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ポトスの水耕栽培の2パターンを解説!カビを防ぐには?水替えの頻度は?

ポトス 水栽培 水耕栽培

キッチンやテーブルに置く観葉植物として人気のポトスは、実は水耕栽培(水栽培)でも育てることができます。ここでは、そんなポトスの水栽培方法や水やりのコツなどについてご説明します。土を使わないので虫も湧きづらく、見た目もおしゃれなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

ポトスの水耕栽培に使う苗の選び方

ポトス 水挿し

ポトスを水栽培するときは、できれば「水栽培用の苗」もしくは「水挿しで増やした苗」を使うのがおすすめです。

もともと土植えしていた苗を使用したい場合は、よく水で土を落としてから使ってください。

ポトスの水耕栽培を行う時期

ポトスの水栽培は、成長期に当たる5〜7月頃に行うのがおすすめです。

ポトスの耐寒気温は5℃程度なので、株を傷めないためにも、できれば冬の時期は避けてください。

ポトスの水耕栽培方法

ポトスの水栽培には、「①ハイドロボールを使ったポトスの水栽培方法(ハイドロカルチャー)」と「②水だけで行うポトスの水栽培方法(水挿し)」の2つの方法があります。

次にそれぞれの方法をご説明します。

ポトスの水耕栽培方法①:ハイドロカルチャー

用意するもの

  • ポトス
  • ハイドロボール
  • ガラス容器
  • ハイドロカルチャー専用肥料またはイオン交換樹脂栄養剤
  • 根腐れ防止剤(あれば◎)

方法

  1. 根腐れ防止剤がある場合は、容器の底に敷いておきます。
  2. 容器の3分の1程度までハイドロボールを入れます。
  3. ポトスの挿し穂をハイドロボールに挿します。
  4. 挿し穂を安定させるように、さらにハイドロボールを足します。
  5. 水および液体肥料を容器の5分の1程度まで入れます。
  6. これで完成です。

ポトスの水栽培方法②:水挿し

用意するもの

  • ポトス
  • ガラス容器

方法

  1. 剪定したポトスの挿し穂を容器に入れます。
  2. 根元までお水を入れ、発芽するのを待ちます。
  3. これで完成です。

水耕栽培したポトスの育て方

水やり

ポトスの水栽培において、水の管理はとても重要です。3日に1度は水切れが発生していないかを確認してあげましょう。

ただし、あまり水が多くなりすぎても根腐れの原因となるので、5分の1より多くならないように気をつけてください。

肥料

ポトスの水栽培では、5〜7月頃の成長期に液体肥料を施してあげる必要があります。

ただし、ハイドロカルチャーで水栽培する場合は、ハイドロカルチャー専用の液体肥料を使ってください。

ポトスの水耕栽培に植え替えは必要?

ポトスをハイドロボールを使った水栽培で育てていて、かつ根腐れ防止剤を使用している場合は、1年以内に1度、根腐れ防止剤を交換するためにも植え替えが必要となります。植え替え作業は、ポトスの成長期である5〜7月頃が適期です。

ポトスの水耕栽培は、根腐れを防ぐことが大切!

前述にもあるとおり、ポトスの水栽培は水の管理が大切です。根っこがカビる、腐るなどの事態に陥らないためにも、根腐れ防止剤や専用の液体肥料を用意できる方はぜひ活用していきましょう。

水管理のコツさえ掴めば、おしゃれで清潔なポトスの栽培を楽しむことができますよ。

ローマンカモミールの育て方|おすすめの種まき時期は?鉢植えでも地植えでもOK?

ローマンカモミール

ローマンカモミールはハーブやアロマに使われる植物ですが、実はグランドカバーとしても人気があります。このページでは、そんなローマンカモミールの育て方や効能、ジャーマンカモミールとの違いなどについて解説します。水やりはどうすればいいのか、どんな土に植えたらいいのか、など気になることをまとめているので、これからローマンカモミールを自宅で育てたいと考えている方もぜひ最後まで読んでみてくださいね。

ローマンカモミールとは?

ローマンカモミールはキク科ローマカミツレ属の植物で、別名ローマカミツレ、カモミール、カモマイルなどという名前でも呼ばれます。

昔から薬草としても活用され、ハーブティーなどでもよく知られています。人に対して良い効果をもたらすだけでなく、植え付けた周辺の植物にも良い影響を与えることから、コンパニオンプランツとしても活用されます。

草丈が低く、踏みつけにも強いことから芝生代わりのグランドカバーに利用されることもあります。成長がゆっくりなので、その後の管理もしやすいとされています。

ローマンカモミールの栽培場所

ローマンカモミールは日当たりのよい場所を好みますので、明るい場所で育ててください。

また、ローマンカモミールは高温多湿を苦手とする植物ですので、風通しのよい、蒸れない場所で育てましょう。

なお、ローマンカモミールは鉢植え、地植えどちらでも栽培が可能です。

ローマンカモミールに適した土

ローマンカモミールは水はけのよい土を好みます。園芸店などで市販されているハーブ用の培養土がおすすめです。

ローマンカモミールの水やり

ローマンカモミールは、やや乾燥気味に育てます。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。真夏の水やりは気温が高い時期の水やりはさけて、朝または夕方以降の涼しい時間に行ってください。

地植えの場合は特に水やりの必要はなく、降雨のみで十分です。

ローマンカモミールの肥料・追肥

ローマンカモミールは肥料を特に必要としませんが、植え付け時に元肥を土に混ぜるだけで十分です。窒素成分を多く含む肥料を与えると、アブラムシがつくことがあるので注意してください。

なお、ローマンカモミールは丈夫ですので、特に肥料を与えなくても問題はありません。

ローマンカモミールの育て方

種まき

ローマンカモミールは、花後に採取した種子を撒くことで増やすことも可能です。

種まき時期は、3〜4月もしくは9〜10月頃が適期となっています。ただし、秋まきの方が株が大きく育ち、花もたくさん咲くのでおすすめです。

あらかじめ湿らせておいた土に、種をばらまき、ごくわずかに土を被せます。ローマンカモミールの種は発芽に日光を必要とするため、被せる土は薄くにしてください。種が流れないよう、水やりは霧吹きで行うとよいでしょう。

植え付け

ローマンカモミールは、真夏と真冬を避けて植え付けしましょう。4〜6月、9〜10月が植え付けの時期です。

植えた直後は、根が安定するまでは定期的に水やりをしてください。

ローマンカモミールの植え替え

ローマンカモミールを種からポットで育てている場合は、芽が出たタイミングで鉢に植え替えましょう。

また、ローマンカモミールを鉢植えで育てている場合は、根がいっぱいになって根詰まりする可能性があります。成長がゆっくりな植物ですが、根が窮屈になってきたら植え替えをしてください。土が盛り上がってきた、アンバランスになってきた場合は植え替え時期の目安です。

ローマンカモミールの増やし方

ローマンカモミールは、「挿し芽」、「株分け」、「種まき」で増やすことが可能です。種まきの方法については、前述の通りです。

挿し芽

挿し芽では、ローマンカモミールの枝を10センチほどに剪定をして、別の場所の土に挿して増やします。ローマンカモミールの挿し芽の時期は、3〜4月もしくは10月頃が適期です。

株分け

株分けは、根ごと2つに分けて、分けた株を別の場所に移して増やします。ローマンカモミールの株分けの時期は、植え替えと同じタイミングか、3〜4月もしくは9〜10月頃が適期です。

ローマンカモミールの育て方で注意すべき害虫・病気

ローマンカモミールには、アブラムシが付くことがあります。湿気が多いと付きやすいので、株と株はよく離して育てましょう。

また窒素が多い肥料を与えると、アブラムシが付きやすいですので、肥料にはご注意ください。

見つけ次第、ティッシュやテープなどを使って取り除きましょう。多く発生した場合は、薬剤を使うことも選択肢の1つです。

ローマンカモミールの開花時期

ローマンカモミールは5〜6月頃になると、中心部分は黄色の白い花を咲かせます。

花の見た目はジャーマンカモミールと似ていますが、ローマンカモミールの花や葉からは良い香りがします。また、ローマンカモミールの花の中心の黄色い部分は、ほとんど平状となります。

ローマンカモミールの育て方を覚えて、庭に植えよう

華奢な見た目をしたローマンカモミールは、ハーブとしての効能も高く、さらに良い香りがしますので、人気な植物です。ローマンカモミールは高温多湿には弱いですが、乾燥気味に育てることと、水はけのよい場所で育てることに気を付けておけば、栽培で難しいことはありません。ぜひお庭にお迎えしませんか。

おしゃれなグリーンカーテンの作り方|ネット吊り下げに適した場所、おすすめ植物は?

暑い夏の日差しを遮ってくれるグリーンカーテン(緑のカーテン)は、おしゃれかつ、環境や家計にも優しい、エコな暑さ対策として注目されています。つる植物を使ってネットに誘引するだけで簡単にでき、植える植物によっては、花を楽しんだり、収穫を楽しむこともできますよ。

今回はグリーンカーテンの効果や作り方、グリーンカーテンにおすすめのつる植物などを紹介します。

グリーンカーテン(緑のカーテン)とは?

グリーンカーテンとは、つる植物をネットなどに這わせて、カーテンのように仕立てたものをいいます。緑のカーテンとも呼ばれ、最近では夏になると、お庭やベランダで見かけることも多くなりました。

窓の外や壁面に設置することが多く、植物の力を利用して強い直射日光を遮り、室内温度を下げる効果が期待できます。また、カーテンいっぱいに葉が茂り、花が咲いたり果実がなるので、建物の外観をおしゃれに彩ることもできます。

グリーンカーテン(緑のカーテン)の効果とは?

効果① 建物の温度上昇を防ぐ

グリーンカーテンは、夏の強い直射日光を遮り、部屋の中を涼しくしてくれる効果があります。

生い茂った葉が直射日光を遮ることで、建物の壁などに熱を蓄積させず、ヒートアイランド現象を緩和できるので、建物内の温度上昇を防ぐのです。

効果② 冷たい空気を発生させる

植物の働きの一つでもある「蒸散作用」は、空間に冷たい空気を発生させます。

蒸散作用とは、植物の葉の裏にある細胞間のすきまから呼吸をし、水分の出入りの調節をすることですが、この働きが夏になると盛んになります。気孔から出た水は水蒸気になり、水から水蒸気に変化するときに周りから多量の熱を奪うので、この作用により涼しさが得られるのです。

また、その水蒸気を含んだ「涼風」を室内に取り込むと、エアコンなどの冷房機器の使用を押さえ、省エネにもつながります。

効果③ リラックス効果を与える

グリーンカーテンを設置することで植物によるリラックス効果も得ることができます。

グリーンが目に入る環境では、ストレスが25%軽減し、リラックス効果を29%上昇するという研究結果が出ています※。グリーンカーテンを設置すれば、心身にいい効果をもたらすことが期待できます。

また、温度差の違いを調べたり、植える植物によっては花や実物野菜も収穫できるので、お子さんの自由研究のテーマにもおすすめです。

※千葉⼤学環境健康フィールド科学センター宮崎良⽂先⽣「花きの効⽤に対する正しい知識の検証・普及事業パンフレット(農林⽔産省)」

グリーンカーテンがあるときとないときの温度差はどれぐらい?

グリーンカーテンを設置したときと、設置しないときでは、壁や窓の表面温度はどのくらい差が出るのでしょうか。

平成19年8月~9月に環境創造局環境科学研究所が市内全域(62地点)で行った測定で行われた結果では、晴れた日の日なたでは、グリーンカーテンを設置した場合、10℃ぐらいの温度低減効果があり、窓では約4℃、壁では約11℃の表面温度が下がることがわかりました。

また、グリーンカーテンを設置したときと設置しないときでは、室内温度も異なります。とくに14時以降に温度差が大きくなり、日没まで持続するという研究報告も出ているのです。温度低下はグリーンカーテンの面積が大きいほど著しくなるので、できれば窓辺だけでなく壁面にも設置するとより効果が感じられるでしょう。

グリーンカーテン(緑のカーテン)の作り方

ネットを吊り下げる場所

グリーンカーテンをつくり始める前に、まずはどこのどの範囲に設置したいかを決めます。グリーンカーテンを設置するときは、以下の点に注意しましょう。

  • できれば直射日光がよく当たるような場所に置く。グリーンカーテンの効果を活かし、植え付ける植物自体も太陽光のもとで健全に育つ相互の効果を得られる。
  • グリーンカーテンはネットや支柱などを家の窓の高さ以上で設置することが多いので、台風などで倒壊しないように設置方法に注意し、安全に設置できる場所を選ぶ。
  • グリーンカーテンはお庭側の窓や、南向きのバルコニーなど普段から洗濯物を干したり、庭の手入れなどで出入りする場所に設置することが多いため、設置の際は家事動線を確保しておく。
  • マンションや団地など集合住宅に住んでいる場合は、近隣の住宅との間隔を考慮し、植物がはみ出したり、落ち葉や花がらなどが他者スペースに入らないように注意する。また、有事の際の避難経路も確保できるようにしておく。

つくり始める時期

グリーンカーテンに利用する植物の植え付け時期は、植物の種類や地域によって多少異なりますが、基本的には5月中がおすすめです。3月~4月頃は朝晩冷え込むこともあり、寒さで苗が弱る可能性がありますし、反対に遅すぎると生長が間に合わなくなり十分花や実付きができなかったり、植物自体が暑さに対応できなくなります。

植え付け時は、炎天下の日を避け、なるべくまだ気温が上がりきっていない朝の10頃までに植え付けを終えるようにします。植え付ける際は、プランターもしくはお庭であれば地植えしてもかまいません。

グリーンカーテンの作り方

  1. プランターを準備する

    まずは650サイズのプランターを用意し、鉢底網を敷いたら、底に厚さ約2cm程度で軽石を敷き詰めます。軽石を敷き詰めることで、排水性が高まり根腐れを防ぎます。

    とくにゴーヤなど実物野菜に鉢底石は必須です。

  2. 肥料を混ぜ合わせた土を入れる

    培養土をプランターの8分目ぐらいまで入れます。残りはウォータースペースといって、水やりの際に水が溜まるようにするスペースです。土を入れたら、上から手で強く押さえたり、プランターを揺すって土を少し固めます。培養土は野菜なのか草花なのかによって変わるので注意していください。

    肥料は野菜や花の種類によって違いますが、元肥として、有機肥料や化成肥料を植物の種類や生育に応じて適量を混ぜ込みます。

  3. 苗を植え付ける

    苗を容器から取り出したら、土になじむよう、根鉢の固まった部分をほぐしながら植え付けます。根鉢を崩しすぎない程度にほぐして植えましょう。植え付ける際は、プランターの土に穴を掘って苗を植え付けます。

    根鉢と植え付け穴の間に隙間ができないように指や割りばしを突き刺しながら固定します。植え付け後は苗の土とプランターの土が同じ高さになるように調整し、土をかぶせたあとはたっぷりと水やりをします。

  4. ネットを貼る

    プランターの縁から窓上もしくは天井まで、作りたいグリーンカーテンの大きさに合わせてネットを貼ります。支柱を利用したり、市販のフックなどをつけると簡単にネットを貼ることができます。ネットはたるまないように、きつめに貼っておくのがポイントです。

グリーンカーテンをつくるのにおすすめの植物

グリーンカーテンをつくるときは、基本的につる性をもった植物を用いるのがおすすめです。次に、グリーンカーテンにおすすめの代表的な植物をご紹介します。

アサガオ(朝顔)

丈夫で生長が早く、枝数もどんどん増えるのでおすすめです。小学生の夏休みの自由研究にも定番の花です。日本アサガオ、西洋アサガオ、ユウガオなども同じように利用できます。

マンデビラ

虫がつきづらいキョウチクトウ科のマンデビラは熱帯植物なので近年の猛暑にも強く、旺盛につるを伸ばします。園芸品種として「サンパラソル」、「パラソルジャイアント」などの名前で出回っています。

トケイソウ(パッションフルーツ)

放射状に広がる花びらの上に、細いひげのような花びらを展開し、時計にそっくりな形の花をつけます。耐寒性が高く、きれいな花を楽しむことができます。

似た種類にクレマチスという花があり、こちらもグリーンカーテンに利用できます。食用の実がなるパッションフルーツもおすすめです。

フウセンカズラ

巻きひげを出してネットやフェンスに絡みながら伸びる1年草の植物です。夏になると緑がかった白色の花を咲かせ、花の後にはふんわり膨らんだ紙風船のような愛らしい実をつけます。

実の中から取り出した種もハート模様がついており、実や種を収穫して楽しめます。

オキナワスズメウリ

スズメウリ科の植物の中でもとくに実が鮮やかで美しい種類です。2~3cmほどの実にはウリ坊のような白い筋が入り、熟すと赤く実ります。グリーンカーテンが終わったあとは、実のついたツルをリースなどにして楽しめます。

ゴーヤ

グリーンカーテンの定番ともいえる野菜です。生長が比較的早く、実にはビタミンCを多くんでいるので、疲労回復や夏バテ予防に重宝します。

ツルありインゲン

生長が早く、あっという間にグリーンカーテンができ上がります。豆のさやは、鮮やかな緑色で長さ15~17cm、幅1.5cmで、タネまきをしたあと約58日ほどで収穫できる極早生種は育てやすさではおすすめです。

ただ、最近の猛暑下の気温では暑すぎて、実がならなくなることもあるようです。5月~7月上旬ごろが適期です。

その他のつる植物

その他、グリーンカーテンに利用できる野菜として、ミニカボチャ(おもちゃかぼちゃ)や小玉スイカ、ひょうたん、ヘチマ、マクワウリ、キュウリなどウリ科の植物のほか、オカワカメやツルムラサキなどユニークな野菜類もあります。

グリーンカーテンの作り方を覚えて、植物をおしゃれに楽しもう

室内温度を下げる効果があると同時に、花を観賞したり収穫を楽しめる一石二鳥のグリーンカーテンをつくってみたくなりましたか。

ツルを張って高く上に伸び、暑さに強く、強い日差しに耐えられるものが基本ですが、それぞれの住環境に合った植物を選んで、ぜひ育ててみてくださいね。

ルリマツリ(プルンバゴ)の育て方|花が枯れたら寿命?復活はできる?

ルリマツリ プルンバゴ

ルリマツリとは、熱帯地方を原産とするつる性の低木です。日本では主に庭木として利用されます。花期が長く、清涼感のある可愛らしい小さな青い花を咲かせることから、近年お庭で育てる方が増えてきています。ルリマツリの育て方のポイントを知り、庭で育ててみましょう。

ルリマツリ(プルンバゴ)の育て方のポイント

ルリマツリの育て方は、「育てる場所」が重要です。

ルリマツリは日光が不足すると、弱々しく徒長したり、花つきが悪くなるので注意してください。

また、ルリマツリは地上部分だけでなく、根もとても生命力が強い植物です。あまり狭い場所に植えてしまうと、根詰まりを起こして枯れる原因にもなりますので、間隔をあけて植えるようにしましょう

ルリマツリ(プルンバゴ)を育てる場所

ルリマツリ プルンバゴ

ルリマツリは強い日差しを好みます。暑さにも寒さにも強いため、日本の気候であれば、日当たりが強すぎてもさほど問題ありません。日光がしっかり当たる場所を選びましょう。

また、ルリマツリはよく根を張り巡らせるため、地植えの場合は、広めのスペースに間隔をあけて植えてあげましょう。

ルリマツリ(プルンバゴ)の土

ルリマツリは、用土に関してはそれほど選り好みしません。

ルリマツリは水を好む植物ですが、常に用土が水分を含んでいるような状態よりも、水はけのいい土に頻繁に水を与え、用土が乾燥している状態と湿っている状態を交互に繰り返した方が、元気に育ちます。

鉢植えにする場合は、赤玉土などの水はけのいい用土をベースに、腐葉土などの有機物を含む用土を混ぜて使用するのが良いでしょう。

ルリマツリ(プルンバゴ)の苗の植え付け

ルリマツリ プルンバゴ

ルリマツリの植え付け時期は、本格的な成長期に入る前の4〜6月上旬頃が適期です。

ルリマツリ(プルンバゴ)の水やり

夏の時期

ルリマツリは夏場によく生長するので、必然的に水もよく欲しがります。

夏場は水切れを起こしやすいので、鉢植えの場合は特に水切れに注意し、土が乾いていれば、鉢の下から水があふれ出るまでしっかりと水を与えます。

ルリマツリを地植えした場合は、鉢植えの時ほど水切れを気にする必要はありませんが、炎天下が続いて土が乾燥しきってしまっている場合は、水を与えた方がいいです。

ガーデンプランナー 松原真理子

炎天下で乾燥した地植えの植物にお水をあげる場合の目安は、根元に水溜りができるくらいたっぷりとあげましょう。

冬の時期

ルリマツリは冬の季節はそれほど成長しないため、夏場に比べて乾かし気味に管理した方が無難です。あまり水を与えすぎると、根腐れを起こす原因になりかねません。

ルリマツリ(プルンバゴ)の肥料・追肥

ルリマツリは生命力が高い植物です。そのため、年間を通して、緩やかに作用するようなタイプの肥料を適量与える程度で十分です。

過剰に肥料を与えすぎると、樹勢が強くなりすぎて異様に巨大化したり、生長し過ぎると周りの樹木などに覆いかぶさってしまったりする場合があります。

ルリマツリの花が咲いている時期に関しては、週に1回から2週に1回程度の頻度で、素早く作用するような肥料を与えることによって、花がよりきれいに咲きます。

ガーデンプランナー 松原真理子

緩効性肥料はゆっくり溶けながら効いていくように「固形タイプ」のものが多く、即効性肥料は即効性を期待するため「液体肥料」になっているものが多く見られます。肥料の種類が多いのでよく調べてから与えるようにしましょう。

ルリマツリ(プルンバゴ)の仕立て方

ルリマツリ プルンバゴ

ルリマツリはつる性植物に当たるので、フェンスや壁、支柱にそわせてあげるときれいな形を保つことができます。なお、ルリマツリはスタンダード仕立てがおすすめです。

ルリマツリ(プルンバゴ)の花の時期

ルリマツリの開花時期は、5〜11月頃です。開花時期が非常に長く、初夏のころから晩秋まで花を咲かせます。

ルリマツリの花の形状は、5枚の花弁を持つ青から白色の花が密集して咲くという姿が一般的です。

ただし品種によっては、白色のものや濃いブルーのものもあります。

ルリマツリ(プルンバゴ)の花が枯れたら寿命?

ルリマツリ プルンバゴ 枯れてる

ルリマツリは5〜11月の間、繰り返し花を咲かせます。もし早々に花が枯れてしまっても、花の寿命ではありません。

花が枯れたら、早めに花がらを花首あたりから摘み取りましょう。そうすると、また次の花を咲かせてくれます。

ルリマツリ(プルンバゴ)の冬越し

ルリマツリは寒さにも強いため、西日本あるいは関東地方であれば、屋外で育てたままでも冬越しできます。

ただし、それよりも北の地方や山地などの地域では冬越し対策を行いましょう。霜が降りるような寒さになる日は、鉢を室内に入れたり、マルチングするなどの対策が必要です。

ルリマツリ(プルンバゴ)の植え替え

ルリマツリは成長速度が早いため、鉢植えの場合は毎年ひと回り大きな鉢に植え替えるようにしましょう。

鉢の中で根が密集して根詰まりを起こすと、水捌けが悪くなったり逆に水持ちが悪くなったりするなどして、水不足や根腐れを引き起こす原因になるので注意してください。

ルリマツリ(プルンバゴ)の増やし方

ルリマツリ プルンバゴ

ルリマツリの増やし方は、「挿し木」または「株分け」という方法が簡単です。

株分けは、春先の植え替えの時期に行います。

挿し木は、春先から秋にかけての時期であれば、いつでも可能です。菌などが切り口から入り込まないように必ず清潔な、新しい用土に挿すようにして、水分を切らさないように気を付けて管理すれば、ひと月程度で簡単に根が出ます。

ルリマツリ(プルンバゴ)の育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

ルリマツリを育てるうえで注意すべき病気は、特にありません。

苗木の時期は若干デリケートですが、ある程度の大きさにまで成長してしまえば、めったなことで枯れたりしません。

つきやすい虫

害虫に関しては、カイガラムシやハダニが発生することがあります。

特に湿度が高すぎると発生しやすい傾向にあるので、風通しに気を付けます。害虫を発見した場合は殺虫剤で適切に駆除します。

また、ルリマツリは生命力が強いので、カイガラムシやハダニが発生しても枯れることは少ないです。しかしそれゆえ発見が遅れ、害虫が爆発的に増殖してしまい、ほかの庭木や植物に被害が波及する可能性があるので注意が必要です。

ガーデンプランナー 松原真理子

風通しを良くするために、密集しすぎた枝葉は気になる部分を剪定します。葉が茂る時期は台風もくる時期に重なるので、風の影響を受けないように剪定を行うといいです。

ルリマツリ(プルンバゴ)の花を育ててみよう!

今回はエキゾチックな南国の雰囲気を漂わせる庭木である、ルリマツリを紹介しました。

ルリマツリは熱帯の植物であるにもかかわらず低温にも強く、ほかの庭木を覆ってしまいそうになるほど生命力も旺盛で、お世話のしやすい庭木です。

また病気にも強くて寿命も長く、めったに枯れることがないので、人生のパートナーのように長く付き合っていける植物でもあります。

もしこの記事を読んで少しでもルリマツリに興味を持たれたのであれば、是非みなさんもルリマツリを育ててみてはいかがでしょうか。

サンスベリア(トラノオ)の育て方|季節ごとの水やり頻度、冬越しの仕方は?

サンスベリア

サンスベリアは一般的な観葉植物とは少し育て方が異なりますが、乾燥に強く、ほとんど栽培に手間のかからない観葉植物なので初心者におすすめです。数年前に空気清浄効果がもっとも高い植物と話題になり、今でも根強い人気を誇ります。

今回は、人気の観葉植物のサンスベリアの育て方についてご紹介します。

サンスベリアを育てる場所

サンスベリアは適度な日当たりを好みますので、直射日光をさけた日当たりの良い場所か、明るい日陰で管理するようにしましょう。

春〜秋のサンスベリアの置き場所

春から秋にかけてサンスベリアは生育期となります。室内で育てる場合はレースカーテン越しの日当たりの良い場所に置いてください。また、屋外に置く場合は、直射日光をさけた日当たりの良い場所を選びましょう。

冬のサンスベリアの置き場所

サンスベリアは耐寒性が低いので、屋外に置いている場合は、10月上旬には室内にとりこみましょう。また、冬に窓際に置いたままだと、日が沈んだときの冷え込みで枯れてしまいます。夜になったら移動させるようにしてください。

耐陰性が高いので日の当たらない室内でも大丈夫!

サンスベリアは耐陰性がとても強く、基本的に日の当たりにくい室内でも栽培が可能です。ただし、徒長気味になったり、葉が萎れて細長くなってきたときには、数時間日光浴をさせててあげると回復します。

なお栽培適温は20〜25℃ですが、耐寒温度は10℃程度しかありませんので、地植えでの栽培は難しいです。鉢植えにして季節ごとに場所を変えてください。

GreenWalk 榊原さん

サンスベリアは過湿に弱いので、通気性の良い鉢に植えるのが好ましいです。例えば素焼き鉢、テラコッタ、木製、コンクリートなどの鉢がおすすめです。

もしプラスチックや金属、陶器などの通気性が悪い鉢で育てたいときは、土に排水性や通気性がよくなる川砂や小さい軽石、もしくは黒曜石パーライトなどをまぜてあげるといいです。

サンスベリアの水やり

サンスベリアはもともとアフリカの乾燥地が原産です。多肉質な葉に水をためていて、非常に乾燥に強く、過湿を嫌うので、水やりの回数も控え目で大丈夫です。

春〜秋のサンスベリアの水やり

生育期のサンスベリアには、下記の目安に応じて、土が完全に乾いたら、底穴から水がもれるまでたっぷり水やりをするようにします。とくに休眠期前後は徐々に水やりの回数を増減させていくようにしましょう。

  • 最低気温10〜15℃ほどの初春の休眠期明け・晩春の休眠期前:7〜10日に1回
  • 湿度の高い梅雨期・真夏の高温期:4〜5日に1回
  • そのほかの栽培適温20〜25℃の春〜秋:2〜3日に1回

なお、根腐れの原因にもなりますので、受け皿に水をためたままにしないでください。

冬のサンスベリアの水やり

サンスベリアは冬に休眠しますので、最低気温が10℃以下になり始めたら、翌春になるまで断水します。断水することによって耐寒性も上がり越冬が可能になります。ただし、常に暖房が効いた室内で栽培している場合には、先述の目安にしたがって水をあげるようにしてください。

サンスベリアの肥料

サンスベリアは春から秋の生育気にかけて肥料を施してください。緩効性化成肥料を2ヶ月に1回ほどのペースで与えます。

肥料の与えすぎは逆に弱らせてしまう可能性があるので、土の量や株の大きさに対する規定量から、やや少なめに施肥するのがおすすめです。

サンスベリアに適した土

サンスベリアは水はけの良い土を好みます。市販のサンスベリア専用土や、水はけのいいタイプの観葉植物培養土、サボテン培養土などを選ぶのがおすすめです。

サンスベリアの植え付け・植え替え

植え替え時期

サンスベリアは生育旺盛なので、必ず1〜2年に1度は植え替えするようにしましょう。植え替えの適期は5〜9月の間ですが、このうちなるべく早い方がいいでしょう。

サンスベリアを植え替えした後は、室内、もしくは風のあたらない明るい日陰におきましょう。根が新しい環境に慣れるまでは、完全に土が乾き切ってから水を与えるようにしてください。葉水はこまめにしてもいいでしょう。

株分け

サンスベリアは次々と子株を生やしていくので、株分けで簡単に増やすことができます。植え替えと一緒に株を整理するつもりでやるのもおすすめです。

植え替え時の根の整理の際に、2〜3株の子株の束をナイフで切り分けます。切り分けた新しい株は別の鉢に植え付けて、水やりをします。発根して安定するまでは、支柱を立てて葉を紐で結びつけておきましょう。

サンスベリアの手入れ

サンスベリアには、とくに剪定などの手入れは不要です。ただい、葉の状態をみて育て方を振り返るようにしましょう。

例えば、葉っぱが茶色くしおしおと枯れているのであれば、水分不足のサインなので、水やりのペースを増やす。また、葉の一部分が変色しているのであれば葉焼けのサインですので、置き場所を明るい日陰に移すなど、適宜先述の栽培方法を参考にしてください。

サンスベリアの育て方で注意する害虫・病気

サンスベリアにはカイガラムシ、アブラムシなどが通年、気温の高い乾燥期にはハダニが発生しやすいです。葉をあらゆる角度から観察して、見つけ次第駆除しましょう。

サンスベリアにはどんな色の品種がある?

サンスベリアは葉の模様や、葉形が異なる様々な品種があります。最もポピュラーなのは「ローレンティー」という葉を黄色で縁取り、全体に緑の濃淡のゼブラ模様が入った品種です。その他、代表的なのは次のとおり。

  • 葉が円筒型:「スタッキー」「キリンドリカ」「ファーウッド」「バキュラリス」
  • 葉柄がゼブラや縞など特徴的:「ハニー」「バンテルス・センセーション」「シルバーキング」「ゼラニカ」

サンスベリアの育て方のコツを抑えよう!

サンスベリアはマイナスイオンの他、ホルムアルデヒドなどの有害な化学物質を除去しています。そのことからも、安眠効果をアップを狙って寝室に置いて育てている人も多いようです。皆さんもサンスベリアの育て方を学んで、快適なみどりある暮らしを過ごしましょう。

アジアンタムの育て方|植え替えの方法や使う土は?冬越しのコツは?

アジアンタム

涼しげで人気な観葉植物アジアンタム。巷では育てるのが難しいともいわれていますが、実際はどうなのでしょうか。

この記事では、難しいといわれるアジアンタムの育て方について、水やり頻度や置き場所、土など、栽培のポイントを詳しくご紹介します。

アジアンタムは育てるのが難しい?

アジアンタム

Photo by MAXさん@GreenSnap

よくアジアンタムは育てるのが難しいという意見を耳にしますが、それは乾燥を好む観葉植物(パキラやガジュマル)と同じ育て方をしているためです。

アジアンタムは湿潤を好むシダ植物の仲間なので、近年人気の観葉植物とは少し違う育て方で育てないと枯れることがあります。

とはいえ、だからといって栽培が難しいというわけではありません。水やりの頻度や置き場所などに気をつけてれば簡単に育てられますよ。元気に美しく育てるためにもこれから紹介する各項目を守って育てましょう。

アジアンタムの置き場所

季節別の置き場所

アジアンタムは湿潤な環境を好む一方で、乾燥や直射日光・強い日差しに弱く、醍醐味である美しい発色の葉が葉焼けしやすい植物です。そのため1年を通して直射日光は避けるようにしてください。

季節別の適した置き場所は次の通りです。

  • 春:レースカーテン越しの窓際
  • 夏:明るい日陰
  • 秋:レースカーテン越しの窓際
  • 冬:ガラス越しの日光が当たる場所

ただし耐寒温度は5℃ほどなので、冬の夜間は室内の暖かい場所に移動させるといいです。夏や冬はエアコンの風が直接あたる場所は避けてください。

日当たり・耐陰性

アジアンタムは日陰にはやや強い耐陰性がある観葉植物です。明るい日陰程度の場所でも育ちますが、日光不足になると葉の色が薄くなったり、徒長して葉の茂りが薄い軟弱な株になりやすいです。

それでも日当たりの悪い室内に置く場合は、1週間のうち4〜5時間ほど、直射日光を避けた日当たりのいい場所で日光浴させましょう。

アジアンタムの水やり

アジアンタム 葉っぱ

Photo by beenさん@GreenSnap

アジアンタムは湿潤な環境を好みます。トレードマークの薄いさわやかな葉は保水力がないため水切れを起こしやすく、乾燥すると葉の部分が丸まってやがてチリチリになります。チリチリに枯れた部分は元には戻らなくなるので注意しましょう。

アジアンタムを育てる上で、水やりが一番大切なポイントであり、栽培が難しいとも言われる由縁です。乾燥を好む観葉植物よりも水やり頻度が多めに育てましょう。

春〜夏の水やり

アジアンタムは気温が15℃以上になると生育が活発になり、4〜9月ごろの春から夏までは生育期を迎えます。

この時期は土の表面が湿っている半乾き状態のうちに、鉢底から溢れるくらいたっぷりと水やりをしましょう。夏場はとても乾燥が進みやすいため、朝と夕方の1日2回は、最低でも水やりを行うようにしましょう。

ただし、梅雨時期など曇天や雨の日が続く場合は晴れた日に比べて蒸散力が下がり水を吸収しにくくなるため水やりは少し控え目にします。

GreenWalk 榊原さん

もしテラコッタや素焼きの鉢に入れて育てる場合は、非常に乾燥しやすいため、水切れを絶対に起こさないように、水やりにはとくに気を配りましょう。とはいえ、水のやり過ぎも根腐れの原因になりますので、通常の水やりと葉水とで、水分と湿度のバランスを取ることが重要です。

1週間程度の旅行で不在になる場合には、水やりをしっかりとしてから、麩船に水を張ったお風呂場に置いておくようにし、湿度の高い環境をつくっておくようにすればOKです。

秋〜冬の水やり

気温が15℃以下の秋〜冬の寒い時期は、春~秋の生育期に比べて水やりの回数は少なくてOKです。

しかしアジアンタムは乾燥を嫌う性質があるので、土の表面が乾いている場合には、十分な水やりを行うようにしてください。

1週間程度不在になる場合には、室内の暖かな場所で水やりをしてから、透明ビニール袋を上から優しく被せておきましょう。

GreenWalk 榊原さん

葉水(霧水)で水やりするとなおよし!

また、アジアンタムを室内で育てている場合は、一年を通じて、霧吹きで葉水を与えてあげるようにすると葉の乾燥を抑えられます。

とくに水やりが遅れて葉先が丸まっているような状態は、チリチリに枯れる一歩手前の状態です。効率よく葉に水分を行き渡らせるためにも葉水をしましょう。

葉水をするときは、鉢ごとビニール袋にいれて霧吹きで水を吹きかけたあと、ビニール袋の口を閉じて、半日ほど日陰に置いておきましょう。そうすると丸まった葉が復活するはずです。

アジアンタムの肥料・追肥

アジアンタムは4月に緩効性化成肥料を適量与えるか、4月〜9月の間、液体肥料を1週間に1回、水やりの代わりに与えてください。

肥料を与えることで、よく葉が茂るようになったり、葉の発色もよくなりますが、基本的には肥料なしでも育ちます。

さらに茂らそうとして濃いタイプの肥料を与えたり、頻度や量を多くするのは根が傷む原因となりうるので避けましょう。また、寒い冬場の時期は休眠期に入るので、肥料はとくに必要ありません。

アジアンタムの用土

アジアンタム

Photo by funfunさん@GreenSnap

アジアンタムの栽培に適した用土は、水はけがいい土です。湿潤を好むからといって、水はけが悪い土で育てるのはやめましょう。

市販で売られている観葉植物用培養土がおすすめですが、草花用培養土を使いたいときは川砂を2割ほど混ぜて使うといいでしょう。

アジアンタムの植え替え

植え替えの時期

アジアンタムの植え替えは5〜9月の間に行いましょう。この時期はアジアンタムの生育期にあたるので、植え替えのダメージからの回復も早いです。

なお、アジアンタムは1年に1回の頻度で植え替えをしましょう。植え替えが遅れると根詰まりして水を吸収できなくなり枯れてしまいます。

また、秋〜冬の時期の休眠期に植え替えをすると、植え替えでうけたダメージから回復せずに枯れてしまったり、そもそも根付かずに枯れてしまうこともあるので気をつけてください。

植え替えに必要なもの

  • 観葉植物用の培養土
  • 一回り大きい鉢
  • 鉢底石・鉢底ネット
  • 園芸シート、もしくは新聞紙
  • 清潔なハサミ
  • 割り箸
  • スコップ、もしくはシャベル

植え替えのやり方

  1. 植え替えの数日前から水やりを控えて土を乾燥させておく。
  2. アジアンタムを鉢から取り出す。
  3. 根鉢を水を張ったバケツの中でふるって、土をできるだけ落とし、根を3分の1ほど切る。
  4. 新しい鉢に鉢底ネットを敷いて、底が見えなくなるまで鉢底石を敷き詰める。
  5. 鉢に新しい土を3分の1ほどいれる。
  6. アジアンタムを鉢に植えて隙間に土をいれる。
  7. 割り箸で突きながら隙間まで土をいれる。
  8. 鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをする。

枯れたら切り戻ししながら植え替えを!

アジアンタムがチリチリに枯れてしまった場合や、新芽がでずに古い葉だけが残って株がスカスカになっている状態のときは、植え替えと同時に切り戻し剪定をしてあげるといいです。

詳しい方法はこちらの記事をチェックしてみてください。

アジアンタムの増やし方

アジアンタム

Photo by 慧蔴さん@GreenSnap

アジアンタムの増やし方は、一般的には「株分け」で簡単に増やすことが可能です。なおアジアンタムはシダ植物のため、自然界では種子ではなく胞子で増えていきます。人工的に胞子から増やすのは難しいですが、挑戦してみるのも面白いかもしれません。

株分けでの増やし方

株分けに最適な時期は5~8月頃です。寒い冬の時期までに根っこを張らせるためには、遅くとも9月までに行うのが良いでしょう。大きく生育した株は、植え替えと同時期にするといいです。

ナイフなどを使って株元に切れ目を入れてから、手でそれを2~4株程度に割きます。発芽するまでは乾燥しないように日陰の環境下で管理をし、発芽したら、通常通りの管理に戻します。

胞子からの増やし方

アジアンタムを胞子から増やす場合は、秋頃採取できる粉状の胞子を水で湿らせた水苔に付着させて、長期間湿らせた状態の中で管理してください。

蓋ができる瓶にいれて霧吹きをして育てるといいです。

元の株のような観葉植物として楽しむには数年かかることもありますが、しばらくは苔テラリウムのような風情で楽しむことができますよ。

水耕栽培・ハイドロカルチャーでの育て方

土栽培からの切り替え方

アジアンタムは土を使わないで育てる水耕栽培や、ハイドロカルチャーでも育てることができます。

アジアンタムは細い根がいくつも伸びていく植物なので、できれば水耕栽培で育てる場合はスポンジなどを支えにしたり、ハイドロカルチャーなら粒が小さいものを用意するといいでしょう。

土栽培から水耕栽培に植え替えるときは、バケツに水を張って土を全てきれいに落としてください。根を半分ほど切り落として植え替えましょう。

このとき容器の底一面が隠れる程度、根腐れ防止材のゼオライトを入れておくと、根腐れしにくくなります。

育て方

植え替えた直後は明るい日陰のほどの場所で管理してください。また根を切ったことで水を吸う力が弱まっているので、葉の表裏にいきわたるようたくさん葉水をしてあげるといいです。

水は毎日交換してください。水の量は根が4分の1〜5分の1ほど浸かる程度です。とくに夏場は菌が湧きやすいので気をつけましょう。

肥料は液体肥料を適量水に混ぜて使います。通年暖かい場所で育てるのであれば1週間に1回ほどは与えましょう。冬場寒くなるのであれば肥料は控えてください。

アジアンタムの育て方で注意すべき病気・害虫

害虫としては、湿度の高い環境を好むアジアンタムですので、ナメクジやカタツムリがよく付きます。

新芽が狙われやすいので発見次第、箸でつまんで捕獲します。誘殺剤などを利用して駆除してもOKです。

ここで注意してほしいのが、葉の裏のブツブツは胞子の袋で、虫の卵ではありませんので間違ってバッサリ切らないようにして下さい。

アジアンタムの育て方は難しくない!

今回は、観賞用や室内のインテリアとしても素敵なアジアンタムの育て方についてご紹介してきました。

ポイントに注意すれば比較的育てやすく、美しいグリーンの葉をたくさん茂らせて私達の目を楽しませて癒してくれます。

この記事を参考にぜひあなたも一度アジアンタムを育ててみてくださいね。

四角豆の栽培・育て方|種まき、苗の植え付け時期は?プランターでもOK?

四角豆 photo by rana

サヤを切ると、断面が四角なことが名前の由来になった四角豆は、熱帯アジア原産のマメ科シカクマメ属の多年草です。かわいい花はもちろん、葉、サヤ、種子、塊根など全ての部分が食べられるとされていますが、日本では、サヤのみ食べるのが一般的です。また、ツル性の植物なので、伸びたツルを誘引して、緑のカーテンとしても人気があります。

今回は、そんな実用性が高い四角豆の育て方をご紹介します。

四角豆の栽培適所

四角豆は、日当たりと風通し、水はけのよい場所での栽培が適しています。また、ツル性の植物で2~3m程度伸びるので、ツルを誘引するスペースを考えて場所選びしましょう。緑のカーテンとして利用したい場合には尚更です。

さらに、植え付ける段階では、連作障害にも注意が必要です。前年マメ科の植物を栽培した場所は避けましょう。

家庭菜園士 七尾びび

マメ科が連作を嫌うのは、土中の微生物が偏るためです。有機栽培している方は特に多様な微生物を増やすよう試みてください。

四角豆の種まき


四角豆を種まきから育てる場合、ポットまきは4月に入ったら、直まきは4月中旬~5月中旬頃です。

四角豆は種まきから約1週間ほどで発芽します。発芽適温は25~30℃となっているので、暖かくなってからの栽培が適しています。

ポットまき、直まきの方法は、1箇所に3,4粒を深さ1cmにまきます。種まきの間隔は50cm以上を確保してあげましょう。

四角豆の苗の植え付け

苗から育てる場合、5月中旬~6月中旬頃に植え付けます。地植えにする場合は、植え付けの2週間前までに、苦土石灰を混ぜて用土を中和させておき、植え付けの株間を50㎝ほど取りましょう。

プランターに植え付ける場合は、65㎝幅のサイズ、深さは深型のプランターで2株が目安です。

家庭菜園士 七尾びび

発芽の適温は30~35℃。この温度を保てないと発芽しない可能性があります。なかなか芽が出ない場合には温度の問題が多いです。

苗の植え付け方法

  1. 根鉢よりも一回り大きい穴に埋める
  2. 軽く株元を押さえながら根と土を密着させる
  3. 根付くまで1週間ほどたっぷりと水やりをする
家庭菜園士 七尾びび

場所にゆとりがあるようなら、60cmほどの株間を取ると大きく育ちます。風通しもよくなるので、ウドンコ病など、湿気で誘発される病気予防にも有効です。

四角豆の間引き

プランター栽培をしている場合、本葉が2〜3枚になったら間引きをします。

生育の良い苗を1本残して、ほかは全て間引いてしまいましょう。苗がまだ小さいときに間引いてしまうと途中で枯れてしまったりするので、タイミングは大事です。

発芽したら間引きしますが、生育を見て2本残すとよいでしょう。

四角豆の土

四角豆を育てるときは、水持ちも水はけもよい用土が適しているため、赤玉土に腐葉土、堆肥、バーミキュライトを加えた用土を用いましょう。

植え付けの2週間前までに、苦土石灰を混ぜて用土を中和させておきます。

四角豆の肥料

マメ科の植物は、肥沃な用土で育てていれば追肥の必要はありません。ただし、四角豆はマメ科の植物の中でも肥料を必要とする類の植物です。

そのため、四角豆の花が咲きだしたら、生育の様子を見ながら化成肥料を追肥しましょう。ただし、窒素が多いと実付きが悪くなるので注意してください。

家庭菜園士 七尾びび

四角豆はマメ科なので、自分で窒素固定する能力があります。基本的に施肥の必要はないと考えてよいでしょう。もし与える場合は、「リン酸(花や実をつける栄養)」メインにします。

四角豆の水やり

四角豆は乾燥に弱いので、土の表面が乾いたら、たっぷり水やりをします。鉢植えの場合は、鉢の底から水が出てくるくらい水やりをしましょう。

四角豆の増やし方

四角豆を増やすときは、8~10月頃収穫したサヤから種をとり、日陰干しして4月中旬~5月中旬まで保管して置いたものを使います。

4月中旬~5月中旬になったら、育苗ポットに種まきし、苗を育てましょう。

四角豆の収穫

四角豆の収穫時期は8~10月頃で、開花2週間程度が収穫のタイミングです。サヤの長さが10~12cmになり、やわらかくなったら収穫します。

ヘタの部分をハサミで切って収穫しましょう。株が茂ってくると、実がどんどんなります。収穫が遅れると実が硬くなってしまうので、早めに収穫しておきましょう。

四角豆の栽培ポイント

ワラ敷き

四角豆は乾燥に弱いので、ワラを敷き乾燥を防ぎましょう。また、夏場の水切れには気をつけてください。

支柱立て・ツルの誘引

四角豆はツル性の植物なので、ネット、支柱を立ててツルを誘引します。ツルが伸び放題になると、ツル同士が絡まって茂り、風通しが悪くなってしまうのと強風の影響を受けやすくなってしまいますので、ツルの誘引が重要です。

必要に応じてツルを整理しましょう。

四角豆の育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

うどんこ病や灰色カビ病などに注意が必要です。どちらもカビによる病気です。腐ったり、枯れた部分は取り除き、薬剤を散布して対処しますが、予防するには、風通しをよくして蒸れないようにすることと、窒素過多にならないように肥料管理します。

つきやすい虫

アブラムシやハダニなどに注意が必要です。どちらも葉裏に寄生して汁液を吸います。生育不良に陥る直接被害と病気を媒介する間接被害がありますので、見つけたら、なるべく早く殺虫剤を散布して駆除しましょう。

四角豆の花


四角豆は、開花時期の8月上旬頃になると、淡青色のスイートピーに似た薄い青紫色の花を咲きます。

四角豆を種まきや苗植えで栽培してみよう!

四角豆の育て方をご紹介しました。四角豆の楽しみはたくさんあります。伸びたツルは、夏場に緑のカーテンとして活躍しますし、薄い青紫色の花が咲きかわいいです。収穫したサヤや塊根などは、おいしく食べられます。

楽しみが多い四角豆をぜひ育ててみてくださいね!

キウイフルーツの栽培・育て方|苗の植え付けや剪定、収穫の時期は?

栄養効果が高いフルーツとして大人気のキウイ。家庭菜園のイメージはあまりありませんが、実は地植えだけでなく鉢植えでも栽培できるので、お庭のない方でも栽培にチャレンジすることができるんです。ここでは、キウイフルーツの育て方や植え方のコツを紹介していきます。

キウイフルーツの栽培ポイント

家庭菜園士 七尾びび

収穫したキウイの実はかたくて味が酸っぱいため、追熟させる必要があります。さらに、毎年の剪定作業も必要ですが、病害虫には比較的強いので栽培はさほど難しくありません。

キウイは雌雄異株のため、果実を実らせるための栽培ポイントがあります。

  • 受粉のため、近くに雄木と雌木の2本を植える
  • 品種を選ぶ際には、雌木の開花時期に合った雄木を選ぶ
  • 自然受粉がうまくいかないときは、雄花を直接雌花にくっつけて人工授粉をさせる
  • 人工受粉をするなら、開花の早い雄木の花粉を貯蔵しておく

上記が果実を実らせるポイントになるので意識しましょう!

果樹ビギナーの家庭には、雌木にセンセーションアップル、雄木にジャンボイエロー孫悟空の組み合わせがおすすめですよ。

キウイフルーツの栽培場所


キウイフルーツは日光を好む性質があるので、日当たり良好な場所を選んでください。雌雄異株のため、地植えなら最低でも2本分の栽培場所の確保が必要です。

ただし、並べて植えなくても半径10m以内の距離であれば、受粉に問題はありません。

キウイは鉢植えでも栽培できますが、枝はつる状に伸びるため誘引が必要になります。

キウイフルーツの苗の植え付け

キウイフルーツを栽培するときは、暖かい地域では10〜12月頃、寒冷地では4月以降が苗の植え付け適期となります。

日当たりと水はけのよい場所に、植え付けの前から土作りをしておきます。雌雄異株のため、最低でも2本植え付ける場所を確保する必要があります。すぐ隣に並べて植えなくても大丈夫ですが、間隔は受粉に支障のない範囲内にしてください。

雌株と雄株を、3m以上10m以内の間隔に植え付けましょう。それぞれ支柱を立て、支柱の天井を繋いで棚仕立てにして蔓を絡ませます。雄木は物置の屋根などに這わせ、雌木だけを棚仕立てにしても収穫が楽です。植えてから3年ほどで果実を収穫できるようになりますよ。

キウイフルーツの土

キウイフルーツを育てるときは、水はけ、水もちのよい土であれば、土質はあまり選びません。

鉢植えの場合は、市販の果樹用の土か、赤玉土小粒7:腐葉土3の配合土を用いましょう。地植えは、苗植えの2週間前から土作りを始めてください。掘り上げた土に1㎡あたりコップ1杯分の苦土石灰を混ぜて、2週間ほど寝かせます。腐葉土と堆肥をよく混ぜ込んで植え付けましょう。

また、キウイは弱酸性の土を好みます(pH5.5~6.0が最適)。アルカリ性に傾き過ぎている場合には、ピートモスを使うとよいでしょう。強酸性の場合には石灰を利用して弱酸性の数値に整えましょう。

キウイフルーツの肥料

キウイフルーツを地植えする場合は、元肥として11月に、追肥として7月と9月に肥料を施します。鉢植えの場合は、元肥は2月に、追肥を6月と9月に施します。

元肥、追肥ともに化成肥料は最小限度に抑え、できるだけ有機物を施すのがポイントです。

地植えでは、鶏糞などの有機肥料のほかにも、家庭で出る生ゴミなどを再利用する堆肥を有効活用しましょう。鉢植えでは、元肥には有機固形肥料を、追肥には緩効性化成肥料を施してください。

家庭菜園士 七尾びび

元肥は「油かす」がおすすめです。固形タイプはゆっくり長く効きます。虫が寄りやすいので、小さな虫が気になる方は土にのせたままにせず、パラパラ均一にまいて埋めましょう。

肥料が発酵して、表面に白い粉のようなカビのようなものが発生することがありますが、肥料の質は変わりません。

キウイフルーツの水やり

キウイフルーツを鉢植えする場合は、土の表面が白く乾いたら、株元に鉢底から少し流れ出るくらいたっぷり水やりしてください。地植えの場合は、品種や土質にもよりますが、夏にひどい日照りが続くようなときを除いて、特に水やりの必要はありません。

家庭菜園士 七尾びび

湿気のある日は枝や実を水で濡らさないほうがいいですが、晴天ですぐに水が乾くような日には、害になる虫やホコリを流してもよいでしょう。

キウイフルーツの植え替え

キウイフルーツを鉢植えしている場合は、根詰まりを防ぎ、通気をよくするために植え替えが必要となります。鉢の大きさ、生育具合にもよりますが、通常2~3年に1回が植え替え頻度の目安です。植え替え適期は11月から3月です。

キウイフルーツの増やし方

キウイフルーツの増やし方には、「挿し木」と「接ぎ木」といった方法があります。

挿し木

キウイフルーツを挿し木する場合は、さらに「休眠枝挿し」と「緑枝挿し」の2つの方法があります。前者は、休眠期の3月に、前年に伸びた枝を2~3節に切って挿し、後者は、6~7月にそれまで伸びた枝を2~3節に切って挿す方法です。

キウイフルーツでは緑枝挿しが比較的高い確率で成功するのでおすすめです。緑の葉がある状態の枝を挿すので、最後にビニール袋で鉢全体を覆って保湿することがポイントです。

接ぎ木

「休眠枝接ぎ」を1月に行います。台木には種をまいて1年間育てた若い苗を使うのが一般的ですが、少し難易度が高いので初心者にはおすすめしません。

キウイフルーツの剪定

キウイフルーツは蔓性でフェンス等に巻きついて成長するため、剪定をしないと樹形が崩れ、収まりが悪くなります。そのため、1月~2月頃になったら、実が付いている蔓に3〜4芽を残して剪定しましょう。

キウイフルーツの誘引

また、キウイフルーツを植え付けてから成長するまでは、2mほどの支柱を立てて、苗木をまっすぐに誘引しましょう。植え付けてから3〜4年は結実させずに蔓をしっかり生長させるのが果実を多く実らせるポイントです。

誘引の方法は、枝2本をTの字に横に生長させる「Tバー仕立て」か、1本仕立てで上に生長させる「棚仕立て」があります。どちらも、強い枝を残して、そこから蔓がしっかり生長するまでは、剪定のたびに誘引しておきます。

キウイフルーツの摘心・摘果

摘心

キウイフルーツの生育期に行う摘心にはコツが必要です。

葉数が確保できたら、混みすぎないように摘心します。また、二度伸びたら、伸びないうちに芽かきをします。太い枝から突発的に伸びるシュートはできるだけ小さいうちに除いておきましょう。

摘果

キウイフルーツの実を、たくさん成らせると全体の実が小さくなってしまいます。そのため、6月下旬頃から、受粉のうまくいっていない奇形果や小さな実をまず除き、少しずつ間引いていきます。最終的には葉4~5枚に1果程度に間引きます。

キウイフルーツの育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

キウイフルーツを栽培するときは、花腐細菌病、かいよう病、果実軟腐病などの病気には気をつけましょう。いずれも防風対策をしっかりとして傷口を作らないように予防に努めてください。

かいよう病は細菌が原因で、植物の傷口から侵入して伝染します。治療する薬剤はありません。剪定ばさみは殺菌したものを使い、むやみに枝を傷つけないように注意してください。切り口には癒合剤を塗布した方が安心です。発病が確認されたら速やかに感染部位を切断してください。

また、老木には枝枯病も起こりやすいです。これは春から秋に、一部の新鞘が落葉して木が枯れていく病気です。病気発生部分を取り除くことが重要なので観察してください。木がまだ若いうちから、摘果や剪定などで手をかけて健やかに育てておくことが最大の予防策です。

つきやすい虫

特に注意を要するものはいません。まれにキイロマイコガ、キイロヒメヨコバイ、カメムシ、コガネムシが発生することがあります。

キウイフルーツの収穫時期

キウイフルーツの果皮の地色が茶色になったら収穫のサインです。栽培地域にもよりますが、最低気温が5度を下回ると霜が降りるので、霜が降りる前の11月までには収穫を終えてください。茎のところから、衛生的なハサミで切り取って収穫しましょう。

また、果実は収穫したら、食べる前に追熟が必要になります。収穫から10日から2週間ほど、常温でほかのフルーツと一緒にビニール袋に入れて寝かせます。

例えばキウイフルーツ4〜5個に対して、リンゴ1個を入れて口をしばり、冷暗所に置きます。追熟が進むほど甘味は増しますが、果皮を軽く押して柔らかければ食べ頃です。

キウイフルーツの木をおうちで栽培してみよう!

いかがでしたか。キウイフルーツは押さえておきたい栽培のコツがいくつかありますが、基本的に丈夫で無農薬でも育てられる家庭向きの果樹です。またビタミンやミネラルを多く含み、機能性果実として注目されるほど、栄養価が高いフルーツです。庭の日当たりの良い場所にスペースがあればぜひ植えてみてくださいね。きっとたくさんの実を付けて応えてくれますよ。

こんにゃくの栽培方法|年数別の育て方ポイント、収穫までの日数は?

こんにゃくは、サトイモ科こんにゃくいも属の植物です。収穫までに数年かけて栽培していくため、非常に育てがいがあるといえるでしょう。今回は、そんなこんにゃくの育て方についてご紹介します。

こんにゃくを育てる場所

こんにゃくは、日当たりがよい場所での栽培が適しています。ただし強すぎる光には弱く、葉を傷める原因になるため注意しましょう。また、再生力が弱いため、強風が吹きつけない場所で管理する必要があります。

こんにゃくの生育に必要な温度は13℃以上なので、寒冷地での栽培は難しいでしょう。

家庭菜園士 七尾びび

こんにゃくの種芋に酸素を供給するためにも、周辺に生えている雑草は抜き過ぎないほうがよいでしょう。雑草の根は土のなかに隙間をつくるため、野菜の根に酸素が供給されます。

こんにゃくの植え付け・植え替え

まず前提として、こんにゃくは、種芋(生子)を植え付けてから収穫までに3年程度かかるとされています。

1年目の栽培

こんにゃくの植え付け時期は、4〜5月頃です。中間地の場合は、5月下旬までに植え付けておきましょう。

株間を10cm程度あけて、生子を斜めにして植えます。斜めに植えると、芽のくぼみに水が溜まるのを防げるからです。そして、11月頃に掘り起こします。

2年目の栽培

掘り起こしたものを翌年の植え付け時期に、今度は株間を20cm程度あけて斜めに植え、再度11月頃になったら掘り起こしましょう。

3年目の栽培

3年目は株間を45cm程度あけ、2年目の秋に掘り起こしたものを同様のやり方で植え、11月にようやく収穫ができるようになります。

こんにゃくの土

こんにゃくを育てるときは、水はけのよい土が適しています。種芋は酸素を必要とするので、植え付ける場所の土をよく耕して柔らかくし、堆肥を混ぜ込んでおきましょう。

家庭菜園士 七尾びび

雑草のほか、小さな石も土のなかに残しておいたほうがよいでしょう。土が締まり過ぎるのを予防し、酸素が入りやすくなります。

また、こんにゃくはイネ科の野菜を育てたことがある場所での栽培に向いているといわれています。イネ科野菜は根を深く張るので、土が深くまで耕されているのです。

こんにゃくの肥料

こんにゃくを植え付けたあと、葉が茂り始めてきたら追肥をします。こんにゃく栽培専用の肥料などを使用すると良いでしょう。

ただし、こんにゃくはあまり多くの肥料を必要としないので、与えすぎに注意しましょう。

こんにゃくの水やり

こんにゃくは過湿も乾燥も苦手とするので、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。なお、土の表面が見えないくらい株元にわら敷いておくとよいでしょう。

敷きわらをすると土に太陽が直接当たらないため、土の乾燥防止になります。加えて、敷きわらには大量の雨などの余計な水分の侵入を防ぎ、排水を促す役割も果たすため土が過湿になることも防げます。

こんにゃくの増やし方

こんにゃくを増やすには、3年目に収穫したこんにゃくに付いている生子を、先述した方法で植えて増やします。

こんにゃくの収穫

こんにゃくの掘り上げは、葉が黄色くなって枯れてから10日後くらいに行います。10月中旬頃が収穫時期の目安です。

赤ちゃんイモをスコップで切ってしまわないように、茎から離れた場所から徐々に掘っていってくださいね。

掘り上げたら半日程度、直射日光に当てて干し、風通しのよい日陰で十分に乾燥させてください。

そして、新聞紙に包んで風通しがよく、かつ13℃以下にならない場所で春まで保管しましょう。

こんにゃくの育て方で注意すべき病気・害虫

こんにゃくは水はけが悪く過湿の状態になると、根腐病や白絹病になることがあります。

根腐病は、病原菌により株元が水で浸みたような状態になり、やがて変色して腐敗し地上部も立ち枯れてしまう病気です。土の排水性を高めることで予防できます。発病した株は元に回復できないので取り除いて処分し、土を消毒しておきましょう。

白絹病は、土壌で繁殖するかびが原因で起こる病気で、発病すると株元やその周辺が白い糸で覆われ、立ち枯れてしまいます。菌の発芽温度が25度以上なことから、高温の夏場にかかりやすい傾向にあります。

白絹病も根腐病と同様、発病した株は処分して土を消毒してください。菌が土に残っていると伝染してしまうので注意が必要です。

家庭菜園士 七尾びび

こんにゃくは、葉枯病、根腐れ病、腐敗病など、バクテリア系の病気になりやすいので、通気性、排水性に気を配ってください。じめじめしていると病気を発症しやすいです。

また、強風にも注意が必要です。風通しが良すぎると、葉がぶつかって傷つき、そこからバクテリアが繁殖します。葉を傷つけないように気をつけてください。

こんにゃくの花の開花時期

こんにゃくの花は、天に向かってまっすぐに伸びた棒のような形状をしています。花色は濃い赤紫色で、非常にインパクトがあります。ただし、花は植え付けてから5年目にようやく咲くので、実際に見ることのできる機会は少ないでしょう。

根気強く、こんにゃくの栽培に挑戦しよう!

こんにゃくは、収穫までには3年程度かかりますが、自分で育てて収穫したこんにゃく芋を使って、こんにゃくを作る機会はなかなかないため貴重な経験となるでしょう。ぜひ一度、栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

大葉(シソ)の育て方|種まきの時期は?摘心をすると収穫量UP?

シソ(紫蘇/大葉)は、古くから日本で栽培されてきた歴史のある植物です。爽やかな味と香りから「和ハーブ」として親しまれ、身近な香味野菜としても人気の高いシソは、家庭菜園で栽培するのにもとてもおすすめの植物ですよ♪

今回はそんなシソの育て方を詳しくご紹介します。

大葉(シソ)はどんな野菜?育て方は簡単?

連作障害
なし(一年草のため)
栽培期間
4月〜10月
生育適温度
20~25℃

シソは、古くから薬効があるとして重宝されてきた香味野菜です。生命力が非常に強く、多少日当たりが悪くてもよく育ち、こぼれ種だけで毎年育つほど丈夫なので初心者にもおすすめの野菜です。

庭先に数本あれば、ちょっとしたお料理に1〜2枚摘んできて使えてとても便利。殺菌効果や防腐効果にも優れているので、お弁当の彩りにも使えますよ。

家庭菜園士 七尾びび

あまり害虫被害に遭う印象はないかもしれない大葉ですが、意外と虫に食べられやすいので注意が必要です。

あともう一点、栽培の注意点があります。「交雑」です。そばで赤シソや青シソなどを栽培しているとすぐに交雑しますよ。味も落ちるのでこれも注意してくださいね。

大葉(シソ)の栽培に適した環境

シソは半日陰でも栽培できますが、日光が足りないと徒長したり葉色や香りが薄くなることもあります。基本的には日当たりの良い場所で育てましょう。

ただし、真夏の強い日差しに当たりすぎると、香りがよくなる一方で葉が厚く固くなってしまい、歯触りが悪くなります。夏は寒冷紗をかけるなどして、直射日光を遮ってあげるなどの工夫をしましょう。

大葉(シソ)の種まき時期

シソを種から育てる場合、気温が安定してきた4月下旬〜6月中旬頃までに種まきをしましょう。シソの発芽温度は25~30℃です。セルトレイなどを使わず、畑にそのまままく場合は、暖かくなって地温が安定した時期に種まきするのがコツです。

大葉(シソ)の苗を植える時期は?

シソを苗から育てる場合、苗を植える時期は4月下旬からが適しています。

いい大葉(シソ)の苗の選び方ポイント

シソの苗は、茎が太くてしっかりしたものを選ぶのがポイントです。茎が細かったり、徒長してひょろひょろしているものは避けましょう。また、葉が元気で生き生きとしているものを選ぶと良いでしょう。傷んでいたり、萎びているものは避けてくださいね。

大葉(シソ)の育て方 〜基本の栽培方法〜

1.種まき

シソ 種まき イラスト
シソの種は水分を吸収しにくい性質を持つため、発芽を促すためにも、種まきの前に水に浸しておきましょう。また、シソの種子は「好光性」といって、発芽に光を必要とします。種まきのあとは、薄く土を被せるくらいで大丈夫です。

種まき方法は、以下の通りです。

  1. 種を一晩水に浸しておく
  2. 育苗ポットに培養土を入れ、種を2、3粒ずつまく
  3. 光を遮らない程度に軽く土で覆う
  4. 種が流れないように優しく、たっぷりと水やりをする
  5. 本葉が2〜4枚出てきたら、元気な苗を残して間引きする
  6. 本葉が5〜7枚出たら、植え付け苗の完成!
家庭菜園士 七尾びび

シソの種まきのコツは「育てる年に買った種を播種すること」です。

シソの種は短命種子、つまり発芽する寿命が短いのです。市販の種の場合は、購入の翌年には発芽しないといわれますので、買ってすぐに播種してください。

種の寿命が短いので長期間保存した種は発芽しません。ちなみに自家採取した種は、採取直後は種が休眠していますので、すぐに発芽しないことがあります(およそ3か月は発芽しないともいわれます)。

2.土づくり・畝作り

シソは、基本的には土質は選ばずに育ちますが、やせ地では、生長しても葉が硬く香りも弱くなってしまうので、食用には向かなくなります。腐葉土や堆肥等をたっぷり含んだ、水もちがよく肥沃な土を使うことで、香りが良くて柔らかい葉が育ちやすくなります。

地植えならば、シソを植える土壌に堆肥を多く混ぜ込んでおくのがコツです。シソは多湿の環境に弱いので、できる限り水はけのいい土を作りましょう。シソは肥料をよく吸収するので、植え付け前には土の準備が必要です。

  1. 植え付け2週間前:1㎡に対して苦土石灰を100gまいて耕す
  2. 植え付け1週間前:1㎡に対して堆肥1Kg、化成肥料100gを畑の全面にまいて耕す
  3. 植え付け直前:幅70cm〜80cmの畝をつくる

3.植え付け

シソ 植え付け 地植え イラスト
シソは、株間30cmで2列に植え付けましょう。苗の植え付け方法は、以下の通りです。

  1. 根鉢がすっぽり入るくらいの穴を、30cm間隔で掘る
  2. 水を張ったバケツに苗を沈め、根鉢にたっぷりと水を含ませる
  3. 根鉢を崩さないように苗を取り出し、掘った穴に植え付ける
  4. 株元に土を寄せる
  5. 土と株が密着するよう、軽く手でおさえ、たっぷりと水やりする

大葉(シソ)は定植後に植え替えできる?

シソは移植に弱いので、基本的に定植後の植え替えは行わないようにしましょう。

4.水やり

シソは乾燥が苦手なため、常にやや湿り気の土壌を好みます。そのため、土の表面が乾きかけたらたっぷりと水やりをしましょう。水切れ状態になると、葉が傷むので注意が必要です。真夏は朝と夕方の2回ほど水をしっかりとあげてください。

また、夏は乾燥しがちになり、ハダニが発生する可能性も高くなります。葉の乾燥を防ぐためにも、土だけでなく、葉水をやると良いでしょう。

なお、シソは基本的に一年草として扱われるため、冬の水やりは不要となります。

5.肥料・追肥

シソを植え付けたあとは、1ヶ月に1〜2回ほど追肥を施します。

肥料を与えるときは、ひと握り程度の発酵油かすを株の周辺にまき、軽く土と混ぜ、最後に株元に土寄せします。また、液体肥料を与えるのでも良いでしょう。

ただし、シソは肥料を与えすぎると、虫がつきやすくなるので、状況を見て判断してください。

6.摘心・剪定

シソ 摘心・剪定 イラスト
シソの草丈が15cm〜30cm程度まで生長したら、株の先端を摘み取る「摘心」を行いましょう。そうすることで、わき芽の生長を促して一株からより多くのシソを収穫することができます。

大葉(シソ)の収穫時期と方法

シソ 収穫 イラスト
シソの収穫時期は、6〜10月頃です。本葉が10枚ほど出て、草丈が30cmほどに育った頃が収穫の目安です。

収穫するときは、下の方から順にやわらかい葉を摘み取っていきます。茎の先の葉や若い葉を収穫していくと、その後もわき芽が伸びてきて、しばらくの間繰り返し収穫を楽しむことができます。

シソ(紫蘇)は収穫時期によって幅広く楽しめる!


シソは、葉だけではなく、穂、花、実の部分まで食べることができます。葉以外の部分は、スーパーなどでも手に入れにくい食材です。珍しい部分を味わえるのは、家庭菜園の醍醐味かもしれませんね。

収穫時期 タイミングの目安 収穫方法 食べ方
芽ジソ 4〜5月 発芽して本葉が出始めた頃 ハサミで切り取る お刺身の添え物・料理の彩り
花穂 9月上旬頃 シソの花穂下部の実がふくらんできた頃 穂の下から3割くらい咲きかけた状態で切り取る お刺身の添え物・天ぷら
9月中旬〜10月中旬まで 穂先に花が2〜3個残っている時がベスト 手でしごいて実を収穫する 塩や醤油に漬けて佃煮にする

大葉(シソ)の増やし方

シソは「種まき」で増やすのが一般的です。こぼれ種から毎年新しい芽が生えますが、種は周囲に飛び散ってはくれないので、一箇所から大量に芽吹き、その後間引くことで、収穫量が減ってしまいます。

そのため、収穫後に種を採取して、翌春にまた種まきするのがおすすめです。花が咲いたあと1〜2ヶ月ほど経つと、種を採取することができます。種まき方法については前述の通りです。

大葉(シソ)の育て方で注意すべき病気・害虫

香味野菜は基本的に虫がつきにくいのですが、シソは虫に食べられやすい野菜です。バッタや蛾の幼虫、ハダニ、アブラムシ、ハマキムシなど多くが寄ってきます。

ただ食用として食べるために、農薬を使えないので、発生してしまうと手作業で取り除くことになります。

予防策としては、虫よけネットや防虫ネットなどがあるでしょう。日に当たりすぎると葉が固くなることもあるので、ネットをかければ一石二鳥かもしれません。

大葉(シソ)の育て方でよくあるQ&A

大葉(シソ)が育たない原因は?

シソが育たないときは、肥料不足や水分不足、逆に水のやり過ぎが考えられます。また、そもそも芽が出ない時は、種を深くに植え過ぎたことが原因だと考えられるでしょう。

土が痩せていると、大きく元気に育たないので、肥料を適切に施しましょう。一日に何度も水やりする必要はありません。土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをするのがポイントです。水をやり過ぎると、根腐れを起こしてしまうので注意しましょう。

家庭菜園士 七尾びび

大葉(シソ)は冬越しできる?

シソは一年草なので、越冬はできません。

秋に花を咲かせたあとは枯れてしまうので、越冬の対策は必要ありません。花が咲き終わったあとそのまま放置していると、茶色く枯れて種ができます。この種を採取して、保管しておくと翌年も育てられますよ。

家庭菜園士 七尾びび

大葉(シソ)を家庭で栽培してみよう!

爽やかな味と香りが特徴のシソは、丈夫で育てやすいので家庭菜園にぴったりです。春から夏にかけて春を迎えるので、そうめんや冷奴など、夏の料理を際立ててくれる薬味としても万能です。

家庭で育てれば、いつでも新鮮なシソが味わえます。生長段階によっても様々な楽しみ方ができるので、ぜひシソの栽培に挑戦してみてくださいね♪