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野菜

冬植え・冬まき野菜|家庭菜園士が教えるプランターでも育てやすい種類12選

家庭菜園 収穫 冬植え

冬に育てる野菜は、むしろ厳しい寒さにあてて、適度にストレスを与えることで、旨みや甘みが増すものもあります。寒い時期とはいえ、育てる野菜を正しく選べば、冬でも家庭菜園を楽しむことができます。

今回は冬に植える、冬に種まきする、育てやすい野菜をご紹介します。

冬に植える野菜:12月〜1月から育てられる野菜

冬に植える野菜① エンドウ *プランターOK!

【種まき:10〜12月上旬、2月/収穫:4〜6月上旬】

エンドウは、品種やタイミングによって、サヤエンドウやエンドウ豆として収穫できます。エンドウを栽培した土壌には窒素が豊富になり、収穫した後はそのまま土に突き込んで一ヶ月ほどおいて緑肥に使うこともできるので、おすすめです。

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家庭菜園士 七尾びび
マメ科野菜は自分で窒素分を固定することができますので、過剰な肥料を与えないことが成功のコツです!

冬に植える野菜② カブ *プランターOK!

【植え付け:品種によっては11〜12月/収穫:種まきから40日ほど】

カブは基本的に秋もしくは春に種をまいて育てますが、12月の気温が5℃を下回らない地域であれば、品種によっては冬に育てることもできます。栽培期間が短かく、プランターでも育てられます。

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家庭菜園士 七尾びび
カブに過剰な窒素分を与えると食味が悪くなり、苦いカブになります。施肥量はしっかり守れば美味しいカブが収穫できますよ!害虫に食べられやすいので気を付けてください。

冬に植える野菜③ タマネギ *プランターOK!

【植え付け:11月〜12月上旬/収穫:5〜6月】

タマネギはどんな料理にも支える便利で、栄養満点な野菜として人気です。苗から育てることで栽培期間が短くなるので、栽培難易度も下がります。プランターでも育てることができ、収穫後は保存もきくので、ぜひ家庭菜園で育ててみてください。

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家庭菜園士 七尾びび
水分・肥料不足は「とう立ち」の原因になります。肥料切れ、水分不足に注意してください。

冬に植える野菜:2月〜3月から育てられる野菜

冬に植える野菜④ ジャガイモ *プランターOK!

【植え付け:2〜3月/収穫:8〜9月】

ジャガイモも幅広い料理に使える、もっともメジャーな根菜です。土壌を選ばないので、やせた土でもぐんぐんと育っていきます。スーパーで買ってきたジャガイモを種芋にして、育て始めることができるので、手軽に挑戦できます。

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家庭菜園士 七尾びび
市販の培養土や肥料などの袋のなかで栽培する方法もあります。肥料を与えずに育てるのが成功(豊作、味がよいジャガイモの収穫)のコツです。土の量が多いほどよく収穫できますので、土をたっぷりと使って栽培しましょう。

冬に植える野菜⑤ ニンジン *プランターOK!

【種まき:2月/収穫:4〜5月】

ニンジンの作型は基本的には夏まき秋冬採りですが、冬まき品種も多くあります。2月ごろに種まきをする冬まき品種の特徴は、栽培期間が比較的短いことです。春まきや夏まきの場合、60〜90日かかりますが、冬まきの場合は40日ほどで収穫ができます。

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家庭菜園士 七尾びび
ニンジンは播種後、乾燥すると発芽に失敗します。播種後の乾燥に注意!未熟なたい肥が混ざっていたり、肥料が根についたりすると、足のようにまた根になります。

冬に植える野菜⑥ カリフラワー

【種まき:2月/収穫:5月】

早生種のカリフラワーは2月に種まきをして育てるのがいいでしょう。栽培期間は長いですが、栽培自体はそれほど難しくありません。甘みがありビタミンB1、2、Cが多く、栄養も豊富な野菜です。

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家庭菜園士 七尾びび
植え付け後、10日くらいから追肥して生育旺盛にするのがおすすめ。虫がつきやすいので、害虫対策が必要です!

冬に植える野菜⑦ ブロッコリー

【種まき:2月/収穫:5〜6月】

冬春まきのブロッコリーは2月に種まきをして育てます。サラダやポトフ、シチューなど、料理の汎用性が高く、抗酸化成分も豊富な健康野菜としても注目されています。栽培自体は簡単ですが、収穫まで早生種でも4ヶ月ほどかかります。

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家庭菜園士 七尾びび
収穫期に入るまでに3、4回追肥をします。カリフラワーと同じで、植え付け後、10日くらいから追肥を始めて生育にはずみをつけるのがおすすめですよ。

冬に植える野菜⑧ キャベツ

【種まき:2〜3月/収穫:6〜7月】

冬に植えるキャベツは、初夏ごろから収穫できるようになりますが、これはいわゆる夏キャベツと言って、緑が濃く歯ごたえのある、煮物向きのキャベツが育ちます。キャベツには胃粘膜を保護する効果があるビタミンUが含まれており、栄養豊富な野菜です。

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家庭菜園士 七尾びび
キャベツは肥料食い野菜。吸肥力がすごい(土のなかにある肥料を吸い上げる力)のです。結球が始まる頃に特にたくさんの肥料を欲しがります。外葉が大きくないとうまく結球しませんので、肥料切れには注意しましょう。害虫対策は必須です。

冬に植える野菜⑨ 大根(ダイコン) *プランターOK!

【種まき:2〜3月/収穫:7〜9月】

早生種のダイコンは2月中に種まきをするのがおすすめです。ダイコン自体は冷涼な環境を好むので、ぐんぐんと育って早く収穫ができます。プランターでも土嚢袋を活用するなど、深さのある容器で育てたり、ミニダイコン品種を選ぶことで、簡単に育てられます。

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家庭菜園士 七尾びび
よく耕した土で育てましょう。市販の培養土の底に水はけの穴をあけて袋のなかで栽培してもOK!

冬に植える野菜⑩ リーフレタス *プランターOK!

【植え付け:2〜3月/収穫:3〜5月】

サニーレタスは結球しないレタスのことで、肉料理などの付け合わせに便利な葉菜です。育てやすく、種まきから1ヶ月ほどで収穫ができます。また、プランターや水耕栽培で手軽に育てられるので、家庭菜園の初心者にもおすすめです。

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家庭菜園士 七尾びび
コンパニオンプランツとしても優秀です!窒素分が多い土で育てると葉が苦くなりますので注意。

冬に植える野菜:冬の間いつでも育てられる野菜

冬に植える野菜⑪ 行者にんにく

【植え付け:10月〜3月/収穫:4〜5月】

行者にんにくは山菜の王様とも言われる、栄養豊富で風味豊かな野菜です。種から育てると収穫までに時間がかかるので、苗を購入して育てると良いでしょう。0℃を下回らなければ、冬の間いつでも育て始められます。

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家庭菜園士 七尾びび
種から育てると収穫までに3~5年かかります。苗から始める場合、たい肥や腐葉土などを混ぜ込んだ柔らかな土で育てるのがおすすめです。しっかり根を張らせましょう。乾燥に弱いので水やりは忘れないように!

冬に植える野菜⑫ ほうれん草 *プランターOK!

【植え付け:10月〜3月/収穫:4〜5月】

ほうれん草は耐寒性が強く、ー5℃程度までなら生育は鈍りますが、育てることができます。発芽させるときだけ20℃くらいに管理したら、そのあとは冬の間も温暖地以南なら外で育てることができます。

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家庭菜園士 七尾びび
ほうれん草のタネは播種の前に一晩水に浸けておくと発芽率がよくなりますよ。ほうれん草は発芽までに少し時間がかかります。酸性土壌ではうまく育たないので、石灰(有機栽培ならカキガラ・貝殻)を手元に置いておき、酸性に傾いたな(生育が悪い、雨が続いたなどの条件で)と思ったら撒いてください。

冬植え・冬まき野菜で冬の家庭菜園を楽しもう!

冬の家庭菜園をするときに気をつけたいのは、霜が降りないように対策をしておくこと。いくら耐寒性が高い野菜といえども、土が凍ると根が水分を吸収できなくなってしまうので、霜対策などをしつつ、冬植え・冬まき野菜で、冬の家庭菜園を楽しんでください。

カブの栽培・育て方|プランターで収穫するコツは?種まきや間引きの方法は?

カブ 

カブはアブラナ科の野菜で、収穫までの期間が短いので、家庭菜園初心者も栽培が楽しめる野菜です。また、小カブであればプランター栽培など、場所を取らず育てられるのでおすすめですよ。

今回は、手軽に育てられて美味しいカブの育て方についてご紹介します。

カブはどんな野菜?育て方は簡単?

連作障害
あり(1〜2年空ける)
栽培期間
3月下旬〜6月上旬、9月〜12月中旬
生育適温度
20〜25度

カブは中央アジアからヨーロッパ南西部が原産のアブラナ科の根菜です。栽培期間が短く、失敗が少ないので初心者の家庭菜園にもおすすめの野菜です。

日本では古くから親しまれてきた野菜で、「聖護院かぶ」や「天王寺カブ」など、地域によって様々な品種が残っています。地植えはもちろん、プランターを用いて栽培することもできます。実を食すのはもちろんですが、葉も栄養豊富な野菜です。

カブの栽培に適した環境

カブは適度な日当たりと風通しの良い場所を好みます。日当たりが悪いと十分に根が育たないので注意しましょう。生育適温は20〜25度前後と、比較的冷涼な気候を好みます。

カブは耐暑性は高くないので、真夏を避けた春と秋に栽培できます。アブラナ科の野菜であるカブには害虫がつきやすいので、防虫ネットなどでしっかりと予防しましょう。

カブの栽培に適したおすすめプランターは?

プランター栽培には、小カブ品種が適しています。プランターの深さが15cm程度あれば問題ありません。ほとんどのプランターやコンテナで対応できるでしょう。

カブの土づくり

カブは栽培期間が短いので、早めに土作りをして微生物の活性化を促して、安定した土壌で育てるようにしましょう。土質としては保水性、排水性のバランスが優れた土を好み、適正なpH値は5.5〜6.5の中性に近い弱酸性です。

プランター栽培の土づくり

プランター栽培のカブの場合、用土の配合は、赤玉土小粒6:バーミキュライト3:川砂2の比率で配合しましょう。苦土石灰を用土10Lあたり10g、化成肥料を20g混ぜて1週間おいてから使用してください。市販の野菜培養土もおすすめです。

地植え・畑栽培の土づくり

地植えや畑でカブを栽培する場合、種まきの3週間前から準備を始めましょう。

まず畑1㎡あたり100gの苦土石灰をまいてよく耕したら、その1週間後に畑1㎡あたり2kgの堆肥と、化成肥料100gを、畑全体にまいてよく耕します。種まきはそのさらに2週間後に行うと、養分の吸収が効率よく進みます。

カブの種まきの方法

カブの種まき時期

カブの種まきは一般に、3月下旬〜4月下旬に行う春まきと、9月上旬から10月上旬に行う秋まきの2回です。

ただし、春まきは気温が高い時期にかぶる可能性が高いので、初心者は秋まきで育て始めるのがおすすめです。気温が徐々に下がっていく秋では、春に比べて害虫も少なくなります。

プランター栽培での種まき

カブ プランター 種まき

  1. 深さ15cm以上のプランターを用意する
  2. 鉢底ネットや鉢底石を底が見えなくなるまで敷きつめる
  3. プランターに用土をいれる(3〜4cm分余裕をもっていれる)
  4. 棒などで深さ約1cmのまき溝をつける(2条引く場合、条間は10〜15cm)
  5. 溝に1cm間隔でタネをまいたら、土を寄せ埋める
  6. 底からしみ出るまで、種が動かないように優しく水やりをする
  7. 防虫ネットや寒冷紗をかけて、害虫を予防する

地植え・畑栽培での種まき

カブ 畑 種まき

  1. 土作りをすませたら、畝を高さ10〜15cm、横幅70〜80cmで立てる
  2. 条間を小カブで15cm、中カブで25cm、大カブで50cmほどとって、深さ1cmのまき溝をつくる
  3. それぞれのまき溝に1cm間隔で種をまいたら、ごく薄く土かぶせる
  4. たっぷりと水をあげる
  5. 防虫ネットや寒冷紗をかけて、害虫を予防する

種まきから発芽までの管理方法

カブを種まきしたら、たっぷりと水をあげて、土を乾かさないように注意しながら管理しましょう。カブには害虫がつきやすく、ハモグリバエの被害に遭うと見た目がとても悪くなってしまいます。防虫ネットをかけて、しっかりと害虫を予防しましょう。

秋まきの場合は、台風などの雨などで荒れないように、発芽までは敷きわらや不識布を被せておきます。プランター栽培の場合も、軒下などに移動させておくと安心です。

カブの間引きのタイミング

カブ 間引き

カブは収穫までに3回間引きを行います。間引きでつくりだす間隔は、育てているカブによっても異なるので、上のイラストを参考にしてください。

下記を目安に、生育の悪い方を間引きしましょう。

  • 1回目の間引きは本葉が1〜2枚になったら
  • 2回目の間引きは本葉が2〜3枚になったら
  • 3回目の間引きは本葉が5〜6枚になったら

カブの肥料・追肥の与え方

カブ 追肥 土寄せ

カブの追肥は、2回目の間引きと同じタイミングで行います。プランター栽培であれば1株あたり5gほど。地植え栽培であれば列の間に1㎡あたり20〜30gの化成肥料を均一に施しましょう。

指先で土の表面と肥料をほぐすように混ぜたら、株元に土寄せします。このときはの生え際に土が入らないようにしてください。

様子を見て、生育不調そうであれば、3回目の間引きのときにも、同じ方法で追肥するといいでしょう。

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家庭菜園士 七尾びび
チッソ系肥料が過剰だと苦くなりますので、肥料の与えすぎには注意が必要です!元肥に緩効性の肥料を使えば、追肥なしでもOKですよ。

カブの水やりのコツ

プランター栽培の水やり

プランター栽培のカブは、表土が乾いたら、たっぷりと水やりをしましょう。土の中の水分が急変すると裂根を起こしやすいので、極端な乾燥状態や、過湿状態にはしないようにしてください。水やりは、基本的に朝夕の涼しい時間帯にたっぷりと行います。

地植え・畑栽培の水やり

地植え栽培のカブは、基本的に水やりは必要ありません。自然の降雨のみで育ちますが、雨がしばらく降らず土が乾燥した状態が続く場合は、たっぷりと水やりをしましょう。

ただし長時間の過湿には弱いので、夕方以降の水やりは控えてください。

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家庭菜園士 七尾びび
成長期に土が乾燥すると実が割れる(裂根/れっこん)ことがありますので、水切れに注意しましょう。

カブの収穫時期はいつ?サインはある?

カブ 収穫

カブの収穫時期は、春まきなら5月中旬〜6月上旬、秋まきなら10月中旬〜12月中旬が適しています。

収穫の目安は直径ではかりましょう。小カブは直径4〜5cm、中カブは直径8〜10cm、大カブは直径20〜30cmほどが目安となります。収穫が遅れると裂根するので注意してください。

カブの実が割れるのはどうして?

カブは、収穫が遅れることで実が割れることが一番多い野菜です。また、生育後期に急激に大きくなると、実の生長が追いつかずに割れてしまいます。乾燥気味のところに急激な雨などで水分が入ると実が割れてしまうので、土の乾燥が続かないように注意しましょう。
また、肥料が不足しても実が破れやすくなります。たっぷりの堆肥をすき込み、水はけと水持ちの良い土壌を作りましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
ほかにも、土壌のホウ素やマグネシウムが不足していてもスが入る(割れる)ことがあります。土壌の栄養分が足りているかどうかを知るのは難しいのですが、連続してカブにスが入るようでしたら、市販されている「ホウ素・マンガン・苦土(マグネシウム)」入りの肥料を土に混ぜてみてくださいね。

カブの実の表面がボコボコなのはどうして?

カブの実の表面がツルツルにならないのは、害虫による食害が原因であることが多いです。アブラナ科のカブは害虫の被害に遭いやすく、害虫はカブの皮を食べてしまいます。目の細かい防虫ネットを張るか、土壌に混ぜるタイプの殺虫剤を用いて被害を防ぎましょう。

カブの栽培で注意すべき害虫・病気

カブを育てるときに注意すべき害虫は、アブラムシ、コナガ、ヨトウムシなどです。害虫を、見つけたら捕殺し、殺虫剤を散布しましょう。

また、カブがかかりやすい病気には根こぶ病などがあります。アブラナ科の連作を避けることで、ある程度防止できます。

カブを栽培して家庭菜園を楽しもう!

カブを育てるときのポイントは、極端な環境の変化を防ぐことです。例えば極端な乾燥状態からの水やりや、間引きを一気にしてしまうことで栄養供給のバランスが崩れることを嫌います。その点に気をつけさえいれば、カブの栽培は簡単なので、皆さんも是非挑戦してみてください。

マルメロ(西洋マルメロ)の育て方・栽培|収穫時期や剪定方法は?

マルメロ

マルメロは、カリンとよく似た秋が春の果実です。見た目は洋梨に似ていますが、生食には向かず、お酒やジャム、砂糖漬けに加工して楽しまれます。古い時代、ヨーロッパでは子宝の象徴とされたほど、幸福のシンボルでした。

今回は、マルメロの基本的な育て方をご紹介します。収穫時期や剪定方法について詳しく記載しているので、ぜひ参考にしてくださいね!

マルメロ(西洋マルメロ)はどんな果樹?育て方は簡単?


マルメロは、中央アジアが原産のバラ科マルメロ属の果物です。「西洋マルメロ」という名前でも呼ばれ、見た目はカリンととてもよく似ています。

あまり手をかけなくても実つきがよく、狭い場所でも栽培しやすいことが特徴です。地植えだけではなく、鉢植えで栽培することもできます。

マルメロ(西洋マルメロ)とマルメロの違いは?

マルメロもカリンもバラ科の植物ですが、マルメロはマルメロ属、カリンはカリン属に属する別々の植物です。

マルメロの果実の表面には綿毛がありますが、カリンにはないので、綿毛の有無で見分けると良いでしょう。また、カリンは一本でも実をつけますが、マルメロは一本では結実しません。ただし、育て方はほぼ同じで、両者とも生食には適さないところは共通しています。

マルメロ(西洋マルメロ)の栽培に適した環境


マルメロは雨が少なく、関東以北の、夏でも冷涼な気候の土地を好みます。暖地では、実が成熟する前に落果してしまうことがあるので、生育には適しません。

地植え栽培、鉢植え栽培でも、日当たりがよく、水持ちと水はけ、風通しのよい場所を選んで育てましょう。

マルメロ(西洋マルメロ)の土づくり

マルメロは、水はけと水持ちのよいバランスの取れた土壌を好みます。肥沃な土壌の方が生育がよくなりますが、順応性があるので土質にはこだわらなくても大丈夫です。

鉢植え栽培の場合は、市販の果樹用培養土でももちろん栽培可能です。自分で土を作る場合は、赤玉土、腐葉土を8:2の割合で混ぜて作るのがおすすめです。地植えの場合は、土に2割ほど腐葉土を混ぜて栄養を与えましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
初心者は培養土でスタートするのがいちばん簡単ですね。慣れてきたら、鉢の栽培の場合、水はけをよくするために川砂を1割入れてもよいでしょう。川砂のなかでも、日向土(ひゅうがつち)は水はけはよいものの保肥力もあります。好みで配分を調整してみてもよいですね。

マルメロ(西洋マルメロ)の植え方

マルメロを植える時期は、12月〜3月です。マルメロは種から育てることもできますが、実をつけるまでに何年もの時間がかかるので、初心者の方は接ぎ木苗を購入して来る方が良いでしょう。

また、マルメロはマルメロと異なり、あまり自家受粉をしません。マルメロを育てるときは、在来種と外来種の2種類を一緒に育てた方が実つきがよくなります。

地植え栽培のマルメロの植え方

地植え栽培のマルメロは、植え付けたあと、若木の間は支柱を立てておきます。植え付け後は、株元をワラやバークチップなどで覆いましょう。

  1. 植える場所を決め、50センチ四方の植え穴を掘る。植え穴はすり鉢状にせず、垂直になるように掘る
  2. 掘り上げた土に腐葉土1:赤玉土1を混ぜておく。ただし、元の土が粘土質であったり、礫が多いときは使わない。その場合は新しい土を多めに用意する。
  3. 掘り上げた穴に古い根などがあれば取り除く
  4. 混ぜた土を植え穴の半分くらいまで入れる
  5. 苗を傷つけないようにポットから抜きとり、スコップなどで底を優しく削る
  6. 苗を仮置きし、地面とポットの上部の高さが揃うように土を入れる。幹が植え穴の中心になるように苗を置いて、周囲に土を入れる
  7. 植えた後は苗の周りを軽く踏み、土を落ち着かせる
  8. 樹高が高い場合は、植え付け時に、50〜60cmの高さまで苗を切り詰める
  9. 苗の周囲にドーナツ状に溝を掘り、たっぷり水をやる

鉢植え栽培のマルメロの植え方

  1. 8〜10号の鉢植えを用意し、鉢底ネットを敷いてから鉢底石を3〜5cmほど入れる
  2. やや高植えになるように半分ほど用土を入る
  3. 苗を傷つけないようにポットから抜きとり、スコップなどでそこを優しく削る
  4. 鉢の中心に苗を置き、周囲に用土を入れる
  5. 土の表面を平らにならし、手で押さえて根鉢と用土をよくなじませる
  6. 樹高が高い場合は、植え付け時に、50〜60cmの高さまで苗を切り詰める
  7. 鉢底から溢れ出るまでたっぷりと水やりする

マルメロ(西洋マルメロ)の水やり

鉢植え栽培のマルメロは、土の表面が乾いたら、鉢底から水があふれるくらいしっかりと水を与えてください。夏場の暑い時期は、朝夕の涼しい時間帯に1日2回水をやります。

地植え栽培のマルメロは、基本的に水やりは必要ありません。ただし、植え付けから2週間ほどの期間は、土が乾いたら水やりをして管理してください。

植え付けから2週間以上経てば、根もしっかりと安定しています。そこから先は自然の降雨のみで問題ありません。ただし、真夏などで日照りで地面が割れるほど乾燥することがあれば、地植えでも朝夕の涼しい時間帯に水やりをしてあげましょう。

マルメロ(西洋マルメロ)の肥料・追肥

マルメロは、肥料の与えすぎは禁物です。多肥になると、果肉が変色することがあるので注意しましょう。

植え付け1カ月後と、鉢植えから地植えに植え替えた後には、球肥を3〜4個、鉢のフチに埋め込みましょう。その後は、1〜2月と5月下旬、8月下旬に根元から少し離れた位置に緩効性肥料を施します。

マルメロ(西洋マルメロ)の仕立て方・剪定


マルメロの剪定は、通常は2年目以降の落葉期(12月〜2月頃)に行います。ただし、夏場には長い枝がよく伸びるので、夏季剪定も行った方が良いでしょう。夏に長い枝を伸ばしたままにしておくと、あまり実が付かなくなってしまいます。

新梢の先端はなるべく残すようにして短果枝を多く付けさせ、長果枝は切り戻します。切り戻したところから短果枝が出るので、翌年さらによく実が付くようになります。

地植え栽培のマルメロの剪定

地植え栽培のマルメロは、一般的に開心自然形に剪定して仕立てます。これは、主幹の高さが60〜90cm程度、主枝を3本くらい横方向に伸ばす自然に近い樹形です。植え付けから数年は、あまり切らず放任します。

  1. 植え付け時に、50〜60cmの高さで苗を切り詰める。根も1/3ほど切る
  2. 冬になれば、長く伸びた主枝を1/3ほど切り詰める
  3. 樹形ができてきたら、強剪定をせず、先端を切り詰める程度にして花芽のつく枝を伸ばす
  4. 6月〜7月ごろ立ち枝がよく出るので、横へ広げるように枝をきり、懐が込み合わないように透かす

鉢植え栽培のマルメロの剪定

鉢植え栽培のマルメロも、開心自然形に剪定しても良いですが、U字形の方がおすすめです。2本の主枝をU字形に仕立てると場所を取らずに済むので、ベランダなどにも置きやすいですよ。

  1. 植え付け時に、主枝を鉢の2倍ほどの高さに切り戻す
  2. 冬になれば、長く伸びた主枝を1/3ほど切り詰める
  3. 伸ばす側枝は先端を切り詰め、他の不要な枝はつけ根で切る
  4. 6月〜7月ごろになれば、左右に支柱を立て、U字に誘引していく

マルメロ(西洋マルメロ)の開花・人工受粉


マルメロはあまり自家受粉をしません。家庭菜園の場合は、在来種と外来種を2本以上育てている場合でも、人工受粉を行うと確実に実がなるでしょう。

マルメロの開花時期は、4月〜5月上旬です。花が咲いたら、雄しべについている花粉を筆などなどでまわし取って、雌しべの先端にある柱頭につけましょう。

マルメロの摘果

マルメロは、5月下旬〜6月上旬に実がなり始めます。基本的に摘果は必要ありませんが、実が多すぎるときや、形が悪い実は、この時点で摘果しておきましょう。

葉20〜25枚に1果の割合で、育ちの良い実を残して摘果します。6月下旬までに袋かけを行うことで、害虫の被害を抑えることができます。

マルメロ(西洋マルメロ)の収穫


マルメロの果実は、熟すと黄色い色に変色します。果実が黄色くなった12〜2月頃が収穫時期です。果実の長さは10cm前後、幅は8cm前後の、洋ナシのようなずんぐりとした形をしています。

熟した果実の毛は大半が取れていますが、収穫して食べるときには、この生毛は全て洗い流しておきましょう。マルメロの果実はとても良い香りがしますが、強い酸味があります。さらに硬い繊維質と石細胞でできているため、生食には向きません。マルメロは、果実酒や煮詰めてジャムとして利用するのが一般的です。

マルメロ(西洋マルメロ)の挿し木・接ぎ木

マルメロは「挿し木」と「接ぎ木」で増やすことが可能です。

挿し木は2月が最適です。枝を10cmほどカットします。健康そうな枝を選んでください。下のほうに葉がついていたら取り除きます。そして用意しておいた挿し木用の土に挿して挿し木が完了です。根が出るまでは、水やりをしっかりとして、管理してください。

マルメロは接ぎ木でも増やすことができますが、接ぎ木には当然ですが台木が必要です。種から育てたマルメロの苗かナシの幼木が必要なので、基本的には挿し木をおすすめします。

マルメロ(西洋マルメロ)の病気・害虫

マルメロはシンクイムシの被害に遭うことがあります。果実のなかに入って、美味しい部分を食べてしまうのです。シンクイムシの被害は広がりやすいので、6月下旬までに果実に袋をかけて、卵が産み付けられるのを防いでください。

害虫を見つけたらすぐに駆除し、必要に応じて果実にも使える薬剤をまきましょう。

マルメロ(西洋マルメロ)の植え替え

マルメロは、基本的に2〜3年に一度の頻度でひと回り大きな鉢に植え替えが必要です。植え替えを行わないと、根詰まりして弱ってしまいます。

植え付け時期は、12月または3月頃が適期です。植え替えの手順は、植え付けの時と同じです。

マルメロ(西洋マルメロ)を育てて収穫してみよう


マルメロは、そこまで手をかけなくても自宅で簡単に収穫できる果樹です。果実は、シロップやジャムに加工して楽しむことができますよ。

果樹は収穫できるまでには時間がかかりますが、収穫の喜びはひとしおです。ぜひ、家庭菜園で美味しいマルメロを収穫してくださいね!

アボカドの育て方|種から栽培する方法は?発芽や水やりのコツは?

アボカド

濃厚でクリーミーな味わいから、森のバターと呼ばれるほど人気のアボカド。食べる美容液だと言われるほど栄養価が豊富で、低糖質で高エネルギーであることから、ダイエットにもおすすめの果実です。

アボカドは、食べ終わった種から発芽させて育てることができます。今回は、上手なアボカドの育て方について解説していきます。

アボカドはどんな果実?実がなるまでどのくらいかかる?

連作障害
なし
栽培期間
通年
生育適温度
15〜30度

アボカドは、クスノキ科のワニナシ属に分類される常緑高木の果樹です。実は甘くないので野菜と勘違いされがちですが、野菜ではなく果物に分類されます。

アボカドは、食べ終わった実からとても簡単に発芽させることができます。結実させるには他の品種と混植する必要があるので、実をつけたい場合は異品種を近くに植えると良いでしょう。

アボカドの実がなるまでは5年〜15年ほどかかるので、自宅では観葉植物として育てるのが現実的です。

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家庭菜園士 七尾びび
アボカドは雄花と雌花の咲く時期がずれているので、一本の木では実がつきませんよ。受粉させるために2品種は必要なので要注意!

アボカドの栽培に適した環境は?

アボカドの木の栽培は、日当たりがよく、あまり風が強く当たらない場所が適しています。

地植え栽培のアボカドは大きくなると25mを超えるほど大きくなります。鉢植えでも2mほどの大きさになるので、大きめのスペースで栽培しましょう。

株が小さいうちは寒さに弱いので、鉢植え栽培のアボカドは、最低気温が10度を下回ったら室内に取り込みます。

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家庭菜園士 七尾びび
寒さにそれほど弱くない品種もあるアボカドですが、地植えは関東南部以南、それ以外の場所にお住まいの場合には鉢植えがおすすめです。有機物に富んだ土での栽培が向いていますので、たい肥や腐葉土なども使って土をつくりましょう。

アボカドは種から栽培できる?

アボカドは、食べ終わった種から簡単に栽培できます。アボカドは、種を水耕栽培にして育てる方法が一般的ですが、一番簡単なのは、鉢植えで発芽させる方法です。

アボカドの発芽には15度以上の気温が必要なので、栽培は5月〜9月頃に始めるのが適しています。冬でも発芽させることはできますが、冬場は屋外ではなく、空調が効いた室内で管理して育てましょう。種の植え方は、植え方の段落を参考にしてくださいね。

また、水耕栽培の方法は、関連記事に詳しく記載しています。

アボカドの土づくり

アボカドは酸性で、水はけと水持ちのバランスの取れた土を好みます。市販の果物用培養土を使用すると良いでしょう。

自分で用土を配合する場合は、赤玉土小粒6:ピートモス3:川砂1、もしくは赤玉土小粒7:腐葉土3の割合で配合した土がおすすめです。

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家庭菜園士 七尾びび
培養土で栽培をはじめてもよいでしょう。できれば腐葉土や米ぬか、竹パウダー、たい肥などの資材を上手に使って有機物を活性化させるのがおすすめです。

アボカドの種の植え方


アボカドの種の植え付けに適した時期は、5月〜9月頃です。アボカドは種から水耕栽培で育てることもできますが、一番簡単な方法は、鉢植えで発芽させる方法です。植え方の手順は以下の通りです。

  1. アボカドの種を用意する。種の周囲には発芽抑制作用がついたぬめりがあるので、しっかり洗い流す
  2. 3〜5号の鉢植え・プランターを用意する
  3. 鉢底に軽石を敷き、培養土を入れる
  4. 種が尖っている方を上にして植えつける。このとき、土を完全にかぶせるのではなく、種の頭を少し出して植えるのがポイント
  5. たっぷりと水やりする
  6. 発芽まで2週間〜1カ月ほどかかる。土を乾かさないように、水やりをしながら管理する

アボカドが発芽しない!どうして?

アボカドの種の周囲には発芽抑制物質がついています。ぬめりをしっかり洗っていないと、発芽しない原因になっています。
また、アボカドの種は乾燥に弱いので、実を洗った後に放置していると、乾燥してしまい発芽しない可能性があります。種を洗ったらすぐに植え付けましょう。
植え付けの際には、尖った部分を必ず上にして植えてくださいね!植え付けの後は、日当たりの良い場所で管理しましょう。

アボカドは木になるまでどのくらいかかる?

アボカドは、適切に植え替えながら育てることで2〜3年ほどで1〜2mほどの高さに生長します。日本では10m以上の高さに育つことは稀ですが、手入れをしないと手に負えないほど大きくなるので、管理できるサイズに仕立てましょう。

アボカドの水やり

アボカドは、生長にたくさんの水が必要な性質があります。鉢植えの場合には、表土が乾いていたのを確認したら、たっぷりと水をやりましょう。

特に生育期である3月頃~9月頃には、水切れを起こしやすくなるので、注意が必要です。

夏場の水やり

地植え栽培のアボカドは、根づいたあとは自然の降雨のみで問題ありません。ただし、雨が降らず乾燥が続く場合は、朝夕の涼しい時間帯にしっかりと水をやりましょう。

アボカドの水やりのサインは、葉が全て下を向いて萎れたような感じになったときです。このような状態になったら水をあげるようにして下さい。

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家庭菜園士 七尾びび
夏場には水ぎれしないようにしっかりと与えてください。ただし、気温が一番高い時間帯の水やりは根を傷める恐れがありますので、注意が必要です。

冬場の水やり

アボカドは、低温期となる冬場に過湿気味にしてしまうと根腐れを起こしやすくなります。そうなると枯れてしまうので、冬場の水やりは控えめを心掛けるようにします。

アボカドの肥料・追肥

アボカドの生育期は春〜秋です。3月と9月のそれぞれ一回、緩効性の化成肥料を規定量与えましょう。肥料には有機肥料をたっぷり配合したリン酸が多めの肥料が適しています。

花の開花時期である5月頃には肥料が沢山必要ですので、液体肥料も併せて与えると良いでしょう。

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アボカドは有機物に富んだ土を好みますので「油かす(アブラカス)」を水で溶かしたものも有効でしょう。肥料が多すぎると生長しすぎるので注意が必要です!

アボカドの冬越し

アボカドは、株が小さい幼木のうちは、寒さに弱く枯れてしまう可能性があります。気温が10度を下回ると枯れる可能性があるので、1mほどの高さに生長するまでは、冬の時期は室内に取り込んで管理しましょう。

地植えのアボカドは、株元付近に腐葉土を盛り、根に直接霜が当たらないようにしてください。

冬場に室内で管理した鉢を外に出す場合は、徐々に環境に慣らす必要があります。まずは明るめの日陰に1週間程度置いて慣らし、その後、室外の半日陰で1週間程度管理しましょう。

いきなり日向で管理すると葉焼けしやすくなるので、注意してください。ただし、葉焼けを起こしてしまっても、あまり気にしなくて大丈夫です。アボカドは生命力が旺盛なのですぐに次の葉が生えてきますよ。

アボカドの収穫

アボカドの収穫時期は、11月頃〜3月頃までです。品種によって収穫時期が異なるので、自分が育てているアボカドの品種から、収穫時期を調べてみてくださいね。

西インド諸島系のアボカドは、熟したら自然に何もしなくても下に落ちますが、メキシコ系やグアテマラ系のアボカドの場合には、熟したとしても落下することはありません。熟すと油分も多くなり、濃厚な味となります。アボカドは収穫をした後に追熟できるので、手頃なサイズになったら収穫して良いでしょう。

果実を押して、少し柔らかくなっていたら食べ頃のサインです。早く食べたい場合には、エチレンガスが発生するリンゴなどの果物と一緒に、袋の中に入れて管理しましょう。そうすると、短期間で追熟して柔らかくなってくれます。

アボカドの植え替え

アボカドは成長が早いので、1〜2年に一度の頻度で植え替えを行います。鉢底から根がはみ出てくるようになったら植え替えのタイミングです。

アボカドは根がデリケートなので、できるだけ根鉢を崩さずにひと回り大きな鉢に植え替えを行いましょう。鉢に根が回ってしまうと、根腐れや根詰まりの原因となってしまいます。

定期的な植え替えでアボカドを元気に育てましょう。

アボカドの増やし方

アボカドは、種まき以外にも挿し木で増やすことができます。剪定などで出た枝を水挿しにし、発根したら土に植え替えましょう。挿し木にする枝の葉を3枚ほど残し、枝の切り口を斜めに切れば、挿し木用の枝の完成です。

水につけている枝から白いぽつぽつが出てきますが、これは発根するための細胞なので、そのまま放置しておきましょう。

アボカドの育て方で注意する病気・害虫は?

アボカドは「炭そ病」に注意が必要です。炭そ病になると、枝が密集して風通しが悪くなると、葉の部分に黒褐色をした病斑が現れてきます。アボカドは生育旺盛なのですぐに葉が茂ってしまいます。

葉が茂ったら適度に剪定し、できるだけ風通しがよい状態で栽培しましょう。一度この病気に掛かってしまうと、治療ができないといわれています。既に病気に掛かってしまった葉は全て切り取って捨てるようにしてください。

またアボカドによく発生する害虫には、ハダニやカイガラムシです。これらの害虫も、枝が密集して風通しが悪いことが発生原因となるため、炭そ病と剪定を行って風通しをよくします。

また、イモ虫が、アボカドの葉を好んで食べてしまうので、発見次第すぐに取り除くようにして下さい。幼虫だと薬剤を散布することで駆除できますが、殻を被った成虫になるともう薬剤は効かなくなってしまいます。成虫は、歯ブラシなどを使って茎や葉からこすり落として駆除します。

アボカドの種類・品種

アボカドは世界中に約700以上の品種があるといわれていますが、大きく3種類に分けることができます。

まずメキシコ系と呼ばれるタイプのアボカドです。これはメキシコを原産とする早生系タイプのもので、一番耐寒性のある品種です。耐寒温度は-7℃で、小果で果皮の部分は柔らかくて薄いのが特徴です。また葉の部分はウイキョウの香りを持っているのも特徴です。

次に、西インド系のアボカドです。これは中央アメリカや南アメリカを原産とし、一番耐寒性が弱い品種です。耐寒温度は-2℃で、中果で果皮の部分は粗面で厚く、革質となっていて平滑です。

最後は、グアテマラ系のアボカドです。これは中央アメリカを原産として、メキシコ系と西インド系との中間的な位置づけとなっています。3種類の中では、一番果実のサイズが大きく、果皮も厚くて粗面となっています。

日本で一番流通している品種の多くは、このグアテマラ系の中のメキシコ産の「ハス」と呼ばれる品種の果実です。ハスは皮がゴツゴツとした感じで、その他の主な品種としては、「メキシコーラ・フエルテ・ベーコン・ピンカートン・ズタノ」などがあります。

アボカドはどんな花を咲かせるの?

アボカドの開花時期は5月頃です。つぼ型のような薄黄緑色の小さな花が無数に咲きます。アボカドの花は、「両性花」という珍しい性質を持っています。午前中に雄しべが開花し、午後になると雌しべが開花するものをAタイプ、その逆をBタイプとされています。

アボカドは多様な子孫を残すために、他家受粉を好みます。一本だけではなかなか結実しませんので、長く育てて実をつけたい場合は、近くで異品種を育てて受粉させましょう。

アボカドを栽培して、観葉植物として楽しもう!


アボカドは生育旺盛でどんどん育っていくので、観葉植物として育てるのがおすすめです。葉も大きいので、観賞用としても適しています。食べた後の種を捨てずに、水耕栽培や鉢植えにして育てて室内のインテリアとして育ててみてくださいね。

ほっておくとどんどん生育して樹高がびっくりするくらい高くなってしまうので、適度な摘心も忘れない様にして、肥料や鉢のサイズで調整していきましょう。

柿の木の育て方|肥料の量、収穫、苗木の鉢植え方法は?寿命はどれくらい?

柿は古くから日本で愛されてきた果実のひとつですね。『さるかに合戦』などのおとぎ話にも登場することから、子どもにもなじみが深いでしょう。今回は、そんな人気の果樹、柿の育て方について詳しくみていきます。

柿とはどんな果樹?

『桃栗三年柿八年』ということわざがありますよね。「桃や栗の実は木を植えてから3年ほどで収穫できる一方、柿が収穫できるまでには8年かかる」という意味で、転じて物事を成就させるためには、長い年月が必要である、という趣旨のことわざです。

このようなことわざが有名ですが、柿は育てる環境や品種によっては、植え付けてから約3年ほどで実を収穫できることも多くあります。

また、柿の木の寿命は100年以上にものぼるといわれ、長寿の木としても知られています。

柿の木の育て方:栽培場所・日当たり

柿 柿の実

柿は日当りを好む植物です。柿の木を地植えするにしても鉢植えするにしても、一日を通してよく日が当たる場所を選んであげましょう。

柿の木の育て方:用土

柿の木は耐寒性や耐暑性に優れていますが、一方で乾燥に弱いため、水持ちのよい土の状態にしてあげる必要があります。腐葉土を混ぜる、植えたら根元の地面に藁を敷くなど乾燥対策をしてあげましょう。

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柿の栽培には培養土よりも「果樹・花木用の土」のほうが向いていますよ。

柿の木の育て方:水やり

柿の木を鉢植えした場合は、生長期にあたる5月から9月にかけては、こまめに朝晩と水やりをします。

地植えした場合は、雨が降るに任せて問題ありません。ただ少雨になってしまった、気温の高い日が続いているなど、気候の条件が変化したら水やりをしてあげます。

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鉢植え栽培なら、土が乾いたら水をたっぷりやりましょう。
柿は太く長い根を張りますが、細い根が少ないのが特徴です。根が乾燥すると実の質が落ちたり、落果したりするので乾燥には注意!

柿の木の育て方:肥料・追肥

冬の時期に施す肥料のことを「寒肥」といいます。柿の木には、この寒肥が必要です。

寒肥を与える時期は真冬の12月から1月にかけてが適期です。追肥は初夏の7月と実を収穫したあとになります。ただし、肥料の与えすぎには十分に注意が必要です。肥料を与えすぎると次の年に実のつきが悪くなる、隔年結果という事態を招く可能性があります。

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鉢植えなら2月頃に「春肥」と呼ばれる追肥をします。春肥は「有機肥料」がおすすめですよ。
1年分の生長を支える肥料で、「芽出し肥」と呼ばれることもあります。

柿の木の育て方:苗木の植え付け・植え替え

苗木の植え付け

柿の苗木の植え付け時期は、休眠期にあたる12月から1月にかけてが適期です。

地植えの場合は50㎝四方、深さもあわせて50㎝ほど穴を掘ります。堀った土に腐葉土や有機肥料などを混ぜたら、半分は植える前に穴に戻します。柿の木を穴に植えたら、残った土をかぶせてしっかりと埋めます。倒れそうなら支柱で支えてあげましょう。

植え付ける作業が終わったら、根つきがよくなるようにたっぷりと水やりをします。

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柿は鉢植えにも向いていて、鉢植えならば3年ほどで結実するといわれていますよ。庭植の場合は大木になるため、植える場所は注意しましょう。

植え替え

柿を植え替える場合は、休眠期にあたる12月から1月を避けた11月から3月にかけて行います。

鉢植えの場合も地植えの場合も時期は同じです。鉢植えの場合はこれまでよりも一回り大きいサイズの鉢を用意しましょう。地植えした柿の木を植え替える場合も根が生長できるスペースを確保してあげるために大きめの穴を掘り、元肥を施したうえで植え替えます。

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植え替えの際には根鉢をほぐして、太い根を少しだけ切ると根の生育がよくなりますよ。

柿の木の剪定

柿の木の剪定をするときに注意しなくてはいけないのが、切る枝を選ぶ作業です。

柿は枝の先端にあるいくつかの芽しか花をつけません。そのため枝を切りすぎると、実をつける前の段階の花を咲かせる芽がついた枝をすべて切り落としてしまった、という事態になりかねないのです。

柿の木の枝を剪定するときのポイントは、込み合っている枝がある部分だけを「梳いて」挙げることです。枝越しに景色が見える程度にとどめるのがいいでしょう。

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家庭菜園士 七尾びび
成木の剪定は、今年に出てきた新しい枝を間引きします。
太い幹から発生している新しい枝が多いと養分の無駄遣いになります。日当たりも風通しも悪くなり、病害虫の被害に遭いやすくもなるので付け根から間引きしましょう。

柿の木の増やし方:種まき・接ぎ木

柿の木を増やす方法には、果実からとれる種を使う「種まき」という方法と、「接ぎ木」の2つがあります。

種まき

種から育てる方法は『桃栗三年柿八年』とのことわざのように、8年を要することはないものの、結実するまで数年かかります。また、柿には優性遺伝という性質があることから、甘柿の実からとった種を植えたからといって、甘い柿が実るとは限らないのです。

そのため、種まきから育てることはおすすめできませんが、種から発芽させた柿は鑑賞用としても楽しむことができますよ。

接ぎ木

柿の木を増やしたいのなら、接ぎ木が現実的な方法といえるでしょう。

前年までに伸びた枝を10㎝ほどの長さで切り落とし、接ぎ穂(接ぎ木するための素材)とします。株元から3㎝ほどのところを切って、台木(土台となる木)とし、接ぎ穂を差し込むための切り込みを垂直に入れます。

接ぎ穂を台木に入れた切り込みに合うようにカットし、台木の切り込みに差し込みます。台木と差し込んだ接ぎ穂を専用の接ぎ木テープで固定したら、株全体をビニール袋で覆い、袋の口を縛って完成です。4月になって萌芽して、被せているビニール袋に枝葉が触れたら外しましょう。

柿の木の注意する害虫・病気

柿を育てるときに注意したい害虫に、毛虫やヘタムシがいます。ヘタムシはその名のとおり、柿の実のヘタ部分だけを残して実を落としてしまう害虫です。名前のとおりヘタに寄生しますので、見つけたら薬剤を散布して駆除します。

柿の葉っぱに黒い斑点が出て葉が落ちはじめたら、落葉病の疑いがあります。黒い斑点のある葉はすべて切り落とさないといけません。春から夏にかけて、5月から7月に薬剤を撒くと落葉病を予防できます。

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家庭菜園士 七尾びび
葉の養分を吸汁する葉ダニ類は、水をかけることで退治できます。夏場、すぐに乾く時期には水やりの際には葉っぱにも水をかけるとよいですよ。
実がついたら病害虫だけではなく、鳥害にも注意しましょう。

柿の木の収穫の時期や方法

収穫時期

柿の実の収穫時期は、品種によって異なりますが、だいたいが秋の10〜11月頃にピークを迎えます。ただし、早い品種のもので、8月頃から収穫できるものもあります。

収穫方法

柿の果実がオレンジ色になった頃が収穫するタイミングの目安です。剪定バサミを使って、実がついている茎の根元を切りましょう。実がついたまま放置されると、翌年の柿の木の成長が鈍ってしまうため、できれば全て収穫してあげると良いでしょう。

柿の花言葉

柿 つぼみ
柿の木の花言葉には「優美」「自然美」「恵み」など自然から人間が受ける恩恵を思い出させてくれる言葉が並びます。種から育てたとき、実がなるまでに年月を要する柿の実から、自然の恵みのありがたさを人々は実感していたのかもしれませんね。

柿の木を鉢植えや地植えで育ててみよう

甘柿の種を植えても渋柿になってしまう、一見難しい性質を持つ柿の木。しかし古来から日本で愛されてきた果樹であることは間違いのない事実です。柿の渋抜きの方法もありますし、うまくいけば毎年秋には美味しい柿の実を食べることができます。ぜひ柿の木を育ててみませんか?

ブラックベリーの育て方|苗の植え付けや挿し木の方法は?鉢植え栽培でもOK?

Photo by rupuちゃんさん

キイチゴ属の一種で、ラズベリーなどの仲間であるブラックベリーは酸味が強く、ジャムへの加工に適しています。暑さにも寒さにも強い丈夫なので、無農薬でも育てやすい果樹です。今回はそんなブラックベリーの育て方をご紹介します。

ブラックベリーの日当たり

ブラックベリー 花

庭植えの場合でも鉢植えの場合でも、ブラックベリーは日当たりの良い場所で育ててあげましょう。日照不足になると花つきが悪くなり、実をつける量も少なくなるため、気をつけるようにしてください。

ただし、赤い実がついてからはあまり強い日差しには当たらないようにしましょう。ブラックベリーの実には水分が多く含まれていますが、実の皮が薄いため、直射日光に当たると乾燥したり変色することがあります。

特に、夏の時期の強い直射日光に当たってしまうと、水切れを起こすこともあるため、注意が必要です。プランターなどの鉢植えで育てている場合は、半日陰に移すなどして、実が乾燥してしまわないように対策しましょう。

ブラックベリーの栽培場所

水はけと水もちの用土を準備して、日当たりの良い戸外の場所で育てるようにしましょう。

ブラックベリーは生長が進むと、1.5〜3メートルほどの高さまで大きくなることもあります。庭植えや地植えで栽培する場合は、将来の景観のことなども念頭に置いて、広めのスペースを確保することが大切です。

丈夫である程度の耐寒性も持っていますが、ラズベリーに比べると厳しすぎる寒さには耐えることができません。そのため、北海道などの厳寒地で栽培する場合、冬の期間は室内に取り込むなどの必要があります。庭植えや地植えではなく、移動のしやすい鉢植えで育てた方がいいでしょう。

ブラックベリーの水やり

夏の時期

ブラックベリーは乾燥には強いので、あまり水分を与えすぎなくて大丈夫です。

プランターなど鉢植えで育てている場合は、土の表面が白っぽく乾いたのを確認してから、水を与えるようにしてください。1回に与える水の量は、鉢の底から水が出てくるまでしっかりと与えましょう。

夏はブラックベリーにとって生育期であり、ほかの季節に比べ、多くの水分が必要となってきます。気温が高く蒸発が激しい時期でもあるので、水切れを起こさない程度に、こまめに土の状態をチェックしてあげましょう。

一度水切れを起こすと、そのあとはいくら水を与えても元の状態には戻ってくれないので、しっかりと管理する必要があります。

庭植えや地植え栽培の場合は、頻繁に水やりを行う必要はあまりなく、降雨などの水分だけで充分に足りることもあります。ただし、鉢植えと同様、水切れを起こしたり、実をつくってから水分不足に陥ると実が大きく育ってくれなくなるので注意しましょう。

梅雨が終わったあとなど、雨が降らず晴れの日が続いたときには、水を与えるようにしてください。葉に元気がなくなってきたり、土がひび割れるようになったら水分が足らなくなってきている可能性が高いです。

冬の時期

冬もほかの季節と同様に、土の状態が乾いているのを確認してから水を与えるようにしましょう。

ブラックベリーの肥料・追肥

ブラックベリーは丈夫で繁殖力も強い品種のため、あまり多くの肥料を必要としません。

肥料を与えるタイミングとしては、植え付け時と花が咲いたあと、収穫後の3回です。肥料を与えるタイミングを間違えると、実の収穫量が減る場合もあるため、気をつけましょう。

植え付けるさいの元肥の場合、有機質が含まれた肥料か即効性の化成肥料を施してあげましょう。

追肥を行う場合は、油カスや即効性の化成肥料を使用するといいでしょう。追肥を施す時期は、花が咲いたあとの6月頃と収穫期が終わり実がなくなった9月頃に与えるのが適しています。

花が咲く前に肥料を与えすぎると、花よりも先に葉の量が増え過ぎてしまい、花の量が減ってしまうため注意してください。花の量が減ると、収穫できる実の量も少なくなってしまうため、早い時期に追肥を施す場合は、肥料の量は控えめにするようといいでしょう。

ブラックベリーの用土

水もちと水はけの良い土であれば、ブラックベリーを十分に育てることができるでしょう。

ブラックベリーを鉢植えで栽培する場合は、市販の一般的な培養土やベリー用の培養土を用土として使用します。自分で用土をブレンドしたい場合は、赤玉土と腐葉土を、7:3ほどの割合でブレンドしたものを使用するといいでしょう。

庭植えや地植え栽培の場合は元肥や腐葉土を混ぜ込んで耕し、水はけが良く、有機質が含まれた土をつくっておきましょう。

ブラックベリーの種まき・植え付け・植え替え

種まき

ブラックベリーの実を冬まで収穫せず乾燥させることで、種子を採ることができます。

種まきで増やす場合は、3月頃など暖かくなってきた春の時期が適しています。種をまいたあとは水を切らさないように与え続け、根が張るのを待ちましょう。

植え付け

ブラックベリーの植え付け時期は、12月〜2月の冬の季節が適しています。ブラックベリーは2〜3年ほど経って生長が進むと、根を張り巡らせ、非常に大きくなることが多い品種です。

根詰まりを防いだり、風通しを良くするためにも、鉢やプランターに植えときは、二回り以上大きめサイズ(最低でも7号以上、できれば10号サイズ)の容器を用意したほうがいいでしょう。十分な深さがあり、形としては横長のものが適しています。

庭植えや地植え栽培の場合は、地面に30センチ程度の深さまで穴を掘って耕したあと、植え付けを行います。風が強く当たってしまったり、苗木が安定しない場合は、支柱を立てて紐で結びつけるなどして支えてあげましょう。

植え替え

ブラックベリーの植え替えは、2年〜3年ごとに1回を目安に行うようにします。同じ場所と土で育てていると状態が悪くなり、鉢植えの場合は根詰まりを起こすこともあるので、出来るだけ植え替えるようにしましょう。

植え替えの時期としては、収穫期が終わったあとが適しており、11月〜2月頃がタイミングとなります。

ブラックベリーの増やし方(挿し木・株分け)

ブラックベリーを増やす方法としては、種を収穫して「種まき」を行う、もしくは「挿し木」や「株分け」で増やすなどがあります。種まきの方法は、前述の通りです。

挿し木

挿し木の場合、6月〜7月頃が適期です。新しく伸びてきた枝を10センチほどの長さで剪定し、根が出てくるまで水に挿しておきます。根が出てきたら支柱などを使って土の上に挿しましょう。

株分け

株分けの場合は、12月〜2月の時期に適しています。植え替えの時期とも被さっているので、同時に行うのがよいでしょう。

株を土から掘り起こしたあと、ナイフなどを使って株を2つほどに切り分けます。このとき、それぞれの株に均等に芽と根がつくようにしましょう。剪定した株は鉢や地面に植え付け、苗と同じように育てることができます。

ブラックベリーの育て方で注意すべき病気・害虫

ブラックベリーの栽培で注意すべき害虫としては、新芽や花を食べるモモチョッキリとコガネムシ、枝葉や茎にくっついて栄養を吸い取るカイガラムシなどがいます。

見つけ次第捕殺するようにしましょう。また、実ができるとカメムシなどの虫や小鳥が集まって食べてしまうことがあります。気になる場合は実をネットで覆うなどして対策しましょう。

ブラックベリーがかかる病気としては主に灰色カビ病が挙げられ、この病気にかかると実がカビたように汚くなります。カリグリーンなどの病害防除剤を使用することで対応しましょう。

ブラックベリーの管理温度

ブラックベリー

ブラックベリーは寒さにも暑さにも比較的強い植物です。耐寒温度は最低マイナス10℃、耐暑温度35℃までなら問題はなく、生育温度としては10℃〜35℃の安定した気温を好みます。

種から発芽するには20℃ほどの気温が必要となります。

ブラックベリーの収穫

ブラックベリーの実は、結実した頃は赤い色をしていますが、収穫は実の色が黒く変色するまで待ちましょう。6月下旬頃に結実したあと、粒を大きくしながら熟しはじめ、収穫期は7月〜8月頃になります。

実の色が熟して、完全に黒くなってきたら収穫のタイミングです。収穫するときは、湿度が低く、乾いた晴れの日を選ぶといいでしょう。実の汚れなどを防ぎやすく、スムーズに収穫を行うことができます。

また、十分に実が熟していれば手で掴んで引っ張るだけでも簡単に回収することができますが、ハサミで実の部分を切り取ることで、きれいに収穫することができます。ラズベリーとは違い、ブラックベリーは花床と呼ばれる芯の部分がついたまま取れるのが特徴です。

一度実をつけたブラックベリーの枝は、この先もう実をつけることはないので、収穫後は邪魔にならないように、早めに切り落としておくといいでしょう。

ブラックベリーを鉢植えで地植えで栽培してみよう!

今回はベリー類のひとつでもあるブラックベリーの育て方についてご紹介しました。

比較的丈夫で育てやすい品種ですが、育ちすぎると管理が難しくなったり、野生化してしまうこともあるので注意が必要です。

収穫した実は栄養も高く、ジャムやソースなど幅広い使い方があるのも魅力的ですね。ぜひ一度育ててみてください。

かいわれ大根の育て方|【簡単】種まきから水耕栽培する方法は?再生は可能?

かいわれ大根

スーパーなどで気軽に買えるかいわれ大根は、ピリッとした辛味とシャキシャキした歯応えが美味しい野菜ですね。サラダや薬味の彩りとして重宝します。

かいわれ大根は、種まきから簡単に栽培することができます。今回は、かいわれ大根の育て方について、詳しく紹介します。

かいわれ大根はどんな野菜?育て方は簡単?

連作障害
なし
栽培期間
通年
生育適温度
20〜25℃

かいわれ大根とは、アブラナ科ダイコン属の野菜で、大根が発芽した直後の新芽のことです。二枚貝が開いたような葉の形から「貝割れ大根」と名づけられました。

植物は発芽するときにたくさんの栄養素を合成するため、新芽はビタミンやミネラルを多く含み栄養価に長けています。かいわれ大根も栄養価が高く、抗酸化作用に優れ、免疫力がアップする食材として注目されています。

種まきから収穫まで1週間程度と、初心者でも簡単に栽培できます。

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家庭菜園士 七尾びび
腐らないように水を換えること、発芽までは暗い環境に置くことなどの条件が整えられればとても簡単に栽培ができますよ。

かいわれ大根の栽培のポイント

かいわれ大根の栽培はとても簡単です。温度が安定する室内であれば一年中栽培できます。

しかし、室内の温度が上がる真夏は雑菌やカビが繁殖してしまうことがあるので、空調が効いた部屋で管理するか、こまめに水を変えて育てましょう。かいわれ大根と同じ方法で、ブロッコリースプラウトやアロンアルファ、豆苗なども栽培できますよ。

かいわれ大根の栽培に適した環境

かいわれ大根の種子は「暗発芽種子」と呼ばれ、暗いところで発芽を始めるのが大きな特徴です。かいわれ大根の種をまいたら、発芽するまでは暗所に置くか、アルミホイルなどで蓋をして遮光しましょう。

かいわれ大根の種が発芽し、根が伸びてきたら、今度は日当たりの良い場所において緑化させましょう。日光に十分浴びせることで、栄養価の高い株に成長します。

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家庭菜園士 七尾びび
日光に当てているあいだ、水分がからからになってしまわないように注意。日当たりが良すぎて発芽したものが干からびると再生しませんので、その点も注意してみてくださいね。

かいわれ大根の栽培で準備するもの

  1. ボウルとザル
  2. 好みの容器
  3. 遮光用に使う、容器よりもひと回り大きな箱
  4. 霧吹き
  5. スポンジかキッチンペーパー
  6. スプラウト用の種

かいわれ大根は土に植えても育てられる?

かいわれ大根は、基本的には水耕栽培が適していますが、土でも育てられます。土に植えて育てる場合は、プランターなどの容器を用意し、市販の野菜用培養土を用いて種まきすれば良いでしょう。

土で育てると、水耕栽培で育てるよりも丈夫に育ち、しっかりとした歯触りと、強めの香りが楽しめますよ。土で育てる場合でも、発芽してから根が育つまでは遮光が必要になります。アルミホイルや箱をかぶせることができる小さな鉢で育てるのがおすすめです。

かいわれ大根の栽培手順

1. かいわれ大根の種まき

かいわれ大根の種は色々な種類が販売されていますが、薬剤などで消毒されていないスプラウト専用種子を選びましょう。水耕栽培の種まき手順は以下の通りです。

  1. ボールとザルを使い、種を一晩水につけておく
  2. 好みの容器に、濡らしたキッチンペーパーか、水を含めたスポンジを平らに敷く
    土植えの場合は、土に直接種まきをする
  3. 一晩水につけた種を、重ならないようにまく
  4. 発芽して根がはるまでは、光の入らない暗所で保管するか、アルミホイルや箱などで日光を遮断する
  5. 発芽して芽が伸びてきたら、日除けを外し、窓辺に置いて光を当てる

2. かいわれ大根の水やり

かいわれ大根は、種まき〜発芽するまでの間は種を動かさないようにすることが大切です。乾燥しないように様子を見ながら、霧吹きで水やりをしましょう。

水耕栽培の場合は、発芽して芽が伸びてきたら、1日に1回は水を取り替えて清潔に保ちます。特に夏場の暑い時期は水が腐りやすいので注意してくださいね。

3. かいわれ大根の収穫


かいわれ大根は、種まきから1週間〜10日ほどで収穫ができます。葉が2枚になり、濃い緑色になったら収穫のタイミングです。

茎の根元から清潔なハサミで切って収穫します。根元を残しておくと、残った種から発芽するので、2〜3回ほど収穫できます。

かいわれ大根は、再生栽培できる?

収穫したあとのかいわれ大根は、残念ながら再生することができません。かいわれ大根の成長点は葉にしかないため、一度切り取ってしまうと再生は不可能になってしまいます。

稀に発芽することがありますが、それはまだ発芽していない種が残っているためです。

かいわれ大根の食べ方

かいわれ大根を食べる前には必ず水洗いしましょう。

かいわれ大根に含まれているビタミンCやジアスターゼは加熱すると壊れてしまうため、生で食べることがおすすめです。サラダはもちろん、冷奴の上に乗せたり、手巻き寿司に入れて食べると、ピリッとした辛さが食欲を増進させてくれます。

かいわれ大根の保存方法

かいわれ大根を保存するには、立てた状態で、冷蔵庫か野菜室に入れて保存してください。根本を切り落とさず、乾燥させないように保存すると長持ちします。

根元をカットしたかいわれ大根は、水で濡らしたキッチンペーパーに包み、ラップで包むか密閉保存容器に入れて保存しましょう。長期で保存すると雑菌が増えてしまうので、長くても3日以内に食べ切りましょう。かいわれ大根の保存のコツは、以下の関連記事を参考にしてくださいね。

初心者でも簡単!かいわれ大根を育ててみよう

かいわれ大根は、初心者でも簡単に育てられる野菜です。かいわれ大根を差し色にすることで、普段の料理をワンランク上げる食材にも早変わりしてくれますね。ぜひ、ご家庭で美味しいかいわれ大根をつくってみてください。

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家庭菜園士 七尾びび
かいわれなどのスプラウト栽培用のアイテムも市販されていますが、プラスティックの容器などがあれば代用可能ですからぜひチャレンジしてみてくださいね。

ブドウ(葡萄)の育て方|鉢植えで栽培できる?仕立て方や実がなるまでの期間は?

ブドウ

育てるのが難しそうなイメージがあるブドウですが、実は家庭でも栽培できる果物です。収穫を楽しみながら、つるを生かして日除けとしても活用することもできますよ。

鉢植えでも栽培できるので、ブドウはベランダや庭先でも育てられます。今回は、そんなブドウの育て方についてご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね!

ブドウ(葡萄)はどんな果物?育て方は簡単?

連作障害
長く栽培するときは対策をする
栽培期間
12月〜翌10月
生育適温度
15〜30℃

秋を代表する果物のブドウは、西アジアと北アメリカが原産のつる性の果樹です。収穫時期に雨が少ない地域が適していますが、全国で栽培することができます。

ブドウは栽培が難しそうですが、実は初心者〜経験者まで、広く栽培を楽しむことができる果物です。大粒のシャインマスカットなどは栽培が難しいので、初心者は手間がかかりにくく、病気に強い品種を選んで栽培しましょう。

ブドウ(葡萄)の栽培に適した環境

ブドウは、水はけがよく、日当たりが良い場所を好みます。雨に弱く、雨に当たると病気が発生しやすい性質があるので、地植え栽培では雨除けをし、鉢植え栽培では軒下などの雨が当たらない場所で管理しましょう。

耐寒性・耐暑性ともかなり強いので、置き場所にはあまりこだわらなくても大丈夫ですが、日当たりの良さは確保するのが上手に育てるポイントです。

ブドウ(葡萄)の栽培手順

1.ブドウ(葡萄)の土づくり

ブドウは、排水性と保水性に優れた土壌を好みます。弱酸性〜弱アルカリ性の土壌が向いているので、日本の土壌に適している果樹です。

鉢植え栽培の土づくり

鉢植え栽培のブドウは、市販の果樹用培養土や、ブドウ専用の培養土を使用すれば良いでしょう。自分で用土を配合する場合は、赤玉土(小粒)と腐葉土を7:3の割合で混ぜましょう。割合を赤玉土(小粒)を8にして腐葉土を2としても育ってくれます。

地植え栽培の土づくり

地植え栽培のブドウは、土質にはあまりこだわりません。ただし、あまりに痩せている土地では、植え付け前に元肥として完熟堆肥や腐葉土をすき込んでおきましょう。

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松原真理子
完熟堆肥や腐葉土は、栄養成分を持っているわけではありません。土の通気性や保肥性の向上など、状態を良くする「土壌改良」としての役割があります。

2.ブドウの植え付け

ブドウの植え付け時期は、温暖地では12月〜1月、寒冷地では3月下旬〜4月が適期です。苗木の大きさによって異なりますが、鉢植えで栽培する場合は、8〜10号の鉢を用意しておきましょう。苗の植え方は以下の通りです。

地植えのブドウは、仕立てのために広いスペースが必要です。風通しがよく日当たりの良い場所を選んで植え付けましょう。

  1. 鉢植えなどの容器に鉢底石を敷き、用土を8割ほど入れる。地植えの場合は苗よりもひと回り大きな植え穴を掘る
  2. ポットからブドウの苗を取り出し、底の中央をハサミなどで削る。ブドウは根が細いため、根を傷つけないように側面の土は削らない
  3. 植え穴の中央に幹が来るように苗を植える。ブドウは乾燥を好むので、地面より5cmほど高く浅植えにする
  4. 主枝は地面から50cmほどの高さで剪する
  5. 苗に沿わせるように支柱を立て、麻紐などで2箇所ほどを八の字に結ぶ
  6. 植え付け後は、たっぷり水をやる

ブドウ(葡萄)は種まきから栽培できますか?

ブドウは、食べ終わった実から種を採取して育てることもできます。ただし、手間がかかるので、一般的には市販の苗木を購入して育てるのがおすすめです。
採取した種の周囲には発芽抑制物質がついているので、種の周りの果肉や滑りをよく洗い、濡らしたキッチンペーパーなどに包んで冷蔵庫の中で保管しましょう。乾燥すると発芽率が高くなるので注意してくださいね。
種まきの時期は初春です。保管しておいた種を一晩水に浸してから、種まきを行います。発芽までには2〜8週間ほどかかります。発芽までの期間は、日当たりがよく気温が15度以上の暖かい場所で管理し、土が乾かないようにお水の管理しましょう。

3.ブドウ(葡萄)の水やり

ブドウは乾燥に強い植物です。鉢植え栽培の場合は水やりが必要ですが、地植えの場合は基本的には自然の降雨のみで問題ありません。

ブドウの葉茎は雨に弱いので、直接雨に打たれないように雨除け対策を施しておきましょう。鉢植えの場合は軒先などで管理し、地植えの場合は雨除けを作りましょう。梅雨の時期は特に注意が必要です。どうしても雨を避けられない時は、予防薬をまいておきましょう。

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松原真理子
予防薬はブドウの株をコーティングして病気から守る薬剤です。予防薬は雨が降る前に塗りましょう。また、病気が発生してからは病気を治療するためのお薬を撒く必要があります。

夏の水やり

鉢植え栽培のブドウは、朝夕の涼しい時間帯に、表土が乾いているのを確認して鉢底から水が流れてくるぐらいたっぷり水をやります。

地植え栽培のブドウは基本的には水やりが必要ありません。ただし、夏場の日照りが続き、あまりにも地面が乾燥している場合は水をやりましょう。その場合には、目安として株元に水溜りができるくらいたっぷりあげます。

冬の水やり

冬場のブドウは、カラカラに乾燥した状態にしておきましょう。特に、地植え栽培の場合は水やりは必要ありません。

4.ブドウ(葡萄)の仕立て方


ブドウはつる性の植物ですので、つるを伸ばして大きく生長していきます。3年ほどかけて剪定し、支柱につるを誘引しながら樹形を整えながら育てていきましょう。ブドウの仕立て方は、1年目、2年目、それ以降でそれぞれ作業が異なります。

仕立て方には様々な種類がありますが、地植えの場合は棚仕立て、棒仕立て、垣根仕立てがあります。農園などでは棚仕立てを行っていますが、これは広い場所を必要とするので、家庭菜園にはあまり向かないでしょう。

ベランダや庭先でコンパクトに育てる鉢植え栽培のブドウは、行灯仕立てで育てましょう。

行灯仕立て:鉢植え向き

行灯仕立ては、アサガオなどでよく使われる市販のリング支柱を使用して仕立てる方法です。1年目は苗に沿わせるように1本の支柱を立ててつるを伸ばします。

2年目の春先から、行灯仕立てに仕立てていきましょう。春になり、枝の切り口から樹液が染み出てきたら、行灯仕立てに仕立てる合図です。

  1. 1年目の春:主枝を伸ばすため、幹に沿わせた支柱につるを誘引していく。副枝はかき取り、伸びた主枝を上に上にと誘引していく
  2. 1年目の冬:冬になり落葉したら、鉢の3倍ほどの高さになるよう行灯仕立てで支柱を立てる。支柱の中に幹を入れて這わせ、一番上のリングにつるで輪っかを作って2巻させる
    樹形がしっかり整うように麻紐で誘引する
    余ったつるは切り戻す
  3. 2年目の春:新梢が出たら、元気なものを残して剪定する
    4月上旬になれば、油カスなどを施して追肥する
  4. 2年目の秋から収穫できるようになる

垣根仕立て:地植え向き

地植え栽培のブドウは、垣根仕立てか、棚仕立てで管理するのがおすすめです。垣根仕立ては、支柱とワイヤーを使って垣根を作っていく方法です。

  1. 1年目の冬:支柱とワイヤーを使って垣根を作る。一番長い主枝を誘引し、他の枝は切り戻す
  2. 2年目の夏:左右に1本ずつ主枝を誘引する。主枝から伸びた副枝を上に向かうように誘引する
  3. 2年目の冬:真ん中に伸びた主枝2本を残し、他の枝を切り戻す。残した主枝は誘引する
  4. 3年目の冬:2年目と同じように、中央の主枝2本を残して、他の枝を切り戻す。残した枝を誘引していく
  5. 4年目以降も同じ

棚仕立て:地植え向き

棚仕立ては、広いスペースと大規模な支柱立てが必要です。棚のように支柱を立てて、ブドウが屋根に這うように仕立てていきます。

  1. 1年目の夏:一番元気な主枝を選び、真上に誘引して伸ばしていく。棚から50cmほど下くらいまでの枝は棚に誘引する。他の枝は、下にねじ曲げて10節目で切り戻す
  2. 1年目の冬:棚に誘引した主枝以外は全て切り戻す。主枝の先端を1/5ほど剪定する
  3. 2年目の冬:主枝と反対方向に伸びた枝を第2主枝とし、伸ばして誘引していく。分岐した枝から1m以内のものは切り取る。主枝と第2主枝から出た枝葉、30〜50cm間隔で間引き、左右に伸ばして誘引していく
  4. 3年目〜:主枝、第2主枝から伸びた枝葉を1m間隔で間引く。6〜10芽で切り戻す。主枝の先端も強く切り戻す
  5. 4年目以降も〜:同じ作業を繰り返す

ブドウの剪定方法について、詳しくは関連記事を参考にしてくださいね。

5.ブドウ(葡萄)の追肥・肥料

ブドウの追肥は、生長を始める前の寒肥、実がなり出す6〜9月、実がなり終わったお礼肥の3回です。株の様子を見ながら追肥を行いましょう。

寒肥

ブドウが生長を始める前の1〜2月に、寒肥として緩効性化成肥料を施しましょう。木が大きくなって老木になれば、500gほどの肥料が必要です。

5〜6月の追肥

ブドウの実がなる前の5〜6月に即効性のある液体肥料を施します。ただし、ブドウの生長が著しい場合は、追肥は必要ありません。

余分な追肥で逆に実のつきが悪くなることもあるので、株の様子をみて施しましょう。特に地植えでは注意が必要です。

お礼肥

ブドウの収穫が終わったら、お礼肥として9月中に追肥を施しましょう。実をつけた後の樹木は、樹勢が衰えている状態です。お礼肥を与えて、来年以降の株を充実させましょう。

お礼肥には、即効性のある化成肥料か液体肥料が適しています。

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松原真理子
実をたくさんつけるためにブドウは意外に多くの肥料を必要とします。しかし、株の様子をみながら、また成長段階に合わせた肥料選びをしないと、思った効果が得られないので注意しましょう。

6.ブドウ(葡萄)の摘穂・房の整形


ブドウは5月頃に開花します。まだ蕾の状態のときに花穂を整理することで、房の形をきれいに整えることができます。

  1. 一枝に一つだけ房を残し、他の節は取り除く。15節以上節がある場合は、2房残しても良い
  2. 根元から出ている花穂を切る
  3. 花穂の先端にを切り取る。こうすることで、下の粒に栄養がいくようにする

7.ブドウ(葡萄)の摘房・摘粒・袋かけ

摘房

ブドウは、前述の摘穂を行わず、開花後に房を整理しても大丈夫です。小さな実がつき始めた頃に、根元の実を取り除き、房の先端を切り取ります。

摘粒

ブドウの摘粒は、生長の遅い先端の実を取り除くことです。残す実に出来るだけ触らないように、生長が遅い小さな実を清潔なハサミなどで切り取りましょう。

袋かけ

ブドウの実がある程度大きくなってきたら、房の付け根から袋をかぶせます。こうすることで、病害虫や雨風から実を守ることができます。

8.ブドウ(葡萄)の収穫

ブドウの実の収穫時期は、7〜8月です。房全体が色づき始めたら熟したサインです。ブドウが収穫できるようになるまでに、地植えの場合は2〜3年、プランター栽培の場合は1〜2年ほどかかります。

ブドウは根元から熟していくので、房先の粒を食べて甘ければ収穫適期です。房の根元を切り取って収穫しましょう。幹全体が一気に成熟するわけではないので、状態を確認しながら収穫するのがコツです。

ブドウ(葡萄)の植え替え

鉢植え栽培のブドウは、2〜3年に1度の頻度で古い根を整理し、ひと回り大きな容器に植え替えます。植え替えの作業は11月〜3月頃に行いましょう。

植え替えの際には新しい用土を使用し、長い根は切らず、鉢に回し入れるようにして納めます。

ブドウ(葡萄)のトラブル・生育不良

ブドウは、ブドウの樹の葉や根にコブを作って生長を阻害するブドウネアブラムシなどの害虫が発生しやすいほか、多湿や雨で病気が発生しやすい樹木です。日当たりと風通しをよくすることを意識しましょう。

病気の発生には、事前に薬剤を散布して防ぐのが効果的です。袋掛けのあとに薬剤を散布するのも良い方法です。ブドウを食害する害虫を見つけたら、すぐに捕獲して駆除しましょう。

ブドウの病気や害虫について、詳しくは関連記事を参考にしてくださいね!

ブドウ(葡萄)の栽培に挑戦してみよう!


ブドウは育てるのが難しいと思われがちですが、じつは個人でも挑戦できる果樹のひとつです。プロと同じような綺麗な実は作れないかもしれませんが、家庭でも収穫することができますよ。

栽培には年数がかかりますが、樹が育つのを見守りながら、毎年手入れする楽しさは果樹特有のものです。グリーンカーテンのようにも育てられるので、ぜひ家庭菜園でブドウの栽培に挑戦してみてくださいね!

サツマイモの収穫時期|タイミングは葉っぱでわかる?掘り方、その後の保存方法は?

サツマイモを栽培してるけど土に埋まっていて、いつ収穫したらいいのかわからないということもありますよね。このページではサツマイモの収穫時期について解説しています。育てている方はぜひご参照ください。

サツマイモの収穫時期はいつ?

サツマイモの収穫時期は、9〜12月頃です。植え付けから収穫までは約110〜150日が目安です。

ただし、その年の気候や生育環境、サツマイモの品種によっても収穫時期は異なります。

品種別のサツマイモの収穫時期

紅はるか

紅はるかの収穫時期は、九州などあたたかい地域では10月、本州では11月頃です。

紅芋

沖縄のサツマイモとして有名で、紅芋という名前ですが、実際は紅色ではなく、紫色をしています。沖縄での紅芋の収穫時期は、10〜11月頃です。

紅あずま

紅あずまの収穫時期は9〜11月です。茨城県や千葉県で多く栽培される関東で多く流通する、焼きいもでもおなじみの品種です。収穫後は貯蔵をするため、流通するのは12〜2月頃となります。

安納芋

安納芋の収穫時期は、9〜12月です。種子島で多く栽培されています。

鳴門金時

鳴門金時の収穫時期は、ほかより少し早めの8〜11月頃です。種子島で多く栽培されていて、収穫時期に幅があり、見極めは難しいかもしれません。

サツマイモの収穫時期は「葉っぱ」でわかる?

サツマイモ 葉っぱ

サツマイモの収穫時期だけでは、土の中の芋が成熟しているかどうかわかりにくいですよね。そんなときはサツマイモの葉っぱを見て、収穫のタイミングを判断することができます。

サツマイモの葉は通常は緑色ですが、収穫時期になると葉が枯れていきます。緑色だった葉っぱが、黄色く変化したら、収穫のサインです。

葉が枯れてしまったように見えますが、それは栄養がしっかりとサツマイモに行き届いた証拠なので安心してくださいね。

サツマイモの収穫の仕方

サツマイモは土が濡れていると収穫しにくくなり、さらにサツマイモが腐る原因にもなるため、晴れた日に収穫しましょう。

  1. つるを切る。
  2. サツマイモを収穫する前に、つるは邪魔になるのでカットしておきましょう。

  3. スコップで株元の土を掘り起こす。
  4. サツマイモの根本となる場所周辺の土を軽くスコップで掘ります。
    ただしそのまま掘り進めると、サツマイモにあたって傷つけてしまうので、掘るというよりも土を柔らかくする目的で掘りましょう。

  5. 手で土を掘る。
  6. 土がやわらかくなったら、その後は軍手を着用した手で掘りすすめます。

  7. 芋まわりの土を取り除いて収穫する。
  8. サツマイモが見えてきたら、無理に引っこ抜くのではなく周囲の土を取り除くように掘り出します。

サツマイモの収穫後の保存方法

サツマイモは収穫後は、常温で保存することができます。

サツマイモを一本ずつ新聞紙で包んで、かごなどに入れて保存しましょう。夏の暑い時期はそのままにしておくと発芽してしまう場合があるので、新聞紙で包んだサツマイモをビニール袋に入れて、野菜室で保存しましょう。

野菜室ではない冷蔵庫内だと、温度が低すぎるので注意してください。

サツマイモの収穫時期は、鹿児島と北海道で違う?

サツマイモは品種によっても収穫時期は違いますが、温暖な地域と寒い地域でも異なります。九州では収穫時期が早いですが、北海道では遅い傾向があります。

収穫時期の目安の少し前に試し掘りをしてみて、サツマイモの様子をチェックしておくと安心です。

サツマイモをは葉っぱの色を見て収穫時期を見極めよう

サツマイモの収穫時期は日数だけでなく、葉が枯れたかどうかでも判断ができます。葉の変化を逃さずによく観察してください。きっとおいしいサツマイモが収穫できますよ。

イチジクの育て方|苗木の植え方は?鉢植え栽培できる?実がならない原因は?

いちじく 実

イチジクは不老不死の果物といわれ、女性に嬉しい美容成分がふんだんに含まれている果物です。

庭に地植えしても、鉢植えにしても育てられるので、育て方を覚えて美味しいイチジクをご家庭で楽しみましょう。

こちらの記事ではイチジクの育て方や、実がならない原因・対策などをふまえてご紹介しますので、ぜひご参考ください。

イチジクはどんな果樹?育て方は簡単?


イチジクは、西南アジア原産で、江戸時代に渡来した果樹です。大きな葉が特徴で、葉から水分が蒸散しやすいので、水不足にならないようにしっかりと水をやることが元気に育てるポイントです。

イチジクは果樹栽培デビューにおすすめ!

イチジクは他の果実と比べて、比較的初心者の方でも育てやすい果樹類です。落葉低木に属する果樹なので、収穫以外にも四季の変化を感じられて育てがいがあります。

樹高は自然に伸ばしても2〜3mで、剪定に不慣れな初心者でも育てやすいでしょう。

地植え、鉢植えともに栽培可能で、ベランダなどの狭いスペースでも育てられます。

簡単に育つ品種、苗の選び方

果樹の中には異種株を2株育てないと受粉・収穫できないものもありますが、イチジクの一部の品種は、受粉をしなくても果実が大きく実る「単為結果」という性質を持つ品種もあるので、初心者はそちらがおすすめです。

また、イチジクには6月下旬〜7月下旬に収穫期を迎える夏果専用種と、8月下旬〜10月下旬に収穫期を迎える秋果専用種、そして夏秋兼用種の3種類があります。

夏果専用種は収穫期が梅雨時期と重なり、病害虫の被害にあいやすくなるので、初心者は秋果専用種か夏秋兼用種がおすすめです。

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家庭菜園士 七尾びび
品種によって収穫回数が変わります。特性からどの品種を育てるか選んでみてくださいね。
苗から育てて実がなるまで約2年〜3年ですが、もっと早く収穫したいなら「2年生苗」や「3年生苗」を購入すれば、1年ほどで収穫できますよ。

イチジクの置き場所・植える場所

イチジクは、地植えでも鉢植えでも日光を好むので、日当りのいい場所を選びましょう。

地植えなら、南向きに日が当たる所がベストです。強風を嫌うので、風の当たらない場所に植えましょう。

鉢植えなら、大きくなりすぎないように、伸びてくる枝などきっちり剪定すれば、1mほどの高さに収まって収穫できるので、マンションやベランダなどでも、十分育てることができます。

なお、寒冷地での栽培は保温が必要になる場合があります。もともと亜熱帯地方に原産する植物なので、寒さにはやや弱い傾向があります。地植えした冬場で、翌年も収穫を見込みたいならば、保温対策をするべきです。

鉢植えならば、寒風の当たらない室内に移動させます。あまり暖房のきいた場所より、無暖房の室内がよいです。

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家庭菜園士 七尾びび
地植えなら、水はけのよい場所に。イチジクは中性の土を好むので苦土石灰と腐葉土を混ぜた土に植え付けるのがおすすめです。鉢植えなら市販の「果樹・花木用の土」がおすすめですよ。

イチジクの苗木を露地栽培で育てる方法

イチジクの苗木の植え付け時期

イチジクの苗木を植え付けする時期は3月で、休眠期があける少し前くらいの時期がベストです。

イチジクの生育適温は15〜30度なので、気温が15度付近まで上がってきたら植え付けるようにしましょう。

イチジクの苗木の植え付け方法

  1. 風当たりが弱く、日当たりと水はけのいい場所を選ぶ。
  2. 直径40cm、深さ30cmの植え穴を掘る。
  3. 赤玉土小粒1:腐葉土1の割合で土をよく混ぜて培養土をつくる。(もしくは市販の果樹用培養土を用意しておく)
  4. 元肥として緩効性肥料か有機肥料を植え穴の底に規定量いれ、培養土を植え穴1/3〜1/2程度までいれる。
  5. 苗木をポットから取り出し、根鉢(根と周りの土)の底を移植ゴテなどで少し削る。
  6. 根鉢の側面に、移植ゴテなどで3cm間隔に筋をいれて、根鉢を少しほぐす。(根は切らない)
  7. 植え穴に苗をすえて、根鉢の肩と地面の高さがそろうように調整する。
  8. 根の間にもぐるように、深めに支柱を挿しておく。
  9. 隙間に培養土をいれたら、軽く踏み固める。
  10. 支柱に麻紐などで主幹を誘引しておく。
  11. 土を幹まわりに寄せて盛土する。
  12. 幹から半径15cmくらいのところに1周溝を掘り、水が周囲に流れ逃げないように水鉢をつくる。
  13. 10〜15ℓを目安にたっぷりと水やりをして完了。

なお、苗木の樹高が50cm以上伸びている場合は、主幹を地面から50cmの高さで切りましょう。こうすることで枝が分岐して、あとで樹形づくりがしやすくなります。

鉢植えイチジクの植え替え方法

イチジクの植え替え時期

鉢植え栽培のイチジクは、1〜2年に1度の頻度で植え替えを行います。長年育てていると土の栄養分が失われたり、排水性も落ちてくるので、1〜2年に1回の頻度で植え替えをしましょう。

イチジクの植え替え時期は、3月です。ポットに入った苗木を購入した場合も、新しい鉢に植え替えてください。なお、3月をすぎて苗木を購入した場合は、真夏と収穫期を避けた時期であれば植え替えできます。

イチジクの植え替え方法

  1. 苗木や元の株よりも一回り大きい鉢を用意する。(3年生苗であれば7〜8号が理想)
  2. 新しい鉢に鉢底ネットをしいて、鉢底石をしきつめる。
  3. 新しい鉢に市販の果樹用培養土を、鉢の1/3〜1/2程度いれる。
  4. 苗木をポットから取り出して根鉢の底を軽く削り、側面も3cm間隔で筋をつけて軽くほぐす。
  5. 鉢の真ん中に苗木を据えて、根鉢の肩が鉢の縁から2〜3cm下の位置にくるように調整する。
  6. 隙間に培養土をつめていき、鉢の縁から2〜3cm下の位置まで土をいれこむ。
  7. 軽く手で土を押し固めて、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりする。

また、苗木が樹高30cm以上ある場合は、地面から30cmのところで切りましょう。枝が分岐して樹形づくりが進みます。

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家庭菜園士 七尾びび
慣れてきたら、植え替え後、新しい根が伸びても鉢壁に当たらないように、鉢のサイズに合わせて根を切り詰めてみましょう。

イチジクの水やり

鉢植え栽培のイチジクの水やり

鉢植え栽培のイチジクは、1年を通して、表土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るようにたっぷり水やりをしましょう。多湿の状態が続くと根腐れを起こす可能性があるので、過度な水やりは必要ありません。

とはいえ、イチジクは水が足りないと果実が割れてしまうことがあるので、水切れには注意が必要です。

夏場は日差しが強く、土の表面が乾きやすくなります。水切れが起こらないように、表土の状態をチェックし、乾いていたら朝夕の涼しい時間帯に水をやりましょう。

地植え栽培のイチジクの水やり

地植え栽培のイチジクは、品種にもよりますが、とくに水やりはしなくて大丈夫です。自然の雨に任せましょう。

ただし、夏場に10日以上日照りが続く場合などは、水をあげてもかまいません。その辺りの調節は、お天気との相談になります。水切れしないように心がけましょう。

イチジクの肥料・追肥

イチジクは新梢を伸ばしていきながら実をつけるため、生長のために肥料が多く必要になってきます。肥料が切れてしまうとイチジクの体力がなくなってしまうので、肥料切れしないよう、定期的に肥料を施しましょう。

地植え栽培のイチジクへの追肥

地植えのイチジクの場合、12月〜1月の時期と、9〜10月の時期に追肥を施します。時期と追肥の方法は以下の通りです。

肥料の与え方は、株の周囲30cmのところに、深さ10cm程度の穴を数カ所掘って肥料をいれ埋め戻す方法がおすすめです。

  • 12〜1月:寒い時期の肥料は、元肥として1年の栄養をまかなう肥料になります。効果が長期間続き、微量栄養素もふんだんに含む有機肥料を、1kg目安で与えるのがおすすめです。
  • 9〜10月:礼肥として果実をつけたエネルギーを補うものなので、化成肥料を50gほど与えましょう。(製品によって規定量は異なるので製品表示を確認してください。

鉢植え栽培のイチジクへの追肥

鉢植えのイチジクの場合は、12〜1月の時期と、5・7・9月の奇数月に追肥を施します。水やりによって栄養が流れ出るので、地植えよりも回数を多めに定期的に与えます。

与える肥料は緩効性化成肥料で構いません。鉢の大きさと製品の規定量に合わせて肥料を施してください。水やりと一緒に溶け出して浸透するので、表土の上に置き肥しましょう。

イチジクの剪定

イチジクは12〜3月の間に剪定をします。

とくに苗木から育てている場合は、栽培5年までの若木のうちに樹形づくりのための剪定や整枝をしっかりとすることで、その後数十年にわたって安定的な収穫ができるので、栽培するスペースや好みに合わせて樹形をつくっていきましょう。

イチジクは枝がやわらかいので、枝を誘引しながら育てていきます。あまり短く剪定せずに不要な枝のみ剪定する透かし剪定がメインの作業となります。

詳しい方法は関連記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

イチジクの実がならないのはなぜ?

イチジクの収穫時期は品種にもよりますが、6月下旬〜7月下旬、もしくは8月下旬〜10月下旬の夏か秋です。

収穫時期になってもイチジクの実がならない場合は、下記の可能性が考えられます。

  • 苗木が若すぎる
  • 受粉が必要な品種だった
  • 水切れを起こしている
  • 肥料が足りない

特に、イチジクは種まきから実がなるまでには2〜3年かかります。すぐに収穫をしたいという場合は、苗を入手する時点で3年生の苗を選ぶようにしましょう。

先述のとおり、受粉の必要がない品種を選ぶことも、確実に収穫するには大切な観点です。

また、イチジクは他の果樹よりも水分と栄養を多く必要とします。とくに鉢植えで育てている場合は土が乾きやすかったり、水やりによって栄養分が流れ出ていくので、定期的に与えましょう。

日照不足でも実がつかなかったり、味も落ちてしまうので注意しましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
正しい剪定を行っていても花芽がつきづらい場合は、発芽1ヶ月前の3月に「芽キズ」と呼ばれる方法で対処しましょう。
刃物で芽の上部に切れ込みを入れます。この切れ込みのおかげで枝の頂部から出ている「生長抑制ホルモン」がキズでさえぎられるといわれています。
芽吹きがよくなりますよ!

イチジクは摘果が必要?

イチジクは、摘果の必要はありません。ただし、小さい実や形が悪い実、病害虫の被害にあった実は摘果すると良いでしょう。

木が若くまだ小さいうちは、葉8〜10枚につき、1果を目安に摘果します。そうすると実が大きく育ちますよ。

イチジクの育て方で注意すべき病気・害虫

イチジクは比較的病害虫に強い樹木ですが、カミキリムシには対策をしておかなければいけません。

カミキリムシは幼虫が枝や幹の中へと侵入して、木全体を枯れさせていってしまうことがあります。

株元におがくずのようなものがある場合は、それがカミキリムシの幼虫の糞です。それを見つけた時には、穴の開いている幹や枝に殺虫剤を吹きかけて駆除していきましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
4月〜9月までは白かび、黒かび病などの疫病に注意。カミキリムシの被害以外にも、アブラムシ、カイガラムシにも注意が必要ですよ。

イチジクの増やし方

イチジクの増やし方には、種まきや挿し木、もしくは取り木という方法があります。

種まきは育苗の湿温管理が手間だったり、取り木は作業工程が多いので、一番手軽なのは挿し木で増やす方法です。

どの方法にしても、増やした苗から収穫までには2〜3年かかるので、長い目で見て育てましょう。挿し木の方法は、関連記事を参考にしてくださいね。

イチジクの育て方は簡単!おうちで栽培してみよう♪

イチジクが日本に伝来したのは江戸時代に入ってからで、その昔は薬の木として重宝されていました。現代でも栄養価が高く、美容効果が高いので、ドライイチジクなど女性好みの商品が売られていたりします。

果樹を家で育てるというのは難しいと思われますが、イチジクは初心者でも育てることができる果樹です。

品種によって収穫時期が変わってくるので、植え付ける際にどういった品種なのかを確かめておく必要があります。

実をつけたイチジクは毎日少しずつ収穫していくことができるので、長期間に渡ってイチジクの収穫ができるようになっています。

ジャムなどにも利用できるので、ぜひ自宅で育ててみてください。