることをおすすめします。

ミントには挿し木以外にもさまざまな増やし方がる

今回ご紹介したように、ミントは挿し木や株分けなどさまざまな方法で増やすことができますね。ミントはもともと増えやすい性質がありますが、今回ご紹介した方法で確実に増やすくとができます。

ミントは楽しみ方も豊富なので、ご自分でミントを増やして生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

シロタエギク(ダスティーミラー)の育て方|伸びすぎ株の挿し木・剪定のコツ

シロタエギク ダスティーミラー

シロタエギク(ダスティーミラー)は、花壇や寄せ植えなどでよく見かける植物です。ほかの花々を美しく引き立てるのにもってこいの存在として親しまれていますよね。

そんなシロタエギクの育て方を説明します。シロタエギクを育てて、花壇をおしゃれにアレンジしましょう。

シロタエギクの育て方のポイント

シロタエギク ダスティーミラー

シロタエギクの育て方のポイントは、「伸びすぎたら剪定・切り戻しをすること」です。

日当たりや風通しの良い場所に置いていても、伸びすぎていると株が蒸れて枯れることがあります。

剪定をして切り取った茎は、挿し木で簡単に増やしたり、寄せ植えへそのまま挿すこともできるので、楽しみ方も広がりますよ。

シロタエギクを育てる場所

シロタエギクは日当たり・風通しの良い場所で育てましょう。

とくに、シロタエギクの銀色の葉を際立たせるためには「日光」に良く当てることが重要です。

日照不足だと、特徴的な葉が緑に近い色になってしまい、徒長する恐れもあります。徒長すると伸びすぎて不格好な上、色も悪くシロタエギクの魅力が欠けてしまうので、本来の美しさを保つために日光管理は十分にしてください。

また、寄せ植えや花壇によく使われるシロタエギクですが、寄せ植えするときはほかの植物の影になってしまわないように気をつけましょう。

シロタエギクの水やり

夏の水やり

シロタエギクは乾燥気味の環境を好むため、鉢植えならば用土の表面が乾いてからたっぷりと水をあげ、庭植えならば自然の降雨に任せて大丈夫です。

夏場は蒸れやすいので、鉢底に溜まった水は早めに処分するとよいでしょう。

冬の水やり

冬も同じく乾燥気味に水を与えます。シロタエギクは寒さに強いため、冬はさほど水やりの心配をしなくても大丈夫です。

シロタエギクの肥料・追肥

シロタエギク ダスティーミラー

シロタエギクには、元肥として、鉢植えと地植えともに緩効性化成肥料を施しましょう。

真冬の時期を除いて、シロタエギクの生育期である3月から10月、開花期である6月から8月を中心に追肥していきます。2ヶ月に1回のペースで緩効性の化成肥料を株元に置き肥しましょう。

シロタエギクは単独で栽培されることは少なく、引き立て役として寄せ植えされるのがほとんどのため、ほかの植物と混植されています。その場合は、メインの植物の肥料の量に合わせて追肥して大丈夫です。

伸びすぎたシロタエギクの剪定・切り戻し

シロタエギクの剪定・切り戻しは、株の蒸れを防ぐほか、株の更新・新芽の萌芽のためにも、定期的に行いましょう。

シロタエギクの剪定・切り戻しの時期は、初夏もしくは梅雨入り1週間前が基本ですが、ほかにも伸びすぎたと思ったら剪定して大丈夫です。このほか、花後に花がら摘みして、剪定の手入れをしておきます。

剪定する位置も好みによりますが、最低でも地上から15cmほど残すように切りましょう。このとき切った茎は、次の項目でご紹介する挿し木という方法で増やすことができます。

シロタエギクを挿し木で増やしてみよう!

挿し木をする時期

シロタエギクの挿し木をする時期は、3〜5月、もしくは10〜11月に行います。

挿し木とは、剪定などで切り取った茎を土に挿して発根させ、別の株として育てていく、増やし方のひとつです。とても簡単なので、下記のやり方にしたがって挑戦してみましょう。

挿し木で用意するもの

シロタエギク 挿し木 1

シロタエギクの挿し木に必要なものは次の通りです。

  • 伸びすぎたシロタエギク
  • 挿し木用の培養土(市販されています)
  • 3号ポット
  • 清潔なハサミ
  • 割り箸などの細い棒
  • メネデール、ルートン(なくてもOK)
松原真理子

ちなみに、写真では2種類の苗がありますが、一般的によく見かけるシロタエギクは「シルバーダスト(左)」、葉っぱの切れ込みがより細かい方は「シルバーレース(右)」という品種です。どちらも育て方は大きくは変わりません。

挿し木のやり方

  1. 伸びすぎた株を剪定する

    シロタエギク 挿し木 剪定する

    まず、伸びすぎたシロタエギクを適度に剪定していきます。剪定した茎の中から、元気で色艶のいいものを選んでおきましょう。

  2. 挿し穂を整える

    シロタエギク 挿し木 挿し穂を整える

    剪定した茎を、長さ10cmほどに切り分けます。この挿し木に使う茎のことを挿し穂といいます。

    挿し穂は上部3分の1の葉を残して、余分な下葉は取り除きましょう。合わせて、茎を斜めに切っておきます。

  3. 挿し穂を水につけておく

    シロタエギク 挿し木 水につける

    挿し穂の切り口を水に1〜2時間ほどつけておきます。このとき、活力剤であるメネデールを数滴水に混ぜておくと、挿し木後の成長がよくなります。

  4. 切り口に発根促進剤を塗布する

    シロタエギク 挿し木 発根促進剤を塗布する

    水からあげた挿し穂の切り口にメネデールなどの発根促進剤を塗布しておくと、発根率が上がります。

  5. 土に挿し木して完了!

    シロタエギク 挿し木用の土に挿して完了

    ポットに挿し木用の培養土を9割ほどいれたら、あらかじめ水をやって湿らせておきます。また、割り箸などで2〜3箇所、植え穴をあけておき、そこへ挿し穂をさしたら挿し木完了です

    シロタエギクの挿し木は、発根して新芽が芽吹くまで、明るい日陰で土が乾燥しないように管理しましょう。

  6. そのまま寄せ植えに挿してもOK

    シロタエギク 挿し木 寄せ植えの隙間埋めにそのまま使ってもいい

    成功率は少し下がりますが、そのまま寄せ植えのあいた隙間にシロタエギクの挿し穂をさしても大丈夫です。見栄えもよくなって、発根すればそのまま植え替えせずに育てられます。

シロタエギクの植え替え

植え替え時期

シロタエギクの植え付け時期はとくに決まっておらず、園芸店に出回っている時期ならいつでもできます。

シロタエギクの植え替えは、根詰まりを起こしたら、植え替え時期となります。シロタエギクは生育が旺盛なので、すぐに根詰まりを起こしてしまいます。

植え替えに使う土

シロタエギクの栽培には、水はけのよい用土が適しています。草花用の培養土で良いですが、通気性と保水性のある土がベストです。

自分で配合する場合は、「赤玉土6:腐葉土4」の割合で混ぜた用土を使用しましょう。地植えだと土を耕す際に、予め堆肥を混ぜておくと育てやすい土地になります。

植え付け・植え替え方法

庭植えにする場合は、株同士を30cm間隔で植えると蒸れにくくなります。

プランター栽培されている方は、3号ポットひとつにつき、5号サイズの鉢に植えると安心です。植えるときには根鉢を崩してすぐに植え替えましょう。

シロタエギクは春から秋に生育期を迎えてどんどん茂るので、この時期の寄せ植えはできるだけ株間を開けて植えてください。

シロタエギクの種まきで増やせる?

シロタエギク ダスティーミラー
シロタエギクの種まき時期は、暖かくなる3月下旬から5月までと、秋口の9〜10月頃です。高温多湿になる真夏の時期は株が弱りやすいので、涼しくなる秋口に種まきをすると発芽しやすいです。

シロタエギクの発芽温度は、15〜20℃とされています。ある程度の高温と寒さに耐性はありますが、夏場は蒸れで株が弱りやすくなるので乾燥と風通しを心がけましょう。

セルトレイに種を撒き、土を被せると日陰で管理します。発芽し、本葉が3枚ほどになったら育苗ポットに植え替えます。そこからさらに6枚ほど葉を茂らしてから鉢か庭に植え替えます。

シロタエギクの育て方で注意すべき病気・害虫

シロタエギクは病害虫に強い性質なので、被害に遭いにくいです。まれに多湿だとアブラムシが発生するので、見つけ次第早めに駆除します。

風通しが悪かったり、栄養分の窒素が多いと群がるので、葉のチェックは毎日行うようにしましょう。

シロタエギクの育て方は簡単!挿し木でも簡単に増やせる

シルバーリーフとして人気のシロタエギクの育て方をご紹介しました。

シロタエギクはほかの花を引き立ててくれる、優秀な植物です。耐寒性があり、多少日陰でも育つので、冬の花壇にも彩りを添えて足してくれます。ぜひともお庭の花壇に植えてみてください。

寒さに強い葉牡丹やガーデンシクラメン、プリムラといった色彩豊かな花々と一緒に庭に植えると、冬の時期でも寄せ植えを十分に楽しめますよ。

ただし、シロタエギクは生命力が旺盛なので花壇の手入れを怠ると、すぐに花壇を越えて進出し、雑草化してしまいます。伸びすぎる前に剪定したり、挿し木で上手に増やしながら楽しんでください。

松原真理子

シロタエギクは花ではなく葉色を楽しむことを目的として、蕾ができたら摘花することで、株が弱るのを防ぐことができ結果的に長く楽しむことができ、雑草化も防ぐことができますよ。

月桂樹(ローリエ)の育て方!葉の収穫時期や挿し木の方法も徹底解説

月桂樹

月桂樹は、果実からローレルオイルを搾り取ることができるクスノキ科の植物です。葉を乾燥させることで、ローリエと呼ばれる香辛料にもなります。カレーやシチューのスパイスの一つで、ハーブの一種です。今回は、そんな月桂樹の育て方や増やし方などについてご紹介していきます。

月桂樹(ローリエ)の育て方を徹底解説

月桂樹は鉢植え、地植えのどちらでも育てることができ、生垣として楽しむこともできれば、収穫用として楽しむことができます。

栽培環境

月桂樹は日当たりの良い場所で育てましょう。少し暗い場所でも育てられるので、やや日陰となる場所でも大丈夫です。ただし、日陰だとやや徒長(間延び)して葉の数が少なくなります。

月桂樹は耐寒性には優れていますが、-8度に近づいてきたら防寒するようにしてください。特に冬場であれば、寒風に当たらないような環境を確保してあげましょう。宮城県辺りまでであれば、地植えで問題ありません。

用土

月桂樹を育てるときは、地植え・鉢植えともに水はけの良い土が適しています。それ以外の土質にはこだわりはありません。

月桂樹を鉢植えで育てるのであれば、自分で土作りにも力を入れてみましょう。用意するものは、小粒か中粒の赤玉土と腐葉土を6:4の割合で混ぜてください。また、樹皮堆肥を1割加えても良いでしょう。

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家庭菜園士 七尾びび
痩せた土でも育つハーブが多いなかで、ローリエは肥沃な土壌を好みます。元肥も追肥も必要です。

苗の植え付け

月桂樹の植え付けは、5月頃にするようにしてください。植え付けあとは、水やりを欠かさず行います。

月桂樹の根付きを早くするためには、植え付ける前に余分となる枝葉を切り除いておくと良いでしょう。これにより、水分の蒸発を防ぐことができます。

水やり

月桂樹を地植えにする場合h、根付いたあとであれば水やりは必要なくなります。苗を植え付けてから根付くまでの期間は、水を与えてあげてください。

鉢で植えているときもジャブジャブあげるのではなく、控えて与えると上手く生長してくれます。大体タイミングとしては表土が乾いてきたら水やりを行うようにしてください。

冬の水やりは控えめのほうが、月桂樹が育ちやすくなります。土の表が乾いていると分かったら水をあげましょう。

地植えは根付くまでといいましたが、2年間は水をあげるようにしてください。2年以上になった株には、冬の水やりの作業は不要となります。

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家庭菜園士 七尾びび
地植えの場合は雨水でOKです。過剰な水やりはNGですよ。土の表面が乾いたら水を与えましょう。

肥料・追肥

月桂樹へは、8〜9月と1〜2月の間に肥料を施す必要があります。月桂樹は冬場に有機質の肥料を寒肥として施します。

夏は油かすと化成肥料を混ぜたものを使いましょう。化成肥料は粒状になっているものを使い、油かすと同じ量を混合させます。どちらも1度ずつ施肥するようにしてください。

地植えの月桂樹に与えるのであれば、片手づかみで2回分にし、株元の周囲に撒いていきましょう。鉢植えの場合は、鉢の大きさを見ながら量を調整して株元に注いでおきます。

月桂樹(ローリエ)の植え替え時期はいつ?

鉢植えの月桂樹を植え替えするのであれば、植えている鉢が根づまりを起こしそうなほど多くなっていたらワンランク上のサイズの鉢に植えていきましょう。

植え替えるときのポイントとして、「根」に傷を付けないことです。根を傷つけることで菌が入り感染病や根腐れになる可能性があります。月桂樹は移植を嫌う植物なため、大株になると植え替えしづらくなるので慎重に行いましょう。

できれば同じ場所で長年育てられるところに植えることをおすすめします。

月桂樹(ローリエ)の剪定時期はいつ?

月桂樹の剪定時期は3〜4月頃が最も適期です。剪定をするときは、厳しい寒さの時期だけは必ず避けて行ってください。

月桂樹は横には広がりにくいですが、樹高が高くなるので、樹形を整える剪定は年に1回、刈り込む場合は1,2回行いましょう。

高さを抑える剪定方法

  1. 樹冠内部の枝が分かれている箇所まで主幹を切る。
  2. 重なり合っている枝や、枯れた枝を切る。
  3. 全体を見て、日当たりや風通しが良くなるよう間引く。

刈り込みの剪定方法

  1. 長く飛び出ているような不要な枝を切る。
  2. 上から側面にかけて刈り込む。
  3. 全体を確認して、形を整える。

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家庭菜園士 七尾びび
株元に伸びてきた「ひこばえ(勢いよく出てくる芽)」は生育旺盛です。そのため、挿し木としても利用可能ですよ。

月桂樹(ローリエ)の葉の収穫時期はいつ?

月桂樹は常緑樹であるため、通年葉っぱを収穫することができます。ただし、苗が小さいときには収穫せず、生長させるように栽培してください。

収穫する葉っぱは、若い葉ではなく最低でも半年を経過している葉にしましょう。半年過ぎていれば良いので、昨年や一昨年の葉っぱでも問題はありません。剪定を行ったときに切り落とした枝から、葉を摘み取ってもよいでしょう。

ローリエをつくるのであれば、取った葉っぱを水洗いして表面に付着した汚れをきれいに取り除きます。ざるなどの乾燥させやすい容器に移して乾かします。乾燥したら空き瓶な度に入れて保管しておけばいつでも使うことができます。

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家庭菜園士 七尾びび
ローリエは雄の木と雌の木が別(雌雄異株)です。雌木に実る果実は健胃薬に使われてきましたよ。葉は料理やお菓子に加えることで食欲増進効果、消化促進効果が期待できるといわれています!

月桂樹(ローリエ)の増やし方は挿し木がおすすめ!

ローリエ

月桂樹は挿し木で増やすことができます。初心者の方でも簡単に行うことができますよ。

挿し木は6月〜8月を適期とします。その年に伸長した枝を切っていきます。虫が付いていない元気な枝を、10cm〜15cmにカットしていきましょう。切り取った枝は1時間程度水に挿しておきます。

鉢に小粒サイズの赤玉土を入れて、水につけていた枝を土に挿します。乾かさないようにしながら日陰で育てるようにしましょう。根が出てきたら小さめの鉢やポットに移して育てていきましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
「ひこばえ(株元から出てくる生育旺盛な芽)」を挿し木として利用するとよく育ちますよ。

月桂樹(ローリエ)がかかりやすい病気・害虫

月桂樹はハーブの一種ですが、よく害虫がつく植物でもあります。月桂樹には、カイガラムシ・ハマキムシ・テッポウムシが発生することが非常に多いです。

カイガラムシは葉っぱに付くと樹液を吸って株自体を弱くさせます。また、カイガラムシの排泄物が蓄積されると「すす病」というカビの病気を誘発させるので厄介な虫なのです。

すす病は黒いすすのようなカビを葉っぱや枝に付いてしまいます。5〜7月にかけて発生するので幼虫の間に始末しておきましょう。始末には殺虫剤などを撒いておくと効果的です。

成虫になっていると殻のような硬いもので覆われて取れにくくなってしまいます。木べらやブラシでこそぎ取って駆除しておきましょう。幼虫の多く減少させることが可能です。

月桂樹(ローリエ)の種類・品種

品種改良により、葉っぱの色などが異なるものがあるのでいくつか紹介していきます。

黄金月桂樹

黄色い葉が特徴的な品種です。日当たりが悪いと綺麗に発色しないことがあるので気をつけましょう。

斑入り月桂樹

葉にクリーム色の斑が入っている品種で、斑の入り方は様々です。

細葉月桂樹

ウィロウリーフベイとも呼ばれる葉が細い品種です。葉の大きさは一般の月桂樹と比べ2/3の大きさです。

月桂樹(ローリエ)の開花時期

月桂樹は、春になるとポンポンのような黄色い花を咲かせます。薄い黄色の花も咲かせるので、鑑賞にも適しています。

月桂樹(ローリエ)の挿し木や葉の収穫を楽しもう!

香辛料としてよく使用されるローリエの元である、月桂樹の育て方についてご紹介しました。

月桂樹は勝利者を讃える際に使われる植物です。耐寒性も耐暑性もあるので、育てやすく、料理にも活用できる植物です。苗木から栽培してみたり、挿し木で枝を増やすのに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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家庭菜園士 七尾びび
ローリエは落ち葉を踏んだだけでも香るほど強いにおいのハーブです。料理でも匂い消しに使われるなどさまざまな活用法があるのでぜひ栽培してみてください。

カーネーションの育て方|挿し木や株分けのコツは?地植えで冬越しできる?

カーネーション 植え替え

母の日の贈り物として切り花のイメージが強いカーネーションですが、花壇に地植えしたり、鉢植えにしてガーデニングで楽しむこともできます。

今回は、カーネーションの地植え・鉢植えの育て方や、挿し木などの増やし方についてもご紹介しています。プロのアドバイスもあるのでぜひ参考にしてくださいね。

カーネーションの育て方のポイントは?

カーネーションの育て方のポイントは、日当たりと風通しのいい場所におくことと、高温多湿・病害虫対策をすることです。

とくに4月〜11月の栽培期間中は、水やりの時間帯や置き場所などに工夫して、高温多湿・病害虫対策をしてあげると、毎年美しい花を楽しめますよ。カーネーションの栽培は、鉢植えよりも地植えの方が管理しやすいので、初心者には地植えがおすすめです。

カーネーションの置き場所・植える場所はどこがいい?

カーネーション 植え替え

カーネーションはできるだけ日光に当てて育てるのがポイントです。また、風通しのいい場所に置く、植えるようにしてください。

鉢植えのカーネーションを室内に飾りたいときは、窓ガラス越しの日光によくあてて、エアコンの風が直接当たらない場所においてください。

また、鉢植えのカーネーションを屋外で育てている場合、梅雨や夏の時期は軒下などに移動させるといいです。冬は室内に取り込むの冬越しできます。

カーネーションの水やり!頻度やタイミングは?

鉢植えカーネーションへの水やり

鉢植えのカーネーションの水やりは、必ず土の表面が乾ききって白っぽくなってから与えるようにしましょう。水やりするときは鉢底から流れ出るまでたっぷり与えてください。

なお、とくに夏場の水やりの時間帯は朝の涼しい時間帯にしてください。

水やりをするときは、つぼみや花、葉っぱをかき分けて、株元の土に水やりをしましょう。つぼみや花に水がかかると、濡れてしまった場所からカビが発生することがあります。

地植えカーネーションへの水やり

地植えのカーネーションへの水やりは、基本的には必要ありません。雨の水分が土中に適度に残るので、水やりをしなくても育ちます。

ただし、何日も雨が降らず、カーネーションがぐったりしているようであれば水やりをしましょう。

鉢植えと同じように、夏場なら朝の涼しい時間帯に、株元の土に水やりをしてあげるといいです。

カーネーションの肥料・追肥はいつ与える?

カーネーションの肥料を与える時期は、3〜7月、9〜10月ごろです。真夏と休眠期の冬を避けて、定期的に追肥します。

カーネーションにおすすめの肥料は、花付きをよくするリン酸が多く配合されている草花用肥料です。市販の液体肥料か緩効性肥料を用意しておきましょう。

液体肥料であれば、追肥期間中10日に1回、水やりのかわりに薄めて与えます。緩効性肥料であれば、製品にもよりますが、1〜2ヶ月に1回、土にまいて使いましょう。

カーネーションを地植え・鉢植えに植え替えよう!

カーネーション 植え替え

カーネーションの植え替え時期

カーネーションの植え替え時期は、3〜5月か9〜10月ごろです。鉢植えのカーネーションは年に1回の頻度で植え替えしましょう。

カーネーションといえば5月の母の日に鉢植え(鉢花)として貰うことも多いでしょうが、もらった後は開花を楽しんで秋に植え替えるといいですよ。

カーネーションの苗は3月ごろから出回るので、春に植えて上げると初夏ごろに咲いてくれます。

鉢植えに植え替える方法

カーネーションを鉢植えに植え替えるときは、3号ポットなら5号鉢、すでに5〜6号ほどの鉢植え株なら1〜2回り大きい鉢に植え替えます。高温多湿に弱いので、排水性・通気性がいいスリット鉢や素焼き鉢がおすすめです。

  1. 一回り大きい鉢を用意して、鉢底にネットをしき、鉢底石をしきつめる。
  2. 市販の水はけのいい草花用培養土を鉢の3分の1ほどいれる。
  3. 元の鉢やポットからカーネーションを取り出し、根鉢の下部分を少しほぐして土の上に置く。
  4. 根鉢の肩と鉢のふち下2cmほどのラインがそろうように、土の量をあらかじめ調整する。
  5. 株と鉢のすきまに培養土をいれ、ときおり細い棒で鉢のふち周りをつつきながら土をつめる。
  6. 軽く手で土を押し固めて、鉢底からたっぷり流れ出るまで水やりをする。

地植えに植え替える方法

カーネーションを地植えに植え替えるときは、西日の当たらない場所を選んで、植える1〜2週間前から土づくりの準備をしておきましょう。

  1. 庭土1㎡(深さ30cm)分に対して、2〜3kgの堆肥(もしくは腐葉土)と規定量の緩効性肥料をすきこんでおく。
  2. 土を平らにならして1〜2週間寝かせて土をなじませたら、株間25cmほどとって、ポットと同じ大きさくらいの植え穴をあけていく。
  3. ポットからカーネーションの苗を取り出し、根鉢の下部分をかるくほぐす。
  4. 植え穴にカーネーションの苗をいれ、隙間を土で埋め戻す。
  5. 軽く手で土を押し固めて、たっぷりと水やりをする。

カーネーションの切り戻し・剪定の方法は?

カーネーションの花が咲き終わったら、切り戻しという剪定をします。

切り戻しする時期は、花が咲き終わり梅雨に入る1週間前の晴れた日です。草丈が半分になるように株全体をドーム状に切り戻しましょう。

おそれず思いきって切り戻すことで、梅雨時期の高温多湿対策にもなりますし、エネルギーを次の開花にむけて効率よくためられるようになります。

カーネーションの増やし方(挿し木・株分け・種まき)

カーネーション

カーネーションの増やし方には

  • 挿し木
  • 株分け
  • 種まき

の3つの方法があります。

どの方法も簡単ですが、一番気軽にできるのは挿し木です。株分けは大株に育ってからでないとできなかったり、種まきは手間の面で少し大変ですが、挿し木なら開花もすぐに楽しめますよ。

挿し木での増やし方

カーネーションの挿し木は、春か秋に行うのが適期です。切り戻しで切り取った茎を使うのもいいでしょう。

  1. カーネーションの主茎から出た若い茎を10〜15cmほど切りとる。
  2. 先端についた葉っぱを4枚ほど残して、あとはすべて取り除く。
  3. 茎の切り口を斜めに切り、1〜2時間ほど発根促進剤をまぜた水につけておく。
  4. ポットに挿し木用の土を9割ほどいれ、植え穴を4箇所ほど菜ばしなどであけておく。
  5. 茎が半分ほどうまるように、植え穴に挿す。
  6. 土が乾燥しないように水を貯めたトレーにおいて底面給水させ、半日陰の場所で管理する。
  7. 新芽が十分に伸び始めたて、ポットがいっぱいになったら、鉢や庭に植え替える。

株分けでの増やし方

カーネーションの株分けは、春か秋に行うのが適期です。植え替えと同じタイミングで作業しましょう。

株分けのやり方は簡単で、鉢から取り出して根鉢をほぐして土を落としたら、まとまって生えた茎の分け目を探して、手で引き裂くだけです。なお、あまり小さく株分けすると弱ってしまうこともあるので、株分けするのであれば5〜6号以上の大株を株分けするようにしましょう。

株分けしたらあとは同じように鉢植えにしたり地植えにして楽しんでください。

種まきでの増やし方

カーネーションの種まき時期は、涼しくなった9月〜11月頃が適期です。枯れた花をそのままつけて種を採取するか、市販の種を入手しましょう。

ただし種まきでの増やし方は、温度管理や冬越しが必要なため、少し中級者向けです。

  1. ポットに種まき用の培養土を9割ほどいれ、水やりをして湿らせておく。
  2. 種がかさならないように5〜6粒まく。
  3. うすく土を被せ、やさしく霧吹きをしたら、ラップをはって穴を数カ所あけておく。
  4. 室内の明るい日陰で管理し、土が乾かないように霧吹きや底面給水で水やりする。
  5. 発芽したら葉っぱが重なりあわない程度まで、生育の悪い苗を間引く。
  6. 室内の暖かい場所で越冬させたら、3月ごろに鉢植えや地植えに植え替える。

カーネーションが枯れる前にすべき高温多湿・病害虫対策!

カーネーション

カーネーションの栽培で注意したい病害虫は、アブラムシと灰色カビ病です。どちらも高温多湿状態を原因に、蒸し暑い時期に発生しやすくなります。

高温多湿・病害虫対策としては、次の4つの方法をしておくといいです。

  • 切り戻しや花がら摘みをして株の風通しをよくする
  • 鉢植えなら雨ざらしにせず、軒下に移動させる
  • 地植えならバークチップをしいて、泥の跳ね返りを予防する
  • 植え替えのときに粉末・粒状タイプの殺菌剤・殺虫剤を土に混ぜておく

もし病害虫が発生してしまったら、スプレータイプの殺虫殺菌剤をまくか、これ以上被害が広まらないようにその株だけ取り除きましょう。

カーネーションは地植えでも冬越しできる?

カーネーションは冬越しできれば多年草として毎年開花を楽しめます。鉢植えなら室内に取り込むことで冬越しができますが、地植えの場合も寒さ対策をすれば冬越しできる可能性があります。

地植えのカーネーションの冬越し対策としては、腐葉土を株元に5cmほどもって、その上からバークチップを敷き詰めておくといいです。また、雪が降り積もるような地域であればビニールトンネルや簡易的な屋根を設置しておきましょう。

ただし、一番確実なのは、秋ごろに掘り起こして鉢植えに植え替えし、冬は鉢植えで冬越しさせる方法です。春の暖かい時期になったらまた花壇に植えて楽しむのがおすすめです。

プロにカーネーションの育て方アドバイスを聞いてみた!

また、ガーデニングのプロにカーネーションを育てる上で参考にしたいアドバイスを聞いてみました!

カーネーションは時期ごとにポイントがあるので紹介していきます。まずカーネーションが出回る5月頃ですが、手元に来た時に株元の葉が腐っているもの、枯れているものを取り除きます。そして、小さすぎる蕾も取り除きます

次に梅雨の時期のポイントですが、湿気を帯びすぎてしまうとカビが生えやすくなってしまうため、細かすぎる茎や新芽を取ってあげます。そうすることで、株の間に空間が生まれて風通しが良くなり、夏越しがしやすくなります

秋から冬にかけては、10℃を下回らないように基本的に室内で育てることと、水やりの頻度と下げることと、与える量はいつも通り鉢の底から水が出るまで与えることです。

鉢物のカーネーションの出回る時期は5月の母の日前がピークになります。そのためどうしても春の植替え適期を過ぎてしまうことになります。植え替えできないままカーネーションにとって苦手な夏を迎えることが問題点になります。

苗選びの際はできるだけ株元まで観察して健全な苗を選ぶこと。またプレゼントしたい場合には、「お水は土が乾いたらたっぷりとあげること」「花が終わったら剪定して、秋になったら植替えしてね」と一緒に伝えてあげましょう。

カーネーションの育て方を覚えて、挿し木で増やしてみよう!

母の日に送られる花として有名なカーネーションは、品種改良によって種類も豊富になり、花色によって異なる花言葉をつけられていることから、祝いの席やプレゼントなどにぴったりな花となっています。

家で育てて、誰かに贈ったり、庭や室内を飾ってみましょう。

アメリカンブルーの育て方|冬越しや挿し木のコツは?

アメリカンブルー、Photo by nicoさん

エボルブルスとも呼ばれるアメリカンブルー。その名の通りアメリカ原産の青色の花が美しい花になっています。若干育てるのが難しい花ですが、ポイントを守ればそこまで問題もありません。アメリカンブルーは気をつければ冬越しさせることもできます。

とはいえ、一体どのようにアメリカンブルーは育てたら良いのでしょうか。気をつけておかないといけないことなどはあるのでしょうか。ここではそんなアメリカンブルーの育て方について紹介します。

アメリカンブルーの育てる場所

アメリカンブルー

アメリカンブルーは日当たりが良いところに植えます。一年を通して日当たりが良いところに置きましょう。日当たりが悪いとあまり花も育ちませんから気をつけておきたいところ。

また、多年草なので植える際には冬季が気になるところでしょう。冬場は霜にあたらないようなところに植えることも大事です。冬越しについては後述します。

アメリカンブルーの水やり

土の表面が乾いたら水をたっぷりあげます。アメリカンブルーは湿度に弱いので、あまりにも用土が水っぽくならないようにしましょう。最悪の場合、水を与えすぎると根が腐ってしまうこともあります。

アメリカンブルーの肥料

アメリカンブルーの花をたくさん咲かせたい場合、しっかり肥料もやる必要性があります。春から秋にかけて固形肥料もしくは液状肥料を株元に与えましょう。冬場は花も半冬眠状態になります。このため、冬越しする場合でも肥料を与えなくて大丈夫です。

アメリカンブルーの土

アメリカンブルーを育てる用土は、水はけが良い条件が欠かせません。赤玉土7対腐葉土3の割合で混ぜた用土を使用してみてください。

アメリカンブルーの植え付け・植え替え

植え付け

アメリカンブルーは、種まきではなく苗を植え付けるのが一般的です。植え付け時期は、4~6月頃が適期となっています。苗は少し深めに植え付けると良いでしょう。

植え替え

アメリカンブルーはかなり増えやすい植物です。もしも鉢が狭くなってきたら、一年に一回程度の頻度で植え替えをしましょう。5月頃が植え替えに適しています。株を引っこ抜いたら軽く土を落として新しい鉢に植え替えましょう。この際、枯れた根やからまっている根などは切り取ってください。

アメリカンブルーの手入れ・摘芯

アメリカンブルーは写真などで見ると大変花数が多いように思えますが、実際に育ててみるとそこまで花が咲かないと悩む人は多いです。これを防ぐためにもしておきたいのが摘芯です。

摘芯をすることにより脇目が育つようになって花もより増えるようになります。摘芯はつるが30㎝以上伸びてきたら行いましょう。伸びたツルの先を切り戻せば完了です。

加えて、しっかりと日当たりの良い場所で育てることも大事です。日があまり当たらない場所だと茎も弱くなりしっかりと花もさきません。

また、品種によってはかなり咲きやすいものもあります。アメリカンブルーの品種にはピロサスやグルメラッスなどがあります。このため、あまり咲かなくて困ったら品種選びもしっかりしてみると良いでしょう。

アメリカンブルー挿し木での増やし方

挿し木で増やせる時期

アメリカンブルーは挿し木という方法で簡単に増やすことができます。挿し木で増やせる時期は5〜7月頃の生育期です。この時期に挿し木することで、しっかりと秋冬に向けてしっかりと根がはるようになります。

挿し木のやり方

  1. その年に伸びた新しい茎先10〜15cm切り取る。
  2. 水に発根促進剤を混ぜ、切り口を1〜2時間水に浸す。
  3. ポットや鉢に挿し木用の土を9割いれる。
  4. 割り箸などで土に植え穴をつけ、茎が3〜4cm埋まるように挿す。
  5. 隙間を土で埋め戻し、たっぷりと水やりする。

挿し木後の管理

アメリカンブルーを挿し木した後は、明るい日陰に置いて、土が乾く前に水やりをしてください。1ヶ月もすると根が張ってくるので、その後は表土が乾いたら水やりするように頻度を落としてください。

十分に根が張っているようであれば秋に鉢増しするか、そのまま冬越しさせて次の春に植え替えましょう。

アメリカンブルーの冬越し

アメリカンブルーの耐寒温度は5度程度です。もしも外に植える際には地域によってはグリーンハウス内でないと冬越しできないことも。こうした際には一年草として扱って、翌年度に新しく種を植えると良いでしょう。

もしも寒い地域で外で育てている場合には鉢に入れ替えてベランダなどに移動させましょう。冬越しさせるつもりならば最初から鉢で育てるようにすれば移動もしやすいです。

冬の期間中は水やりはそこそこに控えるようにします。株全体を切り戻すことも効果的です。

ちなみにアメリカンブルーは冬場には半冬眠状態になります。半冬眠状態になると葉の色が薄くなり、枯れてきているみたいになります。

アメリカンブルーが枯れる原因と対策

もしもアメリカンブルーが枯れたら水のやりすぎを疑ってみましょう。あまりにも水をやりすぎると根腐れなどを引き起こします。

アメリカンブルーの育て方で注意すべき病気・害虫

アメリカンブルーを育てる際に注意したいのがアブラムシとハダニです。特にハダニには気をつけてください。

アブラムシ

アブラムシは大きさ2mmから4mmほどの黄色い虫で、葉について養分を吸い取ります。アブラムシは夏場に特に発生しやすいです。種類はかなり多く、地域によって個体差も大きいです。また、幼虫も成虫も花に被害を与えるので気をつけておきましょう。

こうしたアブラムシを見つけたら早めに殺虫剤で対処することが大事です。また、あらかじめ以下のような対策と予防をしておくのも良いでしょう。

例えば、アメリカンブルーの近くに高い植物を植えてアブラムシを遮る、防虫ネットを利用するといったことができます。他にも、土が乾いているとアブラムシも発生しやすくなるので、土が乾きすぎないようにもしておきましょう。

また、肥料を与えすぎているためにアブラムシが発生することもあります。このため、窒素肥料などはあまり与えすぎないようにしましょう。

ハダニ

ハダニは乾燥する夏場に発生しやすいです。ハダニが発生すると葉の養分が吸い取られて花がしおれていきます。ハダニは葉の裏などにひそんでいますから、葉の裏に赤色の虫がいたらハダニの発生を疑いましょう。

ハダニは水に弱いことため、霧吹きをアメリカンブルーの葉に定期的にしておくことで予防になります。また、一度発生したらすぐに被害が広がってしまうので、ハダニ用の殺虫剤をまくと良いでしょう。

灰色カビ病

灰色かび病は灰色のカビみたいなものが葉に現れるのが特徴です。この灰色かび病を起こさないようにするためにも風通しが良いところでアメリカンブルーを育てましょう。また、枯れた花があったら放っておかないで取り除くことが必要です。

アメリカンブルーの花

アメリカンブルーは、開花時期の4月下旬~10月頃になると、2~3cmほどのきれいな濃い青色の花を咲かせます。株が四方に広がる性質を持つため、花壇の寄せ植えやグラウンドカバーなどに人気となっています。

アメリカンブルーの花言葉

アメリカンブルーには「恋人のキズナ」といったような花言葉があります。また、アメリカンブルーは花が青色なこともあり、「清潔さ」という花言葉もあります。このように、花の見た目にちなんだ花言葉が多いようです。

アメリカンブルーを育てて寄せ植えを楽しもう!

アメリカンブルーは園芸に慣れてきた人におすすめです。アメリカンブルーは見た目が良いですし、非常に生息旺盛で簡単に増えてくれます。また、品種も多いので自分にあったものも選びやすいことでしょう。

これからアメリカンブルーを育てるつもりならば,冬越しのことも考えて鉢で育てることをおすすめします。また、窓際などに鉢を吊り下げて育てるのもおすすめです。

※トップ画像はnicoさん@GreenSnap

葉牡丹の挿し木による増やし方を徹底解説!切り花でも根が出る?

葉牡丹 鉢植え

まるでキャベツのような葉牡丹はピンク色や白色など葉の観賞を楽しむことができ、その葉形から別名「ハナキャベツ」とも呼ばれています。寄せ植えにも人気の葉牡丹の挿し木の方法や時期、成功させるポイントなどについて紹介していきます。

葉牡丹の増やし方は「挿し木」がおすすめ

葉牡丹ははもともとはヨーロッパ原産の植物ですが、日本で品種改良が進んでいたこともありさまざまな系統があります。

葉牡丹は一般的に種まきや挿し木(挿し芽)で増やすことができ、挿し木で増やす方が種まきよりも早く生長します。

また、挿し木の場合は親株のクローンになるため、見た目の色や形などは親株と全く同じように育つことがポイントです。ご自宅のお庭などで葉牡丹を育てていれば、挿し木で簡単に増やすことができますね。

葉牡丹の挿し木に適した時期

葉牡丹の挿し木に最適な時期は5月中下旬~6月中下旬頃で、初夏なので作業しやすい時期といえます。

葉牡丹の挿し木に必要なもの

葉牡丹を挿し木で増やす場合は、以下の道具を準備しましょう。

  • 挿し木用土
  • 剪定用バサミ
  • 細い棒(穴あけ用)
  • ラベル

葉牡丹を鉢植えで育てる場合は鉢を準備し、挿し木をいくつもする場合はプランターも使用できます。

地植えで育てる場合は、鉢を準備する必要はありません。挿し木用土は、肥料分のない赤玉土やバーミキュライトなど新しい土を使用しましょう。

葉牡丹の挿し木の方法

  1. 花が咲いた後に出てきた新芽が付いている茎を切り取り、挿し穂を作ります。
  2. 剪定バサミを使用して挿し穂の切り口を斜めに切り、その後切り口は水に30分程度浸しておきましょう。
  3. 茎に付いている葉や脇芽は、挿し木する際に土に埋まってしまう部分だけを取り除きます。枚数が多い上の方の葉も切り取り、半分程度に減らしておくことをおすすめします。
  4. 挿し木で使用する土は湿らせておき、細い棒で穴を開けます。
  5. 挿し穂を傷めないよう注意しながら土に約2~3㎝挿し込んだ後に土を寄せ、その後たっぷりと水やりをしましょう。

葉牡丹の挿し木を成功させるポイント

葉牡丹は本来日当たりのいい場所を好みますが、挿し木した後はすぐに日なたに置くと葉から蒸散量が増えてしまうため、日陰の環境で約2週間土を乾かさないように水やりをします。

その後、半日陰から日なたへと場所を移して管理しましょう。プランターでいくつもの挿し木を育てる場合は、混み合ってきたタイミングで鉢に植え替えてください。

挿し木で挿し穂の葉の枚数を少なくすることで、余分な水分の蒸散を防ぐことができます。そのため、あらかじめ葉の枚数を減らすことで切り口の部分から必要な水分を吸収することができるので効率的です。

8月は一年の中でもアブラムシやコナガなどの害虫が発生しやすく、挿し木から育てた葉牡丹の葉も害虫に食べられてしまう可能性があります。

せっかく増やした葉牡丹が虫に食べられてしまうのは悲しいですよね。この時期は、特に害虫対策をしながら葉牡丹を育てることをおすすめします。

葉牡丹の切り花でも挿し木できる!

葉牡丹は葉の観賞を楽しめるので、カラーリーフとして他の植物との寄せ植えでもその存在感を十分発揮します。葉牡丹は特別な手入れなどは必要ないので、園芸初心者でも育てやすいです。自宅で葉牡丹を育てていれば、挿し木で葉牡丹を増やしてみてはいかがでしょうか。

また、切り花として飾っていた葉牡丹を挿し木に使うこともできます。ぜひ気軽に葉牡丹の挿し木にチャレンジしてみてください。

アナベルの育て方|挿し木や鉢植えの植え替え時期は?冬越しのコツは?

アジサイ アナベル

アナベルはアジサイの仲間で、切り花やドライフラワーとしてもよく出回っています。寒さにも暑さにも強いので、他のアジサイにくらべて初心者も育てやすく、庭木として人気の品種です。

今回は庭を爽やかに彩る、アナベルの育て方をご紹介します。

アナベルを育てる場所

アナベルは適度な日当たりと、風通しのよいところを好みます。日なた〜半日陰で管理するとよいでしょう。半日陰の場合は建物の東側におき、午前中に日光がよくあたる場所がおすすめです。

鉢植えでも育てられますが、アナベルはとくに水切れしやすいので、地植えのほうが管理が楽です。鉢植えで育てる場合は、10号鉢くらいのサイズで育てるようにしましょう。

アナベルの水やり

鉢植え

アナベルはアジサイの中でも、とくに水を欲しがる品種です。鉢植えで管理する場合は、水切れしないように注意してください。土の表面が乾いたら底穴から水がもれだすほど、たっぷりあげるようにしましょう。土の状態をみながら、日照りのよい夏場は朝夕1日2回、休眠期の冬場は2日に1回のペースが目安です。

地植え

アナベルを地植えで育てている場合、基本的に水やりは必要ありません。長く雨が降らず極度に乾燥していたり、葉がしんなりしている場合にのみ、水をあげるようにしてください。

アナベルの土

アナベルは、水はけと水もちのバランスのよい土を好みます。土は植え付ける1〜2週間前に準備して寝かせ、土作りをしておきましょう。

鉢植え

鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3ほどの配合に、元肥として堆肥や緩効性化成肥料を混ぜておきましょう。市販の草花培養土でも問題ありません。また、アジサイ用培養土なども販売されているので、そちらもおすすめです。

地植え

地植えの場合は、植えつける場所の土に対して、2〜3割の腐葉土と、元肥として堆肥や緩効性化成肥料をすき込んでおきましょう。

アナベルの肥料

アナベルには年に2回、寒肥と礼肥をしてあげましょう。寒肥は1〜2月に、礼肥は花が咲き終わった7〜8月ごろに、どちらも緩効性化成肥料や、油かすなどの有機肥料をあげてください。

肥料を施す場所は、幹元ではなく、枝先の真下に位置する地面、深さ10cmほどのところに混ぜ込んであげるとよいでしょう。

アナベルの植え付け

アナベルの植え付け・植え替えに適した時期は、いずれも葉が出る前の3〜4月、成長が止まる10〜11月です。

植え付け

アナベルを鉢に植え付ける場合、苗よりも二回りほど大きな鉢を用意してください。底穴にネット、石を敷いて、鉢の半分ほど土をいれます。苗を中心に入れて隙間を土で埋め、たっぷり水をあげてください。倒れないように支柱を挿しておくとよいでしょう。

地植えの場合、植え付け直後は、しっかり根付くまで10日間ほどは毎日水やりをするようにしてください。

鉢植えアナベルの植え替え時期と方法

鉢植えで管理しているアナベルの場合、2〜3年に1度のペースを目安に植え替えしましょう。

植え替えの際は、根鉢の表面3分の1程度を崩して、一回り小さく根をカットしてください。あとは植え付けの方法にならって植え替えをしましょう。

アナベルの挿し木での増やし方

挿し木する時期

アナベルは挿し木によって増やすことができます。適期は6〜7月ごろです。アナベルの増やし方で一般的なのはこの挿し木という方法で、種まきや株分けよりも簡単にできます。

挿し木のやり方

その年に新しく生えた新鮮な枝を10cmほど切る。

切り口が斜めになるように切り直す。

上の葉2枚だけを残し、葉が大きい場合は葉を半分に切る。

切り口を水に1〜2時間浸しておく。水に発根促進剤を混ぜておくとなおよし。

育苗ポットに赤玉土か挿し木用の土をいれる。

切り口を土に3cmほど挿す。

たっぷりと水やりをする。

挿し木後の管理

アナベルを挿し木した後は、明るい日陰で発根するまでは土が乾かないように水やりをこまめにして管理しましょう。

1ヶ月ほどで発根するので、枝を持って簡単に抜けないくらいに根を張ったら、土が乾いてから水やりをするよう頻度を落とし、十分に育ったら鉢に植え替えてください。

アナベルの夏越し・冬越し

夏越し

アナベルは耐暑性があるため、とくに夏越しの対策をする必要はあまりありません。ただし猛暑日が続く地域や、西日が強く当たり続けるような場合は、暑さ対策のために株元をマルチングしておきましょう。

冬越し

アナベルは耐寒性もあるため、何もしなくても越冬できます。雪が多く降るような北部での栽培には、枝が重みで折れないよう剪定しておきましょう。11月ごろの剪定がおすすめです。

アナベルの育て方で注意する害虫・病気

つきやすい害虫

アナベルはカミキリムシやハダニなどの害虫被害を受けやすいです。枯れ枝の剪定や、防虫剤などで防除しましょう。

カミキリムシの成虫を見かけた場合、数カ所の枝中に幼虫が発生している可能性が高いです。黒い粒の糞が溜まっているところが侵入口なので、針金を入れて掻き出して駆除しましょう。古い枝・弱い枝に発生しやすいので、剪定をこまめにするか、しっかり幹を強く育てていくことが予防につながります。

ハダニは葉の裏に密集している場合が多いので、よく観察し、葉の裏まで霧吹きで水をかけて予防してください。発生した場合は殺虫剤で素早く駆除してください。

かかりやすい病気

アナベルはうどんこ病、モザイク病などの病気に注意してください。

うどんこ病は、葉の表面に白い粉のようなカビが発生する病気です。湿度が高いと発生するので、剪定して風通しをよくすることで予防してください。

モザイク病は葉の色味に濃淡ができ、変色していきます。この病気はアブラムシの発生が原因なので、アブラムシを駆除してください。一度かかった株は治らないので、抜き取って感染を食い止めるしかありません。

アナベルの剪定・切り戻し

剪定

アナベルは他のアジサイと違い、新芽にしか花がつかないので、古い枝はどんどん剪定していきましょう。比較的いつでも剪定は可能ですが、適期は花が咲き終わった11〜12月もしくは2〜3月です。細く弱い枝や、形の悪い枝を切り落とし、全体を丸く半円形になるように整えましょう。

切り戻し

大きく育った株は、2〜3年に1度程度、地際2〜3節くらいまで切り戻しましょう。適期は11月です。花数は減りますが、枝の勢いは増し、翌年には大きな花をつけてくれます。

アナベルの花

アナベルは西洋アジサイの一つで、6〜7月の梅雨から初夏にかけて、小さな花をこんもりと半球状に密集させて咲かせます。その大きさは直径20〜30cmほどにもなり、いくつも咲かせてくれるので、とても華やかです。日本のアジサイに比べると枝が細く、花びらが細かいので、繊細な印象です。

特徴的なのはその花色で、つぼみの状態では薄いグリーン色で、開花するにつれだんだんと白く変化していきます。咲きすすんでいくと再び薄いグリーンへと戻り、さらに秋には乾燥したアンティークなブラウンへと変わっていきます。

アナベルを鉢植えで挿し木にして楽しもう!

アナベルはつぼみ、花、そして枯れたあとの色味の移り変わりが、とても魅力的なお花です。切り花やドライフラワーとしても楽しめるので、ぜひお家でアナベルを育ててみてください。

アイビー(ヘデラ)の増やし方|挿し木・水挿し・株分けの方法を解説

アイビー

観葉植物としてアイビーを育てている方は多いと思います。見た目がかわいいらしのでもっと増やして楽しみたいですよね。そこで今回は、アイビーの増やし方を紹介していきます。挿し木や水挿しの方法をまとめているので増やしてみましょう。

アイビー(へデラ)は増やし方はどれも簡単!

育てやすいことで初心者にもおすすめなアイビーは、

  • 挿し木
  • 水挿し
  • 株分け

という3つの増やし方で増やすことができます。どちらの方法も、アイビーの茎から発根させて、別の株として育てる方法で、簡単に増やすことができますよ。

アイビー(へデラ)の挿し木・水挿し・株分けに適した時期はいつ?

アイビーを増やすのに向いている時期は、4〜9月です。この時期はアイビーが生育旺盛になる生育期であり、発根しやすくなります。

これ以外の寒い時期に挿し木や水挿し、株分けをすると、根が出てこなかったり、根が出るまでに時間がかかってしまうので避けましょう。

アイビー(へデラ)の増やし方① 挿し木

挿し木とは茎を土に挿して発根させ、別の株として増やす方法です。

準備するもの

  • 鉢(新しく植えつけるための鉢)
  • 鉢底石
  • 割り箸
  • 発根促進剤
  • 挿し木用の土
  • コップ

挿し木用の土は市販のものか、自分で用意する場合は赤玉土小粒100%を使いましょう。

アイビーの挿し木の方法

  1. アイビーのつるを10cmくらいにカットします。
  2. アイビーを切ったら葉を2~3枚ほど残し下側の葉をすべて取り除いてください。
  3. 切り口を水が入ったコップに1時間ほど浸します。
  4. 1時間が経過したら切り口の水をふいて、発根促進剤を塗布します。
  5. 用意しておいた鉢に鉢底石と土を入れて割り箸で穴を開けます。
  6. 穴の部分にアイビーを挿してください。挿したあとは、土にたっぷりと水をあたえましょう。

挿し木をしても根はすぐには出てきません。発根までにはだいたい1ヶ月はかかりますので、それまでは土が乾かないように水やりをして、直射日光の当たらない室内で管理しましょう。

発根して新しい目が動き出したり、容器の底から根が見えたりしたら、鉢上げ(植え替え)してください。

アイビー(へデラ)の増やし方② 水挿し

水挿しとは、茎の切り口を水につけて発根をうながす方法です。

準備するもの

  • 鉢(新しく植えつけるための鉢)
  • 発根促進剤
  • コップ

アイビーの水挿しの方法

  1. アイビーのつるを10cmほどアイビーをカットします。
  2. 葉を2~3枚残してほかは取り除きます。
  3. コップに水をいれて、適量の発根促進剤を混ぜます。
  4. カットしたアイビーを水を入れたコップに挿します。
  5. 水は毎日交換するようにしましょう。

透明なコップだと根の生長がわかるのでおすすめです。ある程度根が伸びたら土に植え替えることもできますし、水挿しのままにして水耕栽培としても楽しむこともできます。

アイビー(へデラ)の増やし方③ 株分け

株分けとは、増えすぎたアイビーを植え替えと同時に株を分割して増やす方法です。

準備するもの

  • 鉢にいっぱいに増えたアイビー
  • 新しい鉢
  • 新しい観葉植物用の土
  • 鉢底ネット・鉢底石
  • ハサミ
  • スコップ

アイビーの株分けの方法

  1. 水やりを控えて鉢の中をよく乾燥させます。
  2. 鉢からアイビーを取り出して根を優しくほぐし、土を1/3ほど落とします。
  3. 茶色くなった古い根を切り、株の半分をハサミで切り分けます。
  4. 新しい鉢に、鉢底ネット、鉢底石、土をいれて、切り分けたアイビーを植えます。
  5. 鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりをします。

アイビー(へデラ)の根が出ない・根付かない原因は?

アイビーは生育旺盛な植物ですが、休眠期となる10〜3月の時期には、生育が落ち着いて寒さを凌ぐために体力を使います。

そのため、この休眠期の時期に揷し木や水挿し、株分けをしてしまうと、根がなかなか出なかったり、土に根付く前にしおれてしまうことがあります。

アイビーを増やすときは必ず、4〜9月の生育期の間に行うようにしましょう。

アイビー(へデラ)の増やし方は切る場所も問わず簡単!

アイビーは種から増やすのは難しいので、挿し木や水挿しでかんたんに増やしてみましょう。水挿しはコップに挿すだけなので入れ物をおしゃれにしてインテリアとしても飾ることができますよ。

みなさんもかわいらしい葉のアイビーを増やしてみてくださいね。

コウヤマキの育て方|挿し木の方法は?枯れる原因は?縁起が悪いって本当?

Photo by 101匹鉢ちゃんさん

コウヤマキ(高野槙)は和歌山県の高野山に多く分布している針葉樹です。コウヤマキ科コウヤマキ属に分類され、この科と属はコウヤマキ1種類しかない樹木です。

今回は、そんなコウヤマキの育て方をご紹介します。

コウヤマキとは?縁起が悪い庭木って本当?

コウヤマキ(高野槙) 葉
Photo by @kiraさん@GreenSnap

コウヤマキはコウヤマキ科コウヤマキ属に分類される、常緑針葉樹です。日本では、九州、四国、本州に自生し、とくに和歌山県にある高野山で多く見ることができます。

仏壇のお供え用として使われることもあることから、縁起が悪いとする意見もありますが、実際は高野山では霊木として大事に育てられている縁起のいい樹木です。

コウヤマキは自然に育てていても樹形が整い、加えて春には黄色い花を、秋には松ぼっくりのような実をつける変化も楽しめるため、庭木としても人気です。

コウヤマキの日当たり

コウヤマキは、なるべく日当たりの良い場所で育てましょう。ただし、長時間の直射日光や真夏の西日など、強めの日差しが当たると葉焼けや乾燥する恐れがあります。

地植えの場合は、遮光シートなどで日除け対策をしたり、株元を敷きワラなどを使って土を覆い、乾燥を防ぐといいでしょう。

なお、コウヤマキはほかの木と密接して育つと、その当たった部分が枝枯れしてしまいます。植え付けの際は周りのスペース、場所をよく考えた上で植えてください。

コウヤマキの植え付け

植える時期

コウヤマキの植え付け時期は、12月〜2月を避けた、10月〜3月までの間に行います。10月はコウヤマキの休眠期に入り、3月からは新芽が伸びてくる時期に当たります。

なお、日本において植え付けの適地としては、東北南部から沖縄県までとなります。

苗の植え方

コウヤマキを植え付けるときは、庭土に腐葉土を3〜4割まぜ、緩効性肥料を混ぜておきましょう。

根が弱いため、根鉢は崩さずにそのまま植えてください。隙間を土で埋めた後、株周りを山のように高くして乾燥防止のための藁などを敷いておくといいです。植えた後はたっぷりと水やりをしましょう。

また、根付くまで時間がかかるため、支柱を立てておくと良いでしょう。

コウヤマキの水やり

コウヤマキは夏も冬も基本的には水やり不要です。自然に任せて生長させましょう。もし乾燥が激しいようなら、土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。

コウヤマキの肥料・追肥

コウヤマキはやせ地だと育ちにくいです。

コウヤマキを育てるときは、2月に堆肥か化成肥料を施します。化成肥料には、微量の元素を含んでいるものを利用しましょう。肥料を与えすぎると根を痛める原因になるので、適量にしておきましょう。

剪定を行ったあとにも肥料を与えますが、芽吹きのあとも施肥しておくと良いでしょう。

コウヤマキを鉢植えで育てている場合は、緩効性化成肥料を3・6・11月に少量与えましょう。

コウヤマキの挿し木での増やし方

挿し木する時期

コウヤマキの増やし方は、「挿し木」をが一般的です。挿し穂は4月下旬頃に行うと良いでしょう。

もしコウヤマキを鉢植えで育てて、室内で冬越しさせている場合、挿し木をする前に低温処理として、5度前後の環境で管理することが必要です。

挿し木のやり方

  1. 若い元気な木を10cm〜15cmほど切り取る。
  2. 切り口を斜めに切り直す。
  3. 水に発根促進剤を混ぜ、切り口を1〜2時間つけておく。
  4. 容器に挿し木用の土を9割ほどいれる。
  5. 土に3〜4cmほど埋まるように挿す。
  6. 隙間を土で埋め戻し、優しく水やりをしておく。

挿し木後の管理方法

コウヤマキを挿し木した後は、明るい日陰で土が乾燥しすぎないよう、こまめに水やりをして育てましょう。1ヶ月もすると発根するので、土が乾いてから水やりするよう頻度を落としてください。

なお、コウヤマキの挿し木はやや難しいため、根が出てきたとしてもすぐに植え付けしないようにしてください。発根しても半年ほどはじっくりと育て、ポットに根が十分に張ってから植え替え・植え付けしましょう。

コウヤマキの育て方で注意すべき病気・害虫

コウヤマキは虫がつくことがそれほどない樹木です。しかし、根にカナブンの幼虫やが潜んでいる可能性があります。

また、まれに葉に斑点がつくことがありますが、元気であればさほど心配する必要はありません。

湿度が高くなってくるとウイルス病などが発生する可能性があります。発症したら、その部分をすぐに取り除きましょう。

コウヤマキの手入れ

コウヤマキの幹の内部の枯れ込みには注意しましょう。日当たりが悪い場所で育てていると、光合成ができなくなり枯れていってしまいます。

美しい樹形が無くなって、蒸れて病気になってしまう恐れもありますので枯れた葉っぱは手で取ってください。

コウヤマキの剪定

コウヤマキを剪定するのであれば、強い枝を切り戻すか芯を間引くのどちらかです。

強い枝を切り戻す場合、樹形を見てところどころに勢いのある枝が飛び出ていることがあります。放置していると樹形のラインがぼやけてしまい美しい形にはなりません。

そんなときは、飛び出ている枝は樹形のラインよりも少し深めにして切り戻しをするときれいになります。

そして、芯を間引く際は、芯が枝分かれしていることがあり2本以上立つことがあります。若い木によく見られることで、そのときは1本だけを残して切り取ってしまってください。

コウヤマキの花言葉!

コウヤマキはイヌマキともいわれ、その花言葉には、「慈愛」「色褪せぬ恋」という意味があります。

コウヤマキは防風林や生け垣の代わりとなって植えられる樹木です。その姿が家族を守るように育っていくことから、慈愛の花言葉がつけられました。

また、季節関係なく緑の葉っぱを付けている姿から、色褪せぬ恋という意味になっています。

コウヤマキの育て方は簡単!挿し木で増やすのもおすすめ

高野山で有名な樹木のコウヤマキの育て方についてご紹介しました。

生長すれば5m以上にもなり、移植が嫌いな樹木ということがわかりました。日本でも公園や街中でも植えられており、庭木としても活躍しています。

育てるのであれば植える環境とスペースを十分に配慮した上で抵触させましょう。