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剪定

つるバラの剪定の仕方は冬と夏で違う?誘引しないとどうなる?

つるバラ

アーチやフェンスなどに咲いているつるバラは、西洋の雰囲気が漂うかわいらしいバラです。バラ園などで頻繁に見かけることが多く、つるバラが咲いているだけで周りの雰囲気も一層華やかになりますね。バラの剪定は大変だと思われる方も多いですが、つるバラの剪定と誘引はそこまで難しくありません。

今回は、つるバラの剪定や誘引の方法などについて詳しくご紹介していきます。

つるバラの剪定目的・効果

なぜ剪定が必要なの?

つるバラの剪定の目的や効果は、翌年の花付きをよくすること、剪定することで風通しをよくして害虫を予防することの2点です。とくにバラは葉などが密生すると害虫が付きやすくなるため、定期的に剪定することが大切です。

誘引しないとどうなる?

また、多くのつる性植物は自然にフェンスなどに絡まる性質がありますが、つるバラの場合はそのような性質がないため、人工的に誘引させる必要があります。剪定と誘引はセットで同時におこなうようにしましょう。

つるバラの剪定時期(誘引時期)

つるバラの剪定は、基本的に開花する2〜3ヶ月前のタイミングを目安におこないます。また、開花中は枯れた花を切り取る花がら摘みも継続しておこないましょう。

なお、つるバラは開花時期によって下記の2種類に分けることができ、つるバラを剪定する時期はその種類によって異なります。きれいな花を咲かせるためにも、自分が育てているつるバラの系統や開花時期を確認しておきましょう。

 

  • 春にだけ開花する一季咲きつるバラ(オールドローズ系)
  • 春と秋に開花する四季咲きつるバラ(シュラブローズ・イングリッシュローズ系)

 

 

一季咲きつるバラの場合は「冬」

一季咲きのつるバラを剪定・誘引する時期は、基本的には年1回で、12月~1月中旬頃におこなう「冬剪定」だけです。あとは開花期間中にこまめに花がら摘みをしましょう。

つるバラは木立性のバラと比べて芽吹きが早く、2月頃に新芽が動き出すため、休眠中の冬に強く(深めに)冬剪定をします。2月以降でも剪定はできますが、この時期にする場合は新芽が取れないように気をつけて作業しましょう。

基本的に一季咲きつるバラは冬剪定だけで問題ありませんが、株が混み合って通気性が悪いようであれば、9月上旬頃に夏剪定(弱剪定)もします。

四季咲きつるバラの場合は「冬」と「夏」

四季咲きつるバラの剪定・誘引をする時期は年に2回あり、12月~1月中旬頃におこなう「冬剪定」と、8月下旬~9月上旬頃におこなう「夏剪定」です。冬剪定は春の開花のために、夏剪定は秋の開花のためにおこないます。

四季咲きつるバラも、開花中はこまめに花がら摘みをすることで、継続して美しく咲かせられるようになります。

つるバラの剪定で知っておくべきポイント

剪定するべき枝

つるバラを剪定するときは、基本的には全ての枝を切るようにしてください。年数の経った太い枝は浅めに、若い細い枝は深めに剪定することで、枝の太さバランスが整います。ただしシュート(その年株元から生えた芽)が少ない場合には、2〜3年目の若い枝でも浅めに切って残しておいてください。

剪定する枝の位置

つるバラを剪定するときは、芽の上5〜10mmほどの位置で平らに切るようにしましょう。できるだけ切り口を小さくすることで病気にかかるリスクを抑えます。残す芽の向き(内側か外側か)によって、成長したときの枝伸びのバランスが決まります。基本的には外側に向いている外芽を残しましょう。

枯れ枝・弱い枝については株元から切り落とし、枝脇から生える小枝も分岐元から切り落としてください。切り落とす小枝の太さは、大輪は鉛筆、中輪であれば割りばし、そして小輪はつまようじ程度の太さを目安にしましょう。

上手に剪定するコツ

つるバラには「頂芽優勢」という、一番高い位置にある花芽を優先して成長させていく習性があります。そのため、剪定が終わった段階で目の高さが水平になるように切りそろえると、より多くの花を咲かせることができます。

つるバラの剪定・誘引に必要な道具

つるバラの剪定では、以下の道具を用意しましょう。

  • 剪定バサミ
  • 厚手の手袋
  • 麻ひも、もしくはシュロ縄
  • のこぎり

なお、剪定では両刃の剪定バサミを使うことが多いですが、つるバラなどの硬い枝を切る場合は片刃の剪定バサミが扱いやすくておすすめです。剪定バサミの素材には鉄製などがありますがあまり使用しないと錆びてしまうため、メンテナンスが大変だと思われる方はステンレス製の片刃を使用することをおすすめします。

手袋は軍手などでも構いませんが、つるバラの刺が手に刺さると危ないので、牛皮や本革などの厚手の手袋を用意しましょう。

つるバラの2つの剪定方法(冬剪定・夏剪定)

冬剪定のやり方

つるバラの冬剪定は、つるバラの種類に限らず、全体の半分の高さになるまで切るイメージで強めに剪定していきましょう。また、冬剪定では残っているつるバラの葉を全て取り、枝先につぼみや花があればまだ咲ききっていなくとも切り落としてください。

夏剪定のやり方

一季咲きつるバラは剪定しない

一季咲きのつるバラは、基本的に夏には剪定しません。ただし、あまりにも枝が混み合って蒸れそうであれば、内向きに生えた枝や枯れた枝を切り落としたり、枯れている葉を取り除くなどしてください。

四季咲きつるバラは強剪定する

つるバラの夏剪定は、四季咲きつるバラ、とくにシュラブローズ(半つる性のバラ)に限っては冬剪定と同じように、全体の半分の高さになるように強めに剪定しましょう。ただし、冬剪定とは違って夏剪定の場合は葉を残しておくようにしてください。

また、春の時期によく花が咲いた枝は2~3芽程度残して切り戻します。逆に小さい花しか咲かなかった枝や枯れた枝などは、枝元から切り落としてください。

つるバラの誘引方法

つるバラの誘引は、剪定と同時におこないます。また誘引するときには、枝の先端を下げないように注意してください。

フェンスへの誘引の仕方

つるバラをフェンスやトレリスなどの幅広タイプに誘引したい場合は、まず最初に太くて長い枝の配置を決めて誘引していきましょう。また、壁に誘引する場合は、ワイヤーなどを使って壁に固定してください。

太い枝の間隔は大輪系なら20cmほど、小輪系なら10cmほどが目安です。あとは空いたスペースにシュートや細い枝を配置していきます。株元や芽のつきにくい太い枝には、細い枝を被せてあげると、均等に花が付いてきれいです。

アーチへの誘引の仕方

つるバラをアーチやオベリスクなどの幅狭タイプに誘引したい場合も、基本的には太くて長い枝から誘引していきます。一本の枝をS字にくねくねと這わせ、もう一本の枝は互い違い交差するようにS字にしていきます。

なお、オベリスクの場合は螺旋状に巻いて、もう一方の太い枝と交差するように誘引していくといいでしょう。余ったスペースに残りの枝を巻いて、使わなかった枝は根元からカットしてください。

つるバラの剪定・誘引後の手入れ

つるバラの種類に限らず、開花期間中はこまめに花がら摘みをしましょう。花がら摘みとは、咲き終わった花を摘み取って次の開花に養分を回してあげる作業のことをいいます。

花がら摘みをするタイミングは、花びらが色褪せて満開時より一回り小さくしぼみ始めたらです。完全に枯れてから花がら摘みをするのでは遅いので、できるだけ早めに花のつけ目から切り取ってあげましょう。

つるバラの剪定・誘引をマスターして、美しく花を咲かせよう!

つるバラの品種は多種多様で、フェンスやアーチなどに誘引してご自宅のお庭などでも楽しむことができます。お庭につるバラが咲いていれば、より一層豪華な雰囲気になりますね!剪定や誘引もポイントを押さえれば難しくはないので、ぜひ挑戦してみてください。

【図解付き】金柑(キンカン)の剪定に適した時期やほうき仕立ての方法は?

金柑 1つ

小さくて一口で食べられる金柑は、甘い食感が特徴の柑橘類ですね。夏にはジャスミンのような白い花を咲かせて冬になると数多くの実をつけるので、庭木としても人気があります。育てやすい金柑ですが、他の樹木のように剪定することで元気よく育ってくれますよ。

ここでは、金柑の剪定時期や剪定方法、剪定した後の手入れや注意点などについて詳しく紹介していきます!

金柑(キンカン)は剪定が必要?

金柑は育て方が簡単な常緑低木で、地植えや鉢植えで育てている方も多いと思います。金柑を沢山実らせるためには、定期的に剪定することが大切です。金柑は庭木として育てると2m以上に成長することもあるので、剪定して樹高を調整しましょう。鉢植えの金柑はコンパクトに育てられますが、全体の大きさを維持するためにも剪定は欠かせません。

また、金柑は植物の中でも病気や害虫に強い方ですが、剪定すると病気にかかった枝などを見つけることがあります。剪定することで病害虫を早期発見することもできるので、金柑の健康も維持できますよ。金柑の木には灰色かび病やアブラムシ、ハダニなどが発生することがあるので、定期的にチェックするとよさそうですね。

金柑(キンカン)の剪定の時期

金柑の剪定時期は一般的に3~5月頃で、この時期は金柑の成長期なので枝が伸びきる前に剪定した方がよいです。また、金柑は2月頃に収穫時期を迎えるので、金柑に日光を当てるためにも2月頃に剪定するのもよいでしょう。

剪定時期を逃すと翌年まで待つ必要があるので、金柑の木をよく観察しながら最適な時期に剪定してくださいね。

金柑(キンカン)の剪定の方法

キンカンの剪定 誘引

金柑は剪定によって開心自然形に仕立てるのが一般的です(開心自然形とは、まだ若い木のうちに主枝を3本に定め、それぞれを別方向の斜め上へ伸ばしていく樹形です)。

剪定方法は以下の通りです。

  1. 苗木の植え付け1年目

    主幹を30〜40cmほどの高さで切り戻します。

  2. 苗木の植え付け2年目

    主枝を3本決め、それ以外の枝を全て切り戻します。

  3. 苗木の植え付け3年目〜

    下がった枝や混み合う枝を切り戻し、主枝を横に誘引します。

なお、剪定するときは、木を傷つけないように剪定ばさみを使うのがおすすめです。剪定した枝は、植え替えや接ぎ木をつくるときにも役立ちます。

金柑(キンカン)のほうき仕立ての方法

金柑は「ほうき仕立て」という方法でも剪定されます。ほうき仕立てとは、ほうきを逆向きにしたような樹形で、金柑の自然に成長する樹形と同じです。

  1. 金柑の木の中で、一番太い幹から出ている枝を探します。
  2. 一番太い枝が周りよりも伸びすぎている場合は、2/3の長さを残して枝先を切り落としましょう。
  3. 一番太い枝から伸びている細い枝を根本から間引きます。
  4. さらに、枯れた枝などがあれば積極的に切り落としましょう。

金柑(キンカン)の剪定後の手入れ

金柑の木を剪定したら、カットして地面に落ちた枝や葉などはきれいに掃除しましょう。

また、金柑の太い枝を大胆に短く剪定すると、枝の切り口より雑菌が入りやすくなってしまいます。このような状態だと金柑の木が枯れる原因にもなるため、短くカットしすぎたようであれば切り口の部分に殺菌剤を塗布することがおすすめです。

金柑(キンカン)の剪定の注意点

樹木の種類によっては強めに剪定することもありますが、金柑の場合は強くカットしないで軽めに剪定すると良いです。万が一太い枝をカットしすぎてしまっても、殺菌剤を塗布することでカバーできますよ。

また、金柑の中には2m以上の高さまで成長する種類もあり、その場合は脚立を使って作業する必要があります。脚立の作業に慣れていればよいですが、そうでないと作業が難しいため、転倒して怪我をすることもあるようです。脚立を使う作業は、くれぐれも怪我をしないように注意しましょう。

金柑(キンカン)の剪定に挑戦してみよう


今回は、金柑の剪定時期やその方法、注意点や剪定後の手入れを中心に紹介しました。金柑は育てるのも簡単で、2月頃に実を付けるので冬のお庭に彩りを与えてくれます。金柑は全ての種類が食用というわけではないので、目的に合った種類の金柑を育てると良さそうですね。

金柑の木を定期的に剪定することで元気に育ってくれるので、ご自宅のお庭などで育てている方やこれから育ててみたい方はぜひとも金柑の剪定に挑戦してみましょう!

レモンの木の剪定を徹底解説!トゲの処理や低く育てる方法、失敗しないコツは?

レモン

樹勢が強く生育旺盛なレモンの木は、放置しているとどんどん大木へと生長してしまいます。適切な時期にきちんと剪定をして管理してやることで、毎年美味しい実をつける株へと育てていくことができますよ。

今回は、レモンの木の剪定の目的や方法について、詳しくご紹介していきます。自宅でレモンを栽培している方は、ぜひ参考にしてくださいね。

レモンの木はどうして剪定が必要なの?


レモンの木の剪定の目的は、以下の3つです。

1. 管理しやすい大きさに保つため

レモンは生育旺盛なため、放置しているとどんどん枝葉を茂らせて大きく生長します。背が高くなると手入れがしにくくなるほか、収穫が大変になったり、見栄えが悪くなってしまうので、剪定してきれいな樹形に仕立てていきます。

不要な枝葉を剪定して間引きながら育てることで、実に十分な栄養が届き、実つきがよくなり、美味しいレモンの収穫につながります。

2. 株の健康を保つため

レモンの木の枝葉が多くなりすぎると、株全体に栄養が行き届かずに株が弱ることがあります。また、葉が繁りすぎて通気性が悪くなると、病害虫の被害に遭うこともあります。

株の健康を保つという意味でも、剪定は必須の作業です。混み合う枝葉を間引いて、樹の中まで日光が届くようにしましょう。

3. 翌年も実がつきやすくするため

レモンの木は、前年に実がついた枝には実がつきにくい特徴があります。間引き剪定を行い、新しい枝葉を伸ばすことで、翌年に実がつきやすくなります。

七尾びび

隔年結果にならないように、一年のあいだに実をたくさんつけさせないことも重要です。そのための剪定も覚えておきましょう。

レモンの木の剪定時期


レモンの木の剪定時期は、柑橘類の休眠期である2〜3月上旬頃です。新芽が動き始める前に剪定を行い、遅くとも4月下旬までに作業を終わらせておきましょう。

ただし、寒すぎる時期に行うと弱って枯れてしまうことがあるので、あくまで3月というのは目安にして、厳冬期が過ぎて少し暖かくなってきた時期に剪定をするのがコツです。

植えたばかりの苗木には、剪定の必要はありません。植え付け2年目の春以降から、毎年剪定するようにしましょう。

レモンの木の剪定に必要な道具

レモンの木の剪定には、以下の道具を準備しましょう。

  • 剪定用ハサミ
  • 手袋
  • 脚立
  • 癒合剤
  • ゴミ袋

レモンの木の樹形づくり

果樹は、収穫量をアップさせるために理想的な樹形が決まっています。育てているレモンの樹勢が強い場合は、「開心自然形」という主枝を2〜3本に仕立てる方法で樹形を整えましょう。

育てているレモンの樹勢が比較的弱い場合は、「半円形(双幹形)」という方法で仕立てるのがおすすめです。この方法では、主枝を2本にし、Y字に仕立てていきます。

失敗しないレモンの木の剪定方法

レモンの木は、11〜3月の休眠期に葉に養分をためています。枝を切りすぎると株が弱ることもあるので、不要な枝を見極めて間引くように剪定していきましょう。

2年目のレモンの木の剪定

開心自然形の仕立て方

レモンの木の樹勢が強い場合は、主枝を3本にする「開心自然形」で仕立てていきましょう。

  1. 接ぎ木の部分より15〜20cmほど上の部分を1本目の主枝とする
  2. 最終的に合計3本の枝が残るよう、バランスを見ながら他の枝を間引いていく
  3. 主枝の先端は剪定する

半円形(双幹形)の仕立て方

レモンの木の樹勢が弱い場合は、主枝が2本になるように間引き、Yの字に展開させて、半円形に仕立てていきましょう。

  1. 接ぎ木の部分より15〜20cm上の部分から、主枝にできそうな2本の枝を残してそれ以外の枝は根元から間引く
  2. バランスを見ながら、枝を左右に水平に開き、支柱に主枝を固定する
  3. 主枝の先端は剪定する

3年目以降のレモンの木の剪定方法

  1. 夏枝・秋枝を切り落とす

    レモンは四季なり性なので、春枝に秋果、夏枝に冬果、秋枝に春果をつけます。実がなり過ぎると株が弱るので、春枝についた秋果のみを残して、夏枝・秋枝は切り落としてしまいましょう。
    夏枝、秋枝の見分け方は簡単です。夏枝は徒長気味で節間が広めで葉が大きく、秋枝はその夏枝から分岐したり先の方につきます。つまり徒長しているような枝葉に切り替わった部分を剪定すれば問題ありません。

  2. 前年に実がついた枝を切り落とす

    レモンの性質上、前年に実をつけた枝は翌年には果実をつけません。そのため、前年に実がついた枝はカットしてください。どの枝に実がついたかわからなくなるので、実がなったら枝に紐などで目標をつけておくとよいでしょう。

  3. その他の不要枝を切り落とす

    2本の主枝と、主枝から生える枝(亜主枝)を残して、それ以外の枝は間引き剪定していきましょう。間引き剪定とは、不要な枝を根元から切り落とすことで株の通気性をあげたり、株の内部まで日が当たるようにして株の健康を保つ剪定方法のことです。
    間引き剪定のポイントは、必ず枝を分岐の根元から切り落とすこと。中途半端な長さで剪定してしまうと分岐部まで枯れ込んだり、そこから新たな芽が生えたりして、株が余計な体力を使ってしまうので注意しましょう。
    また、亜種枝でも下記のような枝は間引き剪定します。

    • 徒長枝:ひょろひょろと細く、突出して長く生えている枝
    • 平行枝:近い距離で同じ方向に伸びている枝
    • 内向枝:株の内側に向かって伸びる枝
    • 交差枝:混み合うように他の枝と交差している枝
    • 下り枝:地面に向かって生えている枝
    • 車枝:枝の分岐から4〜5本放射状に分かれしている枝
    • 枯れている、もしくは折れている枝

    その他、株の根元や地面から立ち上がる細い枝(ひこばえ)は根元から剪定しておきましょう。

  4. トゲを取る

    レモンの木にはト品種によってはゲがあります。トゲはレモンの木の育成に関係はありませんので、剪定のときに切り落としても問題ありません。
    風にあおられてレモンの木が揺れるときにトゲで果実が傷つくことがあります。果実を守る意味でもトゲは取ってしまいましょう。トゲで怪我をすることもありますので、子こどもがいる家庭ではレモンのトゲは落とすことをおすすめします。

レモンの木を低く育てる方法は?

レモンは上に向かって伸ばさず、できるだけ株が横に広がり、半円形に伸びていくように誘引していきましょう。そうすることで、樹勢が抑えられて実つきがよくなります。低く育てることで、収穫もしやすくなりますよ。

半円形(双幹形)仕立てでは、麻紐などをつかって、2本の主枝を地面に引き寄せるように誘引するのがコツです。Yの字の分岐の角度が大きく開くようなイメージで、理想の樹形をイメージしながら作業してくださいね。

レモンの木の収穫量をアップさせるためのコツ

レモンはその年に実をつけた枝は翌年にはつけないという特徴があります。前年に、どの枝に果実がついたか目印をつけて管理し、印のついた枝をカットすると必要な箇所に栄養が渡り、実りやすくなります。

3月から6月に伸びる春枝を翌春の剪定で残すのも重要です。切り詰めるのは夏枝と秋枝、実のついた春枝だけにして、あとは残して収穫を目指しましょう。

レモンの木を適切に剪定して、収穫量をアップさせよう!


レモンの木は、伸び放題だと見栄えも悪く、収穫量も減るので定期的に剪定を行いましょう。剪定しすぎや葉の狩りすぎに注意して、健やかなレモンの栽培してくださいね!

一手間かけるだけで、自宅で美味しいレモンがたくさん収穫できますよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね!

バラの育て方を徹底解説!地植えと鉢植え栽培のコツは?苗の植え付け方法は?

バラ 薔薇

古代ペルシャ・ローマの時代から栽培されてきたバラは、ガーデニングで根強い人気を誇ります。長年品種改良を重ねられその種類も膨大。一般的に育て方が難しいとされているバラですが、栽培のコツをつかめばキレイに花を咲かせ、お庭を美しく彩ることができます。

今回は園芸で大人気のバラの育て方を、地植えと鉢植えそれぞれの場合に分けてご説明します。

バラ(薔薇)の育て方のポイント

バラは種類がたくさんあるため、まず育てたいバラの樹形タイプを理解することが大切です。バラは、大きく次の3つの樹形タイプ(①木立性、②半つる性、③つる性)に分けられます。

バラは何年も花を楽しむことができる魅力がある一方、きちんと「剪定」をしたり、「肥料」を与えないと、美しい花を咲かせることができません。

また、バラには種類がたくさんあり、大きく次の3つの樹形タイプ(①木立性、②半つる性、③つる性)に分けられます。

それぞれで育て方が少しずつ異なるため、まずは育てたいバラの「樹形タイプ」を理解することが大切です(各特徴については、以下の表を参考にしてください)。

樹形タイプ 開花時期 特徴 主な品種
木立性バラ 5〜6月、6〜11月頃
※品種による
枝先が上を向いていて、しっかり自立する樹形です。ブッシュローズともいいます。 モダンローズ、四季咲き、ミニバラ(※各一部)
半つる性バラ 5〜6月、6〜11月頃
※品種による
木立性と半つる性の間の樹形で、枝先は斜め横に広がっていきます。シュラブローズともいいます。 イングリッシュローズ、オールドローズ(※各一部)
つる性バラ 5〜6月、6〜11月頃
※品種による
枝が長く伸びる樹形です。アーチやフェンスに用いられますが、自ら枝が巻きつくわけではないため、仕立て作業が必要になります。 一季咲き(※各一部)

ここでは、最も一般的な木立性のバラの育て方について解説していきます。

バラ(薔薇)の苗の選び方

イラスト:バラ(薔薇)の新苗と大苗

バラの苗には「新苗」「大苗」があり、それぞれ植え付け時期や水やりの頻度が異なります。どちらにもメリット・デメリットがありますが、しいていうなら初心者は大苗から育てるほうがおすすめです。

新苗バラの特徴

新苗とは前年の秋以降に接ぎ木をしてつくった若い苗のことで、安価で入手できるメリットがある反面、花が咲くまでに時間がかかったり、生育が安定していないので栽培が比較的難しいです。

接ぎ木の接着部分に巻いてある保護テープは、入手してから次の秋がくるまでは取らないようにしてください。

大苗バラの特徴

大苗は接ぎ木したあと1年以上育苗した苗のことをいいます。新苗よりも高価ではありますが、枝ぶりがどっしりとしていてその年から花を咲かせます。ただし植え付け後、根づくまでに時間がかかるので、安定するまでは少しデリケートです。

接ぎ木の接着部分に巻いてある保護テープは、取り除きましょう。

バラ(薔薇)を栽培する場所

バラの苗

バラを育てるときは、基本的に日当たりがよい明るい場所、そして風通しのよい場所を選ぶことが重要です。日陰で風通しの悪い場所では、うどんこ病などの病害虫の被害にあいやすくなるので気をつけましょう。

地植えの場合

バラを地植えで育てるときは、直射日光が長時間当たる場所は避けるようにしましょう。鉢植えと違い移動させることができないため、真夏の日照時間や梅雨時の風通しなど、生育条件を考慮して植える場所を選びましょう。

また、ガーデンスペースがあるなら、木立性の大型バラのスタンダード仕立てなどのダイナミックな楽しみ方ができます。

鉢植えの場合

バラを鉢植えで育てるときは、季節や天気に合わせて鉢の設置場所を移動しながら育てましょう。好ましいのは柔らかい日差しに3時間ほどあてることです。梅雨や台風の時期は雨風をしのげる場所に移動させましょう。冬の間も防寒対策をすれば、屋外で越冬できます。

バラ(薔薇)が好む土づくり

イラスト:バラ(薔薇)の栽培に適した土づくり

地植えの場合

バラは水はけと水持ちのバランスのいい土を好みます。地植えの場合は、庭土に堆肥と元肥を混ぜながら、庭土を利用しましょう。おおよそ1㎥分の範囲で土づくりをするなら、庭土に対して乾燥牛ふん堆肥10ℓ、緩効性化成肥料600gが適正です。

上記は1㎥分の目安なので、植える苗の大きさや範囲に合わせて計算し直してください。

鉢植えの場合

バラを鉢植えで育てるとき、自分でブレンドする場合は「赤玉土(小粒)6:乾燥牛ふん堆肥3:ピートモス1」の配合を参考にしてください。もしくは市販されているバラ専用の土なら、初めてバラを育てる初心者の方にも簡単です。

バラ(薔薇)の植え付け

バラの苗の植え付け時期は、「新苗」と「大苗」で異なります。

新苗の植え付け時期は、4月中旬〜6月上旬にかけての時期です。大苗の植え付け時期は10月中旬~3月下旬の間におこないます。

平均気温が5度前後の時期を目安にするようにしてください。暖かすぎたり、氷点下になると根が活着しづらいので気をつけましょう。

植え付け方法については、地植えか鉢植えかによって異なります。

地植えのやり方

イラスト:バラ(薔薇)の苗の植え付け方 地植え

  1. 横50cm、縦50cmの植え穴を掘る。
  2. 乾燥牛ふん堆肥5L、緩効性肥料300gを植え穴にいれ、掘り上げた庭土を植え穴の4分の1くらいが埋まるほど戻して、よく混ぜ合わせる。
  3. 2を植え穴の底にならしたら、庭土を植え穴の半分くらいの高さになるように戻す。
  4. ポットから苗を出して、新苗なら根鉢は崩さず、大苗なら根鉢をくずして広げるようにあてがい、庭土を戻して埋めていく。
  5. 必ず接ぎ木の接着部分が地表にでるような高さに埋め、たっぷりと水やりをする。

鉢植えのやり方

イラスト:バラ(薔薇)の苗の植え付け方 鉢植え

  1. 大輪〜中輪苗の場合、7〜8号サイズの鉢を用意する。
  2. 鉢に鉢底ネット、鉢底石を敷きつめる。
  3. バラ用の土を鉢の深さ半分ほどいれる。
  4. ポットから苗を出して、新苗なら根鉢は崩さず、大苗なら根鉢をくずして広げるようにあてがい埋めていく。
  5. 接ぎ木の接着部分が地表にでるようにし、鉢の深さ5cmほどは土をいれず、ウォータースペースとして残しておく。
  6. 水が鉢底からしみ出るまで、たっぷりと水やりをする。

バラ(薔薇)の水やり

バラの水やりは健康に育て美しく花を咲かせるための大切なポイントです。ただ水やりをすればいいというものではなく、水の量や頻度、与え方について、バラの状態に気を配りながら調節することが必要です。

バラには、基本的には表面の土が乾いたら水やりをすればOKです。ただし、季節によって調節が必要です。

例えば真夏の暑い時期には葉や花にかかった水はあっという間に熱湯状態になり、株を弱らせる原因となります。なるべく朝の早い時間帯に水をあげるようにしましょう。バラの休眠期となる冬場には、控えめな水やりで十分です。

地植えの場合

春から秋の生育期

バラを地植えで育てるときは、生育期であっても基本的には水やりをせずに育てます。雨の水分でまかないますが、真夏に長期間雨が降らずに乾燥するようであれば、朝の気温が上がり切る前にたっぷりと水やりをします。

ただし、植え付け3週間ほどは土が乾いたら水やりをしましょう。また、一年目の新苗の場合は、生育が安定するまで1週間に1回ほど水やりをします。

冬の休眠期

バラを地植えで育てるときは、冬の間もいっさい水やりをせずに育てます。断水することで耐寒性があがるので、乾燥しているからといって水やりをしないようにしましょう。

ただし新苗の場合は、株の様子をみながら1週間に1回ほど水やりをします。

鉢植えの場合

春から秋の生育期

バラを鉢植えで育てるとき、春から秋の間は基本的に表土が乾き切っていたら水やりをしましょう。基本的には涼しい朝の時間帯に水やりをします。真夏は水が乾きやすいので1日1回を目安にしますが、土が乾いていたら夕方にも水やりしましょう。水の量は鉢の底穴からもれでるくらいたっぷり与えてください。

このとき葉に水がかかって数日乾かないままだと病気にかかりやすくなります。できるだけ株元に水やりをするようにしましょう。ただし、その日のうちに乾燥しそうであれば、葉水をかけてあげるとハダニ予防につながります。

冬の休眠期

バラを鉢植えで育てるときの冬の水やりも、変わらず表土が乾き切きることが目安にしてください。ただし春から秋よりも格段に水が乾きにくくなっているので、必然的に水やりの回数は減ります。

植え方 春〜秋の生育期 冬の休眠期
地植えの場合 基本的には降雨のみで問題なし。しばらく雨が降らなかったときのみ、朝方に水を与える。 基本的に水やりは不要。
鉢植えの場合 表土が乾いたら、朝もしくは夕方に、鉢底からあふれるくらいたっぷり水を与える。 表土が乾き切ってから適度に水を与える。

バラ(薔薇)の肥料・追肥

「花の女王」と呼ばれるほどの美しい花を咲かせるだけあって、バラは多くの肥料を必要とします。

与える肥料はN(窒素):P(リン酸):K(カリ)の割合が均等に配合された888緩効性肥料がおすすめです。最近ではバラ専用肥料も市販で出回っているので、そちらも活用するといいでしょう。

バラへの肥料はその役割によって3種類に分類でき、それぞれ肥料を与える時期は下記のとおりです。

肥料の種類 与える時期
元肥 植え付けのときに与える肥料、植え付け時のみ。
寒肥 これからの1年の体力の礎となる肥料、1〜2月上旬に与える。
追肥 次の花を咲かせるための栄養になる肥料、3月、6月、9月に与える。

なお、肥料の与え方は、以下の通りです。

地植えの場合

バラを地植えで育てるときは、植え付け時に底穴に元肥をほどこします。年1回の寒肥は地中深くに埋めるようにほどこし、年3回ある追肥に関しては枝先の真下に株を囲うようにまきます。

鉢植えの場合

バラを鉢植えで育てる場合は元肥と寒肥は不要で、追肥だけ定期的に与えるようにしましょう。鉢植えのバラには、3・6・9月に粒状肥料を表土にまくか、4〜9月の間1週間に1回、水やりのかわりに水で希釈した液体肥料を与えます。

古いバラ(薔薇)の植え替え時期

バラを鉢植えで栽培している場合は、少なくとも1年に1回の頻度で植え替えをしてあげましょう。

植え替えの時期は、新苗と大苗の両苗とも10月中旬~3月下旬の休眠中です。植え付けと同じように、平均気温5度を目安にしてください。

なお、植え替え方法については下記の記事にて詳しくご紹介しています。

バラ(薔薇)の増やし方

バラの増やし方には「挿し木」や「接ぎ木」といった方法があります。

挿し木のやり方

イラスト:バラ(薔薇)の挿し木の仕方

春から夏の初めにかけての、気温が20度を超えた頃が挿し木に適した季節です。

ちょうど秋咲き前の剪定時期にあたるため、剪定で切った枝を挿し穂にするとよいでしょう。植え替えまでは清潔に保つことを心掛けます。

  1. 10cmくらいにカットし、3~4枚刃を残した挿し穂を用意します。
  2. 1時間ほど吸水した挿し穂に発根剤をつけ、土に穴をあけてから挿し穂をさします。
  3. 霧吹きなどで毎日水分を切らさないように気を付けると、平均1.5~2ヶ月で根が伸びます。
  4. たくさん根が伸びてきたら、バラの土に植え付けて、日当たりのよい場所に置きます。

詳しくは下記の記事にてご紹介していますので、参考にしてみてください。

バラ(薔薇)の剪定

バラは年に何度も美しい花を咲かせるだけあって、幹本体は疲弊しやすく老化の早い植物です。そのため、よい芽を伸ばし、花つきをよくするための剪定は欠かせない作業です。

バラの剪定は種類によって大きく異なりますが、基本的には開花の2〜3ヶ月前におこないます。一季咲きのバラなら冬剪定を、四季咲きのバラなら冬剪定と夏剪定をして、春と秋の開花に備えます。

バラ(薔薇)の育て方で注意すべき病気・害虫

地植え・鉢植え共にバラにつく病害虫や病気は共通です。丹精込めて育てたバラの開花のために日ごろからしっかりチェックしておきましょう。

つきやすい害虫

春先の3月下旬あたりに、バラの新芽にきやすい害虫の代表がアブラムシです。駆除に有効な薬剤は、スミチオンやオルトランの1,000倍希釈液を、新芽周りを中心として株全体に散布しておきましょう。

また、有機質土壌を好むコガネムシは、バラが植えられたふかふかの土壌が大好きです。成虫は、初夏から秋にかけて葉や花弁を食べ、3年間も土中にいる幼虫は夏から翌春にかけてバラの根を食べてしまいます。

できれば、元肥を与える際に幼虫のうちに退治するといいでしょう。成虫駆除に有効な薬剤はベニカ水溶剤をまいておきます。

突然バラのツボミが乾燥したようにしおれてしまったら、まず間違いなくバラゾウムシの仕業です。成虫にはスミチオンなどの殺虫剤を散布して対処します。落ちた新芽やツボミは卵が産みつけられている可能性があるため拾い集めて処分します。

かかりやすい病気

うどん粉病は、粉をまぶしたような白いかびが生える病気で、特に蕾につくと開花を阻害するため注意が必要です。カビ胞子が風で飛散するため見つけたらすぐ摘み取ることが大切です。症状が出ている葉や蕾を見つけたら摘み取り処分します。

また、黒点病は葉に黒い斑点ができた後黄変して、落葉してしまう病気です。バラの葉を減らしてしまうので成長が遅くなり、花が咲きにくくなります。雨の多い時期に多く発生する理由は、土の中の黒点病細菌が雨で跳ね返ってしまうからです。

バラ(薔薇)の花の寄せ植え方法

バラ 薔薇

バラと一緒に宿根草やコンパニオンプランツを植えたり、あるいは鉢の中で他の草花との寄せ植えを楽しむとさらにバラの美しさが引き立ちます。

地植えでスペースに余裕があるなら、「ツルバラ×クレマチス」はあこがれのイングリッシュガーデンの定番植栽。また春に咲く宿根草や球根類を植えておくとバラの開花時期とあいます。

ハチやプランターでの寄せ植えなら楽しみ方はさらに広がります。
ムスカリなどの小球根なら植えっぱなしで手間いらず。パンジーなどの小さな花と合わせるのもおすすめです。

バラ(薔薇)の育て方を覚えて、美しい花を咲かせよう!

園芸愛好家なら一度は夢見るローズガーデン。広い芝生がひろがる庭があればと夢見てしまいますが、小さなお庭であっても狭いベランダであっても自分の好きなお花が咲く場所こそマイガーデンです。

ぜひ今年こそ好きなバラを選び、自分だけのローズガーデンを実現しましょう。

GreenSnapユーザーのバラの栽培体験談

夏の終わりに葉っぱが全部落ちて危うかった子供のミニバラ ?2年目薔薇専用の土に入れ替えて、しばらく様子を見ていたら復活

ai33

お花の教室で使ったバラが可愛くて、初めて挿し芽をしてみました。念願の華が咲きました!

るー

初めて外で冬越しして、?になったかと後悔?土を替えたり、枯れた枝をコツコツ✂️したり……復活❔✨✨

*hiro*

去年、下葉をすっかり落としてしまい 樹勢も弱かった為に弱剪定で冬越し、よって首長族にwwwww

tokitoki

後もう一つ蕾があるのでお花を見て土替えと剪定します?✨✨明日から雨が続くようなので✂️を迷っています。

anne

アボカドの剪定|時期や方法、摘心のコツや剪定後の手入れは?

アボカド 鉢植え 上

アボカドは種から簡単に栽培することができるので、家庭で育てている方も多いのではないでしょうか。アボカドは生育旺盛なので、剪定や摘心を行って樹高を調整しながら育てていく必要があります。

今回は、アボカドの剪定時期や方法、剪定後の手入れなどについてご紹介します。

アボカドは剪定が必要?

アボカドは、野生では20m以上に育つこともある生育旺盛な植物です。日本では地植えにしても10m以上に育つことは珍しいですが、放置しているとどんどん大きくなって手に負えなくなるので、適度に剪定して管理しましょう。

アボカドの剪定には、「摘心」と「透かし剪定」の2種類があります。摘心は株の生長を遅らせ、樹高を止めるために行う剪定です。

透かし剪定は、葉や枝を適度に調整することで風通しをよくする剪定です。アボカドは蒸れに弱く、葉がしげると病気や害虫の被害に遭いやすくなります。透かし剪定を行って、樹全体を健康に育てましょう。

アボカドの剪定時期

アボカドの剪定は、株の生長がゆるやかな3〜5月が適しています。もしくは、冬場に剪定を行うと良いでしょう。

摘心は、時期に関係なく、株の高さが30〜40cmの高さまで育ったら行いましょう。大きく育ちすぎたアボカドを摘心すると、樹勢が弱ってしまう場合があるので、適度な大きさの時点で摘心を行うのが適しています。

アボカドの剪定の方法

アボカドの摘心

摘心とは、植物の先端の新芽を摘み取る作業のことです。一番上の新芽を摘み取ることで、植物の生長を止めることができます。

清潔なハサミなどを使って先端部分を育てたい高さの位置で切り落としましょう。摘心を行うことで、アボカドは縦に伸びず横に伸びようとするので、樹高が高くなりすぎるのを防げます。

アボカドの透かし剪定

一方、透かし剪定とは密生している枝や葉の部分を切り落とすことです。透かし剪定では、邪魔になる枝葉を切り取るので、株全体の風通しをよくできます。

枯れた枝葉を重点的に取り除き、下向きなどの枝も剪定しましょう。

アボカドの剪定後の手入れ

アボカドは日当たりがいい場所を好むため、剪定後も日が当たる場所で管理しましょう。室内であれば、明るい窓際に置くことで育ちやすくなります。

アボカドの剪定の注意点

アボカドの剪定を成功させるためには、適切な時期と剪定する部位を選ぶことが大切です。

剪定に適した時期以外に剪定してしまうと、新しい枝や花芽なども切り落としてしまう場合があります。そのため、剪定は必ず適切な時期に行うようにしましょう。

また、アボカドの剪定には摘心と透かし剪定があり、目的もそれぞれ異なります。摘心はアボカドの先端部分を摘み取り、透かし剪定では枯れている枝や下向きの枝などを切り取ってください。

2種類の剪定を実施することで、アボカドを適切に管理することができるでしょう。

アボカドの剪定した枝で挿し木を作ろう

アボカドを剪定した枝は、挿し木としても使用できます。挿し木する場合は剪定した枝をしばらく水に漬けておき、発根させましょう。

発根した枝を土に挿すことでアボカドを新しい樹木として育てることができます。

アボカドを適切に剪定して、元気に育てよう!

アボカドは生長スピードが早いので、鉢植えで育てていると、思ったよりも大きく育ってしまうことがあるかもしれません。株が大きくなり、枝葉が混んでくると病気や害虫を招いてしまうので、しっかりと剪定をして元気に育てていきましょう。

モンステラの剪定|切り戻しの時期は?伸びすぎた茎の切る位置は?

モンステラ

モンステラは育てやすくおしゃれでインテリアに合わせやすいことから、初心者にも人気の観葉植物ですよね。

初心者にとって茎や葉を切る剪定は不安なものでしょう。しかし、モンステラは剪定をしないとかえって不健康になってしまいます。

このページでは

  • モンステラの剪定時期
  • 目的に合わせた剪定方法
  • 茎を切る位置
  • 剪定した後のケア

など、モンステラの剪定について知っておきたい知識をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

モンステラは成長が早い!どこまで大きくなる?

初心者にも育てやすいモンステラですが、その分生育旺盛で、5〜9月ごろの生育期には30〜50cm伸びることもある、成長スピードが早い植物です。

また、モンステラは半つる性の植物で、本来は気根という器官を茎から伸ばしてヤシの木などに着生して伸びていきます。

モンステラの種類にもよりますが、自生地では巨大樹に巻きついて、8mほどまで大きくなる大株もあるようなので、室内で育てていても環境によっては2〜3mまで伸びることもあります。

モンステラに剪定が必要な理由

見た目や大きさを整えるため

大きな葉をしっかりと伸ばして生長していくモンステラですが、放置しておくと自立できなくなり、ひょろひょろと伸びて横に伸びていくようになります。

伸び放題になると室内では場所をとりすぎてしまうほか、見栄えも悪くなってしまうため、美しい形を保つためにも剪定が必要となります。

株の健康を保つため

伸び放題になったモンステラは、伸びた枝茎すべてに栄養を送らなければならず、どれも中途半端に徒長してしまうことがあります。伸ばすべきモンステラの枝茎に栄養をしっかりと与えるためにも、間引く目的で剪定が必要となります。

さらに、葉が伸び放題になり重なってしまうと、植物は光合成ができなくなったり、通気性が悪くなり、病気を引き起こす可能性もあります。病気などを予防するためにも、きちんと剪定してあげましょう。

モンステラの剪定をする時期

モンステラを剪定する時期は5月から8月が適切です。

モンステラは夏に生育期を迎える植物です。剪定はどうしても植物に負担がかかるため生育期前もしくは生育期中に剪定をすませておきましょう。

夏までなら剪定は可能ですが、冬の剪定だけは避けてください。冬はモンステラの休眠期なので、剪定で負担をかけてしまうと回復がなかなかできずにモンステラが弱ってしまう可能性があります。

夏までに剪定ができなかった場合は春を待ちましょう。

モンステラの剪定に必要な道具

  • 清潔なハサミ
  • ゴミ袋(カットしたモンステラを入れるため)
  • ゴム手袋・軍手
  • 癒合材(大株の場合)

自宅にある道具でかんたんにできます。大株であれば剪定バサミのほうが切り口が綺麗になるので、株へのダメージもすくないです。3〜5号の子株であれば一般的なハサミを消毒してから使えば問題ありません。

また、大株になったモンステラを切り戻し剪定する場合は、癒合剤を用意しておくと、そのあと病気に感染するリスクを軽減できます。

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三上真史
癒合剤は切り口を保護し、治癒力を高めるために塗る言わば植物用の傷薬です。基本的には元気に育っているモンステラであれば切り口は自然治癒するので癒合剤は必要ないのですが、弱って元気のないモンステラや、切り口の断面が広くなる太い茎を切る場合は、菌が入り込みやすいため癒合剤の活用をオススメします。

モンステラの剪定方法は?

モンステラの剪定には大きく2つのやり方があります。

もちろん、切り戻しも間引き剪定も同時に行って大丈夫ですが、目的や株の状態に合わせた剪定をすることが大切です。

モンステラが小さいうちは間引き剪定で不要な茎を減らして、日当たりと風通しをよくしながら育てるのが基本です。

モンステラが大きくなって株が乱れてきたら、切り戻し剪定をして樹形を調整しましょう。

この2つの剪定は、切る茎の選び方や、茎を切る位置が異なるので、詳しくご紹介していきます。

① モンステラの間引き剪定のやり方

あまりにもモンステラの葉の数が増えて、株が蒸れていたり、日光が全く当たらない葉があるというときは、間引き剪定をして茎葉の量を減らしてあげましょう。

また、しおれ気味で元気のなかったモンステラに対して間引き剪定をしてあげると、根の量と地上部の茎葉の量のバランスがとれるので、残した茎葉がピンと元気になります。葉焼けや病気で異変が起きた葉も間引きしてしまいましょう。

間引き剪定で切る葉・茎の選び方

間引き剪定で切った方がいい葉、茎は次の通りです。

  • 葉やけや病気により変色した葉
  • 他の葉の日陰にある、もしくは日陰をつくってしまっている葉
  • 大株の場合、低い位置で展開して混み合いの原因となっている葉
  • その他、生育が悪い葉

間引き剪定で茎を切る位置

モンステラの間引き剪定はとてもシンプルで、葉柄(葉がついている茎)を「地際、もしくは分岐の根元から切り落とす」のが基本です。

切り落としたい葉の葉柄をたどって、茎から分岐しているところの根元で切りましょう。土から新しく生え上がっている場合も、土の表面すれすれのところで剪定すれば問題ありません。

中途半端に茎を残してしまうと、そこから枯れこむ可能性もあるので注意してください。

① モンステラの切り戻し剪定のやり方

モンステラを長年育てて株姿が乱れたときや、大きくしたくないときには切り戻し剪定をしてあげましょう。横に広がって倒れてしまうという場合は、剪定といっしょに支柱を立てるのもおすすめです。

モンステラを切り戻し剪定すると、切った部分から新芽が出て、樹形をコントロールすることができます。

ただし、植え替えを怠っていて根が伸びる余地がないときや、正しい水やりができていないときに切り戻し剪定をしてしまうと、そのまま枯れてしまうこともあるので気をつけましょう。

切り戻し剪定で切る茎の選び方

モンステラを切り戻しするときは、必ず「茎」を切ります。

そもそもモンステラは地上から茎が伸びて、茎から分岐するように葉柄が伸び、その葉柄の先に葉っぱをつけます。

この葉柄と茎を混同する方が多いですが、葉柄には成長点がないので、切り戻ししてもそこから枯れこむだけです。そのため、切り戻し剪定は必ず茎を切るようにします。

ちなみに小さい株のときは茎が地上に露出せず、地側から葉柄が分岐しているような樹形の場合がありますが、このような場合は切り戻し剪定できません。

切り戻し剪定で切る位置

モンステラの茎は節が連なるように伸びていく性質があり、その節のすぐ上には「成長点」という、新芽が出る場所があります。

モンステラを切り戻し剪定するときには、この成長点のすぐ上で切るという意識で剪定してあげましょう。

モンステラの成長点はどれ?

成長点とは、新芽が形成されて伸びていく始点となる部分です。モンステラの成長点は節のすぐ上にあります。

さらに節というのはどれのことかというと、茎の途中に数カ所はいる白っぽい部分です。若い株だと節がない場合がありますが、そのうち成長するにしたがって出てくるのでそれまでは切り戻し剪定を控えるほうが無難です。

大株だと茎に対して「<」という形で節が入るようになりますが、成長点は主に「<」が大きく開いた方のすぐ上にあり、そこから外へ向かって新芽が伸びていきます。そのため、茎を伸ばしたい方向と「<」の形を確認して剪定していくと、理想の株姿をつくれますよ。

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三上真史
成長点は、ボタンのようにポチっと白く盛り上がっているところです。剪定する際はなるべく成長点がしっかり確認できる位置で、その点を残して切りましょう。
新芽が伸びる場所なので、既に形成された成長点を残せば剪定後の芽吹きが早くなりますよ。

ケース別!モンステラの剪定方法

ひょろひょろに伸びすぎたモンステラの剪定

モンステラは比較的日陰でも育つ性質をもっており、室内の明るい日陰で管理している方も多いようですが、個体や品種によってその耐陰性は異なります。

ひょろひょろと伸びてしまう原因は日光不足の環境下で、少ない光を求めて茎を伸ばした結果の状態、すなわち徒長状態です。切り戻し剪定をして株姿を整えてあげましょう。その後は、以前よりもう少し日当たりのいい場所に置くようにすると、茎が太くしっかりとした株姿になります。

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三上真史
長く日陰気味に育てていたモンステラを急に日光に強く当ててしまうと、適応できず、葉焼けしたり急激に弱ってしまうことがありますので気をつけましょう。
段階を踏んで徐々に日当たりのいい場所へ移動させて、日光に慣れさせるようにしてください。

葉焼けや枯れた葉があるモンステラの剪定

モンステラは葉が茶色く葉焼けしてしまったり、病害虫の被害をおった場合、その部分が復活することはないので、間引き剪定で切り落としましょう。

切るときは、葉柄が分岐している茎の根本から切ります。

葉焼けや枯れた葉をそのままにしておくと、株が余分な体力をつかうのでよくありません。剪定時期の間、なるべくはやめに剪定して取り除くようにしましょう。

気根が多いモンステラの剪定

モンステラは気根がよく伸びる植物です。気根はそのまま伸ばしたほうが株にとっては健康的なのですが、見栄えが悪く感じる場合は切ることもできます。

モンステラの気根の剪定については、こちらの記事に詳しくまとめているので参考にしてみてください。

根腐れしたモンステラの復活

根腐れして茎がぶよぶよになってしまったモンステラは、剪定で復活する可能性があります。

どの茎もぶよぶよという場合は、茎先に固く健康な部分がないか探してみましょう。まだ健康な茎の部分が残って入れば、そこだけ切り取って挿し木や茎伏せで増やせる可能性もありますよ。

ぶよぶよに腐った茎と、元気な茎が混在している場合は、ぶよぶよになった茎だけ間引き剪定で切り落として、硬く健康な茎だけを残すようにしてみてください。

また、この場合植え替えも同時にして、根腐れした根も取り除く必要があります。

モンステラは丸坊主に剪定しても大丈夫?

おもに切り戻し剪定をする場合、葉が1枚も残らない状態、つまり丸坊主の状態になってしまうときがあります。

モンステラは生育旺盛でとても強い性質をもつので、丸坊主にしても伸びていきますが、その場合は生育期初期に剪定するようにしましょう。十分にあたたかくなった5〜6月ごろに剪定してください。

それより遅くなると冬越しのための体力づくりができなくなるので要注意です。

モンステラを剪定した後の管理・ケア方法

モンステラを剪定した後は、ダメージを受けている状態なので、明るい日陰ほどの場所で1〜2週間ほど管理しましょう。

また、太い茎を切った場合は癒合剤を塗っておくと安心です。

この間、水やりは通常通り土が乾いたら行いますが、肥料を与えるのは控えてください。

生育期に剪定したのであれば、すぐに新芽が出てくるので、確認できたら明るい場所においていつも通り育てましょう。

モンステラを剪定したら増やしてみよう!

モンステラの剪定で切り落とした茎葉は、そのまま別の株として育てて増やすことができます。

もっとも一般的な方法は挿し木といって、土に挿して発根させる方法です。そのほかにも、切り口をみずにつけて発根させる水差しという方法もあります。

モンステラはとても生育旺盛なので、生育期間中にやればいずれの方法でも簡単に発根して増やせますよ。

モンステラの剪定をするときは切り口に注意

モンステラは剪定部分からかぶれの原因となるはシュウ酸カルシウムを含んだ樹液がでるのと、剪定中に手からも雑菌が入るので、ゴム手袋や軍手をはめて剪定をすることをおすすめします。

もしも樹液に触ってしまった場合はよく洗い流してください。小さなお子さんがいる場合やペットを飼っている場合もご注意くださいね。

モンステラの剪定のコツを覚えよう

大きな植物なのでモンステラは剪定が難しそうなイメージがあるかもしれませんが、そこまで難しくありません。葉が大きいので、垂れ下がって重たそうにしてしまうこともありますので、適度な大きさに剪定してあげてくださいね。

モンステラは枝葉をたくさん増やす植物ではありませんので、剪定すべき茎を選ぶのはかんたんなので、ぜひチャレンジしてみてください。

コーヒーの木の剪定|時期や方法、失敗しないコツは?

コーヒーの木

コーヒーの木は手軽に手に入る観葉植物として人気があるので、自宅で育てている方も多いではないでしょうか。コーヒーの木は生長が早いので、定期的な剪定が必要です。

剪定しないまま栽培していると、どんどん枝や葉が出てきて樹形が乱れることがあります。今回は、コーヒーの木の剪定方法について紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね!

コーヒーの木とはどんな観葉植物?


コーヒーの木は、艶のある緑の葉が美しい常緑低木です。アフリカやマダガスカルなど、暑い国が原産の植物なので、日光を好みます。飲み物のコーヒーは、コーヒーの木に実る赤い果実の種が原産です。自宅で育てている場合も、上手に育てれば果実の収穫ができますよ。

コーヒーの木は剪定しないとどうなる?

コーヒーの木を剪定せずに放置していると、鉢植えの場合は葉や枝の数が増えて重みが増し、バランスを崩して転倒することがあります。また、葉や枝が増えてくると、株全体が混み入って通気性が悪くなり、湿気が溜まって病気になることもあります。

さらに、枝が多すぎるとコーヒーの果実にあまり栄養が渡らなくなり、果実があまり実らなくなることもあるでしょう。

コーヒーの木の剪定の時期

コーヒーの木の剪定は、コーヒーの木が成長を始めた4月から6月に行います。剪定は、枝を根元から切らずに、途中から切る「切り戻し剪定」を行います。

20℃以上の晴れた日、気温が安定している日に剪定をしましょう。

コーヒーの木の剪定の方法


コーヒーの木の剪定方法はとくに難しいことはありません。

用意するもの

  • 剪定用ハサミ
  • 剪定用ノコギリ(持っている場合のみ)
  • 新聞紙、レジャーシートなど

新聞紙やレジャーシートは、剪定の際に枝葉が落ちるので敷いておくことをおすすめします。

きれいに剪定するためのコツ

コーヒーの木から離れて全体を観察してください。だいたい全体の枝を3分の1くらいにカットをするので、木から距離を取って株の状態を見ながら、どのくらい切るかイメージをしましょう。

コーヒーの木の剪定手順

  1. 剪定用ハサミを使用し、全体の枝を、3分の2ほどの長さになるようにカットしていく
  2. 主枝から真っ直ぐ伸びている枝は、根元から切り取る
  3. 全体的なバランスを見て、輪郭からはみ出している部分を切り落として整えていく

必要に応じ、硬い枝は剪定用ノコギリを使用してください。株が大きい場合は脚立を使用することをおすすめします。全体的に形を乱している枝、傷んでいる枝、変な方向に生えている枝があれば切り落としましょう。

切りすぎないようこまめに株の全体を確認しながら剪定を行うのがコツです。

コーヒーの木の剪定で失敗しないコツ

必ず剪定用ハサミを使用する

コーヒーの木を剪定をする場合は、必ず剪定用ハサミを使用しましょう。料理用や文具用のハサミを使用すると、しっかりと枝が切れないので枝を傷めてしまいます。大きな株は硬い枝もあるため、剪定用ノコギリを使うのがおすすめです。

全体のバランスを見ながら剪定する

枝が偏りすぎていないか、通気性の悪い部分はないか見ながら剪定すると失敗しにくくなります。

使用する道具は消毒する

また、剪定用ハサミ、剪定用ノコギリは、他の植物に使ったものをそそまま使用すると病気がうつることがあり注意が必要です。新しい剪定用ハサミなどを用意する必要はありませんが、剪定前には必ず消毒することをおすすめします。消毒は熱湯消毒で問題ありません。

剪定の時期を守る

剪定の時期は必ず守りましょう。あたたかい時期がおすすめで冬は剪定に不向きです。コーヒーの木は冬の寒さが苦手な植物なので、冬に剪定をすると弱ってしまったり、植物にストレスを与えることがあるため気をつけましょう。

コーヒーの木の剪定を剪定して、元気に育てよう!


コーヒーの木は艶のある青々として葉も素敵ですが、花や赤い果実もとても素敵ですよ。放っておくとどんどん成長する元気な木なので、剪定の方法を覚え、きれいな姿を維持したままコーヒーの木を育ててみてくださいね!

庭木の剪定|樹木によって時期や方法が違う?忌み枝の種類は?

剪定

庭木に好まれる樹種のなかには、放っておくと高さ10m以上になるものも多いです。管理しやすい大きさで楽しむのためには、定期的に剪定してあげましょう。

今回は庭木の剪定で用意する道具や方法、剪定の時期などについてご紹介します。

庭木を剪定する目的や効果とは?

庭木を剪定する目的はおもに以下の通りです。

  • 樹木そのものの大きさをコントロールする。
  • 日当たりや風通しを良くする。
  • 庭木の高さや幅を抑える。
  • 樹形を美しく魅せるため。
  • 幹や枝ぶり、樹姿を美しく保つため。
  • 病気や枯れた枝葉を取り除き、病害虫の発生を抑えたり、花付きを良くしたりする。

庭木や花木は毎年のように枝葉を伸ばし、放っておくとどんどん茂り、枝同士が混みあってきます。そうすると、樹形が乱れたり枝葉が蒸れたりして、病気の原因になります。そうなる前に、不要な枝や病気などで枯れた枝葉を剪定によって取り除きましょう。

そうすると、内部の幹まで日が差し込みやすくなり、樹木全体が健全に育ちやすくなります。

庭木の剪定に必要な道具は?

次に剪定に必要な道具をご紹介しましょう。

  • 剪定バサミ(園芸用ハサミ)
  • 刈り込みバサミ
  • 作業用手袋
  • 脚立
  • 熊手(くまで)
  • 竹ぼうき
  • 箕(み)
  • ごみ袋

上記を一式用意しておくと作業がしやすいかと思います。ハサミ類は片手で握る剪定バサミだけでなく、両手で持って刃を動かす刈り込みバサミがあると、枝をこんもりとした形に切り揃えることができます。

大型の樹木、茂り過ぎた枝葉を一気に刈り込むこともできるので、通常の園芸ハサミと一緒に揃えておくと便利です。

太い枝を切るときはノコギリがあると便利

ノコギリは剪定ハサミや刈り込みバサミでも切断しにくい太い枝を切るときに使います。

太い枝の場合は無理にハサミで切り落とそうとすると枝を傷つけたり、切り口がゆがんだりするので見た目も良くありません。そこから病気にかかってしまうこともあるので、最初からノコギリで丁寧に切り口が整うように切断しましょう。

脚立について

脚立は植えている木の大きさにもよりますが、ご家庭でご自身で上って作業される場合は大体4~6尺ぐらいまでが持ち運びしやすく、一人でも安全に上り下りできる高さです。

それ以上の高さが必要な場合は、万が一足を滑らせて落ちてしまうと大けがにつながります。ヘルメットを着用し、自分以外の誰かに脚立を支えてもらうなど十分な安全策が必要です。

3脚式のタイプのほうが前に重心をかけやすく、安定しやすいです。その他、少しでも斜面になっている場所や、石ころなど障害物のある場所では、脚立が安定して自立するように向きを変えたり、障害物をよけてから立てて使いましょう。

支えになる人に付き添ってもらったりまたほうきや熊手などは、剪定後の掃除に使います。剪定後は地面にたくさんの枝葉が落ちるので、それらを集めるために必要な道具です。

庭木を剪定する時期はいつ?

樹木の種類によって剪定時期は多少前後します。

基本的に木の成長が盛んな時期は通常であれば剪定は行いません。その理由としては、枝葉を切り落とすことで樹液が流れ出で木全体がダメージを受けてしまったり、誤ってその年に咲く花芽のついた枝を切り落としてしまうことがあるからです。そうなると、実るはずの果実がならないなど大きな影響が及ぶので避けましょう。

夏の剪定

落葉樹には、軽い剪定なら行ってもよい夏やまだ気候が暖かい秋の時期があります。初夏または秋の剪定では、成長過程で一度切り戻しを行うことで通気性や日当たりを良くする効果があります。

また一度枝を短くすることで台風が発生しやすい時期に枝が折れてしまうのを防ぐ効果もあります。

冬の剪定

枝葉を大きく刈り込むのがこの冬の剪定です。庭木が活動し始める春先に備えて不要な枝を切除したり、葉を大幅に減らすというような庭木が活動を開始する春に備えて、不要な枝を切除したり葉を大幅に減らすような大がかりな剪定を行うことが多いです。

樹種別の庭木の剪定時期は?

庭木には主に、常緑樹、落葉樹、花木などがあり、それぞれ生育特徴が異なり、剪定の時期も少しずつ異なります。

常緑樹の剪定

常緑樹は耐寒性の低い樹木が多いため、剪定は暖かい時期におこなうのがおすすめです。

常緑樹は、一年中葉をつけていますが、成長に必要なだけ光合成をして都度養分をつくるので、養分を蓄えることが得意ではありません。そのため、晩秋や冬期に剪定し、光合成に必要な葉を多く失ってしまうと、自ら養分をつくりだすことができなくなり、木が弱ってしまうので、この時期の剪定は避けましょう。

常緑樹の剪定は3月下旬~4月下旬の新芽が出る前、5月下旬~6月頃の新葉が茂り落ち着いた頃が剪定に適しています。

なお、関東以南の比較的温暖な地域では、8月~10月に軽剪定を行う程度でしたらかまいません。冬を除いて3の倍数の月に剪定をすると覚えておくといいでしょう。

常緑樹の庭木として主なものは、下記の樹種です。

  • シマトネリコ
  • オリーブ
  • コニファー
  • ナンテン

落葉樹の剪定

落葉樹を大きく刈り込む場合は、落葉後、木が休眠期に入る12月~2月頃の真冬がおすすめです。軽めの剪定ならば3月、6月、9月、10月でもかまいません

生垣などに使用されていることも多いので、形状をより美しく保ちたい場合は夏や秋に軽剪定をして整えることも可能です。

落葉樹の庭木の主なものとして、下記などがあります。

  • ヤマボウシ(山法師)
  • ブルーベリー
  • モミジ

花木の剪定

花木の剪定は、基本的に花が咲き終わったらすぐ剪定しましょう。

花が咲き終わってそのままの状態にしておくと、木は次の子孫を残すために結実しだして、必要以上に体力を使ってしまいます。

そうなると次に出てくる芽が弱かったり、花がつきにくい痩せた花木になってしまうので、花が咲き終わったら強く剪定して、あとは3月、6月、9月ごろに弱剪定をしましょう。

庭木に好まれる花木の主なものとして、下記などがあります。

  • サクラ(桜)
  • キンモクセイ(金木犀)
  • ツバキ(椿)
  • アジサイ(紫陽花)

庭木の剪定:切るべき枝は?

庭木の剪定の際、”忌み枝(いみえだ)”といって、樹木の景観や良質な成長の妨げになり、樹木にとっては不要な枝を総称してこのように呼びます。

忌み枝の種類

忌み枝を剪定しなければいけないことはわかっていても、どのような枝なのかわかりにくいかと思います。忌み枝にはさまざまな種類があります。正しく剪定するためにも、忌み枝の種類や特徴を把握しておきましょう。

徒長枝
他の枝に比べて勢いよく飛び出すように大きく伸びすぎた枝のこと。樹形が崩れる原因になる
立ち枝
本来、横に広がるべき箇所から垂直に伸びた枝。これも樹形を崩す原因になる。
平行枝
ほぼ同じ場所から長さ、太さ、方向を同じくして平行に伸びた枝
逆さ枝
自然な枝の流れとは逆方向に伸びた枝。
からみ枝
他の枝にからんだ枝。枝がすれて傷むので切る。
交差枝
主要な枝や幹と交差している枝。あると見た目もよくないので根元から切る。
幹吹き
幹から直接発生した小枝で、樹形を崩すだけでなく、他の枝葉に栄養が行きわたらなくなり樹を衰弱させる原因にもなる。
車枝
一か所から三本以上の枝が放射状に飛び出た枝。
ヒコバエ
「ヤゴ」ともいい、根元や地中から勢いよく伸びた小枝のこと。樹形を崩すとともに、樹を弱らせる原因にもなる。※自然樹形が株元からたくさん枝が出る性質の木の場合はこれに該当しない。

庭木の剪定方法はいくつかある!

1.切り戻し剪定

「切り戻し」とは枝の長さが伸びたものを高さを抑えるために剪定することです。この剪定方法は、果実などが大きく育つ樹木に対して実を大きくしたり花をたくさん咲かせたい時などに用いる方法です。

2.切詰め剪定

まだ葉っぱが茂っている樹に対して、大きさや高さを揃えるために伸びすぎている部分を切り落とす剪定方法です。生えてきたばかり枝を切る場合は、芽の上の3㎜くらいの箇所をまっすぐではなく「斜め」に切るのがポイントです。

3.枝おろし剪定

枝おろしとは、植え替え後に樹全体に栄養がうまくいきわたるようにするため、太い枝を付け根から切り落とすことです。その場合はノコギリを使うことも多いです。

4.間引き剪定(枝抜き剪定)

枝がたくさん絡み合っている部分に対して、その後の生長に支障が出ないように、枯れ枝や、絡み合うような不要な剪定バサミで切り落とす方法です。枝抜きを行うことで、幹へ均等に日光が当たるようになり、樹木全体の健全な生長を促します。

5.刈り込み剪定

刈り込み剪定とは、刈り込みバサミや電動バリカンを用いて、樹木の高さや幅などの形を整える目的で行う方法のことです。生垣やトピアリーなどに用いられます。

刈り込み剪定は樹の表面を面として揃えて切ることが基本になりますが、この時にただ刈り込むだけではブツ切りされた枝からその後勢いよく飛び出すことがあります。

剪定後、樹の表面から覗き込み、太い枝や強く伸びそうな枝は、枝の隙間から少し奥までハサミを入れ、小枝のある位置で切り戻ししておきましょう。

植物によっては、定期的に剪定をしたほうがいいものがあります。枝の種類を見極められるようになれば、どの剪定方法がいいのかを決められるようになります。

剪定後の手入れは?

剪定直後の木は、人間が切り傷をおおうなどケガをした状態に近いので、切り口から雑菌が入りやすい状態になっています。そこで剪定後は一般的に切り口の処理として、「癒合剤(ゆごうざい)」と呼ばれる切り口をコーティングして保護する薬品を塗布します。

切り口をコーティングすることで、乾燥や雨風により切り口の表面の状態が悪化するのを防ぎます。

癒合剤を塗ったあとは、切り口の再生を促進させるために日光が良く当たる場所に置きます。

また癒合剤を塗ったあと、水やりをする場合は、受け皿に溜まった水をこまめに捨てる、気温が下がる夕方から夜の時間帯にやるなど、普段より水やりの量を控え、水をあげすぎないように心がけましょう。

庭木の剪定のコツを抑えよう

今回は庭木の剪定に必要な道具のほか、剪定する枝の見極め方などをご紹介しましたが、慣れるまでは難しく感じることも多いと思います。

ご自身で判断が難しい場合は無理して作業を進めて大事な樹を傷めてしまうことにもなるので、その場合は最初から業者に頼むのが賢明です。

ブドウ(葡萄)の剪定|年数や品種によって方法が違う?結実させるコツは?

ブドウ

ブドウはつる性の植物なので、毎年剪定を行って樹形を整えながら育てていきます。今回は、ブドウの剪定で気をつけるポイントや、剪定が必要な理由、剪定方法についてまとめていきます。ぜひ参考にしてくださいね。

ブドウ(葡萄)に剪定が必要な理由は?

株の健康を保つため

つる性のブドウは伸び放題になると、枝葉が密集して湿気がこもり、蒸れやすい状態になります。湿気を嫌うブドウは、通気性が悪いと株にストレスがかかり、病気にかかりやすい状態になってしまいます。ブドウの健康を守るために、剪定が必要です。

収穫量や質を上げるため

ブドウの枝葉が好き放題に伸びてしまうと、あちこちに伸びた枝に栄養が分散してしまいます。必要な場所に栄養が行き届かず、弱々しい細い枝がついたり、果実の味がまばらになってしまいます。

適切に剪定を行うことで、株全体から収穫できる量をコントロールし、長い期間元気に育てることができます。

管理しやすい大きさで育てるため

剪定せず、樹形が乱れて伸び放題になってしまうと、見た目が崩れてしまいます。また、伸びた枝によって棚や支柱が崩れる可能性もあるので、剪定が必要です。

ブドウ(葡萄)の剪定に必要な道具

ブドウの剪定に必要な道具は以下の通りです。ブドウを棚仕立てで育てる場合は、脚立を使って作業をしましょう。ブドウの樹形づくりには支柱が必要になります。

  • 剪定用ハサミ
  • 脚立
  • 軍手
  • 癒合剤
  • ゴミ袋
  • 支柱
  • 麻紐

ブドウ(葡萄)の剪定時期


ブドウは、休眠期である12月〜2月に冬季剪定、4月〜5月に夏季剪定を行います。

冬季剪定

秋にブドウの収穫が終わると徐々に葉が落ちてツルだけになります。ツルだけになれば、ブドウの冬季剪定を行いましょう。冬季剪定は、ツルを強く切り戻して樹形を整えていきます。

また、数年育てているブドウでは、何年か実をつけた古い枝を切って不要な枝を間引き、先端を切り戻していきます。

春に近づき気温が徐々に上がると、ブドウは水揚げを行い、ツルの切り口から樹液をよく出すようになります。剪定した切り口から樹液が出ると、その部分から傷みやすくなるので、剪定は必ず寒い時期に行ってください。

夏季剪定

ブドウの夏季剪定は、必ずしも必要なものではありません。混み合った枝を間引き、伸びすぎた枝を摘心するなど、軽い剪定を行います。

春に生長を始め、夏場に伸びた枝を整えます。樹形が整っている場合は必要ないでしょう。

ブドウ(葡萄)の仕立て方・樹形

ブドウはつる性のため、支柱立てと剪定・誘引を繰り返すことで樹形をつくっていきます。地植え栽培のブドウの仕立て方には、おもに「垣根仕立て」と「棚仕立て」の2パターンがありますが、今回は「垣根仕立て」について詳しくご紹介します。

棚仕立ての方法


棚仕立ては、柱と天井にブドウのツルを誘引し、上からぶらさがるように仕立てる方法です。棚仕立てでは、支柱やネットではなくパーゴラなどの棚が必要なので、より大きなスペースが必要です。棚仕立てにした分収穫量はアップしますが、一般家庭では難易度が高いので、栽培に慣れた方におすすめの仕立て方です。

また、棚仕立てはブドウが根をしっかり張る必要があるので、地植えのブドウ向きと言えるでしょう。

垣根仕立て(平面仕立て)の方法

垣根仕立ては、支柱とワイヤーで平面を作り出し、誘引していく方法です。垣根仕立ては、管理しやすく均等に日が当たり育ちやすいので、家庭で育てるならこの方法がおすすめです。フェンスの近くで育てられるなら、支柱を立てる必要もありません。

地植え栽培のブドウの垣根仕立て(平面仕立て)

  1. 2.5mほどの支柱を3本用意する
  2. 株の中心近くに1本支柱を挿し、1mほど間隔をあけて左右に支柱を立てる
  3. ワイヤーを使い、地面から50cmの高さのところで水平に支柱同士をつないでいく
  4. ワイヤーの間隔を30cm開けながら5段ほど支柱をつなぐ

鉢植え栽培のブドウの垣根仕立て(平面仕立て)

  1. 鉢の深さに合わせ、1.5mほどの支柱を2本用意する
  2. 鉢の両端縁ぎりぎりに支柱を挿す
  3. 100円ショップなどに売っているワイヤーパネル(メッシュパネル)を支柱にとりつける

ブドウ(葡萄)の1〜3年目の樹形づくり

ここからは、ブドウの垣根仕立て(平面仕立て)の樹形づくりについて、詳しくご紹介します。

なお、年数はあくまで目安であり、品種や栽培状況によって異なります。主枝が80cm〜1mほどに伸びたら樹形づくりをはじめるといいでしょう。

地植えのブドウの樹形づくり

① 1年目の冬の剪定

1年目の苗木ブドウは、地上から50cmのところで分岐している太めの枝を選び、それ以外はすべて根元から切り落とします。残した主枝は右左のいずれかに、地面と水平になるように横へと誘引します。

1年目の冬の剪定では、1本の主枝が地面から生え、ほぼ直角に曲がっている状態になります。

② 2年目の夏の剪定

2年目の夏には、①で伸ばした主枝から伸びる枝(亜主枝)を上に向かうように誘引していきます。また、①で伸ばした反対側に枝が伸びていたら、それも地面と水平に誘引していきます。このとき枯れ枝があれば根元から切り落としましょう。

2年目の夏の剪定は、最終的に小文字の「r」のような、二股でどちらか一方の主枝が短い状態になります。

③ 2年目の冬の剪定

2年目の冬には、茂っていた葉が全て落ちて枝だけの状態になり、農具のレーキのような形に伸びているはずです。このときの剪定は、真ん中の茎の上に伸びている亜主枝2本を残して、①②で左右に誘引した主枝を切り落としてしまいます。

そのあと、残した2本の亜種枝を地面と水平になるように左右に開いて誘引します。2年目の冬の剪定では、最終的にYの字がひらいたような状態になります。

④ 3年目の夏の剪定

3年目の夏の剪定は、②と同様に、主枝(もともと亜主枝だった③の枝)から伸びた亜種枝を、真上に向かって誘引していきます。

⑤ 3年目の冬の剪定

3年目の冬の剪定も、③と同じように、中央の亜主枝2本を残して、主枝ごと他の枝は切り落とします。そして再び亜種枝を左右に開いて地面と平行になるように誘引します。

4年目以降の剪定は、この作業を冬にくりかえしていきましょう。こうすることで常に新しい枝が残るようになるので、実つきが衰えることがありません。

鉢植えのブドウの樹形づくり

① 1年目の冬の剪定

1年目の冬は、地上から20〜30cmほどのところで分岐している太めの枝を2本残し、それ以外はすべて切り落とします。残した2本の枝を主枝として、Yの字になるよう左右の支柱に誘引しましょう。

② 2年目の冬の剪定

2年目の冬になったら、鉛筆の太さよりも細い枝や、枯れ枝などの不要枝を剪定していきます。さらに主枝の一番上の芽とその下の芽の真ん中の位置で剪定して切り戻します。

③ 3年目の冬の剪定

3年目の冬の剪定は②と同様に、不要な枝をまずカットしていきます。残した枝は、芽を残して切り戻しします。

なお、木が強い品種のブドウの場合は、果実がなった枝の芽を6つほど残して、その枝の先端を切ります(長梢剪定)。木の弱い品種のブドウの場合は、全部の枝の芽を3つほど残して、それぞれ切ります(短梢剪定)。

4年目以降はこれを繰り返してください。

ブドウ(葡萄)の2つの剪定方法

前述にもある通り、ブドウの剪定方法には、「長梢剪定」と「短梢剪定」という2つの種類があります。

短梢剪定

短梢剪定では、まず剪定する枝を選び、枝の付け根から7芽ほどを残して切ります。芽の数は厳密に数える必要はありません。

また、ブドウは前年に出た芽が伸びてそこに実がつきます。前年に出た枝は、5芽ほど残してすべて切りましょう。

デラウェアやマスカットなどの、木が弱めな品種で行います。

長梢剪定

長梢剪定とは、ブドウの枝の付け根から2〜3芽残して切る方法です。巨峰やピオーネなどの、木が強い品種で行います。

切る場所で悩むかと思いますが、節と節の間で切るようにしましょう。節のすぐ近くで剪定すると芽が傷みやすいので、節の中間で切ってください。枯れた枝や細い枝など弱っている枝がある場合も剪定してください。

ブドウ(葡萄)剪定で失敗しないポイント

ブドウの木を剪定すると、切り口から少し樹液が出てきます。樹液があるということは、枝に水分がある証拠なので、悪いことではありません。しかし、剪定した切り口をそのままにしていると、ブドウの木が湿気で傷むことがあります。

剪定でブドウの木を傷ませないように、切り口には癒合剤を塗ることをおすすめします。また、繰り返しになりますが、剪定は樹液がでにくい1月に行うことをおすすめします。癒合剤がない場合は、切り口から樹液をふき取りましょう。

ブドウ(葡萄)を結実させる方法とは?


剪定をしないと枝が伸びすぎて栄養が分散し、実がなりにくくなります。まずブドウを結実させるには剪定作業がとても大切です。枝は伸ばしすぎない方が実がよくなることを覚えておいてくださいね。

また、枝の葉が10枚以上になったら先端を摘んで、余分な枝や葉を減らしてください。

ブドウの新梢には花穂が数本出てきますが、栄養が分散しないように間引いて1本にしてください。花穂が二股になっていたら、どちらかを根元から切ります。花穂が長い場合は、3分の1ほどにカットしてください。

なるべく不要な枝を切って、栄養が必要な部分にだけ行き渡るようにするとおいしい果実になりますよ。

ブドウ(葡萄)を剪定して、収穫を楽しもう


ブドウは、適切に剪定することで樹形が整い、実入りがよくなります。伸び放題になってしまうと、病気や害虫の被害にもつながってしまうので、適切に剪定を行ってくださいね。

適切に剪定して育てれば、夏場の日除けやシェードカーテンにもなってくれますよ。ぜひ、きれいに剪定して、美味しいブドウを収穫してくださいね。

ミニバラの剪定|時期や方法、剪定後の手入れは?

ミニバラ

見た目も可愛らしいミニバラは、その手軽さからインテリアなどとしてもとても人気があります。ミニバラには数多くの品種があり、どのミニバラを育てようか迷ってしまいそうです。

初心者の方でも育てやすい植物で、多年草植物のため剪定することで毎年綺麗なミニバラを咲かせることができます。ミニバラの剪定にはいくつか種類があり、時期によって剪定方法も異なります。

今回は、ミニバラの剪定について詳しくご紹介してきます!

ミニバラの剪定:目的・効果

ミニバラは一般的なバラと比べると必ず剪定が必要な植物ではありませんが、剪定することでミニバラ全体の形を整えるだけでなく、きれいな花を咲かせます。剪定することで風通しが良くなり、害虫予防の効果もあります。

植物は一般的に枝が長く伸びることで遠くの枝まで栄養を運ぶ必要があります。多年草植物のミニバラは数年育てていれば古い枝なども残っているはずなので、花付きを良くするためにも剪定を行うことをおすすめします。

ミニバラの剪定:道具

ミニバラの剪定には、剪定ばさみを用います。ミニバラには細かな枝や葉が沢山あるため、細かい作業ができる小振りの剪定ばさみを使用して作業すると良いでしょう。

剪定ばさみは通販などでも手軽に購入することができるので、ミニバラの作業に適した剪定ばさみを用意して剪定することをおすすめします。

ミニバラの剪定:方法

ミニバラの剪定方法は、一般的なバラと比べるとそれほど難しくはありません。「強剪定」は草丈の約半分を剪定して、全体的に高さを揃えるようにしましょう。剪定後は全ての葉を取り除き、枝だけの状態にします。このような状態にすることで冬の時期に十分な栄養を蓄えることができ、春になるとその栄養はミニバラが開花したときに使用されます。

強剪定は確実に休眠しているミニバラが対象の剪定方法なので、しっかりと休眠していることを確認してから剪定しましょう。

「弱剪定」の場合は5枚葉の上の部分を切り落とし、剪定をこまめに行います。5枚葉とは、5枚の葉がついている枝のことを指します。太くてしっかりした枝なので、5枚葉を剪定することでしっかりした新芽が付く傾向にあります。弱っている株や葉が落ちている枝などは取り除かず、そのままの状態にしておきます。

暖かい地方で育てているミニバラや12月に購入したミニバラなどは休眠が浅い場合があるため、「折り曲げ剪定」を行います。折り曲げ剪定とは、地面から10cmほどの高さで、枝を外側に優しく折り曲げる剪定方法です。折り曲げた場所から新芽が出てくるので、新芽が約10cm生長したところで、折り曲げた枝を取り除きます。

ミニバラの剪定:時期

ミニバラは春~夏の時期が生長期、そして秋~冬が休眠期です。春~秋にかけては弱剪定、冬の1月下旬~2月中旬頃に強剪定を行います。四季咲き性のミニバラは5月~8月頃に一通り開花するため、花が咲いた後は花がらを摘みます。咲き終わった後の花をそのままにしておくと養分が取られて花付きが悪くなってしまうため、花がら摘みは大切な作業です。

8月下旬から9月中旬頃は、全体の約3分の2の高さに剪定します。一季咲きのミニバラの場合は、この作業を行わなくても結構です。四季咲きの品種は10月~11月にも咲くため、この時期も花がら摘みを行います。

また、植え替えする場合は、剪定してから植え替えることをおすすめします。ミニバラの鉢植えの植え替え時期は、毎年12月~2月頃です。

ミニバラの剪定後の手入れ

ミニバラを剪定したあとは、用土に肥料を施します。ミニバラには春~秋の時期にバラ用の固形肥料を与え、地植えの場合は冬に発酵油かすなどの固形肥料を与えると良いでしょう。

剪定後に肥料を与えることで、春にはきれいなミニバラを咲かせます。また、ミニバラは日当たりを好む植物なので、剪定後も日当たりの良い場所に置いて育てましょう。

ミニバラの剪定のポイントを抑えよう!

草丈が低いミニバラは一般的なバラよりも剪定がかんたんなので、初心者の方でも育てることができます。春~秋の時期に行う弱剪定と冬の強剪定を行うことで、次の春には綺麗な花を咲かせます。

弱剪定はこまめに行うことで効果があるので、時間を見つけてできる範囲でしてみてください。ミニバラの剪定が出来ない場合は、花がらや枯れ枝などを取り除く程度でも結構です。

きれいで香りも良いバラは植物の中でもとくに人気がありますが、こじんまりしたミニバラは室内やベランダなどに手軽に飾ることができます。ミニバラの種類は多種多様なので、違う種類のミニバラを育てても楽しめることでしょう。

可愛らしいミニバラを、ぜひともご自宅などで鑑賞してみませんか。