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カラーの育て方|球根は植えっぱなしNG?冬越しや植え替え時期は?

カラー 花

カラーは、サトイモ科のカラー属に分類される球根植物です。一つの花びらを巻いたような独特の美しい花を咲かせ、切り花人気が高い花ですが、庭に植えたり鉢植えで育てることもできます。

この記事では、カラーの育て方を中心に、球根は植えっぱなしでいいいのか、冬越しのコツなどについてもご紹介していきます。

カラーの育て方のポイント

カラー 花 ピンク

カラーの花を咲かせるには、多湿を好む湿地性と、乾燥を好む畑地性の2タイプの性質に合わせて、育て方を変えることが大切です。

とくに土づくりや水やり頻度、冬越しの方法が異なるので、球根や苗を入手する際はタイプをよく確認しておきましょう。

畑湿地性カラー 多湿を好み、地植えでも育てやすい。耐寒性が高く、湿度さえあれば植えっぱなしで冬越しできる。
畑地性カラー 乾燥を好むため、どちらかというと鉢植え栽培向き。寒さや雨に弱いので季節によって管理する場所を移動する。

カラーを栽培する場所

カラーは、どちらのタイプであっても、夕方の強い直射日光を避けた日当たりのいい場所で育てましょう。

日当たりが良くないと花が咲きませんが、真夏の日差しや西日で葉焼けが起きやすいので、地植えなら遮光ネットを活用し、鉢植えなら明るい日陰に移動してください。

なお、畑地性のカラーは風通しのいい場所でないと弱るので注意しましょう。また雨に当たると病気にかかりやすくなるので、軒下などで育てるのがおすすめです。

カラーの球根の植え方

カラーの球根を植える時期は、3〜4月です。数年育てているカラーの植え替え時期も一緒です。

植え替えする球根は、病気にかかりやすいので、殺菌剤などをまぶしてから、再び植え付けをするようにしてあげましょう。

湿地性カラーの土と植え方

湿地性のカラーは湿った土を好みます。地植えの場合は、庭土に3割ほど腐葉土と緩効性肥料を混ぜてから植えましょう。鉢植えの場合は、市販の荒木田土がおすすめです。草花用培養土を使う場合は、1〜2割ほど真珠岩パーライトを混ぜると保水性があがります。

湿地性のカラーはかなり大きく成長するので、地植えなら株間50〜80cm以上、鉢植えなら6号鉢に球根1球が目安です。深さは、球根の頭が地表と同じくらいの位置になるように植えましょう。

畑地性のカラーの土と植え方

畑地性のカラーは排水性と通気性のいい土を好みます。地植えの場合は、庭土に3割ほどの腐葉土と川砂1割を混ぜ、緩効性肥料を加えてから植えます。鉢植え場合は、市販の草花用培養土を使いましょう。より排水性をよくするには、1〜2割ほど軽石(小粒)か川砂を混ぜておくといいです。

畑地性のカラーは、地植えなら株間20cm、鉢植えなら6号鉢に球根2球を目安に植え付けるようにしましょう。球根の頭が、土の表面から2、3cmになるように深めに土をかぶせるようにしてください。

カラーの水やり

カラー 花 白

湿地性カラーの水やり

湿地性カラーを地植えで育てている場合は、夏場に乾燥が続くようならたっぷり水やりをしてください。それ以外は基本的に雨の水分で育ちます。

鉢植えで育てている場合は、土が乾燥してからではなく、土の表面が乾きかけたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。とくに4〜6月は乾燥すると花が咲かない原因になるので、越水栽培がおすすめです。

11月から3月は休眠期にはいるので、表土が乾いて2〜3日後に水やりをしましょう。

畑地性カラーの水やり

畑地性カラーを地植えで育てる場合は、基本的に水やりは不要です。鉢植えで育てる場合の水やりは、土の表面が乾いてからたっぷりと水をあげるようにしましょう。

秋ごろになって葉が枯れたら水やりをやめて越冬させます。

カラーの肥料・追肥

カラーはどのタイプであっても、地植えで育てているのであれば、球根植え付け時にあたえる元肥以外、追肥は不要です。

鉢植えで育てている場合は、追肥をする場合は、4月〜6月にかけて、10日に1回、水やりの代わりに液体肥料を与えましょう。規定量よりもやや薄めに希釈するのがおすすめです。

花後はゆっくりと休眠に入るので、夏〜冬場にかけては、肥料は必要ありません。

カラーの花が終わったら剪定をしよう!

カラーの花が終わったら花がら摘みを兼ねた剪定をします。カラーの花が終わったサインは、苞が色褪せて花茎がたれてきたころです。

そのころになると、花茎は引っ張れば簡単に抜けますが、なかなか抜けない場合は根本から剪定してください。

カラーの球根は植えっぱなしでもいい?植え替え時期はいつ?

カラー 茶色

カラーは湿地性タイプなら植えっぱなしで育ちます。畑地性タイプも本来なら植えっぱなしで平気ですが、寒さに弱いため、冬場に地下が凍るような寒い地域では地植えなら球根を掘り上げて冬越しさせないといけません。

また、湿地性カラーでも、鉢植えで育てていると根詰まりしたり土質が悪くなるので、2〜3年に一度は植え替えしましょう。

カラーの植え替え時期は、湿地性なら3〜4月、畑地性なら秋の葉が枯れた頃に掘り上げ、球根をおがくずにいれて、春まで屋内の日陰で保管します。

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松原真理子
九州南部、四国、関東南部などの特に暖かい地域では、実際に地植えにしたまま越冬しカラーを育てている方もいらっしゃいます。

カラーの冬越し

湿地性カラーの冬の越し方

湿地性カラーは寒さに強く、耐寒温度は-10度です。ただし、球根が凍ってしまうと枯れるので、寒冷地では腐葉土を5cm以上盛ってマルチングし、株周りを不織布などで覆ってあげましょう。

冬の時期には、球根が凍ってしまわないように腐葉土や土などを地面に被せて保温してあげると、問題なく数年を通して育てることができます。

畑地性カラーの冬の越し方

カラーは寒さに弱く、耐寒温度は5度ほどです。温暖地であれば植えっぱなしのまま冬越しできますが、基本的には秋に球根を掘り上げて、おがくずやピートモスなどに植えて、室内に取り込みましょう。

関東周辺でも、腐葉土でマルチングなどの防寒対策をすれば冬越しできる可能性もあるので、数株ある方は挑戦してみてもいいでしょう。

カラーの増やし方(種まき・分球)

カラーの増やし方は「分球」が一般的ですが、花のあとにできる種を採取し、「種まき」で増やすこともできます。

種まき

種まきで増やす場合は、市販の種まき用培養土にまいて、発芽するまでは乾燥しないようにします。発芽温度は20度ほどなので、真夏を避けて春から秋の間に種まきしましょう。

発芽後は、月に1度のペースで液体肥料を与えてあげます。1年ほど育てたころに、球根を掘り上げ、鉢に植え付けてあげます。あとはカラーを通常どおりに育てていきます。

分球

種まきだと実際に花を見るまでには長い時間がかかるので、早く育てたい方には「分球」での増やし方をおすすめします。

分球の時期は3〜4月頃、植え付けや植え替えと一緒に作業します。カラーの球根から子球があれば、葉と球根を半分に切り分けて別々に植えます。

カラーの育て方で注意すべき病気・害虫はなに?

カラー 虫除け

かかりやすい病気

とくに畑地性カラーを育てる場合は、軟腐病に注意しましょう。

畑地性のカラーは、高温多湿に非常に弱く、特に梅雨から夏にかけての時期に起こりやすく、この病気にかかってしまうと、球根が腐り、ドロドロに溶けてしまいます。

発病してしまうと、薬剤によって防除することができません。そのため、軟腐病にかかってしまう前にしっかりと予防対策をしておきましょう。

予防法は、清潔で雑菌の少ない用土を使用することです。もちろん鉢も基本的には、古いものよりも新しいものを使用すると良いでしょう。また、植え付けや植え替えの際に、球根を濡らした状態で長時間放置しないようにしましょう。

つきやすい虫

よく被害をもたらす害虫としては、アブラムシが挙げられます。アブラムシは、単に汁を吸うことが害だけでなく、モザイク病へと発展する恐れもあります。この病気は、葉や花弁に対して、花びらには筋状の班、葉にはモザイク状の斑模様が発生します。発生することで、その植物の生育を妨げてしまいます。

この病気の一因ともなっているアブラムシは、この病気の媒介物となっており、ウイルスをもったアブラムシに汁を吸われた際などに感染します。

そのため、アブラムシの除去は、単に汁を吸われることを防ぐだけでなく、病気の予防にもなっているので、徹底的に除去してあげましょう。

カラーの育て方は、性質タイプに注意しよう!

カラー 白

今回紹介したようにカラーには湿地性と畑地性の2種類があります。

性質を知らずに水やりをして、枯らしてしまうということもしばしばあるので、購入時やだれかに贈り物として渡すときはカラーのタイプ(性質)も一緒に伝えるようにしましょう。

スイートアリッサムの育て方| 植えっぱなしはNG?種まきや切り戻しのやり方は?

アリッサム

スイートアリッサム(アリッサム)は、小さな花を密集させて咲き、公園やテーマパークなどの大きな花壇などにも寄せ植えされています。苗は比較的多く出回っており、価格もリーズナブルなため、ガーデニング初心者の方にもおすすめの花です。スイートアリッサムの育て方は、それほど難しくありませんのでぜひ挑戦してみましょう。

スイートアリッサムの育て方のポイント

スイートアリッサムの育て方は、やや乾燥ぎみに管理することがポイントです。

スイートアリッサムは湿気に弱いため、本来多年草の花ですが、日本の多湿環境ではうまく夏越しできず、枯れてしまうことが多いです。そのため、本来は多年草ですが、日本では一年草として扱われます。

ただし、水の与えすぎに注意し、やや乾燥ぎみに管理できれば、稀に翌年も花を咲かせることができます。

スイートアリッサムを育てる場所

アリッサム

スイートアリッサムの生育適温は10〜20℃、発芽適温は20〜25℃です。

スイートアリッサムは、多湿と日照不足に弱いため、年間を通して日当たりのよい場所で育てましょう。

真夏の直射日光を浴びても、葉焼けすることはあまりありません。むしろ日照不足になると、株全体が弱くなり、結果的に抵抗力が下がり、病害虫に弱くなってしまうので注意しましょう。

木の根元や軒下などの、半日陰で風通しの良い場所だと夏越ししやすいです。

松原真理子

夏場や梅雨の時期の株の「蒸れ」対策をしっかりすることが、スイートアリッサムの夏越しのポイントです。場合によっては無理に夏越しさせようとせず、毎年新しい苗を購入したり種まきで増やしたりすることをおすすめします。

スイートアリッサムの土づくり

スイートアリッサムは多湿に弱いので、「水はけ」と「通気性」のよい土が適しています。

小粒の赤玉土を6割と腐葉土4割を混ぜた土を使用するか、市販の草花用培養土を用いてもよいでしょう。

また、スイートアリッサムは、「弱酸性から中性の土」を好みます。

庭や花壇などに地植えにする場合は、植え付けの2週間ほど前から土壌に苦土石灰を混ぜておき、土が酸性に傾かないように気をつけましょう。

さらに、植え付けるときには、土に緩効性化成肥料を施しておきます。

スイートアリッサムの種まき

アリッサム
種まきからの栽培は、さほど難しくはありません。

種まきの時期

スイートアリッサムの種まき時期は、9月中旬〜11月(春咲き品種)もしくは3〜4月(秋咲き品種)です。

種まきのやり方

  1. 種まき用土を入れた、6cmほどの育苗ポットを用意する。
  2. 土にたっぷり水を含ませておく。
  3. 1ポットに3粒ほど種まきする。
  4. 種が飛ばないように、薄く土を被せる。
  5. 明るい半日陰の風通しがよい場所におく。
  6. 発芽するまでは、土が乾燥しないように水やりする。
  7. 生育のよい個体を残して間引く。
  8. 発芽から1ヶ月ほど経ち、本葉が2枚以上ついたら、3号ポットに移す。
  9. 葉っぱが10枚前後になったら、庭や鉢に植え付けます。

地面や鉢に直接種をまき、育ってきたら間引きをして管理する方法もあります。

また、花が咲き終わると種がつきます。スイートアリッサムは、種から育てた方が花が美しく仕上がるといわれているので、それを収穫して毎年種まきから育ててみるのもいいでしょう。

スイートアリッサムの苗の植え付け

スイートアリッサムの植え付け時期は、1〜3月もしくは10〜11月頃です。

秋に植え付ける場合は、霜が降りる1カ月程度前の10月中旬が目安です。冬になる前に根をしっかりと張ることで、春からの生育がよくなります。

春に植える場合は、気温が暖かくなった3月頃に行います。

寒冷地では冬の気温が寒すぎるため、春に植え付けを行った方がよいでしょう。

なお、植え付ける際は、株同士の間隔を20cmほどあけて植え付けてください。

スイートアリッサムの水やり

鉢植えの場合

スイートアリッサムは多湿を嫌い、どちらかといえば乾燥を好みます。

表面が乾いていればたっぷりと水をあげますが、常に土が湿っている必要はありません。土壌を湿りっぱなしにしておくと根が腐るので、梅雨時期や初夏は本当に注意して管理しましょう。

地植えの場合

地植えの場合は、ほとんど水やりの必要がありません。数日乾いていても大丈夫です。

スイートアリッサムの肥料・追肥

アリッサム

スイートアリッサムは花をたくさん咲かせる植物ですので、栄養不足になると花の数が減ってしまいます。花が咲いたら、追肥として液体肥料を薄めたものを10日に1回ほど与えましょう。

また、葉っぱが黄色くなったら肥料不足のサインです。黄色い葉っぱを見つけたら肥料を施しましょう。休眠中の夏と冬は肥料を与えません。

スイートアリッサムは植えっぱなしNG?

スイートアリッサムは寒さに強い反面、暑さには弱く、植えっぱなしにしていれば自然と夏に枯れてしまう一年草です。

植えっぱなしで夏越しさせるには、切り戻しをするか暑さに強い品種を植えることが大切。切り戻しについては次項で詳しくご紹介します。

暑さに強い品種といえば、最近メジャーになってきたスーパーアリッサムという品種ですが、むしろ生命力が高すぎて植えっぱなしにしてこぼれ種で増えすぎてしまったというケースもあるので注意しましょう。

スイートアリッサムの切り戻し

スイートアリッサムは夏越しのためにも、春に咲き終わったあとの5〜6月に切り戻し、剪定をしましょう。

脇芽の位置を確認しながら脇芽を残すように、だいたい株の1/3の高さで、清潔なハサミなどで切り戻し剪定をしてください。

高温多湿をうまく避けることができれば、涼しくなりだした秋頃に、再び花を咲かせてくれるでしょう。

スイートアリッサムの冬越し

スイートアリッサムの耐寒性はそれほど高くないので、霜の降りるような場所では冬越しできないこともあります。

枯れることはなくても、株が傷んだり花が咲かなくなってしまうため、霜が当たるような寒い地域の場合は、室内で管理するか、ワラなどを敷いて防寒対策をした方がよいでしょう。

松原真理子

連日の強い降霜や地面が凍るような寒さのある地域でない限り、基本的には屋外の直接日差しの当たる場所での管理の方が、花付きもよく丈夫に育ちます。

スイートアリッサムの増やし方(株分け・挿し芽)

アリッサム

アリッサムの増やし方で一般的なのは「株分け」「種まき」です。「挿し芽(挿し木)」は、発根率が低いのであまりおすすめしません。

種まき方法については、前述の通りです。

株分け

アリッサムの株分けは、根を傷つけないように気をつけつつ、株を2〜3つに分けます。それと同時に、古い根や病害虫の被害を受けてしまった根を、ていねいに取り除きましょう。

挿し芽

  1. 当年の春すぎに出た新芽の先端を、4cmほどの長さに切る。
  2. 切り口に発根剤をつける。
  3. 新しい用土に挿して、発根するまで待つ。
  4. 発根したら、プランターや鉢植えに植え替える。

なお、挿し芽は6月頃に行いましょう。

スイートアリッサムが枯れる原因

土が湿りすぎている

スイートアリッサムが枯れる原因の多くは「多湿」です。

土の表面が乾いて見えても、少し土をめくると十分に湿っているということも考えられるため、枯れてきたら水やり頻度を減らしてみましょう。

病害虫の被害にあっている

水やり頻度を減らしても枯れ続ける場合は、病害虫の発生が考えられます。葉茎をよく観察してみましょう。

植えっぱなしで土が古い

スイートアリッサムを植えっぱなしにしても長年育っている場合は、土が古くなっている可能性があります。新しい土に植え替えてあげましょう。

スイートアリッサムの注意すべき病気・害虫

春にアブラムシが発生します。新芽や蕾などに寄生すると株が弱ってしまいますので、見つけたら薬剤を散布してください。また、ガムテープなどで株からアブラムシを剥がして取り除く方法もあります。

ほかにアオムシやコナガなども発生します。見つけ次第捕殺しますが、環境がよければ発生することは少ないです。

また、多湿になると菌核病が発生します。これはカビが原因でひどくなると枯れてしまいます。切り戻しなどで風通しをよくしてあげましょう。

スイートアリッサムの育て方を覚えて、花を咲かせよう!

春になると、あちらこちらの花壇でスイートアリッサムが絨毯のように咲いている光景を目にします。ほかのどんな花とも相性がよいので、寄せ植えの花材としてもおすすめです。

日本では一年草として扱われていますが、切り戻して、夏に遮光すれば夏越しも可能です。

ベランダや庭でその姿を見ることができると、ちょっとした癒やしにもなるのではないでしょうか。

松原真理子

白い花以外にも、紫やピンクの花色のものや、斑入りの品種も見かけるようになりました。花色や葉色にこだわると、寄せ植えや花壇での他の花たちとのコーディネートの幅もグッと広がります。

南天の育て方|挿し木の時期とコツは?植える場所はどこがベスト?

南天の実

南天は縁起がよいとされており、赤い実などはお正月に飾られることでも有名です。比較的育てやすいので、初心者向きな樹木です。

この記事では南天の育て方から、植える場所の選び方、挿し木などでの増やし方についてご紹介します。

南天とはどんな庭木?

南天の実

南天はメギ科の常緑樹のひとつで、品種にもよりますが放置しても2〜3mにしか伸びない低木です。日本で古くから栽培され、日本の気候にもあっているため初心者にも育てやすい庭木といえるでしょう。

5〜6月頃には白い花を咲かせ、11〜2月頃には赤や黄色などの実をつけます。

南天の実は鑑賞するだけでなく、咳止めとして用いられることもあります。ちなみに、南天の葉は解熱作用があるともいわれています。食品の防腐効果もあるため、弁当などに南天の葉が用いられるそうです。

南天を植える場所

南天を植える場所は、日当たりと風通しの良さが大切です。

南天は日光に当たることで実付きがよくなります。午前中は日光に当たり、午後は明るい日陰となるような場所を確保してあげましょう。

具体的には建物に対して東〜南の方角に植えるのがベストです。強い直射日光に当たると葉焼けすることもあるので、西日があまり当たらないところに植えましょう。

南天の苗の植え付け

南天の苗の植え付け時期は、4月〜9月頃です。このうち30度を超える暑い時期や梅雨時期は避けてください。

南天は水はけの良い土を好むので、植える前に庭土に3〜4割ほど腐葉土を混ぜ、元肥として肥料を混ぜておきましょう。鉢植えで育てるなら観葉植物用培養土を使ってください。

植えるときは根鉢はなるべく崩さないように植えてください。複数本植える場合、1mは株間をあけて植えましょう。

南天の育て方

南天の苗木・葉 水やり

水やり

南天の鉢植えの場合には、水切れしない適度に、土が乾いたら水を与えます。

地植えの場合には、水やりは不要で、基本的には自然雨だけで問題ありません。ただし、暑い時期に雨が降らない日が続く場合は、たまに水やりしておきましょう。

肥料・追肥

南天は、肥料なしでも育つ丈夫な植物です。しかし、しっかり実をつけさせたい場合には9月頃に緩効性肥料を与えると良いでしょう。

剪定

南天の剪定は、絶対に必要というわけではありません。品種によってはそこまで大きくならないので、まったく剪定しなくとも問題ないです。

とはいえ、剪定すると形が整うので、しておくと良いでしょう。剪定する際には、育ちすぎた枝などを取り除いておきます。葉なども適度に刈り取ります。

鉢植え南天の植え替え

南天を鉢植えで育てている場合は、2年に1回程度、春か秋の時期に植え替えが必要です。植え替えをすることで、根詰まりを防止することができます。

南天の増やし方(挿し木・種まき)

挿し木の時期と方法

挿し木は南天の増やし方の一番簡単で手軽にできる方法です。南天の挿し木をする時期は2〜3月頃です。

  1. 伸びてから2〜3年経った古い枝を剪定する。
  2. 剪定した枝を15cm程度の長さに切り分ける。
  3. 枝についている葉や茎を全て切り落とす。
  4. 枝の切り口を下にして、水に1〜2時間つけておく。
  5. ポリポットに市販の挿し木用の土を9割いれる。
  6. 枝の切り口にルートンなどの発根促進剤を塗布して、1ポットあたり2〜3本を目安に土に挿す。
  7. たっぷりと水やりをして明るい日陰で管理する。

南天を挿し木した後は、土が乾燥しすぎないようにこまめに水やりをしてください。根が出るまで2〜3ヶ月かかることもあるので気長に育てましょう。

よく根が張ったら、鉢上げするか植え付けして育ててください。

種まきの時期と方法

南天は、苗を植え付けるのが一般的ですが、種まきから育てることもできます。種まきから育てる場合は、植えつけから開花までに4年以上かかり、栽培もやや難しくなります(ただし、種でしか手に入りにくい品種もあります)。

南天の種は、園芸店で購入するか熟した果実から採取することができます。種まきの時期は、4月頃です。

種をポットや鉢に撒いたら、水をかけて日陰で管理しましょう。その後、発芽するまで土を乾燥させないようにします

南天の実がならない原因・対策

南天は乾燥には弱いため、土が乾燥してしまうと実がつきにくくなります。また、肥料を与え過ぎて窒素分過多になるのも、実のつき方に影響を与えます。

南天の実をしっかり実らせるため、受粉を促すために花にビニール袋をかぶせておくのもおすすめです。これにより良い雨除けになり、実がつきやすくなります。

南天の育て方で注意すべき病気・害虫

カイガラムシ

カイガラムシの幼虫が発生することがあります。カイガラムシの幼虫が成虫になると対処も難しくなります。カイガラムシを放って置くと、すす病などの病気にもなる場合があるので気をつけましょう。カイガラムシは小さいうちは薬剤で、大きくなったらブラシでこそぎ落とします。

すす病

カイガラムシなどの虫の排泄物が原因です。すす病になると葉に黒いすすみたいなものが付きます。これによって葉が光合成などできなくなります。

実を食害されている

南天の実が鳥に食べられてしまうこともあります。しかし、南天の実はあまり美味しくないためか、食害される頻度は少ないです。

南天の育て方を覚えて、花や実を楽しもう!

南天は育てやすい花の一つ。南天は花だけでなく紅葉する葉や実なども楽しめるので一石三鳥です。南天は品種も多く、鉢や庭の雰囲気にあった品種も必ず見つかることでしょう。

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松原真理子
南天は品種によって成長や姿にも非常に差があります。園芸店で見かけたら品種についてよく確認して地植えにする場合には、場所をよく検討してください。

南天は縁起がよいとされており、赤い実などはお正月に飾られることでも有名です。比較的育てやすいので、初心者向きな樹木です。

この記事では南天の育て方から、植える場所の選び方、挿し木などでの増やし方についてご紹介します。

南天とはどんな庭木?

南天の実

南天はメギ科の常緑樹のひとつで、品種にもよりますが放置しても2〜3mにしか伸びない低木です。日本で古くから栽培され、日本の気候にもあっているため初心者にも育てやすい庭木といえるでしょう。

5〜6月頃には白い花を咲かせ、11〜2月頃には赤や黄色などの実をつけます。

南天の実は鑑賞するだけでなく、咳止めとして用いられることもあります。ちなみに、南天の葉は解熱作用があるともいわれています。食品の防腐効果もあるため、弁当などに南天の葉が用いられるそうです。

南天を植える場所

南天を植える場所は、日当たりと風通しの良さが大切です。

南天は日光に当たることで実付きがよくなります。午前中は日光に当たり、午後は明るい日陰となるような場所を確保してあげましょう。

具体的には建物に対して東〜南の方角に植えるのがベストです。強い直射日光に当たると葉焼けすることもあるので、西日があまり当たらないところに植えましょう。

南天の苗の植え付け

南天の苗の植え付け時期は、4月〜9月頃です。このうち30度を超える暑い時期や梅雨時期は避けてください。

南天は水はけの良い土を好むので、植える前に庭土に3〜4割ほど腐葉土を混ぜ、元肥として肥料を混ぜておきましょう。鉢植えで育てるなら観葉植物用培養土を使ってください。

植えるときは根鉢はなるべく崩さないように植えてください。複数本植える場合、1mは株間をあけて植えましょう。

南天の育て方

南天の苗木・葉 水やり

水やり

南天の鉢植えの場合には、水切れしない適度に、土が乾いたら水を与えます。

地植えの場合には、水やりは不要で、基本的には自然雨だけで問題ありません。ただし、暑い時期に雨が降らない日が続く場合は、たまに水やりしておきましょう。

肥料・追肥

南天は、肥料なしでも育つ丈夫な植物です。しかし、しっかり実をつけさせたい場合には9月頃に緩効性肥料を与えると良いでしょう。

剪定

南天の剪定は、絶対に必要というわけではありません。品種によってはそこまで大きくならないので、まったく剪定しなくとも問題ないです。

とはいえ、剪定すると形が整うので、しておくと良いでしょう。剪定する際には、育ちすぎた枝などを取り除いておきます。葉なども適度に刈り取ります。

鉢植え南天の植え替え

南天を鉢植えで育てている場合は、2年に1回程度、春か秋の時期に植え替えが必要です。植え替えをすることで、根詰まりを防止することができます。

南天の増やし方(挿し木・種まき)

挿し木の時期と方法

挿し木は南天の増やし方の一番簡単で手軽にできる方法です。南天の挿し木をする時期は2〜3月頃です。

  1. 伸びてから2〜3年経った古い枝を剪定する。
  2. 剪定した枝を15cm程度の長さに切り分ける。
  3. 枝についている葉や茎を全て切り落とす。
  4. 枝の切り口を下にして、水に1〜2時間つけておく。
  5. ポリポットに市販の挿し木用の土を9割いれる。
  6. 枝の切り口にルートンなどの発根促進剤を塗布して、1ポットあたり2〜3本を目安に土に挿す。
  7. たっぷりと水やりをして明るい日陰で管理する。

南天を挿し木した後は、土が乾燥しすぎないようにこまめに水やりをしてください。根が出るまで2〜3ヶ月かかることもあるので気長に育てましょう。

よく根が張ったら、鉢上げするか植え付けして育ててください。

種まきの時期と方法

南天は、苗を植え付けるのが一般的ですが、種まきから育てることもできます。種まきから育てる場合は、植えつけから開花までに4年以上かかり、栽培もやや難しくなります(ただし、種でしか手に入りにくい品種もあります)。

南天の種は、園芸店で購入するか熟した果実から採取することができます。種まきの時期は、4月頃です。

種をポットや鉢に撒いたら、水をかけて日陰で管理しましょう。その後、発芽するまで土を乾燥させないようにします

南天の実がならない原因・対策

南天は乾燥には弱いため、土が乾燥してしまうと実がつきにくくなります。また、肥料を与え過ぎて窒素分過多になるのも、実のつき方に影響を与えます。

南天の実をしっかり実らせるため、受粉を促すために花にビニール袋をかぶせておくのもおすすめです。これにより良い雨除けになり、実がつきやすくなります。

南天の育て方で注意すべき病気・害虫

カイガラムシ

カイガラムシの幼虫が発生することがあります。カイガラムシの幼虫が成虫になると対処も難しくなります。カイガラムシを放って置くと、すす病などの病気にもなる場合があるので気をつけましょう。カイガラムシは小さいうちは薬剤で、大きくなったらブラシでこそぎ落とします。

すす病

カイガラムシなどの虫の排泄物が原因です。すす病になると葉に黒いすすみたいなものが付きます。これによって葉が光合成などできなくなります。

実を食害されている

南天の実が鳥に食べられてしまうこともあります。しかし、南天の実はあまり美味しくないためか、食害される頻度は少ないです。

南天の育て方を覚えて、花や実を楽しもう!

南天は育てやすい花の一つ。南天は花だけでなく紅葉する葉や実なども楽しめるので一石三鳥です。南天は品種も多く、鉢や庭の雰囲気にあった品種も必ず見つかることでしょう。

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松原真理子
南天は品種によって成長や姿にも非常に差があります。園芸店で見かけたら品種についてよく確認して地植えにする場合には、場所をよく検討してください。

アネモネの育て方|植えっぱなしはNG?球根の植え方や植える時期は?

赤いアネモネ

アネモネは北半球の温帯や亜熱帯を中心に分布する球根植物の多年草です。神話や伝説に登場するほど人との関わりが深く、秋に植え付けて冬の寒い時期にも可憐な花を咲かせてくれる植物としてガーデニングでも人気があります。

そんな初心者でも育てやすいアネモネの育て方をプロのアドバイス付きで紹介していきますね。

アネモネの育て方のポイントは?

アネモネは秋植え春咲き球根です。5〜10℃の冬の気温で最も育ちやすく、10〜15℃でゆるやかに生長します。とはいえ、アネモネの花は5℃以下の寒さにあたらないと咲かないので、冬の間はしっかりと寒さに当てることが大切です。

なお、25℃を超えると生育が止まるので、花が終わってから休眠期として地上部は枯れてしまいます。それでも地下の球根は生きているので、植えていることを忘れずにいましょう。

アネモネの球根を植え付けて芽が出てからは、水をしっかりあげれば大丈夫です。開花後は、終わった花茎をカットすれば長くたくさんの花を開花させることができます。

アネモネの日当たり・置き場所

アネモネは日光を好む植物です。庭植えで育てる場合は、日当たりと風通しの良い場所を選び、日光にたっぷりと当てて育てます。

鉢植えで育てる場合も日当たりのいい場所にし、季節によって室内に取り込んで育てるといいでしょう。

アネモネは早春に花を咲かせ、初夏になると地上部を枯らして休眠期に入ります。鉢植えの場合は夏なら日陰に移して雨が当たらないようにし、秋になって気温が下がったら1ヶ月は室外の日当たりと風通しの良い場所に置きましょう。しっかり5度以下の寒さにあてて12月〜1月以降になってから室内に取り入れるといいです。

アネモネの球根を植える時期

アネモネは球根を植え付けて育てるのが一般的です。球根の植え付けに適した時期は10月下旬〜11月です。

秋の台風シーズンが終わってから、土の水分がすくなったころに植えましょう。気温が下がりきらないタイミングで植えると球根が腐ったり、発芽率がかなり下がるので注意してください。

春頃に出回る開花株のポット苗は、春に植えても問題ありません。その場合、気温が高いと花が育ちにくくなることがあるので、15℃を目安に植え付け作業をして下さい。

アネモネの球根の植え方

アネモネの球根を確実に発芽させるためには、ちょっとしたコツが必要になります。

球根は乾燥した状態なので、急な吸水をしてしまうと、球根が割れてしまうことがあります。それを避けるためには、先に土を湿らせたところでゆっくり吸水させる「吸水処理」を確実に行いましょう。

それでは詳しい手順をご紹介します。

  1. 球根の吸水処理をする。軽く湿らせたバーミキュライトに球根を埋め、湿らせた新聞紙をかけて冷蔵庫で1週間ほど保管する。バーミキュライトが乾いてるようであれば霧吹きで水をやる。
  2. 土の準備をする。プランターに植える場合は、鉢底ネット・鉢底石をいれて土を鉢のフチ下3〜4cmほどまでいれる。庭に地植えする場合は、後項を参考に酸度調整などを済ませておく。
  3. 球根の植え穴をつくる。植えたい場所に植え穴を指で掘る。深さは地域に合わせて、東北なら深さ7〜8cm、関東以南なら深さ3cmほどにする。
    複数植える場合は株間を地植えなら15cm以上、鉢植えなら10cmあけておく。
  4. 植え穴に球根を植える。球根の先端が尖っている方を下に、平らな方を上向きに植え、球根の上に土を被せる。植え付け直後は水やりを控え、土が乾いたら与える。

もし球根の形がいびつで上下が分からない場合は、脱脂綿に置いて日に当てて発芽させて確かめるという方法もあります。

開花株のポット苗を植える場合は、根鉢は崩さずに優しく植え付けしましょう。

アネモネに適した土

プランターの場合

アネモネが好むのは、水はけの良い土です。ガーデニング初心者なら、市販の草花用培養土を使いましょう。

自分でブレンドした土を用意するなら、赤玉土と腐葉土を7:3で混ぜます。腐葉土を少し減らしてバーミキュライトを使うのもおすすめです。

庭に地植えする場合

庭植えの場合、アネモネは酸性の土壌を嫌う性質があるので、植え付け・植え替えの2週間前までに、苦土石灰を庭1㎡に対し100g混ぜて中和しておきましょう。

1週間寝かせてから、堆肥または腐葉土を1㎡あたり2kg、緩効性肥料を20〜30gほど加えてよく混ぜ、さらに1週間寝かせてから使います。

アネモネの水やり

水やりのとき、アネモネの花やつぼみに水がかかると枯れる原因となるので、かからないように注意しましょう。

秋冬春の時期

球根を植えた直後は土が乾いたら水やりをします。発芽しないからといって水やりをしすぎないよう注意しましょう。

発芽してきたら、もしくは植えっぱなしの場合は秋の10月頃から水やりを再開します。表土が白っぽく乾いたら水やりをしてください。

受け皿の水は放置すると根腐れにつながるので、毎回捨てて下さい。冬は乾燥しやすい季節なので定期的に土の状態をチェックしましょう。

庭植えの場合は雨水がかかれば十分です。

夏の時期(休眠期)

地上部の葉が枯れたら、休眠期のサインです。休眠期に入ったら水やりは控えて下さい。また雨にも当たらないように気を付けましょう。

庭に地植えしている場合は、できるだけ雨があたらないように雨除けをするか、掘り起こして乾燥させておきましょう。

休眠期に入ったら10月頃までは水を与えず、土を乾かし気味に育てるのがコツです。

アネモネの肥料・追肥

庭植えなら植え付けの時の元肥のみでも大丈夫です。緩効性の肥料を土に混ぜ、必要があれば液体肥料を月に1回くらいの頻度で与えます。

鉢植えの場合、花を咲かせる時期に養分が不足しがちになります。10月〜3月の間は2週間に1回くらいのペースで薄めた液体肥料を与えると花つきが良くなります。

肥料の与えすぎも良くないので、様子を見ながら調整して下さい。

アネモネの球根は植えっぱなしでも大丈夫?

アネモネの球根は基本的に植えっぱなしで問題ありません。

アネモネは秋植え春咲き球根のひとつで、4〜5月に開花を迎えると、夏頃には地上部を枯らして休眠状態にはいります。この休眠状態のときにしっかり水をきることができれば、植えっぱなしのまま腐らせずに次の開花を楽しめますよ。

鉢植えアネモネは移動管理!

鉢植えやプランターに植えっぱなしのアネモネは、軒下などに移動させて雨に当たらない場所で管理しましょう。植えっぱなしにしていても、冬ごろになると徐々に芽吹いてきますよ。

地植えアネモネは雨除け必須!

地植えしたアネモネもそのまま植えっぱなしで夏越しできますが、あまり雨に当たる場所だと球根が腐ることがあります。できるだけ落葉樹の近くに植えたり、雨除けをするなどするか、掘り起こして乾燥させたほうがいいでしょう。

長年植えっぱなしのアネモネは掘り上げよう!

アネモネは植えっぱなしでも育つとはいえ、3〜4年に1度は球根を掘り上げてて分球・植え替えをして管理してあげると花付きがよくなります。

アネモネの植え替え・分球は10月頃に行うと良いでしょう。分球は掘り起こして乾燥させておいた球根を使用します。

まず、親球の周囲に付いた小さな子球を指かカッターナイフで丁寧に取り外します。発芽する部分が1つの球根に1つ以上になるように分けて下さい。

もし発芽する部分が分からなければ、球根に水を吸わせて確認しましょう。風通しの良い日陰で切り口部分を乾燥させるか、園芸用の殺菌剤で保護すると腐敗を予防できます。

その後は植え付けと同じ手順で育てます。

アネモネの育て方で注意すべき病気・害虫

アネモネは水はけ、日当たり、風通しの良い環境で育てれば病気や害虫による被害を受けにくい植物です。しかし日照不足や過湿、風通しの悪い環境では注意しなくてはいけません。

気をつけたい病気は春や秋に発生するうどんこ病、秋から初夏にかけての灰色かび病、春の立枯病です。うどんこ病は名前の通りうどん粉のような白い粉が葉に付きます。灰かび病は灰褐色のかびが覆い、室内で発生しやすい病気です。

病気にかかった葉などは早めに取り除き、花がらや枯れた葉も普段から処理するようにしましょう。

害虫は葉の裏につくアブラムシが特に新芽を狙って発生します。見つけたら専用の殺虫剤などで駆除して下さい。

アネモネの花が終わったらどうする?

アネモネの花が終わったら、種をすぐつけようとして無駄に体力を使ってしまうので、花色が褪せてきたり花首がもたげ始めたら早めに花茎ごと根元から引き抜いて、花がら摘みをしてください。

もし種を採取して増やしたい、育てたいという方は、花が終わってもそのままにして結実させて、種を採取しましょう。

ちなみにアネモネの花には花びらがなく、私達が花びらと認識している部分は萼(ガク)になります。そしてガクに見えるのは葉です。

花のタイプは花びらが重ならない一重咲き、幾重にも花びらが重なる八重咲き、八重咲きの一種の菊咲きなどがあります。アネモネは一重咲きの品種が多くありますが、品種改良によってモナークのような八重咲きの品種も登場しています。

アネモネは植えっぱなしOKだから初心者にもおすすめ!

アネモネの育て方もさほど難しくなく、植えっぱなしでもいいので初心者にもおすすめの球根植物です。

ギリシャ神話にも登場するアネモネは古くから人を魅了してきました。毎年春の訪れを感じられる、この多年草の花をぜひ育ててみて下さい。

多肉植物の増やし方|挿し木・葉挿し・株分けの失敗しない方法!

多肉植物には3つの増やし方があります。①葉挿し、②挿し木、③株分けです。どの方法もペットボトルなど、身近なものを活用して、簡単に挑戦できます。しかし、やり方や管理の仕方がよくないと、失敗することもあります。

今回は、多肉植物を増やす方と、それぞれの増やし方に合ったおすすめの種類、成功するためのポイントについて、詳しく解説します。

多肉植物の増やし方にはどんな方法がある?

多肉植物 増やし方 葉挿し 挿し木 株分け

多肉植物の増やし方には、挿し木・葉挿し・株分けの3つの方法があります。

  • 挿し木:茎を切って茎から根を生やす増やし方
  • 葉挿し:葉から根を生やしす増やし方
  • 株分け:子株を親株から分ける増やし方

どの増やし方も簡単ですが、多肉植物の品種によって向き不向きもあるので、下記を参考に、育てている多肉植物によって増やし方を選びましょう。

葉挿し エケベリア属、グラプトペタルム属、パキフィツム属、コチレドン属など
挿し木 エケベリア属、カランコエ属、セダム属、コチレドン属、アオエニウム属など
株分け ハオルチア属、アガベ属、ガステリア属、センペルビウム属、セダム属など

多肉植物の挿し木

多肉植物 挿し木

挿し木とは?

挿し木とは、多肉植物の茎のところからカットして増やしていく方法です。

カットする位置や土への置き方が変わると、茎伏せや根伏せと呼び名が変わります。挿し木は、葉挿しよりも生長が早いのが特徴です。なお、葉挿しは根を出すところから始まるため挿し木よりも時間がかかります。

挿し木で準備するもの

  • 挿し木にしたい苗
  • 清潔なハサミ
  • ペットボトル
  • 植えるための鉢
  • 多肉植物用の培養土

挿し木のやり方

  1. 挿し木用の茎葉をカットする

    多肉植物 挿し木 伸びたセダム
    挿し木したい苗をハサミでカットします。カットする茎の位置は、長さが3~5cmほどになるようにしましょう。

    また、葉の養分を活用して発根を促すので、葉もしっかり残すようにしてください。

  2. 挿し穂の切り口を乾燥させる

    多肉植物 挿し木 乾燥させる
    挿し木用に切った茎葉(挿し穂)の切り口部分を乾かすため、葉の部分を支えにして、切り口が空気に接せられる容器に挿し、明るい日陰におきます。

    ペットボトル上部3分の1を切り、穴を適度にあけ、飲み口に挿し穂を挿すといいでしょう。小瓶なども使えます。

  3. 発根したら植え付けする

    多肉植物 挿し木 土に挿す

    根が数本出てきたら、多肉植物用の培養土を入れた鉢へ、植え付けてください。

    初めは少しだけ水を与えて環境に慣らしましょう。環境に慣れはじめたら、いつもどおりのペースで水やりしてください。

多肉植物の葉挿し

多肉植物 葉挿し

葉挿しとは?

葉挿しとは、多肉植物の葉から発根させて子株を吹かせて増やしていく方法です。

挿し木や株分けはほかの植物でも見かけるやり方ですが、葉挿しは多肉植物ならではの増やし方です。多肉植物は葉の中に養分を蓄えているので、葉だけでもそこから根を生やして増えていきますよ。

葉挿しで増やすときに準備するもの

  • 葉挿しをしたい苗
  • 土を入れられる容器
  • 種まき用や挿し芽用の土

葉挿しのやり方

  1. 親株から葉をもぎる

    多肉植物 葉挿し 葉をもぎ取る

    親株にはえる葉をやさしく持ち、左右に揺らしてもぎます。

    ちなみにより発根しやすいのは、小さめの葉です。必ずしも全て成功するわけではないので、いくつか葉挿し用の葉をもいでおきましょう。

  2. 葉の切り口をチェック

    多肉植物 葉挿し 葉の取り方

    葉をもぎ取るときは成長点となる付け根からしっかりともぐことが大切です。

    左のOK画像のように、切り口に丸い成長点があれば葉挿しとして使えます。右のNG画像のように付け根が途中で切れてしまうと発根しないので注意しましょう。

  3. もいだ葉を土の上におく

    多肉植物 葉挿し 置き方

    容器に乾いた土をいれたら、その上にもいだ挿し葉を平置きします。このとき、切り口がほんの少し土に触れるようにしましょう。

    逆に土の中に深く挿してしまうと、発根しにくくなるので注意してください。

  4. 明るい日陰で管理する

    多肉植物 葉挿し 成長過程

    葉挿ししたら発芽・発根するまでは、水やりをせずに明るい日陰に置いて管理します。

    根が出るまでの日数には、同じ品種でも個体差があり、早いものだと数日、遅いものは1〜2ヵ月ほどかかります。

    成功すれば、葉の根元に子株ができ、子株から根が生え、葉挿しした葉は枯れていきます。

  5. 発根発芽したら植え付けする

    多肉植物 葉挿し 子株ができた葉

    挿し葉から根と新芽がしっかりと生えたら、土に植え付けします。このときは、新芽がぎりぎり顔を出すくらい、しっかり深めに植えて水やりをしましょう。

    その後は土が完全に乾いたら水やりをし、生育が安定したら植え替えて、通常通りの方法で育てましょう。

多肉植物の株分け

多肉植物 株分け

株分けとは?

多肉植物の株分けは、生育中に出てくる子株を分けることで増やす方法です。

株分けするときの注意点は、子株が小さすぎると育ちにくい点です。なるべく、ある程度の大きさに育ててから株分けするのが成功のコツといえます。

また、植え替えと同じタイミングで作業すると、株への負担も少ないですよ。

株分けで準備するもの

  • 株分けしたい苗
  • ピンセット
  • 植えるための鉢
  • 多肉植物用の培養土
  • 鉢底石、鉢底ネット

株分けのやり方

  1. 子株がついている親株を鉢から抜き取る
    多肉植物 株分け 鉢から出す
    親株の根本を片手に、もう一方の手で鉢を持って、鉢側の手だけ動かすようにゆっくりと引き抜いていきます。
  2. 根鉢をほぐす

    根鉢をほぐす
    引き抜いた親株の根鉢をほぐして、根まわりの土を7〜8割がた落とします。

  3. 子株を引き離す

    多肉植物 株分け 子株を分ける
    片手に子株、もう一方の手に親株を持って、引き離していきます。なかなか分けられない場合は、清潔なハサミで根ごと切りましょう。

    子株が小さいときはピンセットなどもうまく活用してください。

  4. 新しい鉢の準備をする

    新しい鉢に鉢底ネット・鉢底石を敷き詰めて、多肉植物用の土を6〜7割ほどいれましょう。

  5. 子株を植える

    多肉植物 株分け 土に挿す
    子株を土の上に置いて、隙間を土でどんどん埋めていきます。

    なお、子株を分けるときに太めの根を切った場合は、明るい日陰に1日ほどおいて、根の切り口を乾かしてから植えます。

    植え終わったらすぐに水やりせず、1〜2週間後から水やりを再開してください。

 

多肉植物を増やすのにおすすめの時期は?

多肉植物を増やすのに最適な時期は、多肉の生長期です。しかし生長サイクルは品種ごとにバラバラで、サイクルは生長期・半休眠期・休眠期の3つあります。

品種によっては、半休眠期がないものもあるので、まずは増やしたい多肉の生長期がいつなのか把握しなければいけません。

春秋型の多肉植物

生長期が春秋型の多肉植物は、セダムやエケベリアに多いです。その時期に入ってすぐ、春なら4月頃、秋なら9月頃が増やすのにおすすめの時期。生長期の間に根付かせるのが、うまく増やすポイントです。

夏型の多肉植物

生長期が夏の植物は、アガベなどが該当します。寒い冬を苦手とするので、増やす際は夏が近づく頃がいいでしょう。とはいえ、真夏は湿度が高く水やりのタイミングが難しいです。暑すぎるときは、できるだけ避けたほうがいいでしょう。

春と秋は、気温が低いと生長が鈍くなるので注意してください。とくに晩秋に行うと根付くのがちょうど冬に入ってしまうため、難易度があがります。

冬型の多肉植物

黒法師や夕映えなどのアオエニウム属は、冬が生長期で夏は休眠期です。増やすときは秋の終わりの11月頃がおすすめです。冬型は、ほかにもエケベリアやグラプト系にも冬型があります。

失敗しないための、多肉植物の増やし方のポイントとは?

「葉挿しや挿し木に失敗する」「株分けしたけど根付かない」など、失敗している人は行うタイミングや行う場所など、どこかしらに原因があります。

とくに発根するまではできるだけ水やりを控え、明るい日陰で見守ることが大切です。

一度慣れてしまうとほかの植物よりも管理が楽です。失敗してしまう人は、以下のポイントを見直してみてくださいね。

増やし方のコツ① 増やす時期を確認する

上記でもお伝えしたとおり、多肉植物を増やすときは、生長期に行うのがベストです。たとえば、春秋型なのに夏や冬に行うと失敗しやすくなります。

夏も冬も室内で管理して、春秋頃の温度や湿度を維持しているなら別ですが、普通に育てているときは、自然の季節変化に合わせて行うといいでしょう。

増やし方のコツ② 切り口を乾燥させる

挿し木をするときに切り口を乾燥させるのも大切。これは切り傷ができた状態と同じで、しばらくすると切り傷のところにかさぶたができます。多肉植物にも同じようにかさぶたが発生し、かさぶたができると細菌の侵入を防ぐことが可能です。

増やし方のコツ③ 適切な置き場で管理する

増やすときの失敗として、置き場がよくないことが挙げられます。葉挿しや挿し木は、根が出るまでは半日陰推奨です。また根が出ても小さいうちは干からびないように引き続き半日陰に置きましょう。

しかし、ずっとそのままで育ててしまうと、今度は日光が足りず徒長します。ある程度育ったら、太陽にしっかり当てるのがポイントです。

増やし方のコツ④ 水やりは控えめに

増やした直後に、水をたっぷり与えるのもよくありません。たとえば、葉挿しを育てていて早く大きくしたいがために、たっぷり水を与えてしまうと、水を吸いきれず土の中に水分が残ってしまいます。

多肉植物は根がいつまでも濡れている状態は苦手なため、できるだけ避けたほうが無難です。

多肉植物の増やし方は品種に合わせて選ぼう!

今回ご紹介した多肉植物の増やし方は、どれも相性のいい種類を選んだり、コツを抑えれば、初心者でも簡単にチャレンジできます。

多肉植物を増やせると、保険株がつくれたり、寄せ植えも楽しめるので、ぜひ挑戦してみてください。

ポトスの増やし方|挿し木や水挿し、株分けの時期は?根が出るまでどのくらいかかる?

ポトス 水栽培

育てているポトスを増やしてみたいと思ったことはありませんか。挿し木や株分けでポトスは増やすことができます。このページではポトスの増やし方を紹介していきます。これから増やしたいと思っている方はぜひご参照ください。

ポトスってどんな観葉植物?

ポトス

ポトスはサトイモ科の植物で、丈夫で美しいつる性観葉植物として人気があります。ちなみに私たちが慣れ親しんでいるポトスは、じつは幼葉。本来はモンステラのように葉が1m幅くらいに大きく成長するほど、生命力が高いんですよ。

ポトスのおすすめの増やし方は?

ポトスは自宅で簡単に増やすことができます。方法はおもに、「挿し木」「株分け」「水挿し」の3つの方法です。次に、それぞれ具体的なポトスの増やし方を見てみましょう。

ポトスの増やし方① 挿し木

ポトス

まず、挿し木の方法について紹介します。挿し木とは、ポトスの茎を剪定して新しい土に挿して増やす方法です。簡単な作業ですが、市販の挿し木用の土と鉢植えなど容器が必要になるので事前に用意してください。

ポトスの挿し木におすすめの時期

ポトスの挿し木は5月から7月が適切な時期で、遅くても8月までには行いましょう。適切な時期に挿し木をしないと、根が出てこないことや枯れてしまうことがあるので注意しましょう。

ポトスの挿し木の仕方

  1. ポトスの茎を10cm前後剪定します。このとき気根や節が切り取った茎側に含まれるような位置で切ってください。
  2. 切ったポトスの上の葉を2〜3枚ほど残し、下の葉はすべて取ります。
  3. 鉢植えに挿し木用の土を入れ、適度な大きさの穴をあけて先ほど剪定したポトスを挿します。
  4. 明るい日陰に置いて、挿し木用の土が乾燥しないように水やりをして管理しましょう。

必ず発根させたい、早く発根させたいという場合は、挿し木をする前にコップに水をいれて発根促進剤を混ぜ、1〜2時間つけてから挿し木をするといいです。

ポトスの増やし方② 水挿し

ポトス 水差し

次は挿し木とほぼ似た方法でより手軽にできる、ポトスの水挿しについてご紹介します。

水挿しとは、ポトスを剪定して水に挿すことです。1輪挿しのようなイメージで、少ないスペースでもポトスが楽しめます。

ポトスの水差しにおすすめの時期

ポトスを水挿しで増やす場合は5月から7月に行いましょう。暑すぎる時期は水に雑菌が湧きやすくなるので避けてください。

ポトスの水差しの仕方

  1. ポトスの茎を10cm前後剪定します。
  2. 剪定したポトスを水の入った容器に移します。
  3. 根が出るまでは2〜3日に1回くらい水を入れ替えて管理しましょう。
  4. 根が出てからは根の3分の1が水にひたるように水位を調整してください。

水挿しは透明な容器に入れれば根の生長がよくわかります。インテリアとしても楽しめるので水耕栽培はおすすめです。

虫が気になる方にも水挿しはおすすめです。透明な容器は100円ショップでも売られているので探してみてください。

ポトスの形が崩れたときは剪定をしてあげましょう。伸びすぎた葉を剪定することがありますが、処分をするのはもったいないですよね。そんなときも水挿しがおすすめです。

ポトスの増やし方③ 株分け

ポトス

ポトスは挿し木や水挿しだけでなく、株分けという方法でも増やせます。株分けは、ポトスを2つ以上に分けて繁殖させる方法です。

ポトスの株分けにおすすめの時期

株分けの時期は4月から7月です。株分けはポトスの根から引き抜いて分ける方法のため、負担がかかります。ポトスの生育が良い4月から7月なら株分けしやすいですので、必ず適切な時期を守るようにしてください。

ポトスの株分けの仕方

  1. ポトスの土を乾燥させます。
  2. 株分け前はポトスへの水やりをおさえて土を乾燥させてください。
  3. 傷んだ葉がある場合はあらかじめ取り除きましょう。
  4. 根の周りの土をほぐし、取り出しやすいようにしておきます。ほぐれてきたらポトスを鉢から取り出してください。
  5. ナイフを使って切れ目を入れて、ポトスの株を2つに分けてください。縦に剪定して割るイメージです。
  6. 根を確認して傷んだ根があれば取り除きましょう。
  7. 切り分けたポトスの株を新しい鉢植えに移し、たっぷりと水やりをします。土を乾燥させないように注意して、直射日光は避けましょう。

2週間ほどで根が安定してくるので、それまでは乾燥させないように気をつけます。2週間が経過すると通常のポトスとして扱うことが可能です。

ポトスを増やして根が出るまでどのくらいかかる?

ポトスは生育期である5〜9月ごろに増やした場合、成長が早いので根が出るまでそう時間はかかりません。

そのポトスの株の充実具合や健康度合いにもよりますが、挿し木や水差しで増やした場合、根が出るまでだいたい3〜5日程度かかります。

根を早く確実に出させるには、気根や節を残して切ることが大切なので切る位置に注意しましょう。

ポトスの増やし方を覚えて育ててみよう!

ポトスの増やし方を覚えて、複数の場所でポトスを育ててみませんか。新しい株を購入せずに増やすことができるのでおすすめです。

剪定をしてハサミを入れた茎を処分するのではなく別の場所で増やすのもおすすめです。たくさんポトスが増えていくので楽しいですよ。

黒法師の育て方|挿し木で増やすコツは?しおれた株の復活方法は?

黒法師 挿し木 挿し穂

奇妙な姿形が面白い多肉植物の中でも、最も神秘的な黒い葉をもつ黒法師。観賞用として広く愛されており、鉢植えにして屋外で育てる人も多い品種です。

今回はそんな黒法師の育て方を、季節ごとに、注意すべき点とともにご紹介します。

黒法師とは?育て方のポイントは?

黒法師 多肉植物 アエオニウム

黒法師とは、アフリカの北に分布するカナリア諸島原産のアエオニウムと呼ばれる冬生育型多肉植物の仲間です。モロッコ原産のアルボレウム種をもとに生み出された園芸品種であり、高さは50〜100cmほどまで成長します。

寒さに強く、多少霜に当たったくらいでは枯れませんが、一方で夏の暑さには弱いので、夏の暑さ対策・日差し対策が育て方のポイントとなります。

黒法師を育てる場所

黒法師は日当たりと風通しのいい場所に置きましょう。基本的には鉢植えにして屋外で育てます。

生育温度は15〜20℃ほどなので、春夏秋の時期は日当たりのいい場所へ。気温20℃以上になったら明るい日陰へと移動させてください。耐寒温度は3℃程度とされているので、冬は日当たりのいい場所か、室内の窓際にしましましょう。

黒法師の水やり

黒法師は冬型の多肉植物なので、休眠期に入る夏以外の時期は、土が乾いたら水やりをしましょう。鉢底から流れ出るまでたっぷり与えてください。

なお、真冬は昼前後の1日でもっとも暖かい時間帯に水やりをしましょう。

休眠期に入る5〜9月ごろは、1ヶ月に1回水やりをするか、断水しても大丈夫です。休眠中は水をほぼ吸収しないので、この時期に水やりしすぎると根腐れで枯れる可能性があります。

黒法師の肥料

黒法師 挿し木 挿し穂

黒法師はあまり肥料を必要としませんが、元気がないようなら春先3〜4月と秋頃10〜12月ごろに、緩効性肥料を与えましょう。

もしくは植え替え、植え付けのときに、1年効果が持続するような緩効性肥料を混ぜておけば、追肥はほとんど必要ありません。

黒法師の挿し木(胴切り)での増やし方

黒法師が伸びすぎてしまった、増やしてみたいという場合は、挿し木という増やし方がおすすめです。人によっては、黒法師の挿し木のことを「胴切り」とも呼びます。

挿し木は伸びすぎた黒法師を茎の途中で切って、別の株として植えて育てる方法です。

挿し木する時期

黒法師の挿し木しやすい時期は10〜12月ごろですが、3〜4月でもできます。暑すぎる時期は休眠して成長が止まるので避けましょう。

挿し木の方法

  1. 黒法師を切り戻しする

    黒法師 挿し木 切り戻しする

    よく伸びた黒法師を剪定します。親株のほうは剪定したすぐ下から分岐してまた別の茎が伸びていくので、株の下位置で切っておくと、のちのちバランスがよくなります。

  2. 子株が枝分かれしていれば切る

    黒法師 挿し木 子株を切る

    切り取った黒法師を見てみると、枝分かれするように子株が伸びていることがあります。この場合は、子株を切り落としてそれぞれ1本ずつ挿し木するほうが、成功率があがります。

  3. 茎が長いときは切る

    黒法師 挿し木 切り口を切る

    切り取った黒法師の茎が長い場合は、短くカットしましょう。だいたい3〜4cmほど挿す茎があれば大丈夫です。

    ちなみに短く切った茎の切れ端は、上下さえ間違えなければ、こちらも挿し木に使えます。

  4. 新しい鉢に挿し木する

    黒法師 挿し木 土に植える

    小さめで通気性のいい鉢に、赤玉土もしくは挿し木用の土をいれて、茎を挿します。葉の付け根がぎりぎり出るくらいまで植えましょう。

  5. 数日後に水やり

    黒法師 挿し木 10日後に水やり

    挿し木から2週間後くらいに水やりを再開します。もしくは、土に挿す前に切り口を乾燥させておいて、挿し木してすぐに水やりをする方法でも大丈夫です。

    これで黒法師の挿し木が完成です。


挿し木後の管理

黒法師を挿し木した後は、風通しと日当たりのいい場所に置いて育てましょう。発根するまでだいたい2〜3週間かかります。株元を揺らして見て発根しているようであれば、通常の育て方に切り替えてください。

なお、さらに鉢にしっかりと根が春までは2〜3ヶ月はかかるので、すぐに植え替えないよう注意しましょう。

黒法師の植え替え

黒法師の植え替え時期は10〜12月、もしくは3〜4月ごろです。1〜2年を目安に植え替えますが、ぐったりとしてしおれているのであれば、植え替えをすることで復活することがあります。

黒法師の植え替えには、市販の多肉植物培養土を使いましょう。また、鉢は一回り大きい素焼き鉢などの通気性がいい素材のものを用意しておきます。

  1. 数日前から水やりを控えて、土を完全に乾燥させる。
  2. 黒法師をもとの鉢から抜き取る。
  3. 根鉢を半分ほど崩す。
  4. 黒っぽく腐った根があれば、清潔なハサミで切り落とす。
  5. 新しい鉢に、鉢底ネット、鉢底石を敷き詰めて、通気性をあげる。
  6. さらに多肉植物培養土を鉢の半分ほどまで入れる。
  7. 黒法師の株を新しい土の上に置いて、隙間を土で埋めていく。
  8. 菜ばしなどの細長い棒で土を突きながら、つめていく。
  9. 鉢のふち下1〜2cmまで土をいれたら植え替え完了。
  10. 植え替えから数日後に、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりする。

黒法師の育て方を覚え、挿し木で増やしてみよう!

今回は黒法師の育て方について季節別にご紹介しました。

育て方はコツさえ覚えれば簡単なので、挿し木などで増やしてたくさんの黒法師を楽しんでみてはいかがでしょうか。

ラナンキュラスの育て方|球根は植えっぱなしはNG?鉢植えや花壇への植え方は?

ラナンキュラス オレンジ

ラナンキュラスは、中近東からヨーロッパの南東部を原産地としており、色数がとっても豊富でお庭をカラフルに彩るのに最適な草花です。

今回は、春の鉢花として大人気のラナンキュラスの育て方についてご紹介します。

ラナンキュラスはどんな花?見頃の季節は?

ラナンキュラス ピンク

ラナンキュラスは秋植え春咲き球根のひとつで、開花時期は3〜5月、春に見頃を迎える花です。ラナンキュラスの花は薄い花びらを何重にも重ねた豪華な見た目と、ピンクや黄色、赤や白など花色が豊富で、ガーデニングでも切り花としても人気です。

草丈は30〜50cmほどで、花の大きさは直径7〜10cmほどなので、春の花壇や寄せ植えの主役になる存在です。

ラナンキュラスの育て方のポイントは?

ラナンキュラスの育て方で大切なのは、よく日光に当てること、冬の寒さ対策をすること、鉢植えの場合は根詰まりを防ぐことです。

栽培は難しくはありませんが、球根から育てると開花まで半年ほどかかるので難易度としては普通です。初心者の方は苗から育てるとすぐに美しい花を咲かせられますよ。

ラナンキュラスを育てる前の土づくり!

鉢植えで育てる場合

ラナンキュラスを鉢植えに植える場合は、市販の草花用培養土、もしくは球根用培養土を用意しましょう。

自分で配合するなら、赤玉土小粒6:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜて、適量の緩効性肥料を加えてください。

また、土のほかにも鉢やプランターを用意しておきましょう。鉢の大きさの目安は1球あたり5号鉢が必要です。

地植えで育てる場合

ラナンキュラスを地植えで育てる場合は酸性土壌を嫌うので、植え付け2週間前から土壌の酸度調整をしっかりしておきましょう。

花壇1㎡あたり100gほどの苦土石灰をまいて、よく庭土を混ぜておきます。その1週間後、堆肥を1㎡あたり2〜3kg加えてよく混ぜ、さらに1週間後に植え付けします。

ラナンキュラスを球根から育てる

球根を植える時期

ラナンキュラスの植え付け時期は、11〜12月頃が目安です。

ラナンキュラスの球根が出回る時期は10月ごろですが、10月だとまだ地温が高すぎたり、秋の長雨の影響で土が湿りすぎている場合があるので、11月ごろまで待ちましょう。

球根を植える前の吸水処理

市販されているラナンキュラスの球根は乾燥させてあるため、これをそのまま植えて育てると、水やりをしたときに急激に水を吸って腐ることがあるので気をつけましょう。

これを避けるためにも、ラナンキュラスの球根は植える前に吸水処理をする必要があります。

吸水処理の方法は、湿らせた水苔を入れた袋に球根を入れるか、少し濡らしたキッチンペーパーにくるんで袋に入れ、一週間ほど冷蔵庫にいれるだけです。湿らせた砂のところでも良いです。

球根をもどす作業を行なう際も、水に球根を浸すような戻し方をすると腐ってしまうので、少量の水分をゆっくりを吸わせることを意識して下さい。

球根の植え方〜鉢植えで育てる場合〜

  1. 鉢に鉢底ネットを敷いて、鉢底石を敷き詰める。
  2. 鉢の中に7〜8割ほど土を入れる。
  3. 球根の先細っている方を下向きにして土の上に置く。
    プランターに複数植える場合は、20cmの間隔をあけておく。
  4. 球根の上に2〜3cm土を被せる。
  5. たっぷりと水やりをして完了。

球根の植え方〜地植えで育てる場合〜

  1. 土づくりをすませておいた土をならす。
  2. 球根が地中に2〜3cm埋まるくらいの深さの植え穴を、20cm間隔で掘る。
  3. 球根の先細った方を下向きにして、植え穴に1球ずつおく。
  4. 球根の上に2〜3cm土をかぶせ、軽く手で押し固める。
  5. たっぷりと水やりをする。
  6. 品種名や植え付け日時をかいたラベルをさしておくと、植えた場所を見失わない。

ラナンキュラスを苗から育てる

ラナンキュラス オレンジ

苗を植える時期

ラナンキュラスの苗を植える時期は3月ごろが適期ですが、霜が降りる時期を除けば1〜4月の間で植え付け可能です。

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藤原 正昭
1〜2月鉢植えに植えたのなら夜軒下に移動するだけで違います。寒さには注意してください。

ラナンキュラスの苗の販売時期は1〜3月ごろです。苗を選ぶときは葉の色が濃く、病班がないものを選びましょう。すでにつぼみがたくさんついている苗を選ぶといいです。つぼみがなければ、葉の枚数が多い苗を選ぶようにしましょう。

苗はポリポットという容器にはいっていることがほとんどですが、ポリポットのままでは根詰まりしてしまうので育てられません。必ず鉢か花壇に植え付けしましょう。

苗の植え方〜鉢植えで育てる場合〜

  1. 5号以上の鉢に鉢底ネットを敷いて、鉢底石を敷き詰める。
  2. 鉢の中に3〜4割ほど土を入れる。
  3. ポットからラナンキュラスの苗を、根を傷つけないように優しく取り出す。
  4. 根鉢(根とまわりの土)は崩さず、鉢の真ん中の土の上に置く。
    ※根鉢の底面や側面が真っ白になるほど根が回っている場合は、すこし根鉢を少しほぐす。
  5. 根鉢の肩と鉢のふちから下2〜3cmが同じ位置になるように、土の量を調整する。
  6. 植える高さが決まったら、隙間に土をいれていく。
  7. 土を鉢のふちから下2〜3cmのところまでいれたら、棒で刺して土を下げてもう一度土をかぶせる。
  8. たっぷりと水やりをして完了。

苗の植え方〜地植えで育てる場合〜

  1. 土づくりをすませておいた土をならす。
  2. 根鉢の高さと同じ深さの植え穴を、15cm間隔で掘る。
  3. ポットからラナンキュラスの苗を、根を傷つけないように優しく取り出す。
  4. 根鉢(根とまわりの土)は崩さず、植え穴の中に埋める。
    ※根鉢の底面や側面が真っ白になるほど根が回っている場合は、すこし根鉢を少しほぐす。
  5. 隙間を土で埋めていき、棒で刺して土を下げてもう一度土をかぶせる。
  6. たっぷりと水やりをして完了。

ラナンキュラスを育てるときは、しっかりと日に当ててあげましょう。また、寒冷な地域で室内で育てる場合も窓際の日の当たる場所でしっかりと日に当ててあげます。

直射日光に当ててしまうと葉などが傷んでしまう恐れがあるので、夏場の直射日光はできるだけ避けて日当たりを確保した場所でラナンキュラスを育てましょう。

ラナンキュラスの水やり

ラナンキュラス ピンク

鉢植えラナンキュラスの水やり

鉢植えのラナンキュラに水やりをするときは、土の表面を触って土が乾いていたら、鉢の底から染み出すくらいたっぷりと与えるのが基本です。

もともとラナンキュラスは多湿を嫌う一方で、乾燥させるとすぐに葉に元気がなくなり、しおれてしまいます。乾燥させすぎても水やりをしすぎてもいけないので、塩梅が大切です。

球根や苗を植える時期である秋から春先にかけては、目安として1週間に1〜2回くらいでかまいません。朝の気温が高くなってきた時間に水やりすることが大切です。

花が咲いている春から初夏にかけては、気温も上がり乾燥しやすくなるので、土の渇き具合を見て頻度を上げましょう。開花時期の水やりは花に水がかからないように注意してください。

夏以降の暑い時期や、梅雨時期などは水やりをしすぎると根が蒸されて根腐れを起こしてしまう原因になります。朝早い時間帯か夕方の時間帯に水やりしましょう。

地植えラナンキュラスの水やり

地植えのラナンキュラスは、球根から育てた場合は芽が出てくるまでは、土が乾燥していれば水やりをします。苗から育てた場合は、1週間は土が乾燥しないように水やりをしましょう。

いずれの場合も、地植えで育てるのなら根付いた後の水やりは必要ありません。

ただし、冬場は雨も減るので土が乾燥しすぎることがあります。葉が少し萎れてきたら水切れしているサインなので、その後の天気予報に雨がないことを確認したら、たっぷりと水やりをしましょう。

ラナンキュラスの肥料・追肥

ラナンキュラス オレンジ

ラナンキュラスを育てるときは、鉢植えと地植えのどちらの場合も、球根や苗を植え付ける前に、土に元肥として緩行性の化成肥料を与えておきましょう。

その後追肥は芽が出てから花が咲き3月の末頃まで、10日から2週間に1回を目安に、液体肥料を薄めて与えます。

追肥は葉が枯れる前までに少なくしておくと球根が腐りにくくなります。とはいえ、肥料を切らしてしまうと花が小さく育つので、できるだけ肥料は切らさないように定期的に与えます。

ラナンキュラスの冬越し・寒さ対策

ラナンキュラスの花を咲かせるには、寒さ対策は大切です。耐寒性は比較的高いといえども、ラナンキュラスは霜が降りるほどの寒さは苦手とします。

とくに地植え球根から育てる場合、関東の霜がしっかり降りる場所や、寒冷地だと寒さにやられて咲かなくなることがあります。

そのため、寒冷地で育てる場合、花壇などの地植えで咲かせたいときはマルチングを十分にするか、最初は球根を鉢植えで育てて、発芽した苗の状態で植える方が安心です。

また、鉢植えの場合も、凍結や霜に当たる可能性があるのであれば、北風に当たらないような場所に移動させたり、場合によってはビニールを張ったりマルチングをして寒さ対策に努めてください。

ちなみに、春先から草丈が高くなり、葉数も増えますが蒸れてしまわないように風通しを良くしましょう。開花の時期はできるだけ雨の当たりにくい場所に置くことで花を長く楽しむことができます。

ラナンキュラスの花が終わったら?

花が終わったら、早めに花茎ごと切り取っておきましょう。その後は茎と葉だけが残りますが、花がなくても球根にエネルギーを貯めるのに必要なので、自然と枯れるまでは切らずにとっておきましょう。

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藤原 正昭
葉だけになったこのタイミングでしっかりと肥料をあげるのがおすすめです!

ラナンキュラスは植えっぱなしでもいい?

ラナンキュラスは植えっぱなしでも、鉢植えにしている場合は、水やりを涼しい時間帯にしたり、雨が当たらない場所で育てられれば翌年開花させることも可能です。

ただし、地植えのラナンキュラスは植えっぱなし・ほったらかしにしていると土中で腐って咲かないことも多いので、球根を掘り上げて管理するのがおすすめです。

ただし、夏の間は地上部が枯れてしまい水やり加減が難しくなるため、基本的には一度掘り上げて、秋にまた植え付けるほうが確実。

球根を掘り上げる時期

ラナンキュラスの球根を掘り上げる時期は、花が終わって地上の葉や茎が黄色く枯れ始めた5月ごろです。

球根の掘り上げ方・保存方法

  1. 葉が完全に黄色く枯れたら、水やりをやめて土を乾燥させる。
  2. 土が乾燥したら球根を傷つけないように、スコップなどで掘り上げる。
  3. 球根から伸びる枯れた茎葉を取り除く。
  4. 土をできるだけ落として、新聞紙などの上に並べて数日天日干しする。
  5. 完全に乾燥しきったら、1球ずつ新聞紙に包むかネットにいれて秋まで日陰で風通しの良い場所に保存しておく。

ラナンキュラスの増やし方

ラナンキュラス 黄色

分球

ラナンキュラスの増やし方は「分球」という、大きくなった球根を分ける方法が一般的です。分球を行なう時期は5月から6月が理想的です。

ラナンキュラスの花が終わったあと、球根を掘り上げ、洗って分球し、日陰で陰干しします。球根の根本に白い短毛が生えていますが、ラナンキュラスはここから目を出すため分球する際はそれぞれにこの部分がつくようにして分けましょう。

これらの保管しておいた球根は、10月頃に植え付けを行います。なお、植え付け方法は前述の通りです。

種まき

実は、ラナンキュラスは種からも増やすことができるのです。タネを撒く時期は10月頃で、発芽温度は15℃が目安です。

2週間から3週間ほど時間をかけて発芽しますが、それまで乾かさないようにしましょう。20℃を超えるとほとんど発芽しないので、気温にも注意してタネ撒きを行いましょう。

ラナンキュラスに発生しやすい病気・害虫

つきやすい虫

春頃になるとアブラムシが発生しやすくなります。アブラムシは茎や葉につき、栄養分を吸い取ってしまうので、薬剤などを散布して駆除します。

また、薬剤を使用しないアブラムシの駆除の仕方としては、テープや歯ブラシを使って地道に取る方法や、石鹸水を作りスプレーボトルに入れて吹きかけることで、石鹸水が乾燥する時にアブラムシを窒息させる方法があります。

この石鹸水を使用しての駆除の方法は、吹きかけた後、3時間程放置させて綺麗に洗い流すことです。ほかにも薄めたビールを吹きかけておくことで、ビールに酔わせ葉から退散させるという方法もあります。牛乳スプレーもおすすめです。

かかりやすい病気

多湿な環境が続くと、灰色カビ病にもかかりやすいです。また、開花期に株の上に落ちた花がらから発病することもあるので、株の上は落ちた葉や花がらをこまめに取り除いて、常に綺麗な状態を心がけておきましょう。

また、生育期に葉にモザイクのような色の濃淡が見られたら、株がウイルス病に侵されている場合があります。ほかの株への伝染を避けるために、おかしいと感じた株は掘り起こさずに土ごと廃棄しましょう。

ラナンキュラスの育て方を覚えて、鉢植えや地植えで咲かせよう!

今回は何枚も重なる花びらがとても可愛らしいラナンキュラスについてご紹介しました。

少し育てるのにコツが必要な草花なので、初心者の人は苗から育て始めることをおすすめします。ラナンキュラスの育て方に慣れてきたら球根から挑戦してみましょう。

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藤原 正昭
ラナンキュラスは老若男女から人気のある植物で、寒い冬の時期から暖かくなり始めた時にインパクトのある、カラフルでかわいらしい花を咲かせます。
自分の経験上やはり苗からが育て易いです。畑に飢えっぱなしにして咲きますが、やはり年々株が小さくなっています(無施肥)。それでも咲いた花は変わらず綺麗ですけどね。

フィカス・アルテシマの育て方|挿し木での増やし方、剪定の時期やコツは?

フィカス・アルテシマ

フィカス・アルテシマは東南アジアを原産とする、クワ科フィカス属の観葉植物です。ラテン語で”上背の高い”を意味するアルテシマの示す通り、数あるフィカスのなか大型で、自生地においては20〜30mに育ちます。

今回はフィカス・アルテシマの育て方についてご紹介します。

フィカス・アルテシマの置き場所

フィカス・アルテシマは風通しと日当たりのよい環境を好む植物です。室内栽培に足るだけの耐陰性をもっているものの、葉つきのよさは日照量に比例します。屋内で栽培する場合は、可能な限り日当たりのよい窓際に置くのがおすすめです。
耐寒性には優れないため、8℃を下回るような日々が続く冬場では屋内に入れて育てましょう。

フィカス・アルテシマの水やり

フィカス・アルテシマにはそれぞれの季節ごとに合った水やりをします。

  • 春〜秋(生育期):表土が乾いたらたっぷりと水やりします。室内栽培の場合、根腐れの原因となりかねないため受け皿に溜まった水は適宜捨ててください。
  • 冬(休眠期):表土の乾燥から2〜3日後に軽く散水や葉水をします。暖かい午前中に水やりしてください。

フィカス・アルテシマの肥料・追肥

葉つきのよいフィカス・アルテシマを育てたいのであれば、春〜秋の生育期にかけて肥料を施します。月1回、緩効性化成肥料を置き肥するか、規定量の2倍に希釈した液肥を10日に1回あたえてください。
葉先が黄色くなる症状が見られた場合は株の生育不良と考えられるため、窒素分の多い肥料を選ぶようにしましょう。

フィカス・アルテシマの植え替え

フィカス・アルテシマは温暖な5〜8月が植え付け・植え替え適期です。根詰まりを未然に防ぐため、1〜2年に一度植え替えを推奨します。

フィカス・アルテシマの土には、市販の観葉植物用培養土を使いましょう。

  1. 株より一回り大きな鉢を用意する
  2. 鉢底ネットを敷いた鉢に、鉢底石を入れる
  3. 容器の1/3〜2/3の高さまで用土を入れる
  4. 株を慎重に取り出して根鉢を1/3ほど取り除いてから、痛んだ根を切り取る
  5. 株をしっかり手で支えながら鉢の中心に置く
  6. 鉢の縁から2〜3cm下まで土を盛り、株を安定させる
  7. 土が乾燥しないように水やりしながら管理する

フィカス・アルテシマの剪定

フィカス・アルテシマは剪定からの回復が早い春〜秋の生長期に剪定しましょう。剪定する枝1本につき数枚の葉を残すようにして剪定すると、株への負担を少なくできます。
剪定の際、枝の切り口からこぼれる白い樹液は肌荒れを引き起こすおそれがあるため、ゴム手袋を着用して作業してください。

フィカス・アルテシマの挿し木での増やし方

フィカス・アルテシマは挿し木で増やせます。挿し木で増やす時期は剪定や植え替えと同じく、春から秋の間です。剪定で切り取った枝を使って挿し木で増やしてみるのもおすすめです。

挿し木のやり方は以下の通りです。

  1. 新しく伸びた若い枝を15〜20cmほどカットする。
  2. 一番上の葉2枚を残してあとは取り除く。
  3. コップに水をいれ、メネデールなどの発根促進剤を混ぜる。
  4. 切り口を水につけ、1〜2時間浸す。
  5. 鉢に挿し木用の土を9割ほどいれ、枝を水揚げして5cmほど埋まるように挿す。
  6. たっぷりと水やりし、明るい日陰に置く。

挿し木した後は、土が乾き切る前に水やりをして乾燥を防ぎましょう。1ヶ月ほどするとしっかり発根するので、表土が乾いてからの水やりに頻度を落としてください。十分に根が張ったら鉢上げしましょう。

フィカス・アルテシマの注意する病気

フィカス・アルテシマはハダニやカイガラムシの被害を受けやすい植物です。ハダニには霧吹きや葉水をすることで駆除し、カイガラムシには薬剤や歯ブラシで擦り落とすなどして駆除しましょう。

フィカス・アルテシマの育て方を覚えよう

フィカス・アルテシマは大型の観葉植物としての地位を確立した植物です。家のインテリアプランツにするもよし、大切な人への贈り物とするもよしと、活躍する場面が多いのはとても魅力的ですね。

シマトネリコの育て方|植え替えや挿し木の方法は?室内でも育つ?

シマトネリコPhoto by Takaakiさん

庭木として人気のシマトネリコは、生長が早く大木になりますが、剪定である程度大きさをコントロールできるので観葉植物としても親しまれています。今回は、そんなシマトネリコの育て方や栽培のコツ、手入れの方法などについて詳しくご紹介します。

シマトネリコは、初夏に白い花を咲かせたり、斑入り品種もあるなど観賞用として楽しめる要素がたくさんある樹木なので、ぜひチェックしてみてください。

シマトネリコについて

シマトネリコは、亜熱帯から熱帯地域にかけて自生している半常緑の高木です。密に茂った小ぶりで光沢のある葉が、繊細で涼しげな印象を与えます。原産地は沖縄などの温暖な地域ですが、比較的寒さに強いため、関東より西の地域なら、庭木や街路樹としても楽しめます。

シマトネリコの株の選び方

シマトネリコは、庭のシンボルツリーとして利用できる大きく立派な株から、デスク上に置いて楽しめるコンパクトなミニ観葉まで、さまざまなサイズの株が販売されています。

ミニ観葉なら、ハイドロカルチャーや水挿しで育てることもできます。利用用途によって、ぴったりのサイズの株を選んでみましょう。また、アブラムシなどの害虫が付いていたり、葉が黄色くなって弱っている株は避けたほうがよいです。

シマトネリコの栽培場所

シマトネリコは室内のほか、関東より西の暖地であれば屋外でも育てることができます。半常緑樹ですが、室内管理や暖地で育てる場合は冬場もあまり葉を落とさないので、一年中緑を楽しめます。

屋外で育てる場合

シマトネリコは暑さに強く、日当たりのよい場所を好みますが、明るい半日陰でも育ちます。一方、寒さにはあまり強くないので、戸外で育てるなら暖地が向いています。気温が-5℃を下回ると、枯れてしまうこともあるので注意してくださいね。

室内で育てる場合

シマトネリコを観葉植物として室内で管理する場合、冬場はガラス越しの日光が当たる場所、春秋の生育期には直射日光が当たる場所、夏はレースカーテン越しの日光が当たる場所に置いてあげましょう。

シマトネリコの水やり

シマトネリコは乾燥が苦手なので、水やりには気をつけましょう。

シマトネリコは葉が多く生長が早いので、水をよく吸収します。植え付けて2年未満の株は、鉢植え・地植えともに表土が乾いたらたっぷりと水を与えます。植え付け後2年が経過した地植えの株には、よほど乾燥が続かない限り水やりしなくて大丈夫です。

鉢植えの場合、春から秋の生育期には土が乾く前に、冬は土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。

シマトネリコの肥料

シマトネリコは、肥料がなくても育ちますが、大きく元気な株に育てたい場合、以下の要領で肥料を与えてください。

地植えでは、元肥として2月ごろに有機質肥料を株元に埋めこんであげましょう。鉢植えの株には、4月から10月までの間、緩効性の化成肥料を2カ月に1回ほど施します。

シマトネリコの植え付け・植え替え

植え付け

シマトネリコの植え付け時期は、3月中旬から4月頃が適期です。

シマトネリコの栽培には、水はけと水もちのよい肥沃な用土が向いています。鉢植えの場合、市販の観葉植物用土が便利です。

地植えも鉢植えも、植え付ける際に用土に元肥を施すと、株が元気に育ちます。有機質肥料か緩効性化成肥料がよいでしょう。

植え替え

シマトネリコは生長が早く根詰まりしやすい植物ですので、鉢植えの場合は1年~2年に1回、一回り大きな鉢に植え替えるようにします。

鉢植えで根詰まりしてしまった株を植え替える場合、鉢から抜き取った株の根から竹串などを使って古い土をある程度落とし、古い根や傷んだ根を切り取ってあげます。その後、一回り大きな鉢に植え替えるとよいでしょう。

シマトネリコの仕立て方(株立ち・単幹)

シマトネリコは、株立ち・単幹どちらの株も出回っています。樹形の好みや植え付ける場所を考えて選んでみてください。一般的には、株立ちのほうが人気があり価格も高い傾向にあります。

株立ち

シマトネリコは根元が何本かの幹に分岐した株立ちか、1本の幹を育てる単幹のどちらかの樹形に仕立てることができます。

株立ちは、一本一本の幹が細めで生長が比較的緩やかなのが特徴。全体の枝葉が多いので存在感があります。雑木のようなナチュラルな雰囲気があり、庭のシンボルツリーとして人気の樹形です。

ただし、株立ちが大きくなると、幹の数が多いぶん幅をとることになります。そのため、スペースには余裕をもって育てるか、定期的に剪定してサイズ調整しましょう。

単幹

単幹の場合、栄養が1株に集中するため大きく強く生長するのが特徴です。生長スピードも早く、幹の上方の枝葉がよく茂ります。単幹に仕立てたシマトネリコは、街路樹として用いられることが多いです。

環境によってはかなり大きくなってしまう場合もあるので、植え付けは広い場所を選ぶようにしましょう。

シマトネリコの挿し木での増やし方

シマトネリコの増やし方は、「挿し木」が一般的です。挿し木の適期は5月から10月中旬であれば真夏や梅雨時期をのぞいていつでも大丈夫なので、剪定がてら一緒に挑戦してみましょう。

  1. 若い枝を長さ10〜15cmほどで切る。
  2. 切り口を斜めに切り直す。
  3. 水に発根促進剤を混ぜ、切り口を下に1〜2時間浸す。
  4. ポットや鉢に挿し木用の培養土を9割ほどいれる。
  5. 切った枝を水あげして挿し木用土に挿します。
  6. たっぷりと水やりをする。
  7. 直射日光の当たらない場所で管理し、しっかり発根するまで土が乾く前に水やりをする。
  8. 1ヶ月もすると根が張るので鉢上げする。

シマトネリコの剪定

シマトネリコじゃ生育旺盛で枝が伸びるスピードも早く、放っておくとすぐに大きくなる植物です。

枝が伸び、葉が茂りすぎてしまうと、シマトネリコの特徴である涼しげな雰囲気が失われてしまうこともあります。大きくなりすぎたと感じたり、姿形が乱れてしまった場合は剪定します。

剪定時期は3月か9月頃が適期ですが、真冬以外は随時枝を切り戻してもよいです。太い枝を切った場合は、切り口に雑菌が入るのを防ぐ役目の癒合剤を塗りましょう。なお、剪定には剪定ばさみを使用してください。

シマトネリコの育て方で注意すべき病気・害虫

シマトネリコは病害虫の被害は少ないほうですが、風通しの悪い環境で管理するとアブラムシやカイガラムシが発生することがあります。アブラムシやカイガラムシの排泄物は、すす病も誘発するので注意が必要です。

予防のために風通しを良くするか、発生したら薬剤を散布して速やかに駆除しましょう。こうした害虫は、新芽や若い枝、日照不足で弱った株に付きやすくなります。

シマトネリコの花

シマトネリコは、開花時期の5月から6月に白い花を咲かせます。枝先に密生して円錐状に小さな花が咲きますよ。なお、花を楽しみたい場合は、花期直前の剪定は避けましょう。

また、開花後は細長く垂れ下がった形の実を付けます。この実から落ちた種が、実生として育っていきます。

シマトネリコの花言葉

シマトネリコの花言葉は、「偉大」「荘厳」です。

シマトネリコの種類・品種

シマトネリコには、葉に斑が入った品種があります。よりナチュラルで軽やかな雰囲気が出て、観葉植物として楽しむのもおすすめです。

シマトネリコの育て方や仕立て方を覚えよう!

シマトネリコ(タイワンシオジ)は、庭木としても観葉植物、木材としても幅広く楽しめる樹木です。シマトネリコの木材は弾力性があるので、野球のバットやテニスのラケットの材料になることもあります。

株立ちか単幹かで印象や楽しみ方も変わるので、ぜひいろいろな仕立て方にチャレンジしてみてください。

※トップ画像はTakaakiさん@GreenSnap